更新日令和4(2022)年7月27日

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令和4年度第1回柏市交通政策審議会地域公共交通部会会議録

1 開催日時

令和4年7月1日(金曜日)午前10時00分から午前11時30分

2 場所

沼南庁舎 5階 大会議室

3 出席者

委員(出席17名)

本会場出席者:藤井部会長、星副部会長、伊東委員、武藤委員、永田委員、浪川委員、阿部委員、松本委員、髙橋直人委員

WEB出席者:熊谷委員、鈴木委員、大原委員、吉﨑委員、中嶋委員、檜山委員、髙橋直資委員、中野委員

欠席者:清水委員、松丸委員

オブザーバー:平田伸一様(関東運輸局 千葉運輸支局 輸送担当 首席運輸企画専門官)

石戸泰弘様(柏地区タクシー運営委員会 沼南タクシー有限会社 代表取締役社長)

事務局

柏市交通政策課

4 傍聴者

3名

5 議題

(1)公共交通空白不便地域における対応策の進捗報告

(2)とねっこタクシーの実証運行について

(3)かしわ乗合ジャンボタクシーのルート・ダイヤの再編

(4)かしわ乗合ジャンボタクシーの愛称

6 議事要旨

(1) 議題1 公共交通空白不便地域における対応策の進捗報告

資料4及び資料5に基づき、事務局より報告を行った。

主な質疑は以下のとおり。

(阿部委員)

優先実施対象地域へのヒアリング調査について、おおよそのスケジュールを伺いたい。また、優先実施対象となっている地域である、大青田地域、永楽台地域、光ヶ丘・酒井根地域のおおよその傾向について、簡単に教えていただきたい。

(事務局)

優先実施予定の地域へのヒアリングのスケジュールについては、これから順次入っていければと考えている。一方で、町会様のご予定も踏まえて決定しなければならないため、具体的に何月頃という形では今の段階ではお伝えできないが、今年度中の実施を目指す。

また、3地域の傾向について、まず大青田地域については、市街化調整区域となっており、昔から農業を営んでいらっしゃる方々で構成される集落がいくつかあり、住宅が点在している地域となっている。そのため、現場の状況としては、1世帯に多世代でお住まいになっているケースや、元々建っている家の近くに子世代の方が家を建てて2世帯以上で住まわれているケースが多い。一方で、子世代の方で外に出て行かれる方も多いという課題がある地域となっている。

西山町会については、同時期につくられた住宅地であるため、同世代の方々が住宅をご購入されてお住まいになっており、町全体が高齢化が進んできているような地域となっている。核家族化の進行に伴い、子世代が外に出て行き、ご夫婦でお住いになってるケースや、もしくはもうすでにどちらが他界され1人で住んでらっしゃるというケースもあり、高齢化による影響が顕著になっている地域であると認識している。

永楽台地域については、柏駅に比較的近いエリアではあるものの、公共交通空白不便地域となっているが、広範囲で公共交通空白不便地域に該当する場所でもないため、対応が難しそうだという印象を受けている。今後ヒアリング調査を実施する中で、状況を伺いたいと思っている。

(藤井部会長)

地域の状況をご説明いただいたが、これからヒアリングをされて、どういう形で交通モードとして必要かどうか、或いはどのように選択していくかを検討していくことになるが、その中で、アンケートの問7の質問項目「地域で話し合い、町会費を負担して運行するような地域の交通が必要だと思いますか」という文言が、伝わりづらい部分があったのではないかという懸念をされており、それとも関係性があるのかなと思う。

大青田地域においては、地域で話し合って町会で運行するような交通が必要であると回答された方の比率がかなり高かったということで、市街化調整区域で家も点在してるような中で何とかできないかということもご検討されてきているような地域なのか、或いは西山町会や永楽台地域では、地域性が大青田地域とは異なる中で交通網の検討をしていく必要があるのか等、それぞれの地域の特徴を踏まえた上で、あり方を検討して欲しい。

