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更新日令和2(2020)年11月26日
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(第五次総合計画後期基本計画)柏市総合計画審議会(第4回)会議録
1 開催日時
令和2年11月26日(木曜日) 午前10時から正午
2 場所
市役所本庁舎 第5・6委員会室
3 出席者
(1)委員
浅野委員(副会長)、飯島委員、岩田委員、小野委員(会長)、影山委員、川鍋委員、菅野委員、鈴木委員、関口委員、田中委員、長瀬委員、花里委員、林委員、山田委員(14人/15人)
(2)市・事務局
鬼沢副市長、飯田企画部長、稲荷田企画部次長兼経営戦略課長、中井市政運営アドバイザー、他7名
4 議題等
- 議題1:経営視点(案)について
- 議題2:分野別方針(案)について
- 議題3:計画の実効性(案)について
- その他
5 配布資料
- 資料1 次第(PDF:177KB)
- 資料2 柏市総合計画審議会委員名簿(PDF:195KB)
- 資料3 前回の審議会における意見の整理(PDF:1,146KB)
- 資料4 第1章経営視点(案)(PDF:1,908KB)
- 資料5 第2章分野別方針(案)(PDF:4,628KB)
- 資料6 第3章計画の実効性(案)(PDF:759KB)
- 資料7 後期基本計画の構成(PDF:838KB)
6 議事要旨
(1)議題1:経営視点(案)及び議題2:分野別方針(案)について
事務局より、資料3、資料4、資料5、資料7に基づき説明し、主に次のような質問や意見が出された。
(小野会長)
経営視点および分野別方針を各分野ごとに確認していきたい。
まず経営視点について、ご意見はいかがか。
(関口委員)
1点目、資料3の前回審議会における意見整理の中にないのでうかがいたい。国土強靭化について経営視点に入れるならば、本市でも国土強靭化地域計画を策定することが必要だと考えるが、どのような意向か。
2点目、資料15~16ページにおいて、シティプロモーションの推進は、情報発信の強化として整理するとのことだが、シティプロモーションは単なる情報発信ではないと考えている。選ばれるまちという戦略上、非常に重要なものと考えるので、経営視点の「具体的な方針と取組」の中に、シティプロモーションという言葉を明記してはどうか。
(事務局)
1点目の国土強靭化地域計画について、ご発言が資料3に抜けており大変失礼した。国土強靭化については、経営視点の資料4に掲載しているが、担当課で国土強靭化地域計画を今年度中に策定するよう進めており、計画そのものとの連動性は担保していきたいと考えている。
2点目のシティプロモーションについては、資料3の項目14にあるご意見のことと解している。ご意見は、資料4に記載した通り、SDGsを庁内で活用すべく整理しており、世界共通の言語を分かりやすく見せることで、柏市の強みや弱みを再認識し、他自治体や民間事業者等との連携などに活用できると考えている。市の強みがシティプロモーションにつながっていくため、「シティプロモーション」という文言を入れるのではなく、ガイドラインの活用も含めて、シティプロモーションのあり方を検討していきたいと考えている。
(関口委員)
国土強靭化については了解した。
シティプロモーションは考え方の違いだと思うが、SDGsがいくら世界標準であるといっても、より分かりやすい市民目線という意味で、柏市に将来住んでいただく方への分かりやすいプロモーションとして進めていただければと思っている。
(飯島委員)
経営視点の4ページの図について、「公共サービス(EBPM)」とあるが、「EBPM」はまだ一般的に普及している言葉とは言えないため、第三者がみると、公共サービス=EBPMと解釈されてしまうのではないか。この図ではEBPMに則って公共サービスを磨いていくということが分かりづらい。数ページ先にEBPMの説明があるということを注釈したり、このページの文章も修正する必要があると思う。
6ページ上段の文章で太字になっている箇所は今までの反省点だと思うので、これから重要とする右上の説明などを太字にして目立たせたり、7ページには今後どうしていくのかを書いていくので、内容をもっと厚くした方がいい。
(事務局)
ご意見を踏まえ、反映させていきたい。
(山田委員)
