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更新日令和3(2021)年3月21日

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柏市教育委員会令和2年第7回定例会会議録

1.日時

令和2年7月30日(木曜日)
開会 午後3時
閉会 午後3時42分

2 .場所

沼南庁舎 501会議室(沼南庁舎5階)

3.出席した教育長及び委員

教育長 河嶌 貞
教育長職務代理者 牧田 謙太郎
委員 森 秀夫
委員 深田 恒子
委員 氏田 青津子

4.教育長及び委員並びに傍聴人以外の出席者

生涯学習部

生涯学習部長 宮島 浩二
教育総務課長 石田 清
図書館長 橋本 賢一郎

学校教育部

学校教育部長 増子 健司
学校教育部理事 後藤 義明
教職員課長 杉浦 毅
学校保健課長 中村 泰幸
指導課長 逆井 俊彦
児童生徒課長兼少年補導センター所長 須藤 昌英

事務局

教育総務課統括リーダー 渡会 美保
教育総務課統括リーダー 浦上 義史
教育総務課主査 関谷 正行
教育総務課主事 矢代 知里

5.傍聴に関する説明

河嶌教育長
傍聴の確認を行います。地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項の規定により、会議は原則公開となっております。
本日は、傍聴希望者が1人いらっしゃいますので、柏市教育委員会会議傍聴規則第1条の2第2項の規定に基づき報告いたします。傍聴の方は、受付時に御確認いただいた傍聴要領に従いまして、傍聴してくださるようお願いいたします。

6.開会宣言

河嶌教育長
ただいまから、教育委員会令和2年第7回定例会を開会いたします。

7.前回会議録の承認

令和2年第6回定例会会議録について全委員異議なく承認した。

8.教育長報告

報告

生涯学習部長
教育長報告でございますが、今回、全部で2点ございます。
まず初めに、アの「市議会令和2年第2回定例会について」を、生涯学習部長の私と学校教育部長から御報告させていただきます。
それでは、まず私の方から報告をいたします。
市議会の令和2年第2回定例会でございますが、令和2年6月5日に開会をし、同月24日に閉会をいたしております。私からは、市議会定例会における質疑並びに一般質問のうち、生涯学習部所管分について、主な内容を御報告申し上げます。
生涯学習部所管分として、図書館の在り方について3点御質問を頂きました。
1点目といたしまして、図書館には、地域の記録を残すという役割があり、将来の検証のためにも、柏市でも今回のコロナ禍の記録を適切に残すことが非常に重要だと考えるがどうかという御質問を頂きました。
これに対して、地域資料の記録と活用については、図書館の重要な役割の一つであると認識しているということ、新型コロナウイルスの影響下での新聞の折り込み広告や飲食店のテイクアウトちらし、また関連する市内の写真などの収集を積極的に行っていること、今後は、市民や関係団体等と連携し、収集・記録した資料を伝え、あるいは今後の検証材料として活用していきたいと考えていることをお答えしております。
次に、2点目として、感染防止策の一環として、利用者に名前等の記入を求めるかどうかは各図書館が主体的に考えて判断する流れのようだが、柏市ではどう考えているかという御質問を受けております。
これに対して、柏市においては、新型コロナウイルスの性状やウイルスに感染して発症した場合の対処などが十分に解明されていない中での図書館内での感染や、利用登録者に重症化リスクの高い高齢者が多いことなどを踏まえて、現時点では、感染拡大予防の観点から、来館者に氏名・連絡先を頂くこととしていることをお伝えしております。また、頂いた情報については、感染症対策に限定して利用するものとし、3週間後にはシュレッダー等で破砕の上処分をすることとして、適正に管理していくことを御答弁しております。
次に、3点目として、今回のコロナ禍で電子図書館が注目されており、導入している自治体図書館の貸出しも伸びているということを聞いているという御質問がありました。改めて、電子図書館の導入について柏市ではどう考えているのかという御質問です。
これに対して、電子図書館については、日本の公共図書館では導入が増えてはいるものの、コンテンツの少なさ、特に図書館で人気のある文芸書の新刊が少ないことから、普及率は5パーセント程度と言われていること、電子図書館のみならず、文化や教育の事業において電子化、デジタル化のニーズは、今後高まっていくことが見込まれるので、デジタル化した資料の提供や、動画の提供など、非来館、非接触型のさまざまなサービスについて、他団体の取組なども参考に、検討していくということを御答弁させていただいております。
生涯学習部所管分については、以上でございます。