以前からこの会議の中でも取り上げられている東急柏ビレジについては、高い割合で何とか自分たちの交通モードを確保したいと思っているという傾向が特出している。今回のヒアリング対象としては、もうすでに実施済みとなっているがどういう方向性で考えているのか。

(事務局)

東急柏ビレジについては、地域の皆様の交通に対する思いが非常に強く、行きたいところに自由に行けるような交通手段を導入したいという思いから、町会様の方で自主運営、つまり市を介さず自分たちの会費の中でできないかということを検討していきたいという話を頂戴している。

(藤井部会長)

東急柏ビレジのアンケートを見ると、ほぼ移動したいところに10分圏で移動できるとの比率が非常に高いため、路線バスの充実や、逆に言うと他の地区にはない方法があるかと思うので、交通事業者との調整も含め検討しながら進めていただきたい。

(吉﨑委員)

バス事業者として感じている昨今の傾向として、事務局の説明の補足として参考までにお伝えする。新型コロナウイルスの影響により、病院ではお見舞いを禁じているところも多く、お見舞い目的で利用する方がかなり減っているほか、薬の処方期間を長くし、外来の診察の頻度を減らす傾向もある。このため、コロナ禍の現状では、買い物のウェイトと病院のウェイトは平等ではないように感じているので、事務局においては参考にしていただければと思う。

(藤井部会長)

具体的な利用実態が数字に表れていることについて、情報提供いただいた。これからヒアリング調査ということで重点地区に絞り込んで動いていくとのことで、ぜひ事務局は丁寧な対応をお願いする。

(2) 議題2 とねっこタクシー実証運行について

資料6に基づき、事務局より報告を行った。

なお、道路運送法第21条運送については、事業認可が1年となっており、今年の10月以降改めて事業認可を申請するにあたり、引き続き同内容で運行を継続することについて、承認された。

主な質疑は以下のとおり。

(阿部委員)

とねっこタクシーは、特にご高齢の方にはよく機能してるという印象を受けた。費用負担について、利根町会は約100世帯でこの規模で実施していると思うが、町会の負担がどの程度になのか、世帯の数からするとその負荷はどの程度になるのかお教えいただきたい。

(事務局)

とねっこタクシーについては、町会からの負担はなく、利用者様の利用料金だけ負担していただいてるという状況である。

(藤井部会長)

先ほど町会アンケートの結果を伺った中で、現状の1回あたりの利用者数が4.3人程度とタクシー車両1台では配車できないので、周辺町会にも規模を広げ、車両サイズを大きくした形でできないかといった提案もあったが、今後継続していくにあたり事務局として今後どのような方向性で考えられているのかご説明いただきたい。

(事務局)

現在、利根町会の周辺に位置する寺山町会や古谷町会において、特にカスミの移動スーパーを利用されている方に対し、ヒアリングを実施している。移動スーパーを利用をしてる方は、とねっこタクシーを利用される可能性が高いのではということで、ヒアリングを進めているところだが、今のところお金を払って移動し買い物に行きたいという声は得られていない状況で、引き続き接触できていない町会にもヒアリングは続けていきたいと考えている。

車両についても、周辺町会を含めることで、安定的に利用者を確保できるようになれば、車両のサイズを大きくすることが重要だと思われるため、それと合わせての検討を進めていければと考えている。

(藤井部会長)

先ほど町会運営主体となるということで、西山地区等でのアンケートに表れていたように、交通が不便だという意識が高い地域の方たちが交通を利用したいと言った場合、町会主体となることがハードルなのか、或いは、今ご説明いただいたように、日々の買い物の中に地域サービスとして移動スーパーが組み込まれたことによって、移動ニーズそのものが減っているのかを鑑みる必要がある。

利根町会では、例えばマミーマートでは生活食料品の買い物、モラージュ柏ではそれに限らず様々なものを買いに行く目的で利用されている。移動スーパーがあることによって、移動目的地が限定されることがあるのか否かも含め、ヒアリング等を今後も進めていただきたい。

