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更新日令和6(2024)年12月11日
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建築紛争の調整(あっせん・調停)
1.建築紛争の調整(あっせん・調停)
建築紛争を解決する手段としては、主に以下のようなものがあります。
- 当事者同士の話合い
- 当事者と当事者以外の第三者を交えた話合い
- 建築差し止め、禁止、損害賠償などを求める民事訴訟手続
建築紛争は民事上の問題であるため、当事者間の話合い(または民事訴訟等)で解決する必要があります。しかし、当事者間の話合いでは解決できないものの訴訟までは考えていないという場合のために、柏市では、当事者と当事者以外の第三者を交えた話合いの場として、あっせん制度及び調停制度を設けています(無料)。
あっせん・調停の手続の流れあっせん・調停の手続(PDF:66KB)
2.あっせん・調停の概要
あっせん制度
- 柏市職員があっせんを行います。
- 柏市職員が公平な立場で当事者双方の意見を聞き、一致する部分があるか、妥協できる部分があるかどうか等の確認を行うことで、自主的な解決を手助けします(職員が解決案を示すことはありません)。
- 柏市役所内の会議室などで非公開にて行います。
- あっせんを続けても紛争解決の見込みがないとき、市長はあっせんを打ち切ることができます。
調停制度
- 必ずあっせんを経る必要があります。調停のみを行うことはありません。
- 弁護士や学識経験者により構成される柏市開発事業等紛争調停委員会の委員(のうち3人で構成される小委員会)が調停を行います。
- 紛争調停委員が専門的、かつ公平な立場で双方から事情を聞き、調停案を示しながら調停の成立に向けて調整します。
- 柏市役所内の会議室などで非公開にて行います。
- 調停を続けても紛争解決の見込みがないとき、小委員会は調停を打ち切ることができます。
あっせん・調停の対象となる紛争
- 開発事業により設置される擁壁が周辺の環境に及ぼす影響に関する近隣住民等と事業者との間の紛争
- 中高層建築物の建築に伴って生じる日照若しくは通風の阻害又はテレビジョン放送の電波の受信障害が周辺の環境に及ぼす影響に関する近隣住民等と事業者との間の紛争
- 開発事業等に係る工事に伴って生じる騒音、振動又はじんあいが周辺の環境に及ぼす影響に関する近隣住民等と事業者等との間の紛争
- 上記のもののほか、構想又は計画に関する紛争であって、当該構想又は当該計画に係る開発事業等が周辺の環境に及ぼす影響に関する近隣住民等と事業者等との間のもののうち、市長が特に解決の必要があると認めるもの
あっせん・調停の対象とならない紛争
- 解体工事に関する紛争
- 土地利用権に関する紛争
- 敷地境界に関する紛争
- 不動産の売買、賃貸等に関する紛争
- 建築請負契約、設計管理委託契約等に関する紛争
- 建築に関する補償(資産価値や営業への影響に関する補償、金銭解決による場合の金額等)に関する紛争
- 建築物が違法であるか否かに関する紛争
3.あっせん・調停制度利用の要件
あっせん制度利用の要件
- 柏市開発事業等計画公開等条例に基づく構想届又は計画届が提出されていること
- 同条例上の「近隣住民」又は「周辺住民」であること
- 当事者双方から申出があること(一方当事者からの申出しかない場合、必要に応じて、市長からもう一方の当事者に対してあっせんに応じるよう勧告を行います。勧告が受諾されればあっせんが開始されます)
- 原則として工事着工前であること
様式
当事者が多数いる場合は、代表者を選定し、代表紛争当事者選定書を提出してください。
調停制度利用の要件(必ずあっせんを経る必要があります。調停のみを行うことはできません。)
- あっせんを経ていること
- 当事者双方から申出があること (一方当事者からの申出しかない場合、必要に応じて、市長からもう一方の当事者に対して調停に応じるよう勧告を行います。勧告が受諾されれば調停が開始されます)
- 調停の必要があると認められること(話し合いによる解決が可能であると市長が判断すること)
- 原則として工事着工前であること
4.あっせん・調停のメリットとデメリット
メリット
- 当事者以外の人間が話し合いに参加することにより、冷静な話し合いが期待できます。
- 非公開で行われるため、企業イメージやプライバシーが守られます。
- あっせん・調停で当事者が合意したものについては、民事上の和解契約として拘束力があります。
デメリット
- 当事者のうち一方が拒否した場合、あっせん・調停は開始されません。
- あっせん・調停が開始される場合、必要に応じて市長から事業主に対し工事着工の延期又は停止を勧告するものの、強制力がないため、建築工事が開始されてしまう可能性があります(これに対し、裁判所に建築差し止めや建築禁止を求める訴訟を提起し、併せて仮の処分を申し立てて認められれば工事が着工されません)。
5.その他の建築紛争解決手段について
あっせん・調停が不調に終わった場合であっても、以下の手段などを取れる場合があります(なお、当事者はあっせん・調停中であっても以下の手段などを取ることができます。しかし、話合いでの解決が困難として、あっせん・調停が打ち切られる可能性があります)。
- 建築確認の取消しを求める審査請求(申立先:柏市建築審査会)
- 開発許可の取消しを求める審査請求(申立先:柏市開発審査会)
- 建築確認・開発許可の取消しを求める取消訴訟(申立先:管轄の地方裁判所)
- 一方当事者を被告とする各種民事訴訟(申立先:管轄の簡易裁判所又は地方裁判所)
(補足)建築紛争については、訴えの利益の有無、適用法令及び必要な証拠収集等のさまざまな法律問題があります。お早目に弁護士などの法専門家への法律相談をお勧めします。
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