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更新日令和7(2025)年3月11日
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令和6年度第3回柏市立図書館協議会会議録
1開催日時
令和7年2月7日(金曜日)
2開催場所
ラコルタ柏集会室2・3
3出席者
委員
岩田委員、笹間委員、羽村委員、髙橋委員、髙田委員、八山委員、丹間委員(副会長)、佐々木委員(会長)、下吹越委員、津波委員
事務局
宮本生涯学習部長、坂口図書館長、図書館森川副参事、同千田副主幹、同芦澤副主幹、同大野主査、同祐川主任、同三石主事、生涯学習課竹内統括リーダー、牧野中央公民館長、吉田文化課長
傍聴者
2名
4内容
- 開会
- 部長挨拶
- 令和6年度事業報告(11月~1月)
- 令和7年度事業構想
3及び4について、資料に沿って事務局から説明。委員からの質問・意見は、以下のとおり。
【津波委員】
- 本の広場について。子供と行ってみた日は未就学児が多く、居心地が良いという印象だった。
【下吹越委員】
- 本の広場の内覧会を視察したが、子ども司書達が「自分たちで選んだ」と喜んでいる姿を見て、嬉しく感じた。
- 同伴の大人達も楽しんでいたため、本の広場のような「大人のための施設」が望まれているように感じた。
- TeToTe館内の他の施設(遊びの広場等)を楽しむことができて良いと思った。
- 今後TeToTe全体での利用層の把握をすることで新たな発見、改善点が見つかるかもしれない。
【八山委員】
- 本の広場の空間分けが効果的と感じた。
- (時間帯別利用状況から)利用が午後に集中している。今後、他の施設などと比較してその理由を探る必要がある。
- 時間の分散を目的にするのであれば、例えば午前の時間帯に親子向けイベントの実施が考えられる。
- 同伴していた保護者の過ごし方を伺いたい。また、同伴の保護者も快適に過ごせる工夫が必要ではないか。
→(事務局)未就学児の同伴保護者に対しては、安全面を考慮し、子供から目を離さないようお願いしているため、実際には退屈しているかもしれない。保護者向けの本の排架も検討する。今後も同伴保護者の過ごし方を確認していきたい。
【髙田委員】
- 本の広場は開設したばかりで、子供を中心に考えすぎてしまい、「親がリラックスできる空間づくり」がうまくいっていないため、これから検討していくべきである。
- 「中高生の居場所」との連携は良い印象を受けた。TeToTe全体の交流や連携が今後できれば良い。現時点での考えを伺いたい。
→(事務局)TeToTe館内全体の連携は重要と考えている。未就学児と同伴保護者の利用者は、本の広場と遊びの広場の双方を利用していると認識している。小中学生による見守り体験会や、保育の現場体験などを検討している。
【髙橋委員】
- 本の広場が多くの方に利用されていることが良いと感じた。
- 中学生の利用が少ないが、「中高生の広場」を利用しているからか。
→(事務局)「中高生の広場」閉館時間まで利用されるケースが多い。 - 小学生の移動手段は何か?
→(事務局)平日の利用は近隣の小学校の児童が多い傾向にあるため、徒歩であると考えられる。土日は公共交通機関を利用して遠方からも来館していると思われる。
【羽村委員】
- 当初の本の広場構想では「夢」を語り、次の運用構想では「課題」への取り組みがあったが、当初の構想段階での「夢」を諦めてはいけないと感じる。理想と現実の違いはあるが、振り返ると理想と考えていたものが実現できることもあると思う。当初の構想を何度も見返す必要がある。
- 課題であった現場職員への連携はどうか?