(3) 議題3 かしわ乗合ジャンボタクシーのルート・ダイヤの再編

資料7、8、及び9に基づき、事務局より説明を行った。

再編案については、交通管理者や警察との調整等を事務局に一任し、最終的には当部会の部会長及び副部会長にて確認をした上で、国への手続き等に入るという形で進めることも含めて、承認された。

主な質疑は以下のとおり。

(伊東委員)

南増尾コースと逆井コースにおいて、逆井駅での始発時間を6分、11分でそれぞれ早くするとのことだが、電車と乗り継ぎについては考慮されているか否かを確認したい。

(事務局)

直接電車のダイヤに合わせる形ではない。一方、東武アーバンパークラインは、1時間に8本程度と非常に電車の本数が多く、それほど駅でお待ちいただかなくても、ご乗車いただけると想定している。

(伊東委員)

バスの乗り継ぎについては、電車との結節点ということで非常に大事になってくるため、確認はされた方がいいかと思う。

(檜山委員)

内容に異論はないが確認したい点として、前回の部会資料と比較し、今回は停留所を新設されるということでご質問がある。この変更に至った経緯があればお聞かせいただきたい。また、新設するバス停について、利用者の方がお待ちになるスペースも含めて、道路管理者や交通管理者のご了解いただいてるという理解でよいか。

(藤井部会長)

バス事業者としては、実際にどこに停留所を設けるかということが国交省ベースの確認の中で非常に大きな問題であり、この地図上だけで見ると、なかなか厳しそうにも感じる。事務局においては、新設に至る背景と、道路管理者・交通管理者との調整について、ご説明いただきたい。

(事務局)

今回停留所を新設した経緯として、藤ケ谷区間を廃止したことにより、関根台と中央青果市場西の間に新しく路線を引いたが、非常に距離もあり、中間あたりに住宅が密集しているため、新設することとした。停留所の場所については、まだ警察のご意見は伺っていない状況で、今後調整をさせていただくという形になる。

(藤井部会長)

今回はルート変更と新設のバス停について、ご承認いただくことになるが、実際に停留所を設置する場合には、住宅地があるとその居住者の了解を得ればいけないうえ、安全に待機できる場所がちゃんと確保されているかについては交通管理者との調整が大事になってくる。安全に配慮したかたちで設置できるか否かにより、停留所が設置できるかできないかが変わってきてしまうため、調整をお願いしたい。

(中嶋委員)

ルートの変更案を図でお示しいただく際に、可能であれば一般路線バスとの経路の重複の状況や、バス停の重複の状況も確認できる形で以後お願いしたい。

(藤井部会長)

前回の部会の資料には、民間の路線バスのルートとバス停の位置の記載があり、ルートを変更することによって重複率が変わり改善されることを示す図があった。今回は、元に戻す提案をしたことによって、バス路線の重複を解消したはずのところに戻すことになるので、重複がまた出てきてしまうことになる。実質的に、今回のジャンボタクシーのルート上で、バス停重複率がどれぐらいになったか等の最終的な資料を示していただいた形で議論をしていかないと、前回の議論との齟齬が出てきてしまうため、事務局には調整をお願いしたい。

(阿部委員)

沼南コースについて、アリオ柏に向かうルートになっているが、土日を含めた渋滞の環境についてはどの程度計算に入っているのか。どのような対応を考えられてるのが教えていただきたい。

(藤井部会長)

土日の渋滞があるとどれだけ遅延率が出てくるかについては、事務局の方で、バス事業者やタクシー事業者にもご協力していただきながら、継続的に調べていかないといけないかと思うが、今現在考えはあるか。精査していきながら、改善すべき問題点と、把握しようとする努力をしているかといった質問について、事務局はいかがか。

(事務局)

渋滞に対して検討してる点として、新しい路線となる関根台から中央青果市場西については、夕方特に沼南庁舎方面から高柳方面に向かう部分がかなり渋滞している状況となっているため、夕方にはその方向に運行しないようなダイヤの設定をしている。

