更新日令和3(2021)年3月19日

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令和2年度第3回柏市健康福祉審議会障害者健康福祉専門分科会会議録

1 開催日時

令和2年8月6日(木曜日)午後1時30分~午後3時10分

2 開催場所

ウェルネス柏4階 研修室

3 出席者

審議会委員

小柴明人副会長、小松幸子委員、鈴木美岐子委員、細田智子委員、渡部利一委員、齋藤曉子委員、尼崎玲子委員(7名)

事務局

保健福祉部長(高橋裕之)

保健福祉部次長兼障害福祉課長(小川正洋)

福祉政策課長(石毛雅之)

高齢者支援課長(宮本さなえ)

地域包括支援課長(吉田みどり)

生活支援課長(矢部裕美子)

保健所次長兼総務企画課長(沖本由季)

保健予防課専門監(川﨑仁江)

児童生徒課長(須藤昌英)

柏市社会福祉協議会事務局長(山下嘉人)

その他関係職員

4 議題

次期ノーマライゼーションかしわプランの重点施策について

青和園の運営体制について 

5 資料

配布資料

次第(PDF:250KB)

委員名簿(PDF:82KB)

席次表(PDF:63KB)

資料1-1 体系図(PDF:181KB)

資料1-2 柱ごとの施策(PDF:1,444KB)

資料2 青和園の運営体制について(案)(PDF:1,623KB)

当日資料1 第1回障害者健康福祉専門分科会意見回答(PDF:135KB)

当日資料2 障害者雇用率の0.1%引上げの時期について(PDF:2,432KB)

答申書案(PDF:73KB)

答申書

答申書(PDF:81KB)

6 会議録

議事1 次期ノーマライゼーションかしわプランの重点施策について

事務局より、当日資料1をもとに、書面開催とした第1回障害者健康福祉専門分科会委員の意見及び市からの回答について説明した。その後、資料1に沿って、次期ノーマライゼーションかしわプランの重点施策について説明した。 

(細田委員)

まず基本目標の柱が7つから4つに整理されて、より分かりやすくなった。ただ、柱1の相談支援・権利擁護体制の充実のところで、特に権利擁護については、もう少し重要視してほしい。児童虐待も含め、なかなか自分の意見を言えない障害者に対しては、権利擁護体制の充実が大事だと思う。

柱3の就労支援については、日中活動から、より充実した就労への流れが整理されて分かりやすくなったと思う反面、どうしても就労率や雇用率などの数値に引っ張られてしまっている。日中活動により体調を整える方も多いことから、そうした方が充実した日中活動が行えるように、居場所づくりの推進などの部分で、より一緒に考えられるとよいと思う。

それから、柱4の子どもの成長への支援は今回の資料にはないが、とても大事なところなので、次回以降資料を示していただけたらぜひ考えたいと思った。

(事務局)

いわゆる権利擁護体制の充実については、一次相談窓口がそれぞれの地区にできるように具体的な対応を考えている。

(事務局)

就労支援体制の充実と居場所づくりの推進については、切っても切れないところがある。障害者就労に関連しては、障害者雇用率や工賃向上が国に示されている。しかし、今回内容を精査して、「居場所づくりの推進」と「就労支援体制の充実」とした。この2つの施策は絡むところがある。施策1の取組1をあえて「段階に応じた」としている。就職できる人もいれば、家から一歩出ることが大きな一歩という人もいる。段階に応じ、様々な就労体系があるので、全体の中で丁寧に進めていきたい。

(小松委員)
地域若者サポートステーションをよく利用しているが、健常者として就職したにも関わらず、途中で引きこもりになり社会に出て行けなくなって、最終的に精神障害になり苦しんでいる方から相談を受けることがよくある。まだ障害者とは言えないかもしれないが、次の障害者になり得る人が、地域若者サポートステーションを利用して再起したり、そこさえ利用できない人が、もっと重度になる傾向があると見ている。そういった人が、居場所づくりにおいても若者サポートステーションをもっと利用できるように情報提供をしていただけたらと思うが、いかがか。

(事務局)