学校教育部長
続きまして、学校教育部所管分についてでございますが、3月・4月・5月と臨時休業を行ったため、その期間の対応についての御質問が多かったように思います。その点も含めまして、大きく3点、御報告いたしたいと思います。
まず、1点目、オンライン教育についてですが、その中で主に6点ほど御質問がございました。
まず、1点目ですが、オンラインの特性を生かした授業展開やデータの共有などについて、教職員が使いこなせるようになるべきではないかとの御質問に対しまして、教職員がICTを活用した効果的な学習指導が行えるよう、研究校の協力を得て、授業実践モデルの作成を行ったり、教育委員会や個々の教職員が作成した教材等、リンク集を活用してデータの共有を行ってきたりしたこと、柏市教育委員会としては、児童生徒の学習と教職員の校務の両面での情報化を推進し、より良い学校教育の環境を整備していくことをお答えしております。
また、今後の再流行を想定して、今後の備えをどうするのか。また、双方向の授業やオンライン授業を全ての学校に広げていくにはどうしたら良いかという御質問を頂きまして、長期の臨時休業措置により、子どもたちの学習保障が早急に必要になったことから、子どもたちと教職員の情報活用能力やインターネット環境の整備などが十分ではなかったが、オンラインで学習支援を実施したこと、オンライン授業を実施する上で必要となる子どもたちの情報活用能力については、小学校低学年から端末を活用した効果的な学習ができるよう指導していくこと、また、柏市教育委員会からの学習動画のほか、独自での双方向オンライン授業を実施している学校もあり、その実践等を検証し、好事例については全ての学校で取り組めるよう周知すること、併せて、臨時休業中のオンライン学習の課題となった動画配信の方法や高速通信環境、家庭でのインターネット環境の支援などについても検討していくことについてお答えしております。
オンライン教育についての環境面になりますが、柏市としてGIGAスクール構想に向けてどのように動いているのかという御質問に対しまして、柏市としては、子どもたちの学習活動の一層の充実を図るため、1人1台の端末、高速通信環境の整備を図れるよう、柏市内全小中学校の校内LAN整備については、令和元年度3月に補正予算を計上し、現在、設計作業を進めていること、1人1台の端末の整備については、国の補助金も活用しながら今年度中の整備を目指して計画を作成していることについてお伝えしております。
また、オンラインの4点目になりますが、手賀東小学校のオンライン学習が双方向で行われているが、簡潔に説明してほしいという御質問に対しまして、手賀東小学校は平成30年度より柏市の研究指定校として、「1人1台タブレット端末を活用した学力向上」を研究テーマに実証研究を進めており、共同研究している企業により端末の提供を受け、1人1台の端末が整備されていること、また、全家庭がWi-Fi環境の整備に協力して双方向のオンライン学習の環境が整ったこと、臨時休業中も子どもたちの学びを止めないために、高学年の実践を通して課題を明確にしながら工夫と研修を重ね、中学年・低学年と広げ、4月23日から全学年での実施となったこと、柏市としては、手賀東小学校の取組を先進事例として各校に周知し、各学校においてもオンライン学習が実施できるよう啓発していきたいという旨をお伝えしてあります。
オンライン学習の5点目になりますが、オンライン授業対策についてお聞かせくださいという御質問に対しまして、柏市としては、学習保障の1つとして、学習動画の配信を実施したこと、柏市教育委員会では、これまで97本の学習動画を作成し、配信してきたが、6月より学校は再開し、子どもたちが家庭学習に利用したり、学校では授業で活用したり、学習の一助としていることを御説明しております。また、動画配信を行った教科は、家庭において1人での学習が比較的理解することが難しい算数・数学と外国語を中心に実施したこと、端末及びインターネット環境のない家庭には、Wi-Fiルーター286個、iPad446台を貸し出したこと、さらに、各学校のPC室を開放することで児童生徒のオンライン学習を支援したため、保護者は別途通信料の負担の必要性がなく視聴できることとなったこと、動画閲覧数は学年差があるが、小学校1年生の動画は、1本当たりの平均で93パーセントの児童が閲覧していることを御説明しております。
オンライン教育の6点目になりますが、オンライン教育推進の中においても、学校だからこそできる学び、学校の役割があるのではないか。また、オンライン授業や従来の授業だけでなく、ほかの方法による学びをどのように考えているのかとの御質問に対しまして、臨時休業中、先進的に双方向型オンラインを活用して、授業だけでなく、朝の会、学級会を実施した学校から、不登校の児童生徒も参加できたという報告があったこと、柏市教育委員会としても、今後、学校と児童生徒がつながり、児童生徒が安心感を得られるような支援の1つとしてオンラインの活用について検討すること、また、オンライン学習の有用性を認識しているが、各学校や地域の特色を生かした学び、他者と直接コミュニケーションを図ることで得られる学び、直接的に経験・体験するような学びも重要であることをお伝えしております。