(阿部委員)

実際に運行してみないとわからない部分もあると思う。

(藤井部会長)

運行方向や時間次第で渋滞が懸念されるということであれば、利用者に対し、この時間に利用された場合遅延が起きるということを事前情報として伝えるなどの対応を行わないと、満足度が低下してしまう。今回特にルートを戻す形になるので、その上でどういう影響が出てくるかということをきちんと把握していただきたい。

(4) 議題4 かしわ乗合ジャンボタクシーの愛称

資料10に基づき、事務局より報告を行った。

質疑はなし。

(藤井部会長)

新たな需要に繋げることができるか否かを大事にし、「ワニバース」が決まったとのことだと思う。今後はこれを周知していくことになるが、若い方たちは普段ほとんど利用しない層にもなるため、実際は利用しないが運行をサポートするというような視点も必要になると考える。このようなサポーター制の動きが、町会単位や民間企業により導入されている事例もある。いろいろな方法があると思うので、ぜひ、周知活動を通じて幅広い取り組みにつなげていただきたい。

7 その他(意見交換)

(檜山委員)

直近のバス事業の現状について報告する。

当社全体の数字で、利用人員については、5月~6月は持ち直してきているとはいえ、コロナ前の3年前に比べると12%程度減っている。30%前後とか40%減少していたコロナの影響を多大に受けていた頃に比べたら回復しているものの、現在行動制限がない中でのこの数字であると、コロナ前に戻るというのは、厳しいと感じている。

また、エリアによるばらつきがより顕著になっており、人口稠密な都市部は戻りが早く、外縁部になればなるほど落ち込みがなかなか戻らないという傾向を感じている。

路線バス会社は、基本的に黒字路線だけを運行しているわけではない。路線数で半分以上が赤字で、一部の黒字路線で会社全体の利益を出すという構造がよく見られる。バス業界全体として、コロナの影響により、交通不便地域の交通ネットワークを維持するということ自体が、今後機能することが難しくなっているように感じる。これは公共交通において非常に大きな転換点ではないかと思っている。

このような中で、柏市様にもコロナ以降も様々なご支援をいただいているところだが、引き続き地域の公共交通ネットワークを維持するという観点で、国の交付金などを活用したご支援をお願いしたい。支援の水準についても、近隣自治体、同規模自治体のものを参考にしていただきたい。

(藤井部会長)

利用状況がコロナ前の水準に戻ることは、ライフスタイルの変化もあり厳しいという見通しの中で、交通インフラを維持するため、行政側からの補助も必要になってくると思う。これにあたり、柏市では、立地適正化計画に基づいて施設配置を検討し、これに合わせた公共交通のネットワークを位置づけるという計画があるので、これを含めて交通事業者と連携し、バランスを取って進めていただきたい。

また、柏市では、タクシー事業者が、自分たちで市域をサポートできるから基本的には公共交通空白不便地域はないと考えていることもあり、利根町会における小さな地区単位の移動も確実に動けるようになった。そういった面では、バスやタクシーをある程度組み合わせた中で、地域のネットワークを支える形も大事だと思うので、ぜひ事務局にはさまざまな手だてを講じて、交通事業者と一緒に地域の移動を支えられるような取り組みを、今後も継続的に行っていただきたい。

(阿部委員)

この問題は個々の利害がぶつかる要素があり、部会長がおっしゃったように慎重に進めないといけないと感じる。例えば、利根町会のような規模での方法を、2000を超える世帯を有する町会で導入する場合には、方法を変えざるをえない。個々に違ってもいいようなシステムを提案していただければ嬉しい。

また、生活者は行政界を気にせずに動く。病院も買い物も、市内に限らず、流山や松戸や我孫子などの近隣市に近い場所があればそちらを選ぶ。実際の生活者の視点から出てくる課題もあると思う。

(藤井部会長)

以上をもって本日の審議事項を終了する。

(事務局)

次回の日程は未定のため、詳細が決まったら追って連絡をする。

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