まさにおっしゃるとおりで、教育福祉会館の耐震改修工事に伴うリニューアルの中で、1階は相談支援フロアとして、一体的に進めようとしている。柱1の重点施策として示した福祉総合相談窓口では、行政の縦割りを払拭して、断らない相談支援を実施する。既存の窓口から零れ落ちていたり、ケースを見失っているものもあるので、ネットワークを組みながら相談支援だけでなく、緩やかな就労支援の場や、生活保護で就職できない人の体験の場、特別支援学校の生徒が実習する場など、柱1と柱3を包括的に進めて、一人一人に応じた支援を行いたい。地域若者サポートステーションのセンター長も教育福祉会館の検討会議のメンバーであり、特に連携が重要だと思っているので、しっかり進めていきたい。

(鈴木委員)

人材について伺いたい。断わらない相談支援の充実にしても、人材がすごく重要で、スーパーバイズできるような専門職の育成がとても大事だと思っている。その中で2点ほど。専門学校を出たようなスキルを持つ人の採用状況はどうか。また、採用後の育成は特に重要で、現場に出て色々なケースに遭遇し、その時々で課題を解決する力を要求されると思うので、人を育てるのはすごく大きなことである。

障害者雇用については、市民や企業の理解が進んでいないので、そこへのアプローチが必要ではないか。そこも含めて仕事の範囲が広く深いため、人材育成がとても大事だと考えている。そのあたりをお聞きしたい。

(事務局)

難しい話で、高齢者、子ども、障害者いずれも福祉人材は重要な課題であり、包括的にやっていかなければならない。小さい頃からの教育の中で学んだり、体験の場をつくることを教育福祉会館の事業の中で進めていきたい。また、引きこもりの人が居場所づくりに参加しながら、手ごたえや意欲を生み出す中で人材を育てたり、また、お母さん方の研修機会をつくって、その間は保育の場も提供したりするなど包括的に考えていきたい。相談だけでなく、仕掛けの場として変えていきたいと考えている。今までは、高齢者、子ども、障害者の施策が別々であったが、高齢者が子育て支援をしたり、若いお母さん方が見守られながらスキルアップするなど、全体的にやっていきたい。常に色々な部署と話し合いながら進めているので、ご助言があればよろしくお願いしたい。

(渡部委員)

相談支援事業所とケアマネージャーの研修会をされたとのことで、当初、福祉サービスから65歳になって介護サービスに移った時に苦情が多かったが最近は聞かなくなった。非常に良い取組なので、今後もスムーズに流れるような取組をお願いしたい。

また、工賃について、柏市では月1万2千円、県平均は月1万5千円という説明があった。私の知る限り、オール柏で福祉サービス事業所や就労支援事業所などに仕事をかなり斡旋して頑張っていただいていると思うが、県との差はどうして発生していると分析しているか、お聞かせいただきたい。

(事務局)

相談支援専門員とケアマネージャーとの交流については、おっしゃるとおり色々な形で進めており、ケアマネ協会と相談支援連絡会が互いのテーマを持ち寄って、ケアマネージャーは障害の講習、相談支援専門員は介護の講習などを進めている。65歳になってもスムーズに対応できるよう今後も進めていきたい。

(事務局)

平均工賃について、現在の分析では、平均工賃実績が非常に高い事業所とそうでない事業所の差が大きく、真ん中の事業所が少ないと考えている。ただ、工賃実績が低かった事業所の工賃も年々少しずつ上がってはいるので、一足飛びには難しいかもしれないが、県との差を少しずつ縮めていきたいと考えている。

議事2 青和園の運営体制について

事務局より、資料2「青和園の運営体制について(案)」に沿って、青和園の概要と施設老朽化、通所者の高齢化や重度化等の課題、民営化に向けた課題など、これまでの検討経緯について説明した。

(齋藤委員)

色々考慮いただきましてありがとう。もう一度大きな声で言いたいのは、やはり民営化については桐友学園でなければならないという私たちの気持ちを汲んでいただきたい。これまで本当によくしてくださっている。桐友学園の運営になる前は、何かあれば親がすぐ引き取りに行かなければならなかったが、今は職員の方がよく対応してくれる。親が家にいても安心で、本人も安心して生活していけるのが一番だと思う。

先ほどの説明にもあったが、建物はバリアフリーになっていないので、高齢化した親がつまづきそうな箇所もいくつかあるが、手すりを付けるなど少しずつ対応していただいている。しかしそれだけでは無理で、大地震が来たらどうなるかと思うので、建て替えていただけたらよい。やはり、桐友学園にお願いしたいという気持ちなので、よろしくお願いしたい。 

(尼崎委員)

