更新日令和8(2026)年9月12日

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令和8年度第1回柏市立図書館協議会会議録

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開催日時

令和8年7月13日(月曜日)

開催場所

柏市子ども・子育て支援複合施設「TeToTe」4階本の広場

出席者

委員

佐々木会長、岩田委員、小川委員、勝川委員、髙田委員、髙橋委員、橋田委員、八山委員、海老原委員、本間委員

事務局

宮本生涯学習部長

田中生涯学習課長、橋爪中央公民館長、吉田文化課長

森川図書館長、小林館長補佐、中山係長、髙際係長、福馬係長、大野係長、宮脇主査、本間主任、星野主任、廣石主任、五十嵐主任

傍聴者

4名

次第

  1. 開会
  2. 部長挨拶
  3. 令和7年度事業報告
  4. 令和8年度事業案
  5. 柏市図書館再編構想の策定に向けて
  6. 閉会

質疑応答等の議事

令和7年度事業報告

八山委員

夏休み調べもの相談カウンターの相談受付件数について、実際に子どもたちからどのような具体的な相談があったのか、内容が分かれば教えてほしい。子どもの具体的なお困りごとが見えてくると、今後の市民の意見聴取などの材料としても参考になるのではないか。

事務局 お化粧作りに挑戦するための資料探しの相談や、所属する地域の小学校の「今と昔で何が変化しているか」といった地域調べの相談など、多様な相談があった。
佐々木会長 職員と学校図書館指導員がペアで対応するのは非常に良い取り組みである。図書館の司書と、学校図書館指導員との日頃の接点や、連携・協力関係はどのような状況になっているか。
事務局 小中学校から学習支援として団体貸出の依頼(授業用の複数冊の本の貸出)があり、児童生徒に行き渡るようタイトルを揃えて対応している実績がある。
小川委員 学校支援として市内63校の小中学校で、授業で必要な本が足りない際にメールで市立図書館に依頼し、多くの本を貸し出してもらっている。人対人の直接の繋がりとしては、普段はメールのやり取りが中心であるが、夏休み調べものカウンターで一部の学校図書館指導員が一緒に業務を行う際に学校の様子を直接伝えられている。また、以前は市立図書館の職員が学校図書館指導員の研修へ出向き、講話を行う機会もあった。
佐々木会長 基本構想を考える上で、中央図書館、拠点館、分館だけでなく、「学校図書館とどういう関係を今後構築していくか」も実は非常に大事なテーマである。あり方の1つとして、今後もしっかり検討に組み込んでいくべきではないか。
事務局 教育委員会において、学校図書館を地域住民に一般公開(開放)できないか検討されている。条件は学校によって異なるが、週1回や月数回などで、いくつかの学校ですでに開始されている。子どもたちの安全確保が最優先であるため、外から直接入れる物理的構造の学校や、改修工事でそのような作りにしたところから順次進めている。この学校図書館を市民に開放する動きは今後も広がる見通しであり、本市図書館の再編構想の1つの要素としても期待される。
髙田委員

地域学習連携については、学校図書館の地域開放は素晴らしい取り組みだが、日常的な視点として、小学校等の地域学習・総合学習における先生方の負担軽減や、インターネットにない情報を考えると、地域の分館や拠点館と学校図書館が日常的に連携し、気軽にアクセスできる仕組みが必要ではないか。学校図書館の機能自体の充実も、図書館側からぜひアプローチしてほしい。

 

読書バリアフリー計画と人材育成方針骨子について、これらは今年度中に正式に策定・公開される予定か。また、再編構想との整合性はどのように図られるか。計画が乱立すると市民が見づらいという視点もある。これらを再編構想に包含することや、資料編などにまとめることも検討してほしい。

 

障害者の「がい」の表記について、文部科学省等では漢字の「障害」となっているが、市の子ども計画等では「障がい」とひらがな表記にしており、そのあたりの整理はどうなっているか。
事務局 読書バリアフリー計画および人材育成方針は再編構想と結びつくものと考える。再編構想の中に具体的に書き込むのか、あるいは別で作成してまとめていくかは、今後整理する。また、完成後に公開することも検討する。
橋田委員

