更新日令和4(2022)年4月28日

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令和3年度柏市総合教育会議会議録

1 開催日時

令和4年3月17日(木曜日)午前10時から午前11時まで

2 開催場所

柏市役所本庁3階 庁議室

3 出席者

(1)市長及び教育委員会

柏市長 太田和美
教育長 河嶌貞
教育長職務代理者 牧田謙太郎
教育委員会委員 森秀夫
教育委員会委員 深田恒子
教育委員会委員 氏田青津子

(2)事務局

副市長 鬼沢徹雄
総務部長 高橋直資
生涯学習部長 宮島浩二
学校教育部長 須藤昌英
学校教育部理事 後藤義明
行政課長 橋本賢一郎
教育総務課長 新井賢蔵
生涯学習課長 沖本雅樹
学校教育課長 松澤元
学校保健課長 中村泰幸
指導課長 並木孝樹
児童生徒課長 藤崎英明
教育研究所長 萩原亜希子
行政課統括リーダー 鵜飼信行
教育総務課統括リーダー 浦上義史
他4名

4 傍聴者

3名

5 議事

1. コロナ禍における子どもの現状と、個人・多様性を尊重した教育

2. その他

3. 事務連絡 次回の開催について

6 議事(要旨)

議題1 コロナ禍における子どもの現状と、個人・多様性を尊重した教育

事務局(学校教育部長)から資料に基づき説明を行った。主な協議内容及び委員からの意見は以下のとおり。

(牧田委員)柏市における学力は平均としては大きな変化はないように見えるが、平均の中身では二極化が進んでしまったのではないかとの思いがある。この状況を利用して学力を伸ばす子もいる反面、学校・勉強から離れがちな子に、どのように学びの場を提供するかが課題。柏市は動画の配信が早期に実現し、タブレットを使った学習の導入も進んでいると感じる。また、家から出られなくても、タブレットを使って先生や友達とつながれるのは非常に良い。このような良い部分はどんどん進めてほしい。

(森委員)1点目、柏市におけるオンライン授業に関しては、GIGAスタディプランを市教委が推し進めていたため、充実していたと思う。子ども達のネットモラル・ネットリテラシーの向上にもつながったのではないか。先生の力量によって子ども達のスキルに差が出ないよう、研修が画一的にならないよう改善を図ってほしい。2点目、不登校・児童虐待に関しては、STOPitのアプリを活用し状況を分析し、対応を充実させてほしい。もう1点、学力に関して、上昇というか標準に戻った要因を分析し、さらなる上昇へつなげてほしい。

(深田委員)子どもは精神的に未発達であり、コロナの影響は大人が思うよりずっと大きく、人格形成にも影響を及ぼす。子どもが無自覚に抱えているストレスをどうやって把握するかが課題。細やかなケアをお願いしたい。感染対策のため、子の登校を1月いっぱい止めたところ、タブレットで授業を受けていて「頭は疲れているけれど肉体は元気」な状態になり、食欲がなくなったり眠れなくなったりした。オンライン授業を受ける上でのケアも必要なのではないか。

(氏田委員)コロナ禍では、学校の存在意義について考えながら過ごしてきた。学校には様々な機能があり、教育を受ける場として、規則正しい生活をするためや、給食による食育、健康、福祉などの役割も持っている。また、集団教育によって社会性を育む場である。このように学校が、子ども達にとって本当に大切な存在であると感じた。その中で感染対策をするのは大変なことだが、感染リスクの軽減と学びの継続とのバランスが求められていると思う。休校や分散登校によって、家庭力の差から学力の差がついてくるため、学校には基礎学力をしっかり身に付けさせる工夫をしてほしい。最後にもう一つ、資料の「令和の日本型学校教育」には個々に応じた・多様性とあるが、社会性を育むための集団教育は大切にしていただきたい。

(教育長)資料7ページの「令和の日本型学校教育」では、現代的な課題に対応するため、持続可能な学校を作っていくため、これまでの学校を変えようとしている。これまでの教育のすべてを変えるのでなく、新旧両方の良さを織り交ぜたい。そのために一番大事なことは、校長先生がこれまでの学校観教育観にとらわれず、マネジメント感覚を持つこと。市教委としてはここ10年ほど、学校の組織マネジメントについて、新任校長や教頭を対象とした研修を実施している。今はどの学校もグランドデザインという形で学校が何をやっているかわかるようにしているが、その検証は足りていないから、行政としては人的物的支援、変化に対応した教育施策や事業の実施で学校の組織マネジメントを助けていく必要がある。もう一つは、もう学校だけでは子ども達の教育を背負えないため、地域と共に育てる教育を進めていきたい。以上、現場への支援・変化への対応・地域との教育、この3点で今後動いていく必要があると感じている。