先ほど飯島委員から指摘のあったように、表現は工夫した方がいいところがあると思う。具体の手段を固定化せず、今回の計画に記載しないことは理解した。ただ、繰り返しになるが、今後迫り来る人口減少や人材不足をしっかり考えて、手段の検討を十分図っていただきたい。
(事務局)
前回もご指摘いただいたことで、今回はデータで見える柏市などを追加し、庁内だけでなく市民の方々にも課題を認識していただいた上で、市の資源をどう活用するかが重要になると考えている。議題3の計画の実効性(案)の際に、またご議論いただきたい。
(小野会長)
他にご意見がないようであれば、続いて分野別方針1こども未来についていかがか。
(関口委員)
資料3の前回意見の整理によれば、子育て世代に選ばれるまちについて、部門計画等に書くとのことだが、経営視点と部門計画をつなぐ分野別方針の中にも、子育て世代に選ばれるまちとすることをぜひ追加してはいかがか。
それから、柏市人口ビジョンの中で、本市の出生率が低いことや子育て世代の流出を課題として明記しているので、この2点について、現状把握と課題認識で触れたり、出生率の低下や子育て世代の転出というグラフを掲載した方がいいのではないか。
(事務局)
「子育て世代に選ばれるまち」との文言を入れるかどうかについては、計画の基本構想において、子育て世代に選ばれるまちにしていかなければならないと掲げていることもあり、個別の分野別方針に入れると、分野だけの目標になってしまう懸念があるため、横断的に目指す目標は基本構想に位置付けた重点目標において整理したいと考えた。
人口流出についても同じ認識であるが、具体的な分野の課題とするかは持ち帰って、担当課に確認する。
(小野会長)
目的というよりは、成果を評価する時の切り口になると思うので、再度ご検討いただきたい。
(岩田委員)
前回指摘したが、図表の出所や主な関連部門計画の表記が「部」で統一されて、とても分かりやすくなった。
要望になるが、例えば、土小学校が長寿命化に対応した新しい学びの素敵な教室環境をつくっているので、6ページに、今後の教育環境の理想として、そうした写真を掲載してはどうか。柏の自慢になると思う。
(事務局)
写真については、掲載する方向で担当課に要望として伝えたい。
(川鍋委員)
3ページの現状認識と課題の7つめに、「不登校やいじめなど、子どもの実態は多様化・複雑化」という記述があるが、子どもは被害者であって、親の実態を探らないと不登校やいじめはなくならない。保護者まで包含するように書き方を検討いただきたい。
(事務局)
担当課に伝えて検討したい。
(花里委員)
全体の見せ方について、対応方針にSDGsのアイコンを追加して分かりやすくなったが、一方で一つしか該当しない項目がいくつかある。例えば、9ページ目の健康に関する部分は、SDGsの目標3のみとされている。SDGsにはもともと縦割りになりがちなセクションを領域横断的に捉えようという趣旨がある。分野別方針2の対応方針2-3包括的支援ならば、目標4の教育、目標1の貧困、目標8の就労なども含まれるのではないか。アイコンはおそらく主要に該当するもののみ掲載しているが、できるだけ該当しそうな項目を広範に整理する方がいいのではないか。個々の担当部だけで取り組むようなイメージを抱いてしまう。
(小野会長)
全体にかかわる部分なのでご検討いただきたい。
続いて分野別方針2健康・サポートについてご意見はいかがか。
(長瀬委員)
全部やってもらうように書かれているが、行政や医療、介護の人間が解決してくれることばかりではない。実際は市民が自分たちで解決していくことが必要なところもある。今は困っていなくても、10年、20年後に自分たちが必要になることを考えておく視点があるといいのではないか。
(事務局)
各分野では、例えばこども未来や健康サポートなどにフォーカスし、行政がやることをまとめている。ただ、「分野別方針4 地域のちから」では市民生活や社会生活における広範な部分で行政だけでは対応できない部分を、地域活動や地域住民、NPOなどの市民活動などと連携してどのようにまちづくりをするか記載している。各分野では市民協働について触れていないが、この分野別方針4はあまねくすべての分野に関係している。
(飯島委員)
長瀬委員のおっしゃるとおり。健康だけに限らないが、まずは自分は自分で守るという意識。市はそういったシチュエーションを支援していく、もれてしまう人に対するセーフティネットの機能を持つといった言及があるといいのではないか。
