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戦国時代に城館として使用された幸谷城館跡がある公園。土塁や堀が現存している場所もあり、緑豊かな環境で市民の憩いの場となっています。隣地には髙島野十郎アトリエ跡地があります。
15世紀後半頃に築かれ、16世紀までの長期間、城館として使用された可能性が高いと考えられています。手賀沼に注ぐ河川は重要な物資の供給路であったことから、河川沿いに築かれた本城館跡や谷をはさんだ600m北側の増尾城跡は重要な拠点と考えられます。
本城館跡は、土塁や堀に囲まれた、東西約100m、南北約60mの方形の空間(主郭)を中心としており、周囲に付属の防御施設を伴った構造となっています。平成30年度に行われた主郭南の発掘調査では、複数回折れ曲がる空堀が見つかっています。また、南東端に城館跡の関係者の居住空間を示す「根古屋(ねごや)」の屋号が認められます。
画家・髙島野十郎(1890~1975)が晩年過ごした場所として知られています。水は井戸を掘り電気もない生活でしたが、豊かな自然に恵まれたこの地をこよなく愛し充実したアトリエ生活を送りました。代表作の一つである主題「月」の連作は、空気が澄み余分な明かりのないこの地で月を再認識したことから生まれたものです。師を持たず、画壇にも属せず、写実画を超えた独自の世界は、生前ほとんどその名が知られることがありませんでしたが、1986年福岡県立美術館での回顧展をきっかけに注目され、近年ますます評価が高まり多くの人を魅了し続けています。
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