→(事務局)現場のシルバー人材センター職員は、子供への接し方に長けていると感じる。これからも利用者との関係性の構築を依頼している。
【笹間委員】
- 本の広場の内覧会では、参加者が楽しんでいる印象だった。昨今、本離れと言われているが、環境を整えることで本の楽しさを味わってくれると実感した。
- 子ども司書による本の選書は素晴らしいと感じた。一回で終わらず、継続的に実施できると良い。
- ビブリオバトルなど様々な可能性を秘めているので、ぜひチャレンジしていって欲しい。
- 東京都葛飾区亀有にある「絵と言葉のライブラリーミッカ」の利用対象は16歳未満であるが、毎週木・金・土曜日の夜に大人が入れる「おとなミッカ」がある。このような取り組みをすることで、良いPRになるのではないか。
【岩田委員】
- 子ども司書の立ち上げから関わっていたことから、本の広場で子ども司書コーナーもできて良かったと感じている。ぜひ継続的な行事にして欲しい。
- 従来の静かな図書館ではなく、アクティブな学びの場の完成に喜びを感じる。
- 開設して終わりではなく、様々な企画を打ち立てていかなければならない。夏には子供たちの自由研究があるので一つのチャンスと考えられる。それまでに運営の仕方や企画を考える必要がある。
【丹間副会長】
- (図書館は)通常は貸出数などの指数評価を行うが、施設の使われ方など、図書館とは異なる視点を持つことも大事。
- 本の広場は開設して間もないが、利用者の滞在時間が長いということは、本の広場が居心地の良い空間だということ。
- 今回のような利用者別時間帯の集計をこども図書館でも行い、データを取ることで各施設の特徴を捉えて今後に生かしていけると考える。
- 柏市の図書館は直営という強みがあるので、まちづくりや、学校教育など様々なところと連携できるし、TeToTeが中心となり全体を良くしていけると感じた。
【佐々木会長】
- 本の広場が開設して良い空間となり安心した。
- 「中高生の広場」との役割分担が良くできており、またそれぞれ特色が出ていると感じた。
- 図書館協議会の委員は今後も応援団のように関わっていけるとよい。図書館職員の方々も遠慮せずに相談してきて欲しい。
5.図書館への提言
【岩田委員】
- 「大人にとっての居場所」が必要と感じた。「おとなミッカ」のような「本の広場」の大人バージョンを作って欲しい。
- これまでの図書館は静かに読書をする場所だったが、市民の居場所や、アクティブやクリエイティブな空間にすることで今まで図書館に興味を持たなかった層を取り込んでいけると思う。
【笹間委員】
- (柏市の)学校図書館63か所のうち、14か所がリニューアルしている。コンピュータ室と図書室を融合したところもある。学校図書館に対する考え方が大きく変化し、単に読書を楽しみ、心を癒す場所から、学びの中心に変わってきている。子供は環境を整えてあげれば読書に向かうと考える。
- 柏駅前再開発に市民の期待が高まってきている。ここに図書館が関わることができれば良い。わざわざ図書館に行くのではなく、「そこに図書館がある」という構想に期待する。
- 柏の葉サービスポイントを設置したことで市民の目が向くことが分かった。市内に「ちょっとしたスペースで本が読める場所」が広まっていけばと思う。
【羽村委員】
- 協議会に関わり「図書館のあり方」をどれくらい実現できたかを可視化し、まだ実現できていないものの実現やブラッシュアップをしていくという議論を見守ってきた。また、2年間は「本の広場」が議論の中心となっていたが、図書館としては電子図書館サービス開始や他団体との関わり、地域情報コーナーの充実等、様々な変化があった。今後の協議会も様々な議論がされていければ良いと思う。
- 今回一つのかたちとして「本の広場」が生まれた。次のステップとして「本館」をどうしていくかの議論を本格化させないといけない。ぜひ図書館本館の理想を作成して欲しい。市民の声を反映することも必要だが、どうしても活動団体の声が反映されやすい。職員の中立的な立場からの視点が非常に大事。
- 以前別の仕事で出席した会議の中で、職員がある事業をやりたいが予算がないと言ったところ、参加していたメンバーが事業資金を寄付したことで、すぐに着手することができた。そのようなチャンスはどこに転がっているか分からない。チャンスを掴むための具体的な準備と「理想」をセットにしておいた方が良いと思った。
