更新日令和6(2024)年12月5日

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令和6年度第2回柏市立図書館協議会視察会 報告書

1 開催日時

令和6年11月14日(木曜日)

2 開催場所

子ども・子育て支援複合施設TeToTe4階「本の広場」

3 出席者

委員

岩田委員、笹間委員、羽村委員、宮島委員、髙橋委員、八山委員、佐々木委員(会長)、下吹越委員、津波委員

事務局

宮本生涯学習部長、坂口図書館長、図書館森川副参事、同千田副主幹、同芦澤副主幹、同大野主査、同祐川主任、同三石主事、牧野中央公民館長

傍聴者

視察会のため傍聴者なし

4 内容

子ども・子育て支援複合施設「TeToTe(てとて)」の視察

5 意見交換

1 進捗について事務局から説明。委員からの質問・意見は以下のとおり。

  • 【下吹越委員】開館時の全体の本の冊数は5000冊のキャパシティーに対してどのくらいなのか。
    (事務局)キャパシティーが5000冊ではなく、5000冊程度をそろえる予定。
  • 【佐々木会長】スタッフの配置はどのような状況か。
    今年度においては、スタッフは常時2名体制でシルバー人材センターへの委託を検討している。ただし、見守りのみで本の管理については図書館で行う。
  • 【羽村委員】小学校には連絡アプリ等で配信しないのか。
    学校連絡システム(Sigfy)により配信予定
  • 【八山委員】工作エリアがイメージより狭い。折り紙もよいが、家ではできないことができる場になるとよい。子どもの創造性を最大限に引き出すには、もう少し広い方がよいのではないか。
    現状の配置が決定ではないので、利用状況を見ながら検討する。
  • 【笹間委員】工作スペースには子どもが自由に使える材料を置くのか。
    どのようなものを置くかは検討中であるが、軽微な工作を想定しているため、必要な材料の設置を検討している。
  • 【宮島委員】子ども達による工具等の持ち込みはどの程度許容されるか。
    見守りの体制による。現在は最低限の見守りで検討しているため、持ち込みがあっても使用方法を教えることは難しい。
  • 【宮島委員】教えてもらうというよりは、「ここに来れば何かできる」という認識で使ってもらえたらよい。そうすれば、自分たちでできる。この施設を受動的な使い方にするのであれば、見守り2人は厳しい。ここに来たら子どもたちが能動的に何かするということを伝える。

2 視察後、意見交換を行った。委員からの意見等は次のとおり。

【岩田委員】

  • エリア分けや色遣いが希望通りになっていて素晴らしい出来上がり。完璧な完成を求めず、徐々にみんなで作っていく場所になればよい。
  • 期待したいことは、学校でも実施を進めている図鑑コーナーへのiPadの設置。星の動きや動物の鳴き声のような動画や音声は紙では補えないため、先を調べたい子どもに対してタブレットを貸し出すともっと良くなるのではないか。

【笹間委員】

  • 広くて明るくテーマカラーが素敵。靴を脱ぐ場所を懸念していたが問題なかった。
  • 選書も色々な方法で検討しており、特に子ども司書による選定は、子どもとのつながりを持つことができ(学校図書館に携わるものとして)ありがたい。
  • ジャンル別の配架やブックサインは、公立図書館にはないわくわく感があってよい。ゴロ寝エリアに本を持ち込んで読むことやわくわくする仕掛けがあるのがよい。
  • 本だけでなくICTも活用しながらいろいろな体験に近づくことができたらよい。
  • 本の広場はスタッフが重要な役割を果たすのではないか。今後どのように人が関わっていくか課題になる。
  • 5階との行き来についてもうまく連携できるとよい。
  • 懸念事項は、設置されている椅子の高さ。低学年に高すぎないか気になる。また、両面使える本棚は本が反対側に落下しないか心配。
  • 工作スペースは子どもが期待する。子供たちの自由度が生まれるスペースがあるとよい。

【羽村委員】

  • 全体的に明るく、オープンしたら子ども達がにぎやかに過ごすことが想像される。
  • にぎやかに過ごせる一方で無秩序にもなるため、にぎやかに過ごすことと禁止を設けることのバランスが取れたらよい。
  • 混みすぎても何もできないため、バランスが取れるとよい。
  • どこのエリアの小学生が何曜日に来館しているのかなどが見えると今後の運用に役に立つと思う。
  • 紙の書籍がないタイトルがあるのであれば、タブレットを導入して、電子書籍を閲覧できるようにしておくと、今後新しい本を導入する際のスペース問題等の解決にもなる。