(小野会長)
計画の内容というよりは、コミットメントの確認をいただいた。
他に意見がなければ、分野別方針3経済・活力についていかがか。
(関口委員)
柏商工会議所では、今回審議会までに提言書を出させていただいた。商工会議所の主たる守備範囲である経済活力を中心に、後期基本計画の各分野と経営視点や施策評価について各種提言をさせていただいたので、極力後期基本計画に反映していただきたい。
2点申し上げたい。資料11ページの目指す状態に、定住人口や市内就労人口の維持向上が図られる状態を記載いただきたい。
また、資料12ページに市内就労人口の推移や、市内企業の売上高、すなわち市内総生産の推移などエリアの経済力を評価するデータの掲載を検討いただきたい。
(小野会長)
国でいうGDPの地域版という意味合いだと思う。考えてみる価値はあると思うがいかがか。
(事務局)
第五次総合計画の重点目標3では、活力や地域の魅力を活かすことを記載しており、この分野別方針3はまさしく重点目標3につながるものである。ご提案いただいた内容について検討し、商業都市としての柏市の魅力をどう捉えて発信していくか、組織として検討させていただきたい。
(林委員)
11ページの現状認識と課題把握の1つめについて、来街者の減少を記載しているが、他の表現と異なり矢印でつないでいる。分かりやすくはあるが、他の箇所と表記が異なるので、同一にする方が妥当かと思う。
(事務局)
検討させていただく。
(浅野委員)
「生産性」という言葉はかなり抽象的で定義もしっかりしていない。少ない人数で今よりも多く生産することも、あるいはより美味しいカブをつくることも生産性が上がったことになる。どこを目指すかによって、やることも異なる。「生産性」という言葉を表面上使っているということにならないように、具体的なアクションに落とし込んでいけるよう考える必要がある。
(事務局)
表現は精査したい。「生産性」は何を指すのか、少なくとも庁内では用語の意味を定義し共有しておきたい。
(小野会長)
他にご意見がなければ、分野別方針4地域のちからについていかがか。
(影山委員)
前回意見を出した社会関係資本などを取り入れていただきありがとうございます。
16ページのデータについて、町会の加入率低下が示されているが、市民活動への参加についても関心のない人が増えている。なぜそうなっているのかが大事。自治会に加入していない人の理由、例えば時間がないなど、を追加できるとデータの価値が上がるので余地があれば入れていただきたい。
SDGsの17の目標のうち、17番目のパートナーシップはすべてに共通するので重要だと思っている。柏市はすべての分野別方針のベースにパートナーシップがあることを示すのも一つの手である。行政だけでなく、市民と一緒に計画を遂行していくこと、全体を下支えするのが「地域のちから」であるという見せ方をできるといい。
(事務局)
データについて、町会の未加入理由については担当課に確認する。市民活動への参加率については、推移の経年変化をとっているので、表記のしかたは検討したい。
対応方針ごとに記載したSDGsのマッピングは、直接的に関係するものを付している。そもそものSDGsの特徴として、統合性を有しているので、直接的に関係するアイコン以外にも、副次的あるいは普遍的に関連してくる目標はある。それらの考え方については、経営視点で触れたガイドラインにてフォローしながら整理していきたい。
(小野会長)
続いて分野別方針5環境・社会基盤についてどうか。
(関口委員)
資料3の前回審議会の意見整理の分野5の項目2について、バリアフリー化の推進に回答いただいているが、経営視点にはSDGsやユニバーサルデザインの記載があり、部門計画にはバリアフリー基本構想があると思うが、それをつなぐものとして、分野別方針にバリアフリー化の推進を明記された方がいいと思っている。
資料3の前回審議会の意見整理の分野5の項目4について、街なかにおける居住環境を向上させることについては、表現を分かりやすくしてはどうか。もともと商業都市だった柏を先進住環境都市にシフトするという大方針の下、商業エリアの柏駅周辺などに積極的に住居を誘導するとしており、いかに街なかにおける居住環境を改善していくかが課題となっている。こうしたことを、対応方針5-2都市空間の作り方などに分かりやすく具体的に表現されてはどうか。
(事務局)