続いて、大きな2点目になりますが、学校再開後のケアについてでございます。
まず、学校再開後のケア1点目の御質問ですが、柏市では6月1日を分散登校開始、15日より一斉登校が始まるが、さまざまな不安があると聞いている。学校再開に当たりどのような対策を講じているのかという御質問に対しまして、分散登校時の防犯対策として、関係機関と連携しながらパトロールを実施しており、通常どおりの登校が始まるまで行うこと、また、学校再開後の児童生徒のメンタルケアとして、悩み相談窓口を増やすため、いじめ相談通報アプリ「STOPit」を小学校6年生にも提供したこと、熱中症対策としては、健康被害が危惧される場合はマスクを外し、十分な距離を確保するよう指導していくことをお伝えしております。
また、医療的ケアが日常的に必要な児童については、主治医の指示の下、感染症対策として消毒を徹底した上で医療的ケアを実施することをお伝えしております。
教職員の負担増については、県に対してスクールサポートスタッフ及び学習サポーターの追加配置を要望し、消毒等の作業負担を軽減するため、国・県の動向や感染状況を注視しながら、方法の変更や物品の整備に努めていることをお伝えしてあります。
感染者が発生した場合の学校休業については、濃厚接触者の特定、また校内の消毒のため、一時的に1週間ほどの学校全体の臨時休業を行うとともに、感染者が発生した学級は、集団感染のリスクが高いため、2週間の臨時休業を行うこと、その他の臨時休業の規模と期間は、地域での感染状況や感染者の学校における活動の態様等を考慮し、保健所や学校医の意見も踏まえて判断することをお伝えしてあります。
また、説明を付け加えさせていただくと、これにつきましては、今ガイドラインについて見直しをして少し変わっているところがございます。
それと、質問として2点目になりますが、受験生に対して夏休み短縮、土曜授業対策を取り、学習の遅れで受験生が不安にならないようにするべきではないかという御質問に対しまして、新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う臨時休業期間が、3月4日から48日間に及び、学習の遅れについて不安を抱えている方が多くいることは柏市教育委員会としては承知していることをお伝えしてあります。柏市では、県民の日の授業及び児童生徒の夏季休業期間の短縮を合わせて19日間の授業日数を確保、各学校でも休業期間中の家庭学習及び今後の家庭で行う学習と学校で行う学習を組み合わせて授業の効率化を図ること、学校行事の見直し、時間割の工夫など、さまざまな対策を講じて授業時間の確保に努めること、受験については、出題者へ出題範囲や内容、出題方法について配慮するような通知もあったこと、柏市教育委員会としては、今後の状況によっては、土曜授業、また冬季休業短縮も選択肢の一つとして、全ての児童生徒の学びの保障に向けて取り組むことについてお伝えしてあります。
質問3点目としましては、児童生徒の安否確認について、電話だけではなくてSkypeやZoomを取り入れてはどうかとの御質問に対しまして、学校の創意工夫として、Zoomを活用した朝の会や学級会を実施した学校もあると聞いていること、その他、登校日や教材配布日に欠席した児童生徒や保護者に対して、電話連絡、家庭訪問を行っており、連絡が取りにくい場合はこども福祉課と連携しながら対応していることについてお答えしてあります。
最後に、大きな質問の3点目につきましては、教科書採択についてでございます。
質問の内容としましては、柏市の生徒にどのような内容の歴史を学ばせたいのか。自分の国を自虐的に捉える教科書、自分の国に誇りの持てる内容、史実と有力な学説についてどのように考えて採択しているのか。何を重点に選定しているのかとの御質問がございました。その御質問に対しまして、柏市の方針と学習指導要領の狙いにのっとり、単に歴史の知識を覚えるのではなく、我が国の歴史の大きな流れを理解し、知識を深めるとともに、歴史的な事象と現在のつながりに着目することで多角的な思考力・公正な判断力を身に付けることができ、生きる力につながることと考えていること、そして、『知識・技能』『思考力・判断力・表現力等』『学びに向かう力、人間性等』この3つの柱をバランス良く身に付けることを念頭に置き、内容が適切であるかを教科書採択に反映していくこと、また、教科書を用いて学習する子どもたちにとって理解しやすい内容になっているかも採択基準の一つあること、我孫子市・鎌ケ谷市の3市で共同採択を行っているので、他の2市にも理解を求めながら、柏市の生徒にとってより適切な教科書の採択に努めることについてお答えしております。
学校教育部所管分につきましては、以上になります。