「障害」の表記については、文部科学省の漢字表記に合わせているとお見受けする。ひらがな表記の意見があれば、検討しても良いと思う。

 

柏市における障害のあるかたの利用状況について、具体的にどのくらいの数値かが分かれば教えてほしい。また、子どもたちの障害や特性によっては、図書館という環境自体がバリアフルで利用しづらい現状がある。学校と連携してどのように図書館利用のハードルを下げるのか。

 

県立図書館との連携について、千葉県立図書館では、障害のある方向けの「やさしい利用案内」や点字による案内作成を実施している。そうした環境整備やハードルを下げる工夫について、県立図書館(県西部図書館)と連携した職員・ボランティア研修の充実や、資料の住み分け、相互貸借の強化などを具体的に詰めていくと良いのではないか。

事務局

サービス登録状況および利用の現状について、令和6年度の実績として、外出困難な方向けの「郵送サービス」は登録者85人、貸出件数180件(538冊)となっている。また、「サピエ図書館(視覚障害者向けの読み上げ資料提供)」の登録者は55人。本市の視覚障害者手帳保有者は838人であるため、PRと案内を強化したい。

 

学校の読書困難な子どもたちへのアプローチについて、担当としても非常に苦慮している。何か有効なアプローチがあればアドバイスをいただきたい。発達支援センター等に働きかけてはいるが、実際の意見聴取には繋がっていないのが現状。

 

県立図書館との連携について、県立図書館からバリアフリーセットを借りての展示実績はある。「いろいろな本集めました」として、LLブックや大活字本、録音CDなどを集めた展示も行っており、常設では「ユニバーサル展示」コーナーも設けている。また、新しく整備する柏の葉近隣センターの図書空間には「対面朗読室」を設ける予定で現在調整を進めている。

橋田委員 図書館に来られない方へのアプローチは確かに難しいが、今後の市民意見聴取の際、特別支援学級で学んでいる子どもたちや、県立柏特別支援学校などに、子ども向けの分かりやすいチラシを配布して「自分たちも意見を言っていい」「利用しやすい図書館づくりに参画できる」と実感してもらえるような工夫をすることで、裾野を大きく広げられるのではないか。
佐々木会長 非常に大事な指摘である。読書バリアフリー計画と再編構想の全体として「みんなの居場所になる」というのが大前提であるため、橋田委員の専門的な知見を反映させ、現場とも相談を重ねながら進めてほしい。
小川委員

学校現場でも多様な児童生徒に対応するため、昨年度途中から学校図書館でも読書バリアフリーに力を入れ、「りんごの棚」の設置を進めたり、リーディングトラッカーなどを導入したりして、誰もが読める環境づくりを始めている。今後、市立図書館への相互貸借の需要も増えていくのではないか。

 

小中学校では最近、電子書籍の導入準備が進んでおり、夏休みから読めるようになる。電子書籍は拡大したり、読み上げたりする機能があるリフロー型が望ましいが、市立図書館の電子書籍は(レイアウトが固定化された)フィックス型が多い印象がある。市立図書館の電子書籍にもリフロー型の資料が増えれば、学校図書館からの働きかけで子どもたちがアクセスできる環境がより整うため、今後の連携を大切にしていきたい。

岩田委員 学校では、自閉症や発達障害など「見えない障害」を持つ、静かな環境が苦手な子どもたちが大変増えており、特別支援学級にも多く在籍している。そうした子どもたちは、特別支援学級の先生が学校図書館に連れて行くと、特性を理解してもらいながら、図書館が利用できるが、親と一緒に一般の図書館に行くと、大きな声を出したり走り回ったりするから排除されてしまうのではないかと不安で、親は図書館に連れて行けないのが現状である。そういった子が世の中に出ていくにあたって「図書館は自分たちの使えない場所」と諦めてしまっていると思うと悲しい。「ただうるさい子」として見るのではなく、特性のある子どもかもしれないと温かい目で見守る姿勢と、受け止めるための知識を職員に持っていてほしい。また、自由に読めるコーナーや時間帯があれば、非常に優しい環境になる。「見えない障害」についてもぜひ理解を深めてほしい。