前回と重ねてになるが、10年の指定管理の実績と、保護者の希望、桐友学園の柏市における福祉事業の実績等を考えたら、それ以上の業者はいないと思う。また、選定するに当たって時間やお金がかかるので、そういう無駄なことはやめて、早く新しく建て替えてほしいと思うので、よろしくお願いしたい。

(事務局)

前回青和園の民営化について諮問し、今回答申いただくわけだが、前回もバリアフリー化や利用者の高齢化に対応すると同時に、民営化に当たっては、当然法人の専門性や運営実績などを十分考慮して選定してほしいという意見があったので、それを踏まえて進めていきたい。あわせて、桐友学園に対するお気持ちがあるので、家族会や利用者の意向を十分踏まえて答申をいただき、新しい事業者を決める方法については、要望と受ける事業所のできることのすり合わせの中で1者で決められるか、公募するにしても条件に深みを持たせてやるのか、担当部署を含めて調整し、意向を十分に踏まえて決めていけたらと思っている。

(小柴副会長)

お気持ちは重々受け取ってということだ。先ほどの事務局からの説明の中でも、前回家族会から挙がった心配を今後検討していくなど、ベーシックなところは市には受け取っていただいていると思う。何もせずに、すぐ桐友学園に決定できるかというと、やはり税金を使う事業なので公募などの手続きが必要なのかと思うが、これについて、他にご意見はないか。 

(細田委員)

家族会のご意見は当たり前のことだと思う。今までずっと通ってこられて、職員より施設のことをよくご存じだと思う。民営化することによる不安なことを出していただいた方が、そこを良くしていこうという形で新しい施設がより良くなると思う。民営化になる施設でバリアフリーを意識した建て替えをすることは、柏市にとって良いモデルになると思う。こういう施設にしてもらいたいとか、お子さんが通うに当たってとか、そういう意見を出していただいた方がよい。

障害福祉施設は法人によって差があってはならないことなので、どの法人になっても良い施設になると思うが、特に、家族会のご意見として、慣れ親しんだ事業者にお願いしたいというお気持ちは前回お聞きしてそのとおりだと思うので、より良くなるためにもっとこういう施設にしてほしいという意見を、遠慮せずに出していただくとよいと思った。 

(齋藤委員)

家族会で長年話し合ってきた中で、皆さんの不安も聞いてきてのことになるが、スケジュールにある令和5年に私はどうなっているか、子どもの行く末を考えて心配になることは事実だ。

言ってよいか分からず、あまり細かいことは言えなかったのだが、コロナになって一番心配だったのは、民営化されたら大丈夫なのかということ。指定管理ならば市がついているから大丈夫と素人考えで思えるが、民営化されたらどうなるか不安を持った方は複数いた。桐友学園に聞いたら、ちゃんと運営できるから大丈夫と言っていただいて本当に安心した。

保護者会もコロナの影響であまり開けずに、なかなか皆さんの意見を聞く機会もない状況である。昔、青和園は授産施設だったが、今は就労継続支援事業と生活介護事業に分かれている。このままの形にしてもらい、また保護者会も別々でなく、同じ仲間として一緒にしてほしいというのが私の思いである。

それから建て替えがあるとしたら、現在空き地が結構あるので、それを利用して建て替えていただきたい。なぜかというと、路線バスを利用して通う方がいて、場所が変わると一から覚えなければならず、ものすごく時間がかかるので、現在の敷地内で収まればよいと思う。将来親が亡くなった後のグループホームを作って、終身でやっていただきたいという思いがある。 

(尼崎委員)

先のことを考えるのも大事なことだと思うが、それ以上に、今青和園に通っている園生たちが安定した生活を送れることが一番大事だと思う。そのために、今の環境を変えないで、建物も新しいところに建てられれば早く済むと思うが、今の場所に建て替えて移行する形にしていただきたい。今の現状を変えたくないというのが、保護者の考えだけでなく、園生のためである。今のまま桐友学園にお願いしたいと思う。

(鈴木委員)

前回からずっとお聞きしていて、本当に痛いほどお気持ちは分かる。今のご意見の中で、他の土地に建て替えという話があった。同じ土地に建て替えするのだと思っていたが、違うのか。 

(事務局)

予定では、同じ場所で建て替えとしている。 

(鈴木委員)