生涯学習部長
続きまして、市議会令和2年第3回定例会の会期日程について、御報告をいたします。
日程についてですが、招集日が9月4日金曜日、議案等採決、最終日でございますけども、9月29日火曜日の会期となっております。日程の詳細は、お手元の資料のとおりでございます。

学校教育部長
次に、イの「「柏市いじめ防止基本方針」の改定について」を、児童生徒課長から御報告申し上げます。

児童生徒課長
お手元の青い冊子「柏市いじめ防止基本方針(令和2年度改定版)」を御覧くださいませ。
この改定の経緯につきましては、平成25年9月に国において「いじめ防止対策推進法」が施行した後、平成26年3月に「柏市いじめ防止基本方針」を策定し、その3年後の平成29年に第1回目の改定をしております。また、その後3年たった今年度につきましては2回目の改定ということで、本来ならば4月1日に学校に周知するものでございましたが、新型コロナウイルスの関係で3か月遅れましたけれども、7月に入りまして学校の方にお配りし、教員全員に配っております。それに伴いまして、生徒指導主任にまず内容を周知、その後、校長・副校長・教頭会においても同じように内容を周知し、これを受けまして各学校の方では、各学校で今立てております学校のいじめ防止基本方針を改定するということで、そのために職員会議、それから研修等を、今年は夏休みが短いのですが何とか日程を組んでいただいて、8月中に各学校の方で研修等していただき改定をして、9月1日には新しい学校のいじめ防止基本方針をホームページ等で周知したいということで今お願いしております。
この冊子の構造でございますが、前半と後半に分かれております。前半が15ページ、これがいじめ基本方針でございます。中ほどに緑の中扉がありますけれども、この後ろがいじめ対応の手引きということで、各学校の方でこれを活用するに当たってのポイントを示しているところでございます。
前半の、今申し上げましたいじめ基本方針につきましては、赤い字の所が改定をしているということで、学校にも分かりやすく示させていただいております。例えば基本方針の2ページ・3ページには、赤い所がございますけれども、教育委員会が体制を整備するための人的配置のことについて記載しております。同じく4ページには、自殺の可能性が高いと最近言われています、性同一性障がいや性的指向・性自認に係る児童生徒への配慮、それから、5ページにつきましては、家庭や地域との連携ということで、教員と地域の民生委員、主任児童委員、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーですね、一緒になって研修をするということ、それから、同じくそのいじめ相談通報アプリにつきましては、前回、第6回定例会で委員の皆様から御質問がありましたが、今、この1学期につきましては来週の7日まででございますけども、それを受けまして、1学期はやはり一番いじめの案件が多いということでございますので、それを上げていただいて精査をするということと、あと、SNSが特に特化されて、からかい等の、普通のからかいなのか、SNSのからかいなのかを分かるような形で今上げていただくということ、市立柏高校につきましても上げていただくということで今、学校の方にお願いしております。
7ページにつきましては、いわゆる特別な支援を必要とする児童生徒の対応ということで、こういう発達障害を有する子どもたちがいじめの対象となったり、集団不適応を起こすことによって問題が生じているということがございますので、そういうものも配慮していきます。
