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更新日令和7(2025)年2月18日
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旧手賀教会堂保存修理工事を実施
現存する日本で唯一の茅葺民家転用教会堂であり、首都圏で現存する最古の教会堂、旧手賀教会堂。
明治14年に茅葺屋根の民家を移築して教会堂となったこの建物は、昭和50年の保存修理工事から45年を経て、今後の建物の保存と安全な公開に向けて建物の修理工事を行いました。
令和2年度に実施した保存修理工事の様子をご紹介します。
旧手賀教会堂について
修理工事期間
令和2年6月から令和3年3月まで
(補足)令和3年4月10日からリニューアルオープンしました。
保存修理の基本方針
前回昭和50年の修理工事から45年を経て、木部の腐朽や屋根の劣化等の破損、東日本大震災等の災害の影響による柱の傾斜が目立ってきており、それらの修理工事に加え、一般公開を継続していくための構造補強及びトイレや管理室などの利便性を考慮した整備を行いました。
今回の工事では、聞き取り調査や史料などから明らかになった「教会堂として使用し、居住しながらの管理が行われていた昭和初期~中期の様子」を復旧整備しました。
なお、今回の工事では、修理を行う必要のない健全な箇所については現状維持を前提としています。
進捗
令和3年1月
木工事
柱や梁などの傷んだ部分を削り、そこにぴったりはまるように加工した木材をはめ込む工程(埋木)の様子です。
利用者利便性向上のための工事
昭和50年の修理工事を行うまではトイレがあったことが古い図面や現地の痕跡からわかっています。
今回の保存修理工事の基本方針の一つの「教会堂として使用し、居住しながらの管理が行われていた昭和初期~中期の様子」を再現すると共に、今後の活用の利便性も考慮し、同位置にトイレを復旧整備しています。
壁から半間突き出た部分が今回復旧整備したトイレです。
外構工事
雨水排水のためのU字溝を新設しています。
令和2年11月 差し茅工事
茅葺屋根の差し茅工事を行いました。差し茅とは、部分的に傷んだ茅を取り除いて新しい茅を葺いていく作業のことで、職人さんが手作業で一束ずつ茅を葺いていきます。
新しい茅を葺いたことで、少し明るい印象になりました。
令和2年9月
破損状況や工法、仕口、釘穴などの痕跡、墨書などの調査を行いながら解体作業を進めています。

外観(工事前)

外観(工事中)

室内(工事前)

室内(工事中)

天井(工事前)

天井(工事中)
以下の写真は、不陸(ふろく・ふりく)調整という作業中の様子です。
不陸調整とは、不同沈下により下がってしまった箇所を正しい高さにするものです。写真は、下がってしまった柱を持ち上げた時にできた礎石とのすき間に鉛板などの飼い物(かいもの)をするために、建物は解体せずにジャッキを使って徐々に建物を持ち上げているところです。
クラウドファンディングで寄附を募集しました
修理工事費用の一部は、令和元年7月24日から10月23日まで、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングで寄附を募集しました。
たくさんの方にご協力いただき、目標金額が100万円のところ、1,380,000円もの寄附が集まりました(市役所の窓口で直接受け付けた分も含んだ金額です)。
ご協力ありがとうございました!
結果はふるさと納税ポータルサイト「ふるさとチョイス」にて
首都圏で現存する最古の教会堂「旧手賀教会堂」を未来へつなぎたい! (外部サイトへリンク)
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柏市文化課文化財担当
郵便番号(277-8503)千葉県柏市大島田48-1(柏市沼南庁舎3階)
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