【宮島委員】

  • 良かった点は、子ども達の利用シーンが具体的にイメージしやすいところ。全体的に開放感があり、子ども達が来たくなるような場所になると思う。
  • 4、5階ともに、子ども達が自分でやってみたいことが実現できる場所になるとよい。自分のプロジェクトを見つけて育てていく場になることを期待する。
  • 改善点としてテーブルは大きくしたい。折り紙だとしてもクラフト机は小さい。
  • 材料でどのようなものが準備できるかは重要。ブロックがあってもよい。
  • 電源が多いが、開放をするのか?子どもたちが自分たちの持ち込んだスマホやゲームを充電することが考えられる。GIGA端末の持ち込みがあってもいいと思うので、エリアを区切って充電ステーションを作るのはよいのではないか。
  • 4、5階ともに子供たちがこの場に参画した感を出すことが重要。自分のいた痕跡を残すため、場所をいい意味で汚すことを許す。例えば、自分の成果物が展示されている、自分で動かした机の配置がそのままになっているなど。
  • 4、5階ともにホワイトボードを設置するのがよいのではないか。いい意味での汚し感が出る。中高生が自分でプロジェクトをする際にも使えるのではないか。

【髙橋委員】

  • 見守りがしやすい空間でありつつ、個々の空間(エリア)が大事にされている。子供たちにとって良い空間になるのではないか。
  • 運用に関して、見守りスタッフがどこまで子供たちに注意できるかなどお互い実践を重ねながら調整していく。人によっての感度も違うため、どう塩梅を共有していくかがポイント。
  • 個人や団体が関わっていけるような仕組みがあるとより充実していくのではないか。

【早川委員】

  • 子供だましではなく、大人も楽しめる空間。子ども司書の意見が反映されていてよい。自分自身過去に子ども司書であったため活躍の場があることが羨ましい。
  • クラフトエリアでは家ではできないことをしたらよいのではないか。グルーガンやコピック等あこがれるような文房具や大きな折り紙などけがをしない範囲で楽しめるものがあるとよい。
  • クラフトエリアの椅子は倒すと音が響くため、汚れ防止も兼ねて床にマットを敷いた方がよい。
  • イヤーマフやリーディングトラッカーなどクールダウンスペースを設けるなどインクルーシブな場づくりができたらよい。
  • ホワイトボードの設置はよいと思う。
  • 参画という点で、本の広場は常に意見を言える場となればよい。
  • 徐々に多言語対応ができたらよい。
  • 絵本はタイトル順を検討しているとのことだが、未就学児もテーマやシリーズ配架でよいのではないか。
  • マンガ論的な本があるとマンガを読むだけにならなくてよいのではないか。例)少女漫画から考えるジェンダー、手塚治虫から考える戦争など
  • (運営において)どんな大人がいるかは大きい。将来的には教育や保育の知見がある人であったり、過保護になりすぎない大人、価値観に偏りがない子供に寄り添った人であるとよい。

【八山委員】

  • エリア分けされているところがよい。空間としてのエリア分けと、もともとのコンセプトである本があるのがよい。子供の創造力や意欲を引き出す工夫がされている。
  • 子ども司書選定コーナーがあるのがよい。
  • この場所を通いやすい場所にするには、大人はもちろん子供同士の交流を生むためのイベントが必要。
  • 内覧会で実施するようなクイズラリーを子どもに作ってもらい、引き続き子供向けのイベントとして定期的にやってみるなど、きっかけがあると通う人が増えるのではないか。
  • 工作スペースの広さが気になったが、広くスペースが使える日を設けて、巨大アートなどを作成し、成果物を展示することで、子どもが自由に活躍できる場所であることを周知する。家だとやりづらい思いっきり工作ができるようなイベントを子ども達自身で行うことができればよい。
  • 改善点は、大人の見守り。入りやすい空間かどうかは入り口によるのではないか。子供が入りやすい入り口になる工夫をするべき。
  • 時間による利用者の分布や統計を取って、それを基にルールや設えをして行くのがよい。利用者の傾向の確認は今後必要。
  • 照明の照度が気になる。天気が悪い日に暗くなるのではないか。今後照明についても調整が必要。