(市長)コロナ禍での児童生徒への将来的な影響、様々な御示唆をいただいた。感染拡大・緊急事態宣言等による雇用や所得といった経済的なショックが、子どもにも大きな影響を及ぼしたと思う。コロナ以前からも指摘のあった教育格差に対して学校は是正機能を有しているが、コロナによって休校等教育機会の喪失が起こり、また、教育格差が拡大していることも留意する必要がある。臨時休校やオンライン教育の実施によって、地域間格差も生じている。格差に向き合わなければ、結果としての格差は縮小しない。令和の日本型教育でも、個人・多様性を尊重した教育ということで、生徒一人ひとりと向き合い、寄り添った対応が求められていると感じる。是非これからも、教育委員会と協力し、それぞれの学校でのきめ細やかな対応をお願いしたい。その中で、行政としてできることを一緒に考えていきたい。

議題2 その他(教育全般に関する意見交換)

(牧田委員)コロナも関係する、家庭環境と子どもの学力については、学校がどこまでできるか、学校外でどう支援するか、シームレスで考える必要があると思う。例えば大学進学の支援で、塾に通う支援をするか・支援対象外の子とのバランスなどを考えると、困難な状況である。教育だけでなく福祉の観点からも、皆で知恵を絞っていかなくてはならない。

(氏田委員)議事1の説明中の動画(風早北部小学校及び柏の葉中学校の校長へのインタビュー等)でそれぞれの学校の様子を見て、学校の感染対策の工夫がとても感じられた。また、改めて見ると1クラスの人数が多いように感じる。35人学級がこれから進んでいく中、施設環境は大丈夫なんだろうかと思う。順次計画ではやっていると思うが、感染防止の観点からも、充実させてほしい。

(市長)令和の日本型教育の細やかな対応のためには、少人数での対応は必須と考える。35人学級の在り方についても、改めて皆様と様々な角度から議論をしていきたい。

(森委員)1点目は、市には学校・先生のバックアップをしてほしい。先生がブラックだという報道がなされたりで教員採用試験を受ける学生が減っているそうだ。また、コロナ禍で消毒などに神経も使い、先生方は精神的身体的にかなりのストレスを抱えている。より良い・魅力的な職場になるよう、人的物的な支援をお願いしたい。
2点目は、理系を重視した教育について。テレワーク等の普及にはアメリカの技術が活かされており、その背景にはアメリカの教育(STEAM:Science・Technology・Engineering・Art・Mathematics)の長年の成果があると考える。今後の日本の産業、新しい産業創出を考えれば、独自に進める必要もあるのではないか。御検討いただきたい。

(市長)私もコロナでオンライン教育が一定程度進んだと考えているが、あくまでも対面授業の代替手段という側面が強いと考える。先進的なこれからの教育とは切り離して考えなければいけないところもある。

(深田委員)コロナで居場所を失った子ども達の、学校以外の居場所も作ることも必要である。

(教育長)「オンライン教育」から、「オンラインでの学び」へと進めていきたい。子ども達がタブレットで教材のユーチューブを見ていて保護者に勉強していないと誤解される事例もあり、教育委員会としては、今どのような教育を行っているかを周知し、理解を得ることが必要であると考える。できるだけ、学校がやっていることを表に向かって発信していきたい。

(市長)今の子ども達が「コロナ世代」と語られてしまうときは来ると思う。その子ども達に、どう生き抜く力を身に付けてもらうか考えている。インプットするだけでなく、どうやってアウトプットしていくのか。柏市の教育としても、タブレットを渡しただけで終わらず、学びに変え、実践していけるよう、サポートしていきたい。

(牧田委員)インターネットやGIGAを利用した学びがあればあるほど、リアルな体験は貴重だと思う。知識を実際に活用してリアルなものを構築する、例えば魚をさばいてみたりモノづくりをしたり、そういうものを大事にする教育も模索する必要があると考える。

(市長)コロナ禍の状況で、子ども達には共有体験が不足してしまっている。学校行事の中止・変更や給食での黙食などが大人になったときにどう影響するかは予想できない。他者の価値観に縛られない自由な価値観を持つようになるのか、それとも人間関係を忌避する傾向が出るのか、未知な部分がある。ただ、学校教育の観点からすれば、不足してしまった共有体験を取り戻していくことを考えなければならないと思う。
令和の日本型教育、コロナ禍の柏市の教育の取り組みについは、本日の協議を踏まえ、引き続き教育委員会で検討をお願いしたい。柏市をさらに「子育てしやすいまち」にするためには、教育委員会の協力は不可欠である。これからも力を合わせて、子育て支援を進めていきたい。

議題3 次回の開催について

事務局(行政課)から、次回総合教育会議の開催について確認した。令和4年度の開催日程は、その都度調整することとなった。

 

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