トップ > 子育て・教育 > こどもをはぐくむ柏市子育てサイト はぐはぐ柏 > お楽しみコーナー > 保育士ママあかねさんの絵本のおはなし > vol.2 うちの子同じ絵本ばかり読みたがるんだけど…のおはなしと、秋の絵本紹介
更新日令和5(2023)年9月15日
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こんにちは!
絵本×わらべうた×ベビーキッズマッサージ を愛情表現にした子育てを提案する「hoobaru」を主宰しながら、現役保育士をしているつじなか あかねです!
前回のブログ(vol.1はこちら)は見ていただけましたか?子育ての中に絵本があると子育てがもっと豊かにおもしろいものになりますよ。すべての親子に絵本で子育てする魅力が伝わりますように・・・♪
Answer:その気持ち、分かります!!
毎日同じものばかり読まされると正直飽きちゃうし、他のも読ませてほしいなーと思いますよね。
だけど、子どもが繰り返し同じ絵本を求めるのには理由があります。今回はその理由を3つのポイントに分けておはなしします。
1.「知っている」の安心感
まだ1年2年しか生きていない子どもたちにとっては、毎日が知らないこと・初めてのことだらけ。常に緊張と隣り合わせな子どもたちにとって、「この絵本知ってる!」「これはおもしろい絵本だ!」というのは大きな安心であり喜びでもあります。
”知っている”という喜びで心を安定させながら新しいことだらけの世界に踏み込んでいきます。だから子どもたちの「知っている安心」を大切にしてほしいと思います。
2.子どもの思った通りになる喜び
赤ちゃんでも2~3回読んであげれば内容が理解できて「次のページにこう来る!」と分かるようになります。
絵本は何度読んでも必ず思った通りの展開に進みます。それは≪ボクの願ったとおりになった!願いが叶った!≫という感情と同じ喜びです。その喜びを味わいたくて繰り返し同じ絵本を読んでほしがるんです。
欲しいおもちゃを買ってもらうとか、お菓子を好きなだけ食べるとか、子どもの願いはさまざまです。そのすべてを叶えてあげることは難しいけれど、絵本を読んであげるだけで「予想した展開通りになった!」という喜びは簡単に叶えてあげられます。
3.絵本の栄養を余すことなく吸収している
わたしはよく絵本を食事に例えておはなしします。
一度読んでおしまいの絵本はごはんを噛まずに飲み込むのと同じこと。あまり噛まずに飲んだものは体の中に栄養としてうまく吸収されず排出されてしまいます。何度も繰り返し同じ絵本を読むことは、何回も咀嚼して絵本の栄養を余すことなく吸収している表れなのです。
同じ絵本を、同じように楽しんでいるように見えて、そこから受け取る栄養は日々違います。読むたびに新しい発見や、新しい楽しみ方を見出しています。
おはなしの筋だけでなく、作者の遊び心や絵からのメッセージを発見して楽しみます。一冊の絵本からたくさんのおもしろさを吸収して、子どもの中に残っていきます。
いかがでしょうか?
子どもが同じ絵本を繰り返し読むことの大切さが伝わりましたか?
繰り返し同じ絵本を読むことは、いろんな物語に触れることでは得られない喜びや栄養を得ることができます。だから、子どもが満足するまで、読んであげてほしいと思います。
息子も1歳の頃、『どんどこももんちゃん』を図書館で毎週借りては読んでいました。
2歳の頃は『じごくのそうべえ』3歳では『うずらちゃんのかくれんぼ』など…
その年その年で気に入った絵本を何十回と読まされ続けました。正直飽きることもありますが一生続くわけではありません。
栄養を十分に吸収して満足できたら自然とその絵本から離れて別の絵本に興味を持つようになります。
別の絵本に興味を示す種まきとして、絵本を読む際に子どもに1冊読んだら「ママにも絵本選ばせてね」と言ってママが読みたい絵本・子どもに読んであげたい絵本をもう一冊読む習慣をつけることをオススメします。
ママの選んだ絵本の中に新しいお気に入り絵本が見つかるかもしれません。その日まで同じ絵本をお子さんと共に堪能してくださいね。
今回はあかねさんオススメの“秋の絵本”を年齢別にご紹介していきます。
『どんぐりころちゃん』
みなみじゅんこ(アリス館)
秋になると公園などで出会えるどんぐり。
どんぐりを見つけたら歌いたくなるわらべうたが絵本になっています。赤ちゃんはわらべうたが大好きです。とってもかわいらしいうたなのでぜひ絵本と共に覚えて歌ってみてください。
『おにぎりおにぎり』
長野ヒデ子/作(おむすび舎)
新米が美味しい季節に読みたい絵本です。
「おにぎりぎゅっぎゅっ」と歌いながらおにぎりを作っていくおはなしなので、お子さんとおにぎりづくりをしてみるのはいかがでしょうか。わたしはおにぎりが大好物なのでおにぎりの絵本に目がありません♡
『くんちゃんはおおいそがし』
ドロシー・マリノ/作 まさきるりこ/訳(ペンギン社)
わたしが大好きなくんちゃんシリーズの秋のおはなしです。
子どもには何もない時間を与えてあげることが大切で、そんな時間にこそ豊かで主体的な遊びが生まれることを教えてくれます。
子どもは遊びの天才ですから、大人は手をかけすぎず見守ろうと思えます。
この絵本はわたしにとっての育児書です。(ぜひあとがきも読んでみてください)
『おおきなおおきなおいも』
赤羽末吉/作・絵(福音館書店)
秋の味覚さつまいも。お芋ほりというイベントから膨らむ想像の世界。
ユーモアいっぱいに描かれたおはなしは保育園で実践された実話がもとになっています。こんなに子どもの目を輝かせ、楽しませる絵本はなかなかありません。読み聞かせるのが楽しくて仕方ない絵本です。
食べ物も旬のものはおいしい。絵本も季節に合った絵本を味わってくださいね。
次回は、「冬の絵本」です。お楽しみに♪
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