更新日令和3(2021)年2月26日

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「幼稚園最後の運動会」(5歳9か月、2018年11月)

すっかり秋めいてきた9月の終わり。息子の幼稚園最後の運動会がありました。

思えば2年前の年少の頃の運動会では、一人ずっと泣いていて、先生に抱っこされながらの開会式。本当に心配だったことを思い出します。

そのとき、私の目にキラキラ輝いて見えたのが、年長さんの組体操。みんなしっかりまとまっていて大きな声も出ていてとても立派でした。その姿は小さな息子の目にもかっこよく見えたようで、いつかあんな風に組体操をしたいと憧れているようでした。

その日から「2年後の運動会は立派に組体操ができるよう、ママと一緒に頑張って成長していこう」という私と息子の小さな目標ができたのです。

そしてとうとうその日がやってきました。

でも、私はどうしても外せない予定が入ってしまい、当日は10時半までしかいられないことになってしまったのです。

息子の組体操は11時頃なので間に合わない…

この2年密かにずっと目標に掲げ楽しみにしていた組体操が見られないかと思うと悲しくて悲しくて。

「ママに見せたい!」と、一生懸命練習している息子にどう切り出そうかギリギリまで悩みました。

そして運動会の2日前、息子に私が組体操を見られないかもしれないことを告げたのです。
そうすると「パパも、ばば(祖母)も、麻ちゃん(私の妹)も来るから大丈夫だよ。」とあっけらかんとした顔で言うのです。

ママがいないと嫌だと泣いていた息子の姿は、もうそこにはありませんでした。

私がいなくて大丈夫だろうか、さみしい思いをさせてしまうのではないだろうか、という心配は今の息子にとっては全く必要なくなっていました。どうしても息子の組体操をこの目で見たいというのは、私の自己満足であったのかもしれないとそのとき思いました。

ところが、何と奇跡が起きました。

当日は天候不安定のため、最後に予定されていた組体操がプログラム1番になったのです!おかげで私もしっかり見ることができました。その姿は想像以上!本当に立派でした。息子とともに団体演技をする友達が休んでしまった場面では、子どもたちは自分たちなりに考えて、休んでいた子の代わりをしたりしていたことにも成長を感じました。

しかも、練習では1度も1位になれなかったかけっこも、1位という驚きの結果まで出してくれたのです。


頑張って練習したかけっこは1位でした!!


私が作ったオリジナルメダル

組体操も立派にできました♪

終わってみれば、私と息子で目標にしていた運動会の組体操は意外とあっけなく終わったような感じがしました。それだけ、息子がみんなと同じように立派に演技していて、私が心配する隙もなかったのだと思います。なんかいつの間にか私だけが取り残されているような、そんな寂しささえ感じるくらい想像以上に息子は目標を何なくクリアしているように見えたのです。

親とは勝手なもので、あんなに心配していたのに、手がかからなくなると一気に寂しさを感じます。もっと甘えてほしいのになんて思ってしまいます。

そして運動会途中で仕事に向かい、そんな寂しさを感じながら帰宅した私に、満面の笑みで抱き着いてきた息子が一言、「ママがいないと思ったのに、ママがいるのが見えたんだよ~!組体操もかけっこも見てたでしょう?!」と興奮気味に言ってきたのです。

あれ?もしかしたら、想像を超えるほど立派に組体操を演技していたのも、本番になって急に結果を出したかけっこも、もしかしたら、ずっと口にしていた「ママに見せたい!」という気持ちがあったからなのかもしれないと思ったのです。いないと思っていたママがいたからこそ出た最高の結果だったもかもしれない、そう思うと寂しさをこえた更なる愛しさが溢れてきました!

成長の喜びと寂しさは紙一重。

そんなことの繰り返しなのかなと感じる今日この頃です。

フリーアナウンサー・岡田 亜紀 記(2018年11月)


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