今回の総合計画自体が、部門計画と総合計画の関係性を明確にし、総合計画では方向性を示し、それに紐づき部門計画は具体的な施策を推進する形を目指している。そうした中、バリアフリーに関しては部門計画で基本構想を定め事業を進めており、総合計画に記載しなくても実効性を担保できるものと考えている。
2点目に関しては、具体的な内容を書いてほしいという意見と理解した。例えば、地区計画において、高さの制限、壁面の後退、景観重点地区への指定、景観の街並み規制など統一のルールでやっていくことなどが挙げられるかと思うが、実際の内容については、個別のケースに応じて変わるので具体的には記載していない。担当部局と調整して記載方法を検討したい。
(事務局)
補足すると、22ページの主な関連部門計画に、バリアフリー基本構想が抜けているので、記載の追加を検討したい。
(関口委員)
2点目については、個別具体策を記載してほしいということではなく、具体策につながるような考え方、例えば今まで商業エリアだったところに人が住むため居住環境を改善していくという問題意識を書き込むと市民にも分かりやすいと思うので、関係部局とご検討いただきたい。
(小野会長)
用途地域の性格が変わった時に必要な制度上の手当を積極的にするという趣旨が書かれていればいいのではないか。
(花里委員)
今後市で立地適正化計画をつくってコンパクトシティを目指すなど、都市計画の大きな方向性もあわせて記載してはどうか。コンパクトシティは、街なかの居住環境を高めていくことにもつながる。
(事務局)
表現については担当部局と調整のうえ、工夫する。
(小野会長)
最後の分野別方針6安全安心についてはいかがか。
(長瀬委員)
分野別方針6はすごく薄いが一番大事だと思う。医師や医師会の視点からみると、市民が安全で安心して住み続けられる環境を整えるには、医療体制・災害救急体制が非常に大切。
消防・救急については記載があるが、受け入れる体制、医療体制も必要となる。
手前味噌になるが、柏市では救急医療、特に3つの医療において非常に先進的な活動をしている。
1つは、消化管出血で、吐血下血が起こった時の受け入れ体制をつくっている。流山、松戸、野田、我孫子と連携し、5市で常に搬送先を確保している。
2つめ、心疾患が起こった時、施術やカテーテルが必要になった時、受け入れられる病院がどこにあるか、救急隊にタブレットから情報を入力してもらい、迅速に搬送できる体制を整えている。
3つめ、小児医療について、柏市では夜間休日に小児科医をおく医療機関には補助金を出しており、夜間・休日であっても年間86パーセントの日で小児科医に診てもらえる体制をとっている。
こうした体制をさらに強化していく必要がある。消防の体制はもちろん大事だが、それを受け入れる体制も大事だと考えていただきたい。
それから今般の新型コロナ感染症について、4月に医療体制を整え直した。どの病院で重症者をみるか、検査をするかなど受け入れ体制などつくっている。こうした体制を強化することが必要で、数年後また新しい感染症が出てきた時に関わるとても重要なことだ。
こうしたことから、市民の命を守る部分、安全安心についてはもう少し書き加えていただきたい。分野別方針2の医療とは違う意味がある。
最後に、対応方針の一番上に自助・共助・公助とあるが、K-netで支援が必要な人はわかるが、最近は個人情報を出したくないため、登録していない人もいる。自助・共助・公助だけで対応できるのか。隣近所の助け合いである「近助」という考えも大事と聞いたことがある。それも合わせて考えておく必要がある。
(事務局)
柏では医療体制の進んでいる部分があるにも関わらず、ここではできないことばかりを書いてしまっているかもしれない。ご意見を踏まえ、表現内容を検討したい。
(川鍋委員)
長瀬委員のおっしゃるとおり、個人情報がネックになることは多い。地域は全体に関わってくることだが、近年は町会の加入率も低下している。まちの魅力という切り口で若い人にもっと考えてもらいたい。
例えば、他市に住む娘から、そこでは18歳未満は医療費がかからないと聞いたが、それを柏ではできないのか。柏をもっと良いまちにしたいと考えてもらえるといいのではないか。
(小野会長)
他にご意見がなければ、分野別方針について審議を終了したい。
文章の表現等の修正について会長と事務局にご一任いただきたい。
(2)議題3:計画の実効性(案)について
事務局より、資料6に基づき説明し、主に次のような質問や意⾒が出された。
