PRTR制度

PRTR制度（Pollutant Release and Transfer Register）は、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律（以下化管法という）」に基づき、人の健康や生態系に有害のおそれがある化学物質について、環境保全上の支障を未然に防止する目的で、事業者による化学物質の自主的な管理の改善を促進し、大気、水域、土壌などの環境へ排出される化学物質の量^※1及び、廃棄物に含まれて事業所外に移動する化学物質の量^※2を事業者が国に届け出るとともに、国は事業者からの報告や統計資料を用いた推計に基づき排出量・移動量^※3を集計・公表する制度です。

※1 排出量…排ガスや排水などに含まれて大気や公共用水域等へ排出される対象物質の量
※2 移動量…下水道への放流、または廃棄物の処理を行うため、事業所外へ運び出された対象物質の量
※3 排出量・移動量には、製品として出荷される量は含まれません。

対象となる化学物質

PRTR制度の対象となる化学物質は、「第一種指定化学物質」として計515物質が指定されています。そのうち、発がん性、生殖細胞変異原性及び生殖発生毒性が認められる「特定第一種指定化学物質」として23物質が指定されています。
経済産業省 PRTR制度対象化学物質のページ（外部サイトへリンク）（別ウィンドウで開きます）

PRTRデータの届出・公表

PRTR制度の対象となる事業者は、対象化学物質の環境への排出量と事業所の外への移動量を事業所ごとに把握して、都道府県を経由して国に届け出る義務があります。^※4

PRTR1

図 PRTR制度で集計されたデータの流れ

国はこの届出データや推計に基づき、化学物質ごとの排出量や移動量を集計・公表しております。
PRTR制度は事業者、行政、市民が化学物質の情報を共有し、協力して化学物質対策を進めていくことが期待されています。
※4 柏市内の事業所におけるPRTR法の届出の窓口は千葉県となります。詳細は下記の千葉県のホームページをご覧ください。

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化学物質の環境への排出削減の取組へのお願い

化学物質の環境への排出は産業活動によるものが多くを占めます。事業者におかれましては、化学物質の環境への排出量等を把握するとともに、排出抑制に取り組むなど、自主的に環境影響の軽減に努めるようお願いします。また、家庭や自動車等も排出源となっていることから、日常生活において、化学物質の使用量を減らす取組などのご協力をお願いします。

事業者による取組みの例

有害な化学物質を含まない（少ない）物を選ぶ。
保管・使用時の化学物質の排出をできるだけ抑えるよう管理を徹底する。
化学物質使用施設に回収・燃焼装置等を設置し、環境への排出を抑制する。
住民との化学物質に係るリスクコミュニケーション^※5を図る。
※5 リスクコミュニケーション…化学物質のリスクを管理し削減するために、市民、事業者、その他の関係者の間で化学物質に関する情報を共有し、意見交換を通じて意思疎通を図ること。

市民による家庭などにおける取組みの例

リサイクル可能など、環境への負荷が少ない製品を選び、化学物質の環境リスクを減少させる。
必要なものを必要な分だけ使い、化学物質の使用や排出を減らす。
捨てる時にはルールを守って適正に処理し、環境への排出を減らす。

PRTR制度に基づく届出の集計結果について

国が公表した本市のPRTRのデータについて、本市独自で届出事業者、業種及び第一種指定化学物質ごとの排出量及び移動量の集計を行いました。

集計結果の概要（令和4年度）

届出事業所数
柏市	千葉県	全国
50事業所	1,196事業所	32,209事業所

届出排出量・移動量
区分	柏市	千葉県	全国
排出量	80トン	4,231トン	122千トン
移動量	141トン	10,435トン	247千トン
排出量・移動量	221トン	14,666トン	369千トン

集計結果詳細：柏市PRTRデータの集計結果（令和4年度分）について（PDF：1,136KB）（別ウインドウで開きます）