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市では、下水道施設の老朽化が進む中、限られた予算および職員数の範囲で、維持管理を計画的に行い、下水道施設の保全および機能の確保、事故等の防止を目的とした予防保全型の維持管理を行うため、「下水道管路施設の包括的民間委託」を導入します。
柏市公共下水道管路施設包括的予防保全型維持管理業務委託
柏市公共下水道管路施設包括的予防保全型維持管理業務共同企業体(通称「柏管路包括共同企業体」)
積水化学工業株式会社
平成30年10月1日(月曜日)
平成30年10月2日(火曜日)~令和4年9月30日(金曜日)
当委託についての作業は終了となります。
作業について、ご理解ご協力ありがとうございました。
本事業は多くの裁量や責任を民間へ委ねる形になります。事業の運営が適切かつ確実に履行されるよう、要求水準書を作成するとともに、運営状況確認のためにモニタリング計画を定め、履行評価を行っています。評価点によっては、ペナルティポイントあるいはリカバリーポイントを付与し、総合評価として支払額の減額になる場合もあります。
モニタリング計画書については令和2年度に見直しを行いました。
履行評価は、予定業務量が遂行されているかを評価するインプット評価と事業の成果やプロセスの内容を評価するアウトプット評価に区分されています。履行評価の指標であるアウトカム指標においては、下水道におけるリスク回避について目標値を設定し評価しています。(目標値は過年度実績(直近5か年)の平均値をもとに設定しています。)管路包括委託導入後の実績では、道路陥没や管路のツマリ、苦情の件数が大幅に減少しました。
事例 | 目標値(過去5年の平均) |
---|---|
道路陥没 | 15 |
管路のツマリ | 95 |
苦情件数 |
279 |
事例 | H30.10~R1.9 | 目標値削減率 |
---|---|---|
道路陥没 | 3 | 20% |
管路のツマリ | 37 | 39% |
苦情件数 | 127 | 46% |
事例 | R1.10~R2.9 | 目標値削減率 |
---|---|---|
道路陥没 | 5 | 33% |
管路のツマリ | 46 | 48% |
苦情件数 | 86 | 31% |
事例 | R2.10~R3.9 | 目標値削減率 |
---|---|---|
道路陥没 | 6 | 40% |
管路のツマリ | 23 | 24% |
苦情件数 | 88 | 32% |
事例 | R3.10~R4.9 | 目標値削減率 |
---|---|---|
道路陥没 | 6 | 40% |
管路のツマリ | 23 | 24% |
苦情件数 | 67 | 24% |
一方で、調査の結果、緊急修繕が必要な破壊的劣化(使えなくなる、大きな問題が発生することとなる)が多く発見されました。
緊急度判定 | 当初の劣化予測 | 柏市の実態 |
---|---|---|
緊急修繕 | 0.004 | 0.33% |
緊急度1. | 5% | 0.1% |
緊急度2. | 25% | 2.4% |
緊急度3. | 47% | 7.1% |
劣化なし | 23% |
90.4%(未調査分含む) |
調査時に見つかった不具合について緊急修繕で対応していった事により、下水道トラブル件数の大幅な減少が結果として表れています。
柏市内には不具合が多くなると言われている、布設年数が35年を経過した下水道管が全体の30%弱あります。これらの下水道管は、事故の原因になる恐れが高いため、経年管が多い区域を対象に点検・調査業務を行っています。主に以下の業務を行っています。
重要幹線(大口径、鉄道・国道横断部)を定期的に巡視しています。道路上での作業は行わず、下水道管が埋設された地上部の状況を点検するものです。管路の損傷によって発生する沈下の有無やマンホール蓋表面の状態を点検しています。
汚水桝の管種や異常の有無を点検しています。老朽化すると壊れやすい陶管やZ管の有無を調査しています。
管路内に自走式カメラ等を入れて、下水道の状況を確認します。異常箇所を抽出するスクリーニング調査です。同時に、マンホールの劣化状況についても調査しています。
簡易カメラの調査後、異常箇所を詳しく調べるため、管路内に人やテレビカメラを入れて調査します。
管路内を詳細した際支障となる木根や油脂等の障害物を、高圧洗浄者等で除去する業務です。
柏駅前を中心とする下水道管はすでに整備後50年を経過しているものもあり、老朽化が著しい管や交通への影響が多い場所に埋設されている管を中心に長寿命化工事を行っています。現在埋設されている管は口径が大きく流れている水の量も多い重要な管路です。また、埋設されている道路は交通量も非常に多く、ビルや民家が接近しているため管の入れ替え工事が難しくなっています。そのため改築工事では、既存管路の中に新しい管路を組成していく管更生工法を採用しています。この工法は、道路上の掘削作業がないため通行車両への影響が少なく、短期間での工事が可能です。また、耐用年数を50年程度延長させることができ、長寿命化が図れます。
道路に埋設されている下水道管渠の更生を行うため、道路掘削等は行いません。
【施工前】
【施工中】
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