同じく、8ページには配慮を要する児童生徒への対応ということで、外国にルーツがあるような児童生徒、それからいわゆる虐待とか貧困等の問題を抱えている児童生徒につきましては、不安、葛藤を抱えておりますので、スクールソーシャルワーカー等を活用して連携を図るということ、それから、今回の新型コロナウイルスの感染におきましては、感染症等に関する人権への配慮ということで、感染者とか濃厚接触者、医療従事者に対して偏見、いじめがないような配慮ということで行っています。
飛びまして、13ページですが、SOSの出し方に関する教育の推進ということで、国の行っている問題行動調査から、子どもたちはやはり自分が困っていることを発信できないといいますか、しないということの傾向性も見えておりますので、それはやっぱり一番まずいということで、電話であれメールであれ、いじめ相談通報アプリ「STOPit」等を使いまして、それを私たちが管理しやすいようにということで考えております。
それから、その下には、先ほど地域全体ということもありましたけども、イメージ図として新しく付けさせていただきました。
後半のいじめ問題の手引きにつきましては、やはり同じように色が付いている所を中心に改定をしております。例えば、手引きの4ページでございます。いじめ対応フローチャート、これも新しく色付きで付けましたけども、一連の流れを、若い先生方が多いのでこれを見てどういうところが次に考えられるかというところを分かってもらいたいということで付けております。
それから、手引きの5・6・7・8ページ、これは全く新しく付け加えたページでございます。やはり未然防止につきまして、いじめが起きにくい学級とか集団をつくることが重要ということの視点で付け加えさせていただきました。チェックリストもお付けしたりとか、あるいは5ページにあります、担任とか教員が子どもたちに言ってしまうようなNGワード、「どうしてできないの」とか、「何度も言っているでしょ」とか、「だからダメなんだよ」とかこういう言葉につきましても、これをあえて、若い先生方も多いので、これはちょっと人権の侵害にもなるということで書いてございます。
それから、14ページから最後までの早期対応の取組につきましても、今ありましたように、例えば15ページでございますけれども、正しい言葉遣いとか態度というのはなかなか書いても平たんでございますので、あえて今までいじめの対応でなかなか解決に至らなかった事案を追跡調査しますと、やはり初期対応のところがうまくいかなかったというところが見えております。その場合、例えば15ページにありますような「いじめを訴えた保護者から不信感を持たれた教職員の言葉」ということで、そこにもありますように、「お子さんにも悪いところがあるようです」とか、「クラスにはいじめはありません」と言い切ってしまったりとか、「どこかに相談にいかれてはどうですか」という言葉、これをあえて入れさせていただいて、こういうことからなかなか先に進まなくなることのイメージを持っていただけたらと思います。同じように17ページには、初期対応が不適切で児童生徒及び保護者に対して不信感を与える対応とか、18ページには、学校の対応が十分ではないため保護者から発せられた言葉、それから21ページには、周りの児童生徒への指導で不信感を持たれた対応ということで、こういう部分を、お互いに気を付けていくということで付けさせていただきました。
この改定につきましては、昨年度1年間、いじめ問題対策連絡協議会の委員の皆様13名、医師、弁護士、学識経験者、児童相談所、警察、人権擁護団体、それから各小中学校の校長の皆様に1年間を通して報告書をいただきながらつくったものでございますので、これを有効に生かして学校の子どもたちの指導に当たっていきたいと思います。