- 今回で本を巡るまちのあり方が変化したと感じ、理想の姿も変化していくと思うので、理想を掲げられる体制を常に整えていければ良い。
【髙橋委員】
- 今後の地域情報コーナーの充実を期待する。特に地域の資料の保存と活用。時代とともに何もしないと途絶えてしまうものと考えるので、残していくための計画の策定や実行を行って欲しい。また、その取り組み自体が地域の活性化になったら嬉しいし、今後も関わっていきたい。
【髙田委員】
- 図書館は公園や広場のように予定がなくてもふらっと立ち寄れる場所であり、サードプレイスや居場所の空間になりうると考える。
- 柏駅前再開発の話の中に図書館も入るべき。また、図書館だけでなく、市機能が集約された施設ができれば良いと考える。
- 「図書館のあり方」は更新していかなければいけない。図書館は本を読むだけの場所ではないという考えを発信していく。
- 建築業界はこれからリノベーションが主流になってくる。また規模の大きさは関係なく、本の広場のような小規模リノベーションも求められてくると考える。
- 行政はもっと市民協働をオープンにしていくべき。
- 本の広場を行政と市民の実験場としてこれからも活用していくことが望まれる。
【八山委員】
- 今後の図書館のあり方について、コミュニティーの拠点になりうる場所であることを強く求める。
- 小学3年の子供に学校図書館のイメージを聞くと、「人はたくさんいるけども、すごく静か」と答えた。もちろん本を読む場所なので静かではあるが、今回開設した本の広場は従来の図書館ではなく、今後の新たな図書館のスタイルとして好事例になっていくと感じた。
- 作家のことを、どんな思いで絵本を作ったのか等、深く知ることができれば、大人も本にもっと興味を持つことができる。また、大人向けのイベントをオープンスペースでできたらもっと良くなると感じた。
- 図書館はふるさとへの愛着心を育むというコミュニティーの拠点になれば良いと思う。例えば、絵本の読み聞かせや町探検。図書館から外への繋がりをもっと増やせていければ良いと考える。柏市内にはふるさとを守ろうと活動する団体がいるが、あまり知られていない。既存の地域団体と子供たちが関わった展示などがあると、もっと市民の方々が興味を持ち、図書館が魅力的な場所になるのではないかと考える。
【下吹越委員】
- 図書館と外部の連携が必要。柏市全体で図書館の話をしていくためには、図書館をPRしていくことが欠かせない。図書館が外へ活動を広げていくことが重要。本の広場がその第一歩だと思うし、本の広場が図書館の新たな入口になって欲しい。従来の古き良き図書館だけでなく、新しい図書館の未来像を見せるために、本の広場という入口を通じて、図書館がもっともっとPRしていくべきと考える。
- 本の広場と図書館をどう繋げていくか、今後の議論でチャレンジしてほしい。子供たちの「知りたい」をどのようにアフターフォローしていくかという具体案を検討していく。また、図書館利用者カードの新規作成もすぐにできるため、図書館や電子図書館に繋げていく。
- 本の広場の良い点は、行政に意見を言える方や図書館に関心がある方だけでなく、子育て中の大人や子供たち本人と繋がれる場であること。だからこそ今後の運営含め、子供たちをどれだけ主体的にまた子供を通じた保護者をどれだけ当事者として本の広場に関わらせるか、図書館全体についての意見交換の入口として活用すべき。図書館のあり方を考える際に、子育て世代や子供たちへのアプローチが難しいことが考えられる。ぜひ本の広場を活用して、接点づくりや声を拾う入口として活用していけたら良い。
- これからの柏市の図書館について、大人の居場所も必要であると考える。柏髙島屋ステーションモール新館にできた「BeARIKA(ビーアリカ)」に行ってみた際、平日にもかかわらず多くの人々が利用していた。本棚がありドリンクバーや会議室もありブースはレストラン席のようであり、非常にリッチな空間であった。こういったリッチで知的な、秘密基地のような場所で作業ができる居場所が求められていると感じ、今後の空間づくりの参考になると感じた。