令和8年度事業案

海老原委員

柏の葉近隣センターの工事スケジュールについては現在設計中で、来年度施工会社を公募して、令和10・11年で工事、令和12年度くらいから使用できるというスケジュール感で良いか。

 

地域情報拠点化事業について、このテーマは誰が決めているのか。また、私は豊四季台分館を土日に利用しているが、正直、狭い分館の中にわざわざこのようなものを設置してどれほど効果があるのか疑問に思っている。子どものおすすめ本が並んでいる方が良いのではないか。それに、分館窓口の職員は正規職員ではない様子。本の貸出・返却業務だけで大変そうだが、余計な仕事を増やさない方が良いのではないか。そのような業務は排除してあげた方が良いと感じる。

事務局

柏の葉近隣センターのスケジュールについて、今年度末に設計が完了する。令和9~10年度に工事を行い、令和11年度の開館を目指している。

 

地域情報のテーマ選定、および分館職員のサポートについては、テーマの設定は本館の地域情報担当の職員が決定している。例えば今年度の布施分館の「八朔相撲」は、布施地域で一度途絶えたものが平成に入って住民の力で復活した、地域の力が非常に大きい伝統的な文化資源であり、担当者の思い入れもあって選定した。豊四季台分館では近くの昔の「競馬場」をテーマに展示している。職員の業務負担のご懸念については、分館は2~4人の少人数で回しており大変である。そのため、本館職員が週に1回、分館へ巡回し、フォローに入り、パネル作成や内容のブラッシュアップなどの作業を担っており、分館窓口の職員だけに任せているわけではない。効果や意義については、地域を知るささやかなきっかけづくりとして、自分の地域に何があったのかを知っていただく小さなアプローチを、我々は大事にしていきたいと考えている。また、図書館の重要なミッションとして地域の文化と記録を保存・発信するという目的が「柏市図書館のあり方」に掲げられており、そのために本格展開してきた経緯がある。より知ってもらえるよう工夫していく。

八山委員

地域情報コーナーにおける「体験」の重要性とイベント展開については、地域情報の発信が重要だという点には賛同するが、「展示して終わり」になっている現状も感じられる。手賀沼で子ども向けの体験学習を提供しているが、先生方からは「調べ学習はタブレット、ネットや本でできるが、どうしても頭でっかちになり、柔軟な対応ができなかったり、自分の意見を求められると、自分ごととして捉えられず意見が言えなかったりすることもある。ぜひ現地で実際の体験をさせたい」と強く相談される。この情報コーナーを素晴らしい入口にするため、展示だけで終わらせず、地域と連動する機会にしてはどうか。例えば「お相撲」なら実際にやってみるイベントを企画したり、おはなし会として絵本で文化を紹介したりといったものができないか。興味の入口を準備してあげると、図書館にはその先の資料が豊富に揃っているので非常に有効である。情報を発信して、そのきっかけを「体験」とつなげていくことが大切。図書館がしっかり入って企画を共に作ることで、地域との繋がりが深まるきっかけになる。

佐々木会長

基本構想と地域情報発信の仕組みについて、非常に良いご指摘である。基本構想にも大きく関わる点である。地域の情報を知り、理解を深めていく仕組みが求められている。このように「柏市図書館のあり方」を基に、色々と試して各地に展開している。地域情報を、その先の学校での活用につなげるための仕組みがないと、みんな疲弊してしまう。その仕組みを構想や人材育成方針の中にどう位置づけていくか、今回のやり取りで分かってきたことを生かせればと思う。

勝川委員

「立体の力」を活かしたリアリティのある展示については、機能の複合・融合化とか居場所とかの“字面”から視点を広げていきたい。折り紙作家という観点から「立体の力」を非常に強く信じている。デジタルでの調べものでも字面の情報はいくらでも入る。博物館・美術館・図書館はアナログかもしれないが、字面のパネルが置かれているだけでは惜しい。人が興味を持つ瞬間は字面ではない。アナログの原始体験を彷彿とさせるような展示がほしい。例えば、TeToTeでも人気のコンテンツで、色鉛筆や折り紙があるが、そういったものに子どもたちが惹かれるとするなら、図書館の空いた棚などに折り紙作品が飾られていたりするといい。その延長で、地域の遺跡の土器とかが展示されていたら、日本史の勉強がつまらなかったことを覆すように、実物があったら面白かったかもしれない。そういう啓発をしてほしい。実際の体験学習を促すようなリアリティを求めた展示をぜひ取り入れてほしい。