学校教育部長
教育長報告は、以上です。

質疑等

河嶌教育長
まず初めに、アの「市議会令和2年第2回定例会について」に、御質問がありましたらお願いいたします。

深田委員
オンライン授業について質問させていただきます。休校中に教育委員会から97本の動画配信が行われたようなんですけれども、実際の利用状況とか、あと、その見た子どもたちの理解度というのはどのくらいだったでしょうか。教えていただけたらと思います。

指導課長
まず、学習動画の利用状況についてなんですが、休校が終わりました6月1日時点で、配信の状況、再生回数等を確認しましたら、97本の動画について、合計になりますけれども18万7、317回の再生がありました。また、1本当たりの再生回数を見ていきますと、少ないものですと800回、多いもので3、200回の再生がありました。各学年の子どもたちが三千数百名ぐらいおると思いますので、1本当たりの再生回数につきましては、小中学校共に学年がだんだん上がっていくごとにやはり再生回数は減少していく傾向が見られました。再生回数を在籍の児童生徒数で割り戻していくと、小学校の1年生では約93パーセントの児童が閲覧した計算になります。学年が上がっていくと減少していきますので、小学校6年生になるとこれが66パーセントの再生回数になります。中学校につきましては、1年生で71パーセントの生徒が閲覧した計算になります。これも同様に学年が上がっていくと閲覧数が下がっていきますので、2年生で42パーセント、3年生ですと極端に落ちますが28パーセントというようなことで、中学生においてはあまり閲覧がなされなかったのかなというのが見て取れます。
2点目なんですが、理解度なんですが、児童生徒の理解度を示すデータについては今のところまだ収集をしておりませんので、どのぐらいの理解度かと言われるとお答えのしようがないのですが、この学習動画につきましては、基本的には専門職である指導主事が授業を行い、業者にその編集を依頼しておりますので、非常に分かりやすい説明であったり見やすい編集をなされていたかなと思いますので、授業動画としてはかなり良質なものができて分かりやすいものであったかなと私たちは考えております。
また、ちょっと余談になりますけれども、今後、第2波、あるいは第3波が予想されることもありますから、そんな中、生徒、子どもたちがオンラインでつながることというのはとても大事だと考えておりますので、この後、ビデオ会議ツールの一つである「Google Meet」、これを活用して児童生徒一人一人にアカウントを発行し、利用マニュアルの準備を、今しているところです。そして、まさに今日と明日で2回に分けて、教職員300名ぐらいを対象に、この「Google Meet」の使い方ということで、オンライン研修を今ちょうどしているところでございます。

森委員
学校が再開した後、分散登校、一斉登校と順序を立てて丁寧に指導していただいていると思うんですが、特に問題はなかったでしょうか。

指導課長
学習指導関係でしょうか。

森委員
いや、学校再開後のケアについてというところで、6月1日から分散登校とか、15日から一斉登校が始まりましたよね。その中で、特に体力が落ちたりとかしたりする児童生徒が多いのかなと思いました。あとは、丁寧な指導をしていただいたので特に問題はないと思いますが、何か問題等があったかどうかということです。

指導課長
特に大きな問題は今のところ確認はしておりません。体力の低下という問題もありますが、その辺も踏まえて段階的に指導の方を再開していきました。
あと、新型コロナウイルス関係で登校ができない子どもも当初はおりましたけれども、それも解決に向かっており、減少して少なくなってきている状況にあります。

児童生徒課長
分散登校のときに、なかなか学校に足を向けられなかった子たちが来られたということは何件も報告があったんですが、ただ、6月15日からの一斉登校になりますとだんだんやはり足がちょっと遠のくということがありますので、その辺がちょっと今後の課題かなという感じでございます。

河嶌教育長
続いて、イの「「柏市いじめ防止基本方針」の改定について」に、御質問がありましたらお願いいたします。

牧田委員
このマニュアル自体、とても良くできていると思います。特に後半に、これを言ってこじれてしまったという具体例がたくさん載っていまして、非常に参考になるのかなと思います。問題はそれをどのように現場の先生に浸透させるかということですが、具体的に何か研修をするとか、あるいはこういうように活用してほしいということで、お考えのところはありますか。

児童生徒課長
生徒指導主任と校長の方には、これも先ほど申し上げましたけれども、8月の末までに各学校において研修等をやっていただくという形です。ただ、その研修も、なかなか難しい面ありますけれども、現場の感覚とこの方針の感覚の違いみたいなところを、ちょっと時間がかかるんですけども浮き彫りにした上で、じゃあうちの学校はこうしていこうということも自分の学校に落とし込んでいただきたいということで、御説明をして、話合いをしていただきたいということでお願いしておりますので、そこを何とかうまくできていけばいいなと思っております。

牧田委員
ありがとうございます。
特にこの一次対応の具体的なこういうことを言ってしまうと失敗しちゃうとか、この例は本当に生きた教材だと思っておりまして、特に若い先生が増えておりますので、ここだけでもグループワークとかお話をしながら皆で共通に認識するということをやっぱり浸透していただきたいなと思います。
あと、やはり先生が一人で抱え込んでしまうと、先生自身のメンタルの問題に当然なってきますので、学校全体で解決していきましょうというように、御活用いただければなと思います。

氏田委員
質問ではなく意見です。
この基本方針の冊子が1冊あると、本当に先生たち一人一人よく分かるだろうなというのを、本当に具体的に書かれていて素晴らしいなと思いました。
あと、今回の基本方針の改定の中で、追加した内容の中で、人的配置、これだけの人的配置ができるって素晴らしいですし、本当にあらゆる面でいろいろなところに人的配置をしてくださっているんだなというのをすごく感じました。ただ、これを使うのは現場の先生方たちで、学校がそれこそどういうふうにこれを、先ほどおっしゃっていたように落とし込んで自分たちの学校のものをつくっていくか、そこのところの具体的なところになるかと思いますので、本当にこれがよく、あまり活用されるということはあれなんでしょうけれども、活用していただけるようにお願いしたいと思います。

