更新日令和6(2024)年1月29日

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令和5年度第2回柏市交通政策審議会地域公共交通部会会議録

1開催日時

令和5年11月14日(火曜日)午前10時00分から午前11時30分

2場所

上下水道局 401・402会議室

3出席者

委員(会場出席12名、WEB出席2名)

会場出席者:藤井委員、知久平委員、高橋豊顕委員、間宮委員、吉﨑委員、中嶋委員、太田委員、

 平塚委員、星委員、松本委員、永田委員、阿部委員

WEB出席者:伊東委員、髙橋直人委員

欠席者:小林委員、松丸委員、髙橋直資委員、宮崎委員、中野委員

オブザーバー出席:武藤氏(東武バスセントラル株式会社)

事務局

土木部交通政策課 坂齊次長兼課長 他6名

4傍聴者

なし

5議題

(1)柏市地域公共交通網形成計画の改訂方針について

(2)かしわコミュニティバス「ワニバース」について(報告)

(3)やよいタクシーの利用者状況について(報告)

6議事要旨

(1)柏市地域公共交通網形成計画の改訂方針について

資料3,4,5に基づき、事務局より説明を行った。主な質疑は以下のとおり。

【吉﨑委員】

 事務局よりご説明のあった『ユニバーサル社会に対応した交通環境』について、現在当社ではノンステップバスを導入しており、誰もが乗り降りしやすい路線バスを運行している。

しかし、ノンステップバスだけでは乗車が難しく、いわゆる介護タクシーなどをご利用されるような方(ご自身でご乗車するのが難しい方)が当社路線に2名ほど居られる。

 年金などの金銭面での問題もあると思うが、年金が少なくなればなるほど、介護タクシーなどは利用しづらくなるため、運賃の安い路線バスにご注目いただくことは理解できる。しかし、事故が起こった際はそのような方の被害にあうリスクが高く、だからと言って乗車拒否等はできないので、このような問題をどうしたらよいかお聞きしたい。

 

【藤井部会長】

 私も様々な公共交通会議に出席しているが、そのような状況を初めて伺った。

 通常、安全運行といった観点で考えると問題であると思う。

ただ、現状において利用者がいらっしゃるので、どのように対応すべきかとても難しい話だ。

 例えば、バスなどは「ユニバーサル」という言い方をすれば、車椅子をしっかりと固定することが最低限安全運行する上で必要な条件だと思う。

 関東運輸局千葉運輸支局の高橋委員にお伺いしたいのだが、国でも何かこのような情報が入ったことはあるか。

また、そのような場合にはどのような対応を本来すべきなのか、何か知見があればご教示願いたい。

 

【高橋直人委員】

 本案件に対して即答ができかねるため、後日輸送担当に確認し、回答させていただきたい。

 

~後日回答~

 他利用者の利便性が低下するような行為であることは事実である為、他の交通機関

の利用を考えていただく等の説明を利用者に説明すること自体は問題ない。

但し、運転士が説明するのは負担であり乗車拒否と捉えられてしまう恐れもある為、

電話及び対面での対応はバス会社の管理責任者が行うようにした方が望ましいと考え

られる。

なお、運転士の制止や指示を聞いていないわけでもないことから、見解のとおり乗車

拒否することは出来ない。

また、安全上の問題については道路交通法の関係もあることから、所轄の警察署に併せて確認願いたい。

※阪東自動車へは千葉運輸支局 輸送担当から回答済。

 

【藤井部会長】

 今回の件は非常に稀なケースということではあるが、関東運輸局千葉運輸支局は事務局に回答をご連絡いただき、各バス事業者へ共有していただきたい。

 

【吉﨑委員】

 ご利用者様は杖(腕に直接固定するような杖)をお持ちで、椅子にお座りいただくことが困難なため、バス(車体)前方にあるホイールハウスに寄りかかるような乗り方であり、運転士がすごく神経を使うような乗り方である。

ただ今後増えてくるような話だと思うので、他のバス事業者やこの会議にいらっしゃる方に情報共有を含めて話させてもらった。

 

【中嶋委員】

 事務局から「柏市地域公共交通網形成計画(以下 網計画)」の改定に伴う今後の方向性について説明があったが、運転士不足に対する支援策をご検討いただくような方向だということで是非、具体的な検討をお願いしたい。