髙田委員

柏の葉近隣センター整備において、単に近隣センターの中に図書館が入るのではなく、境界のない「複合施設(融合施設)」を作るというのは期待が大きい一方で、運営や管理手法に心配を感じている。どうしても管理の都合上、ゾーニングで縦割りになってしまいがちである。UDCKのワークショップも予定されているが、この「境界のない箱」を活かすための管理運営手法について、具体的にどう考えているか。

事務局

設計方針を反映した効率的な運営体制の検討について、ハード(設計・建物)の考え方をどのように管理運営(ソフト)に反映させるかが極めて重要である。現在、関係部署と一体となって、運営体制や人員配置を融合的・効率的に構築できるよう検討を始めたところである。令和11年度のオープンに向けて、具体的な体制を詰めていく。

髙田委員

行政サービス窓口も図書館窓口も、日頃から非常に忙しいのが実態である。オープンスペースの利活用などを管理・推進していくためには、全体を調整する「コーディネーター」的な役割が必要になる。そこまで見据えた運営・管理体制の構築をお願いしたい。

本間委員

以前、かしわインフォメーションセンターに勤務しており、当時から地域の文化行事や無形文化財のアーカイブが失われていくことに強い危機感を持っていた。そのため、当時、無形文化財を取材して「動画コンテンツ」として作成し、インフォメーションセンター解散時に動画を図書館にお渡しした。ただパネルを置くだけよりも、そのような動画を展示スペースで放映することで、若い人でも具体的にイメージしやすくなるのではないか。ぜひ活用を検討してほしい。

柏市図書館再編構想の策定に向けて

岩田委員

学校図書館の地域への一般開放に賛成する。物理的条件はあるが、本気で学ぶ人や高齢者が一生懸命本を読んでいる姿を子どもたちが日常的に目にするのは非常に素敵なこと。ただし、子どものための図書館がベース。大人向けの本は増やせないという前提である。

 

学校も閉じず、総合学習における地域の調べ学習などの学習情報を事前に地域の分館に共有していくことで、資料を揃えてもらったりしながら、子どもたちに「土日に分館に行ってみたら?」と言いやすい。そういった連携をまずやってみたい。

 

静かな図書館に行きにくい、見えない障害や特性を持つ子どもたちの対応に向けて、フロアなどのゾーン分けも良いが、映画の応援上映のように、例えば月に1度「賑やかにしてもいい日、走ったり騒いだりしてもいい日」といった「時間での対応」を設けることで、そうした子が行きやすいのではないか。アイデアとして提案する。

小川委員

子どもの意見吸い上げについて、市民意見聴取の多様なアプローチは非常に良いが、子どもの声は普通の手法では吸い上げにくい。分館や学校の繋がりを活かしてできれば良いと感じた。

 

学校・図書館の連携人材について、学校図書館の地域開放や今後の連携を考えると、人材育成においても「学校図書館と市立図書館の連携」が重要となる。子どもたちが身近な分館にアクセスできる環境を、学校側からももっと整備していきたい。

勝川委員

「静と動」のゾーニングについて、騒がしい公共空間は気になるという立場から、時間で分けるよりは、ハード(フロア・構造)として「静と動」のゾーニングをしっかりと分けるのが良いと考える。

 

今回のアンケートや情報発信を、すべての学校の児童生徒や保護者に一斉に流す(配布する)ことはシステム上、実現可能か。それができれば非常に強いアプローチになると考える。

事務局

小中学校に協力を仰ぎ、保護者用連絡アプリなどの既存のデジタルツールを活用して、多くの保護者や児童生徒にアンケートの回答を呼びかけることも検討している。なるべく多くの方に届くよう、しっかりと連携していく。