- 柏市の素晴らしい点は、市職員が異動になっても協議会や民間の方々が継続して議論しているので、途切れることがないというところである。開かれた議論の場があり続け、専門的な知見を持った関係者を繋いでいくことが協議会委員としてできることと考える。図書館のあり方を全く知らない方が紙面を参照して議論することと、策定そのものに関わった方々が議論を行うのでは重みや深さが違う。
- 学びを共有する空間を意味する「ラーニングコモンズ」が大学図書館で取り入られている。学校図書館においてもそのような空間づくりを取り入れる動きがある。このような状況を、図書館のあり方を検討する上で捉えておきたい。
- 今後の図書館のあり方を考えていく際には、市民が納得し、参加している意識をいかに醸成できるかが重要ではないか。
【津波委員】
- 本の広場がオープンし、子供たちで賑わっている様子が見られ嬉しい。これから発展を見守っていきたい。また、本の広場利用者の意見を反映できる場も設けて欲しい。そこを通じて関わっていければと思っている。
- 図書館本館の利用者増加を考える仕組みをもっと考えていかなければならない。できる、できないではなく、図書館をどのように変えていきたいかを議論していくことが必要。
- 子育て世代が多くいる柏の葉エリアに図書館が必要であるとの要望が多くあると聞いている。この声を無視することはできない。
- 柏市は図書館設置に地域差がある。均等化が必要ではないか。
- 「大人の居場所」も必要である。柏市内で大人が一息つく居場所が少ないと感じた。
【丹間副会長】
- 柏市の図書館は、地域情報コーナーや本の広場開設の中で「原理原則」を非常に大事にしていると感じた。図書館は社会教育機関であり人々が本を通じて学んでいく場所である。狭い考えの学びではなく、自らの暮らしや、人生を変えていく学びが柏市の図書館に根づいていると感じた。これを継続していくことが「まちづくり」において必要不可欠になる。
- これから少子高齢化が進んでいく。過去15年間に千葉県内の3つの自治体で人口が約半数になった。柏市も例外ではない。未来ある子供たちを大事にしていく一方で、高齢者がいきいきと暮らしていける場所という意味で「大人の居場所」がこれからさらに大事になってくると感じた。
- 時間の経過で建物の老朽化が進んでいる中、昨今の公共施設は複合化が主流の「機能ベース」になっている。複合施設を作るときは機能ベースの議論になりがち。そうではなく、もっと「目的ベース」でこんな暮らしがしたい、こんな過ごし方がしたい、という議論を図書館が行って欲しい。
- 柏市の図書館は直営。行政がなぜ図書館を運営するのかがこれから問われていくと思う。民間委託の図書館との違いは何かが非常に大事になってくる。
- 図書館の強みは「本」があること。コロナ禍の際、世間は本ではなくインターネットやテレビの情報に惑わされてしまった。あの時に図書館が「知の集大成」を使って何かできたのではないか。図書館の知を基に、まちを良くしていくということが大事と考える。
- 図書館協議会のあり方について。まちづくりの中で市民の方の声を踏まえつつ、委員の専門的な視点や様々な経験や立場を基に議論していくということは非常に良かった。現在の図書館利用者も最初は未利用であり、利用した最初のきっかけは何だったのかという「声なき声」を拾っていくことも大事だと感じた。
- 他の自治体の図書館協議会や附属機関会議と違い、柏市立図書館協議会ではワークショップ形式だったことは非常に良かったと思う。これからも継続して行って欲しい。
【佐々木会長】
- 今回までの協議会で多くの夢を語ってきた。次回からの協議会ではその夢を具体的な形にして欲しい。
- 柏市には図書館機能は必要であるが、これから図書館の複合化が必要とされる中で、図書館の新しいスタイルをどう作っていくのか。図書館として「地域にとって何がもたらされるのか」を考えて提案することが協議会にできることではないかと考える。
- ビジョンプランを作り、市役所の関係部署などと擦り合わせていくようなアプローチは市民こそができるのではないかと考える。
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