(山田委員)
コロナ禍のような緊急時には、従来のPDCAのような政策マネジメントでは機能不全に陥ることがあるのではないか。つまり、年次計画を作成し、その実施プロセスや成果を評価し、翌年度の予算に反映するというプロセスでは緊急時に限界がある。今後、人口構成の変化や担い手不足など、時代の課題を予見、予想することが非常に難しくなる中で、誇れる、魅力ある、選ばれる柏を目指していきたいが、市民のニーズに応えられる住みやすい環境や条件をつくれるか非常に懸念される。
こうしたことが4ページでは課題として認識されているようで、従来のサマーレビューとは意気込みが違うようだが、マネジメントレビューについては年1度の単なる仕組みだけでなく、より実装するようなものに作り上げていただきたい。
(飯島委員)
分野別方針の6つの柱が立体的に構築される姿が見られるといい。例えば、分野別方針2の健康サポートと分野別方針4の地域のちからは大きくリンクしている。
すべて紐づかせる必要はないが、冒頭や最後などどこかで横ぐしを刺しているということが見えてくるといい。現在の書き方では、まだ縦割り感がある。
(事務局)
分野別方針は特定の分野についてまとめているが、すべてが有機的に関わっていることはご指摘のとおりである。考え方や視点はSDGsでいう統合性にあたることで、1セクションのことだけでなく別分野に関わることもあると、SDGsを使いながら、庁内で柔軟な発想や機動的な発想のできる職員や組織づくりなどを行うことを経営視点に記載しているが、より分かりやすく表現したい。
(飯島委員)
統合、インキュベーションは重要なことなので、もう少しインパクトを出せるといい。
(林委員)
マネジメントレビューにより、様々検証して政策につなげるのは、非常に重要なことだが、柏市民や柏に関わっている方は近隣市との差を感じている。他市でやっている施策や事業が柏市になく、遅れて柏市が実施することがこれまでも多々あった。現在実際している事業だけでなく、近隣市では実施している事業を、柏市でも遅れることなく実施できるようにする視点が必要だ。他市に先んじて市民の満足度を上げていく視点が必要だと思う。
(事務局)
他市で実施していることは、やるべき目的や目標があって取り組まれているという結果だろう。この第3章では、第1章経営視点の課題を受けて、他市に劣ることなく、市としての課題をしっかりと見つめた上で、レビューし実施していく形をつくっていきたい。
(関口委員)
3点申し上げる。まず、後期計画では具体的な施策体系を明示されないこととなったが、実効性を担保していくために、前期計画と同じ評価ではいけないと考える。できる限り外部評価を毎年やることで、柔軟性や機動力、マネジメントレビューの実効性のバランスを確保してはどうか。
次に、前期基本計画の反省を計画の実効性に盛り込んではどうか。
最後に、資料5ページの経営戦略会議の位置付けや構成員など、現時点で決まっているものがあれば教えていただきたい。
(事務局)
外部評価については、4ページの図では2回としているが、今回は事業の結果による市民や社会の変容を主眼とするため、単年度では成果や効果が見えにくいので、複数年次での中間年、最終年の記載とした。
前期計画の施策評価の課題の反映について、ご指摘部分は承知しているが、前期の振り返りを含めて後期の建付けを整理している。計画への反映がわかりづらいようであれば再度検討したい。
経営戦略会議では、行財政運営方針をまとめる際に、次年度どういう方針で、どういう政策を推進し、人材育成等していくか検討する。不確実な社会に対応していくため、企画・財政・総務など管理部門の部局長を中心に構成したい。素案としてご理解いただきたい。
(田中委員)
関口委員がおっしゃられたように、外部評価については結果だけを報告、評価するのではなく、過程が大事なので、毎年やられる方がいいと思う。
(影山委員)
プロセスにフォーカスしたのはすごくいいことだと思うが、不確実な世の中で、行政が正解の事業を打ち続けるのは不可能である。市民は一緒にやったことは納得感があるが、与えられたことはどうしてもサービスと受け取り不満が出てしまう。このため、プロセスに市民をいかに介在させるかがキーになると思うので、プロセスでの市民の存在を強く意識いただきたい。