髙田委員

今回の再編構想は基本構想的な位置づけだが、来年度(令和9年度)以降に、より具体的なアクションプランや実施計画、ロードマップが策定される予定はあるか。「拠点館」が肝になるが、市民には定義が分かりにくい。先行する「柏の葉近隣センター」で具体的に描けるかが勝負になるのではないか。分館についても近隣センターとの融合が大事になるので、図書館が引っ張るくらいの勢いで近隣センターへの「滲み出し」を表現してほしい。

 

分館の再編構想と市の整備との位置づけについて、分館は市の公共施設等総合管理計画の中で建替えなどの計画が書かれているのが現状。近隣センターの建替え等の計画と再編構想との調整はどう受け止めればいいのか。

 

再編構想作成にあたり、できるだけデータとして分かりやすく現状を示してほしい。公共施設の現状を考えるとすべての施設を高質化するという理想は叶わないにしても、現実を共有し、制約の中で何ができるかを市民と議論するために、データの表現、インフォグラフィックの活用やレイアウトの工夫により分かりやすく示してほしい。それは、市民との合意形成という段階でも抽象的な表現ではなく、データを踏まえて語ることが必要だと思う。本編ではなく、資料編で記載することも考えられる。

 

意見収集プロセスの可視化については、市民の意見をどう解釈し、構想にどう当てはめたのか、あるいは反映できなかったのかという「プロセスの可視化と再発信」を新しい手法で工夫してほしい。また、子ども・若者の意見聴取にあたり、秋に策定される「柏市こども若者計画」でも年齢に応じた意見聴取の必要性について書かれている。例えば、大学生には「建築シャレットワークショップ」のような即日提案・専門的なワークショップを行うなど、年齢に応じた質の高い手法を実施してほしい。

事務局

駅周辺の施設に関しては現在検討している段階であり、その上で、図書館をどこに整備し、来年度に何を行うかというスケジュールは申し上げられない。ただし、流れとして、実際の建築に入っていくといった場面では、図書館の整備の「基本構想・基本計画」のベースとして図書館再編構想が結びついていくことを想定している。

 

分館のあり方について、図書館の再編構想としては地域のニーズを組み込みながら、再編構想の方向性とマッチングさせて、近隣センターの空間づくりを検討する。ハード面や、近隣センターの改修のタイミングを総合的に見ながら、順次展開を検討していくこととなる。

佐々木会長

ハード(建物)の整備をどうするのか、特に駅前の開発状況も含めてどうするのかと思っている。施設規模の話が先行しているが、中身(ソフトの機能やミッション)をどううまく着地させるかが関係者の力量の見せ所である。我々協議会としては、再編構想をしっかりと考えていき、あり方を提示し、それがハードと整合できるような方向性で考えていく。ソフト面ができれば、それをどうハード面に取り入れていくかということが具体性を帯びてくるのではないか。

髙橋委員

ワークショップが10月までに精力的に実施されるのは非常に良い。一方で、図書館に関心のない層へのアンケート取得がポイントになる。TeToTe「本の広場」には、図書を利用するために来ている子どももいれば、居場所として利用する子どももおり、それをきっかけに本にたどり着くこともあるのではと考えている。図書館への無関心層に対するPRの機会となると良いと思う。

 

「拠点館」は柏の葉・沼南の2箇所で確定的なのか。その2箇所は、通常の分館に比較して面積が大きく確保できる見通しであるか。

事務局

関心のない層へのアプローチとして、オープン・エーと共同で「居場所空間を連想させる社会実験」を10月までに実施することを計画している。従来の図書館の固定観念を崩し、「こういうこともやっていい」という空間づくりを実際に見せることで、新しい発想や関心を引き出す仕掛けをアンケートと併せて展開していく。

 

再編構想策定方針で示した通り、人口動態、財政面の課題、アクセス面を踏まえ、拠点館は「柏の葉」「沼南」の2箇所を予定している。柏の葉はすでに設計進行中、沼南はこれからであるが、いずれも通常の分館よりも広いスペースを確保する予定である。

橋田委員

分館より大きい本館や拠点館といった館には、アクセスしづらい人々のための「インクルーシブな本棚(配慮された本棚)」を設置することで、「みんなの居場所」としての実感を強める機能となる。