【下吹越委員】

  • 子ども司書の連携を踏まえて、子どもと対話をしながらやっていこうというのが明確なので、開館してからも引き続き子どもファーストな姿勢でやっていけば自然と子供たちに主体性が出てくるのではないか。
  • 改善点はサインの部分。建物のどのフロアに何歳までの子供が入れるのかを明確にしなければ親子ともに混乱する。対象ではないフロアに行って怒られてしまってはネガティブなイメージがついてしまうため、特定のマーク等を使用して、対象年齢や保護者の立ち入りが可能なエリアを分かりやすくする。
  • ここで読んだ本はどこで手に入るか等を提示し、書店や図書館へのつながりを持たせてあげる。本の広場に集まってから柏のまちに広がっていくなど図書館や市役所との連携を図る。
  • ホワイトボードと黒板は自分の意見を伝えることに有効。
  • 以前図書館の開館に関わったときにティーンズコーナーに黒板エリアを作ったところ、感謝のメッセージを書いてくれる子供がいて、いい循環になったと感じた。SNSのコンテンツにもなりやすく、シールアンケートにも使える。これから購入できる範囲で検討してほしい。
  • メインの子どもたちがいない時間帯の使われ方に関心がある。学校にいけない子や障害のある子など人がいない時間に利用する子どもや保護者への働きかけでは、専門の部署との連携も大事になる。
  • 平日に図書館に視察に行くと、養護施設や特別支援学校の子ども達が日中いることが多い。開館してから対象者を広げていく余地はあるのではないか。
  • 本の広場内に柏の情報をちりばめ、本棚の更新性がある方がよい。
  • 今ある柏の情報を発信していくという方法を利用し、(kamon柏インフォメーションセンターの「シェアするライブラリー」などを参考に)今ある柏の資源を子供たちに見せてあげるのがよいのではないかと思う。

【津波委員】

  • 広々とした空間で来たい人が多いのではないか。ただ初回利用者でも分かるような工夫は必要。
  • (保護者側が)本の広場の内容を分かっていないと、どの程度子どもを見てもらえるかがわからないから不安ではないか。色々な子どもがいるため、トラブルが発生したときが心配。
  • 入退館のチェックができれば安心。
  • 人にもよるが見守りは多い方がよいため、2名は少ないのではないか。様子をみてもう少し人数を増やせたらよい。
  • 運営スタッフは、防犯カメラの設置場所や非常口の位置を把握し、何か起こった際に迅速に対応できるように考えていくべき。

【佐々木会長】

(下吹越委員・笹間委員への質問)

絵本の配架はどのような方法がよいのか。

 

【笹間委員】

  • 学校図書館は作者の五十音順。タイトルの五十音順だとシリーズがバラバラになってしまうのではないかという懸念はある。
  • 目的の本がすぐにわかることは便利かもしれないが、色々な情報を一緒に見るのもよい。角野栄子の魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)は雑然と配架されており、亀有のミッカ(絵と言葉のライブラリー ミッカ)は色ごとに並んでいるため、配架の自由度が高くても面白いのではないか。

【下吹越委員】

  • 著者順は一般書の並びに近い。子供は著者を覚えないため、タイトル順でもよいのではないかと思う。
  • シリーズは冊数によるのではないか。ただ、タイトル順で並んでいる中にシリーズがまとまって配架されているような、混在する形でもよいのではないかと思う。

【佐々木会長】

  • 12月から3月は実験という気持ちでやっていく。何かあったら変えていくことを厭わず、割り切ってやった方がよい。
  • 利用する子供たちの声をよく聞いて、次年度につなげる。
  • 建物全体で有機的に考える。
  • 大阪府茨木市のおにクル(茨木市文化・子育て複合施設)は参考になる事例である。子育て支援機能の充実やプラネタリウムもあり、市民に愛され、よく利用されている施設であるため、柏市も参考にしていけたらよい。

5 その他

次回の協議会は令和7年2月開催

お問い合わせ先

所属課室:生涯学習部図書館

柏市柏5丁目8番12号

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