児童生徒課長
これはいじめ防止ということになっておりますが、ただ、本当に子どもたちに接するときの基本的な部分も十分含んでおりますので、いじめだけに特化するんじゃなくて、子どもたちに接するときということでいいのかなと、今、委員さんのおっしゃるとおり、本当にうまく活用できるようにお願いしていきたいと思います。

河嶌教育長
それでは、以上で教育長報告を終わります。

9.議事

河嶌教育長
続いて、議事に入ります。
本日は4件の議案審議を予定しておりますが、このうち、議案第1号、議案第2号及び議案第3号は、いずれも小中学校において使用する教科用図書の採択に関するものです。
これら教科用図書の採択は、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第12条及び第13条の規定による、我孫子市、鎌ケ谷市及び柏市の3市で構成する教科用図書東葛飾東部採択地区協議会における共同採択であること、また、適切な審議環境を確保する必要があることから、当該3議案につきましては非公開で審議したいと思いますが、いかがでしょうか。

(全委員、了承)

それでは、議案第1号、議案第2号及び議案第3号については、本日の日程の最後に非公開で審議いたします。

議案第4号 令和3年度使用柏市立柏高等学校教科用図書の採択について

説明

学校教育部長
議案第4号は、令和3年度使用柏市立柏高等学校教科用図書を採択したいので、提案するものでございます。
詳細につきましては、教職員課長から御説明申し上げます。

教職員課長
令和3年度柏市立柏高等学校教科用図書について、別添資料令和3年度柏市立柏高等学校選定教科書一覧のとおり採択することを提案いたします。
まず、教科書の採択方法ですが、各教科会議にて、生徒の学力、到達目標、記述内容等を総合的に判断し、慎重に協議を行った上で選び、教科書担当者による点検を、教頭が最終点検を行い、校長に提案、説明という過程を取っております。
以上の観点で毎年見直しを行っておりますが、特に問題がない場合は、おおむね3年間は継続して使用することにしております。例年どおり検討した結果、令和3年度については、全ての教科、科目において使用教科書の変更なしということになりました。
文部科学省検定済教科書は、通常4年ごとに改定され、内容が大幅に変わります。現在使用している教科書のほとんどは2017年から2019年に改定されており、来年度は内容に大幅な変更が予定されておりません。使用に際し、特に問題がなく、使い勝手が良いことから、来年度も継続して同じ教科書を使用したいと考えております。
以上、御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。

質疑等

なし

採決結果

全員賛成可決

10.協議 

ア 次回教育委員会定例会の開催日程について

次回定例会予定
教育委員会 令和2年第8回定例会

日時 令和2年8月27日(木曜日)
開会 午後2時
場所 沼南庁舎501会議室

11.その他

月間行事予定

河嶌教育長
続いて、来月の行事予定についてお願いします。

生涯学習部長
まず初めに、生涯学習部所管分の月間行事予定について御報告を申し上げます。
8月20日のところに記載がございます柏市教育振興計画策定有識者懇談会につきまして、教育総務課長から御説明を申し上げます。

教育総務課長
現在実施の柏市教育振興計画後期基本計画が平成28年度から令和2年度の5年間の計画となっており、令和3年度からの第2次教育振興計画を策定するために設置した懇談会となっております。委員構成は14名で、小中高校の校長先生、幼稚園関係者、地域関係者、学識経験者、公募委員から選任しており、今回を第1回目とし、年度内に4回程度の実施を予定しております。有識者懇談会委員の皆様に御意見を頂きながら、第2次柏市教育振興計画を策定してまいりたいと考えております。

河嶌教育長
月間行事予定について、何か質問等はございますでしょうか。
学校教育部所管分は、よろしいですね。

学校教育部長
特にありません。

河嶌教育長
そのほかに何かございますか。

12.閉会宣言

河嶌教育長
それでは以上をもちまして、議案第1号、議案第2号及び議案第3号の審議を除く日程を終了いたします。
ここで一旦閉会とします。

お問い合わせ先

所属課室:教育総務部教育総務課

柏市大島田48番地1(沼南庁舎3階)

電話番号:

お問い合わせフォーム