世代・属性別の聴取は、普段アクセスしてこなかった層も想定されるのではないか。単に「意見をください」と聞くよりも、図書館がどう活用できるかというワークショップ的な要素を盛り込み、もっと「どうあったら利用しやすいか」を“みんな”の目線で考える必要がある。関心の高い人が集まるミライ会議のイベントとは異なる、関心の薄い人・アクセスしづらい人に利用してもらうこと・意見をもらうことのワークショップの検討をしてほしい。

八山委員

意見聴取対象者について、原点に帰って考えてほしい。本離れ・図書館離れが前提にある中、今後の利用者を増やすために「どんな人に戻ってきてほしいか、来てほしいか」のターゲットイメージを明確にし、そこから意見を聴取することが重要ではないか。ワークショップは関心のある人ばかりが集まりがちであるため、利用していない人の声を拾うため、例えば「校外学習でTeToTeにクラスで来てもらい、実際に使ってもらいながら、普段図書館に来ない子や保護者からも意見を募る」といったアプローチも必要ではないか。ウェブアンケートもスマホの操作が苦手な高齢者や子どものために、ウェブだけでなく「紙」や「絵」でのアンケートも用意すべきではないか。

 

子どもたちに説明するための資料(再編構想など)について、子どもにも分かりやすい表現にするなどの工夫は考えているか。

 

アンケートの内容について、どのようなプロセスで決定し、議論されるか。

事務局

子ども向けアンケートや説明においては、趣旨を保ちつつ、分かりやすい表現や資料を作成するよう考えていく。

 

アンケートの内容については、これから委託事業者と話し合いながら決定する。ハードルが上がらないように、簡単にかつ自由に書いてもらえるように考えていきたい。また、利用しない人にアンケートを取る場合に「(図書館を利用する必要がないので、)利用しない」と意見が集まるだけになってしまうことも懸念される。単に意見を聞くだけでなく、柏市が「こういう図書館を作っていこうとしている」ということを広く知ってもらい、「じゃあ私はこういう図書館がいいと思う」と市民が意見を出し、「共に作っていく機運」を醸成することも、この期間の非常に大切な取り組みと捉えている。

八山委員

親子同時進行ワークショップに参加を予定しており、参考として紹介する。同ワークショップでは、こどもの部とおとなの部が同じ時間に同時進行し、子どもはクイズをしながら柏の緑を学ぶバーチャルツアーや未来デザイン会議、大人はディスカッションを別々の部屋で行う。親子で来て、別れて参加し、帰宅後に家庭で会話が生まれる素晴らしい設計である。このようなスタイルも、参加のハードルを下げ関心を高めるのに有効である。

海老原委員

駅前整備に関する報告書に、本館面積の仮定として「7,500平方メートル」という数字があるものの、今後、本館・分館との規模調整がされていくものだと思う。しかし、昨今のニュースを見ると、人件費や建築資材の高騰、国の補助金もなくなり、再開発や区画整理事業でも縮小や白紙に戻る事例が多発している。想定した補助金がなくなり、商業施設や分譲マンションを併設せざるを得ないようなケースもある。今後、物価や人件費が下がる見込みはなく、安くて良いものは作れず、高くて妥協した悪いものができる方向に進みがちである。今年度、市民意見をたくさん聴くのは良いが、実際は「それをどう削るか」という議論が必要になる。建物が建たない、床面積を減らさざるを得ないという事態になった時に、市民から集めた要望は実現できない。したがって、あらかじめ「縮小の頭の体操」もしておくべきではないか。意見を聞いて、次に具体的に何をやるのかをリスト化し、「これはやらない、難しい」という決断を、この協議会の中で議論して決めていかないと、将来的に大変辛いことになると考える。現実的な情報共有と議論を求めたい。