 今年の秋頃から、全国的にバス事業者の運転士不足について毎日のようにニュースで報道されているが、今日この会議に参加されているバス事業者すべてが同じ状況である。

当社においても現状15名を超えるような運転士不足であり、現状のバス路線の確保もままならない状況になりつつある。

本当に喫緊逼迫した状況であることに、他のバス事業者も含めて変わらないと思うので、運転士確保に向けた支援を是非ともお願いしたい。

 どのバス事業者も今の収支状況は非常に厳しく、直近で運賃改定を行わせていただいたが、ここでの利益を今後運転士待遇改善にほぼ全て使えば、おそらくこの改定後にまた赤字に転落してしまう懸念がある。

 単刀直入に申し上げ、バス事業をバス事業者のみで維持・確保していくのが非常に厳しい時代になりつつある。

 今回、このような改定案が方向性として示されたということで、お願いではあるが是非思い切った前向きな支援策をご検討いただきたい。

 

【藤井部会長】

 具体的な政策は今後精査していくものだとは認識しているが、事務局として現段階で運転士不足への対応で考えていることはあるか。

 

【事務局】

 現在、具体的な政策をお示しすることは出来かねるが、一般的に二種免許などの免許取得支援や運転士募集を行政とバス事業者様で一緒に行うなど、他自治体での取り組み事例は聞いている。

 ただ、運転士募集を行うにしても行政単体での施策だけでは難しく、バス事業者様と一緒に現場に合った施策をご相談しながら検討していきたいと考えている。

 

【藤井部会長】

 私も様々な公共交通会議に出席する度に、この運転士不足に対する各自治体の取り組みについて聞かれ、現場で伺った内容をお話することもある。

 他自治体の事例として、静岡県三島市、沼津市、伊豆の国市などは県が主体となり、7~8種類のバスを自動車教習所に持ってきて、自動車教習所貸切で実際に体験乗車も兼ねて運転士の募集を行っており、毎年2~3名の方が運転士となっている実績がある。

 千葉県の事例ではポータルサイトを立ち上げ、就職説明会などの情報発信を行っている。また、ある自治体ではバス事業者と協力して高校生を対象とした就職説明会を数年間、毎年行う方針を決めたという話もあり、その中で市内循環型バスやスクールバスなど、地域の生活に密着した運転の可能性や女性が働きやすい環境づくりを推進していくといった説明をしている。

 市川市や船橋市ではハローワークと協力し、自衛隊のOBの方などに在職中に取得された様々な資格や免許を活かしていただき、協力依頼を行ったり、運転手のモチベーションを上げるために運転士の収入を上げる仕組みを作ったりなどの取り組みを行っている。

また、子どもたちにバスに乗ってもらう取り組みとして、お祭りの際にバス車両の展示を行った事例もある。単年度の効果は少ないが、今公共交通を利用していない子供たちは5年、10年後でも利用しないため、バスに触れ合う機会やスクールバスに乗ってもらうことで公共交通利用の促進を行っているところもある。

 このように色々な取り組みがあるので、柏市にとって良いものを複数のバス事業者と相談しながら選択してほしい。

 

【阿部委員】

 自動運転の実証実験の見通しはどのくらいあるのか期待したい。

公共交通空白不便地域の問題も抱えているが、運転士不足で自動運転の動きがどのようになっているのか状況を知りたい。

 

【事務局】

 現在、柏の葉キャンパス駅西口から東京大学 柏キャンパス間の約2.6kmの区間において、レベル2.での自動運転バスの実証実験を行っている。

 国では2025年にレベル4.での特定自動運行、無人運行を目指しており、関係者が鋭意技術開発を行っているところではあるが、まだ現状は不透明である。

 先日のニュースで、アメリカでロボットタクシーなど無人のタクシーが走っていたが、事故があり許可が取り消されているという話題を耳にした。

このことからも現状においては世界的に技術力を競い合っている状況と聞いている。

 特定のエリアにおいてレベル4.で廃線路を用いて電動カートが走る実証実験を行っているところもあるが、現在は状況を人が遠隔監視しながらの運行となっている。

 今後、技術開発が進み一人で2台3台を遠隔監視できるようになれば、運行管理がしやすくなると考えてはいるが、まだ技術開発中という段階である。

 