NPO分野では、ソーシャルインパクト評価が内閣府から打ち出されている。アウトカムは事業に関わったステークホルダーの中で生まれる変化だが、行政が求めるのはその先の市民や社会に対する影響やインパクトだろう。
2ページ目のアウトカムをソーシャルインパクトという言葉に変えるなど、ソーシャルインパクト評価という視点で考えると面白い。
それから、評価は、行政が事業をするときのマインドセットを高めていくために大事である。監査とは違うので、自分たちがやってきたことを見える化し、どんなインパクトをもたらし、どのように社会を変えたのか、それを市民にしっかり伝えていくことが大事だ。
(花里委員)
2、3ページの図について、2つの「実行性」「実効性」の言葉の上に「過程(プロセス)」を明示した方がいいだろう。
また、行政の「管理下」と記載するなら、行政の「管理外」の事業との連携や最適化を図ることもしっかり記載されるといい。表現は「行政主体」など他にも考えられる。行政が直接関与しないステークホルダーと事業を最適化して、より良いインパクトにつなげていくことが重要。
長期成果を最後のアウトプットにすると膨大な事業がロジックツリーに並ぶ気がする。重要なのは、インプットする事業が、アウトカムからフィードバックされて、より最適化が図られること。つまり事業それぞれの双方向の矢印があり、そこで初めて最適化されて、そこに今回の計画の主眼である経営視点が適用される。現在の図では、単一の事業がそれぞれの共通の目標に向かっているように見えるので、事業間の連携や評価を上手に表現されるといい。
(事務局)
表記について、行政の管理の部分でいうとごもっともである。経営視点でも多様な主体との連携をうたっているので、表記は検討したい。
ステップ3のロジックモデルの例については暫定版として掲載しているが、長期的な成果からバックキャスティングで事業を整理すると、おっしゃられるようにロジックツリーが膨大な量になる。長期的な成果は分野別方針ごとに目指す将来像に記載しているので、ステップ3では、少なくとも短期的な成果のロジックツリーを構築していこうと考えている。不確実性が高まる社会の中で、どういうところを実現するか、少しずつ階段を上っていくイメージで、担当課も含めて、事業をやることが目的でなく、何を目指すか見誤らないようにしていきたい。
(浅野委員)
みなさんから有益な意見をたくさんいただいているので検討いただきたい。
ステップ1のアウトカム作成は難しい作業になるだろう。私個人としては、SDGsはあまり浸透していないと思っているので、SDGsにあまり寄りかかって、市民が置いてきぼりにならないようにしてほしい。地域の特性を生かしたアウトカムをつくってほしい。
また、ロジックツリーを二次元でつくってしまうと、相変わらずの縦割りになるので、飯島委員がおっしゃるように立体的に考える、つまり部署横断的な取り組みが重要になると考える。
それから、何人もの方が、不確実性の時代について触れたが、VUCAの時代にあっては、アウトカムそのものが変化する。例えば、コロナ禍にあっては、通勤しやすいまちとすることはどうでもよくなった。ネット環境がいいまちに住みたい。気を付けてほしいのはアウトカムを目指していくのではなく、アウトカムの固定に陥らないようにしてもらいたい。
(鈴木委員)
各委員の意見はうなずけるものばかりだった。こういう時代になって、市民を含めて将来どうなるだろうという不安感は否めない。成果に捉われすぎるのは危険だと感じている。行政の立体的な運営、部署間の風通し、柔軟性が大事で、柔軟性を持つには、市民の現状がどうなっているか、しっかり把握することが大事。外部評価は一年ずつ実施することが大事だと思う。
(菅野委員)
初めて聞く言葉が多く、考えがまとまっていないが、外部評価については毎年やった方がいいと感じた。マネジメントレビューでは、結果だけでなく過程も見えるといいと思った。
(会長)
色々意見をいただいたので、本日のご意見を反映してパブリックコメントにかけることになる。修正については会長と事務局に一任いただきたいがいかがか。
(委員一同)
異議なし。
(4)その他
- 次回は令和3年2月18日(木曜日)午後3時から、場所は市役所第5・6委員会室を予定する。社会状況を踏まえて、場合によってオンラインや書面での開催も検討し連絡する。
- パブリックコメントについて12月16日から1カ月程度を予定している。
以上
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