トップ > 子育て・教育 > こどもをはぐくむ柏市子育てサイト はぐはぐ柏 > お楽しみコーナー > Memeさんは、ばぁば一年生 > vol.4 太古昔の食と子育てに思いを馳せる
更新日令和3(2021)年8月6日
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年を重ねていくと、だんだん食事に気を遣うようになるという話をよく耳する。ばあば業界(?)で自称若手の私も例にもれず、食には関心がある。
人類が太古の昔から長らく食べてきた物は、今の私たちの体にも合っているという話を耳にして以来、太古の食に思いを馳せるのが、ばあばのマイブームだ。
とはいっても、専門的な根拠は知る由もない。
ところで、里帰り中の産後のママ(娘)はといえば、少しずつ調子を取り戻しつつあった。
そして、万全とは言い切れない状態ではあるが、自分たちで自宅に戻るタイミングを決めたと申し出があった。
そろそろかも思いつつ、まだ居てもらっていいのに思っていた時分のことだった。
これを長いという人もいれば、短いという人もいるだろう。
里帰りするもしないも、里帰りの期間も人それぞれ。
ママたちが自分の状況に合った選択ができますように。と、ばあばは願う。
里帰りじまいは、ママが中心になって皆で実家に置いておく物と自宅に持ち帰る物を選別することから始まった。
<あれはどうする?>
<これは持っていくね>
バタバタと支度し、皆で食事をした後に、ベビーとママ・パパは、たくさんの荷物と共に帰っていった。
無事に里帰りライフを終えることができて、
ホッとしたような、さびしいような…。
共働き家庭への里帰りは、かゆいところに手が届くことばかりではなかっただろう。そこはゴメン。
ばあばたちにとっては、孫の成長を間近に見ることができて、とてもラッキーな日々だったよ。
ママの選択に感謝しつつ、ちょっと寝不足が続いていたばあばは、ゆっくりと眠ることにした。
それからというもの、夫婦二人の生活がかえってきたけれど、
ベビーの誕生前とは何だかいろいろ違っている。
家の中には、
新生児用の絵本やベビー用洗剤、かわいいハンガー…
ママとパパの布団やマグカップ。
その他、ベビーと子ども夫婦のお泊りセット一式。
いつでも遊びに…あるいはママがリフレッシュに来られるようにと残されていった物が、家の中の風景を変えていた。
断捨離に憧れていたばあばだが、また物が増えた。
でも、それはぜんぶ要るもの。
今やウチの「ハッピーアイテム」の地位に君臨している。
この場合、物を捨てるとか減らすとかは考える必要がない。
そう思うと、物が増えても心は軽い。
ママとベビーは、里帰り後もたびたびやって来る。
ばあばたちは、オムツ替えなどをかって出て、ママには、夜間の授乳による寝不足を取り返すよう昼寝を勧めた。
自分も子育て期に実家に帰ると、昼寝をしていくようにと両親からよく言われたものだった。
今は、その気持ちがよくわかる。
子育て卒業までの道のりは長い。
ママとパパには健康でいてもらわないとね。
ベビーの方は、初めての試練(?)の予防接種がはじまったそうだ。
ママは、小児科の待合いで他のベビーたちを見て、うちの子はちょっと体が小さいのではないかと気にしている。
ばあばは、自信満々に切り返す。
<大丈夫!ミルクも飲んでるし、ご機嫌だし、順調に育っているよ!>
この自信は経験則であって、専門的な根拠はない。
ミルクの飲み具合が日によって違うというが、誰しも大なり小なり食欲にムラはある。
本気で心配しているママだったが、その見かけた子たちがウチのベビーと同じ月齢だったのかと尋ねると、それは分からないという。
<じゃ、杞憂かもね>
でも、平均的に成長していればと願う気持ちはよくわかる。
乳幼児期は、個人差が大きいと感じる場面がよくあるものね。
でも、やがて子どもそれぞれの個性やペースがあるとわかってくれば、平均値はさほど気にする必要がないと気づかされる。
…そう思えるのは、もう少し先の話しかな。
今はママの話に耳を傾けよう。
最近、ばあばの家の並びでは、我が家と同じように新米ママ・パパが孫を連れて実家を訪れる様子が見られる。
でも、近所全体では高齢者世帯が多い。それに、1人暮らしに大家族、外国人世帯などもある。
小さいコミュニティも多様性に富んでいる。
小さい頃から知っている子が親になった姿を見るのは、感慨深い。
あの家の子も大きくなって、コロナ下でも元気に子育てを始めたんだなぁ。
<がんばり過ぎず、がんばってね>
心でエールを送る。
近所のばあばたちも子育てをサポートしているんだな。
私たちもママとパパを応援していけるように、子育てについてアンテナをはるようにしている。
その中で出会った情報によると、人類は太古の昔から、長い長い間、周囲と子育てを助け合う「共同養育」の歴史を重ねてきたらしい。
それと比べると、核家族での子育ての歴史はとてもとても浅いという。
「人類が昔から長い長い間やってきたこと…」
専門的な根拠は知らないけど、ばあばの琴線にふれるフレーズだ。
キュウクツなご時世だけど、子育て中も誰かやどこかとつながっているって大事だよね。と改めて思う。
核家族化とか近所づきあいがない時代とか言われるけれど、
昔とは違う形で親子が誰かとつながる方法はいろいろあるような気がする。
そうママに話すと、今もリモートで遠方の友人たちとつながっており、もう少し月齢が進んだら、乳幼児親子向けの施設(はぐはぐひろばや児童センター)の「0さいの時間」にも参加してみようと思っているという。よかった。
<施設に遊びに行ったら、他のベビーの様子を見たり、ママ同士でちょっと話せたりできるといいね>
そんな話をしているうちに、ベビーがお昼寝をはじめた。
ママとばあばたちは、束の間のティータイムに入る。
ホッと一息つくママに、マイブームの太古の食について、ケーキを食べつつ熱く語る。
ばあば<…だから、シンプルな調理法とかって、現代人の体にも合ってるんだよね!>
ママ<でもさ、太古の昔って、ケーキないんじゃない?>
ばあば<え?…ケーキは自分へのごほうび!別のハナシだよ~>
…矛盾しててもいいじゃない。人間だもの。
食や子育てなど命の営みに、素人なりに人類の長い長い歩みを感じつつ、ばあばのあいまいな食ブームは、まだしばらく続きそうだ。
しかし、専門的な根拠は知る由もない。
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