【藤井部会長】

 国土交通省の補助金を使用し、全国約60自治体で実証実験として自動運転に向けた取り組みが行われている。

 静岡県静岡市、三島市でも行っているが、レベル4.は警察協議のレベルが高く2026年を目標としている。まずは交通空白地域などエリアを限定して行うなどに対応していくことになり、運転士不足を補う状況まで至っていない。

 伊東委員は千葉県横芝光町でも自動運転に関する実証実験を行っている。

 

【伊東委員】

 資料3.のスライド10枚目、短期施策の評価において評価結果に異議があるわけではないが、買い物支援タクシー「とねっこタクシー」と「やよいタクシー」の実証運行を行っている地域では公共交通空白不便地域において一定の利用者が確保されており、指標値の設定はないものの、今後は取り組みについても評価できるような指標の検討もよいかと思った。

 

【藤井部会長】

 情報共有として路線バス関係で、令和5年11月27日に千葉県主催でバス事業者や県内自治体に対して、地域公共交通計画策定が乗り合いバスの補助制度と連動してくることや具体的な内容の記載があるか等の説明がされるため、計画の方向性について再度検討する必要がある。

 

 さて、議題1について事務局より説明のあったとおり計画改定を進めてよいか皆様にお諮りしたいと思う。

 

【委員全員】

 異議なし。

 

【藤井部会長】

 それでは、ただいま委員の方々から出たご意見も参考に、事務局の方は作業を進めていただきたい。

 

【藤井会長】

 必要に応じて部会を増やすとのことだが、柏市では今後部会を増やしていく意向はあるか。

【事務局】

現在、この交通政策審議会のほかに、福祉有償運送運営協議会を所管している。

 人数が多すぎると審議会が運営しにくくなるといった弊害もあるので、議論しやすい形をとるべきだと思っている。

 現在、新たな部会を立ち上げるという具体的な構想はないが、議論をしていく中で必要に応じて設置すべきと考えている。

(2)かしわコミュニティバス「ワニバース」について(報告)

資料6に基づき、事務局より説明を行った。

【知久平委員】

 ワニバース(市役所線)の運行は土日祝日は運行しないとのことだが、ラコルタ柏は土日に利用される方も多い。今後、土日祝日の運行は考えていないか。

 

【事務局】

 このワニバース(市役所線)を運行するまでに様々なご要望があり、柏駅から市役所までの距離が遠い(約800m)とのご意見やウェルネス柏までの距離が遠い(約2km)というご意見を多くいただいており、バス事業者と協力して今回のルートを考えた。

 ラコルタ柏は土日に利用するという意見が多くある場合は、平日の運行状況や皆様のご意見をお聞きしながらバス事業者と一緒に見直していきたい。

(3)やよいタクシーの利用者状況について(報告)

資料7に基づき、事務局より説明を行った。

【阿部委員】

 良い滑り出しができたということでよかったと思う。

 

【藤井部会長】

 仰るとおり。

両買い物支援タクシーの運行が順調に進んでいる報告を受け、新たな交通空白不便地域の町会にも拡大しそうな気配があるということで、ガイドラインにも流用性があると考えられる。

 例えばコミュニティバスなんかではバスを利用してのお客様が増えることで、商店やスーパーへキャッシュバックサービスがあり、商店とのサポータ制度で利用者負担を和らげるなども考えられる。

 このようなことも事例としてあるが、まずは実績を着実に積むということが大切かと思う。

関連ファイル

資料1_次第(PDF:60KB)

資料2_柏市交通政策審議会名簿(PDF:59KB)

資料3_柏市地域公共交通網形成計画の改訂方針(PDF:3,188KB)

資料4_柏市地域公共交通計画(途中経過報告書)(PDF:53,840KB)

資料5_コミュニティ交通導入の手引き(骨子案)(PDF:1,402KB)

資料6_かしわコミュニティバス「ワニバース」について(報告)(PDF:1,395KB)

資料7_やよいタクシーの利用者状況について(報告)(PDF:760KB)

お問い合わせ先

所属課室:土木部交通政策課

柏市柏255番地(柏市役所分庁舎1-1階)

電話番号:

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