事務局 「現実に目を向けるべき」という視点は極めて重要である。現在、建築資材や人件費が非常に高騰しており、どこの自治体も苦慮している。柏市もその厳しい現実にこれから飛び込もうとしている状況である。再編構想策定方針作成にあたり、公共施設の老朽化に関する現実的な資料を提示してきた。人口減少と公共施設の老朽化が同時に進む中、どうやりくりしていくのか、維持していくのか、縮小という選択も避けて通れない。行政も協議会もこの認識をしっかりと共有した上で、市民の意見を伺う必要がある。単に「どんな図書館が良いか?」と聞くと「夢物語」で終わってしまう。様々な制約を踏まえた上で何ができるか、どういう中身にするかを議論するワークショップを実施できたらと思う。なお、「図書館は7,500平方メートル」という記載は、あくまでも柏駅周辺に規模の大きい公共施設を再配置するケーススタディとしてシミュレーションをしたものである。建築費や補助金などの状況はネガティブな面が多く厳しいが、だからこそ市民と一緒に語り合い、創意工夫をしていきたい。
本間委員

第1回講演会&ワークショップが応募者多数とのことで、タイトル(これからの柏の図書館をおもしろくする作戦会議!!)が参加者に刺さって、期待が高まっていることを改めて感じた。

 

柏の葉地域へのアプローチについて、柏の葉で仕事をしている中で、自分事として考えていろんな意見を持っている人が多いと感じているが、“柏の葉”の意見が“柏の葉”の外に広がっていくことは少ない。7月18日・19日実施のT-SITE夏祭りでのアンケートは、周知不足の懸念があるため、今回限りではなく今年度中に何度か柏の葉で継続して実施してほしい。また、外国人住民の方々へのアンケートやインタビューも、ぜひ今回実施してほしい。

佐々木会長

再編構想をまとめるにあたり、これまで数年、ワークショップや議論をしながら協議会で委員の専門性・背景に基づく意見を積み重ねてきた。これまでの記録を見返し、これらの意見も資料集や再編構想の一部として必ずしっかりと位置づけてもらいたい。そうでないと非常にもったいない。

 

利用カードを持っているのは市民の15%程度であり、残りの市民は「駅前のいいところに図書館なんて不要だ」と考えている可能性もある。そのような市民に「図書館っていい場所だよ」と言っても伝わらないだろう。あえて「図書館」と言わずに「本がある、みんなの居場所ってどうあったらいい?」と問いかけたり、図書館と他の機能との掛け合わせ(図書館×子育て支援、図書館×若者など)を示したりして、可能性を提示してはどうか。ネーミングにおいても、「超・図書館」や「文化創造図書館」といった図書館だけに留まらない新しい可能性を示すコンセプトを意識して打ち出している例もある。みんなで考える余地がある雰囲気を認識して打ち出し、多くの市民を巻き込んでいく必要がある。

 

ワークショップも再編構想策定の過程に含まれているが、講演が大事なのではなく、考えるきっかけを示唆してもらい、関わるとしたらどんな関わりがあるかを大切にしたい。協議会委員の皆様におかれては、コメンテーターや率先して行動するプレイヤーとして主体的に3回のワークショップを含めて深く関わり、市民を巻き込んでいただきたい。

 

要望を集めるのも大事だが、再編構想策定で大切なのは、拠り所となる「ビジョン・ミッション・コンセプト」を明確にしていくこと。拠り所がしっかりすれば、それに沿って備える機能を検討し、機能の取捨選 択に優先順位を付けられる。「こういう場所を目指す」という理想像をみんなの意見をしっかり聞いて作っていくことが、この再編構想の目指すところ。柏市にはこれが要るけど、これは要らないという議論ができるための拠り所づくりが今年度の肝になる。

 髙田委員 柏のまちと図書館を考えるミライ会議(市民団体)として、今回開催する図書館再編に関するワークショップの設計を行っているが、単に要望聴取に終始しないようにしたい。目的は、1.新しい図書館文化を創造する頭の体操、2.機運の醸成、3.プレイヤーの発掘の3点である。「どういう空間が欲しいか」ではなく、「図書館で“何をしたいか”、その活動のために“何が必要か”」という逆算的な対話を行い、活動からビジョンやミッションに繋げていくような聞き方をしたい。「何が欲しいですか?全部叶えてください」というワークショップではなく、行政と市民がフラットな立場で、同じビジョンを共有しながら、新しい図書館を共に創造していく場になればいいと思っている。

お問い合わせ先

所属課室:生涯学習部図書館

柏市柏5丁目8番12号

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