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おせし様板碑

概略

おせし様板碑の写真

  • 場所
    柏市泉755 案内図(外部サイトへリンク)
  • 指定種別
    柏市指定文化財(有形文化財)
  • 概要
    泉地区にある手賀西小学校の校門と、道を隔てた小高い場所にある板碑と呼ばれる中世に代表される塔婆の一種です。

おせし様板碑の概要

板碑とは、もともと供養のために建てられた塔婆の一種です。板碑には、秩父産の緑泥片岩で造られた武蔵様式と、筑波山麓の黒雲母片岩で造られる常総様式があり、それぞれ武蔵板碑、下総板碑と呼ばれています。市域では、武蔵板碑が大半を占め下総板碑はわずかです。
この板碑は、武蔵板碑に属し、大きさは高さ65センチメートル、幅30センチメートル、厚さ3センチメートルです。塔身の上部には大きな天蓋が刻まれ、中央には連座の上に月輪とバクの梵字(釈迦如来)が連座の上に彫られています。その下には机と三具足(香炉・燭台・花立)がそれぞれ彫られています。
この板碑は、古くから「おせしさま」(勢至)と呼ばれていますが、種子を見ると釈迦如来(バク)となっています。また、銘文に、天文4年(1535)、二郎、四郎、源四郎等の人物名が刻され、中心に「奉庚申待供養」とあります。
つまり、この板碑は中世末に地元の有力者の一族によって建てられた庚申待ちの供養碑で、この庚申信仰とおせしさまを本尊とする月待信仰が混じり合ったものであると考えられ、珍しいものです。

(沼南町史編さん委員会 『沼南風土記』 1981年、沼南町教育委員会 『沼南の歴史をあるく』 1990年)

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所属課室:生涯学習部文化課

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