少し先の話になるが、建て替えの時には、今利用されている方の人権も含めた保障をきちんと考えなければならないところは当然で、柏市は分かっていらっしゃると思う。指定管理は半分公立のようなもので、市が責任を持つことになる。他市の例になるが、保育所は民間委託が10年来すごく進んでいる。その間色々話を聞くと、利用されている保護者の不安が一番出てくる。色々課題はありながら、克服しながら落ち着いていく。変わる時には色々出てくるのは当然だと思うが、細田委員と同じく、より良くしていくための方策の一つと考えている。やはりプロポーザルせざるを得ないと思うが、条件を細かくして、本当に任せられる事業者に決まることが望ましいので、選定方法や条件をしっかりと精査して決めていくしかないのかなと思う。

やはり変わっていく時に何らかのことはある。ただ私も現場の人間なので、そこで生活している方、保護者も含めて、安心して継続して通える施設にしてほしいと思う。市としても未来を見据えた、より良い施設にしていきたいということで、最初はお金に関わることもきっかけになったかもしれないが、より良くしていくための一つの転換期になってきているのではないか。当事者ではないのでこんなことを言えるが、協力し合うことは必要ではないか。おっしゃりたいお気持ちは本当によく分かる。 

(小柴副会長)

家族会からも不安をたくさん出していただいて、それに応える形で、市からも色々提案を追加してもらっている。公募の件については、今ここでする、しないの判断をするところではないので、市として検討いただくことにしたい。齋藤委員と尼崎委員からは、選定に当たって、慣れていて専門性の高いところにしてほしいということと、場所についてはお子さんが分かりやすく、今までと変わらないような場所にしてほしいという願いがあるというお話があった。

事務局から何かあるか。 

(事務局)

今まで民営化に関しては色々ご意見をいただいて、基本、市としては民営化した時に事業者がきちんと継続して事業できるかが肝心になるが、家族会として民営化に賛同する条件の一つに、桐友学園に引き続きお願いしたいという話があって、その意見を汲んだ形にしていかないと、そもそも賛同していただいたところが、まったく違った形になることもある。

ただ一方で、公募により民営化するのは今は普通のことである。利用者の立場とすると、どの事業者になるか分からないから不安なのだと思う。今回の場合、桐友学園だから民営化に賛成しているのが本音だと思うので、通常であれば公募となるが、今回はどうするのか市の方でしっかりと検討した上で、民営化の方向に進んでいきたい。今回分科会でいただいたご意見については当然尊重して実施していきたいと思っている。

7 答申

事務局より、各委員に答申案を配布した。

(小柴副会長)

事務局から答申について説明等あるか。

(事務局)

お手元の答申案は、前回の委員の皆様や家族会のご意見を踏まえてまとめたものである。提案理由には、青和園の老朽化の問題、バリアフリー化の問題、高齢障害者や親亡き後の問題に対応できなくなっているため、保護者会も含めて民営化に向けて進めてほしいということを記載した。

3の留意事項がポイントになると思う。「(1)事業者選定については、過去の運営実績及び建て替え後のあり方を考慮して」と記載したが、過去の運営実績に加えて、「家族会の声や利用者の意見を踏まえて選定すること」を加筆するのはいかがか。

また、先ほど細田委員のご意見にあったが、市のモデルとなる施設になるようにするため、(2)では高齢化や重度化、地域のニーズ等に対応可能な、これからの高齢障害者のことも考えたより良い施設になるように、審議会の皆さんから答申していただく。

それを踏まえて、過去の運営実績と家族会や利用者の意見を特に重視して、通常であればプロポーザルになるが、具体的選定方法については市の中で検討させていただきたい。あくまで審議会の答申を踏まえて今後協議させていただき、次回の審議会等でもう一度方向性を示すことで進めさせていただきたい。

(小柴副会長)

答申案の加筆修正について説明があったが、何か意見はあるか。

(一同)

意見なし。

(小柴副会長)

それでは家族会の意見を踏まえた答申となるよう、加筆を試みてもらいたい。

(事務局が答申案を加筆修正し、修正後の答申案を配布。)

(小柴副会長)

新しく配布された答申書を確認する。3の(1)事業者選定については過去の運営実績、これ以降「法人の専門性や家族会の意向を踏まえ」の部分が加筆となり、先ほどの家族会の意見を強く受けて今回の答申とさせていただきたいと思うが、いかがか。

(一同)

異議なし。


本日の修正を踏まえて、青和園の運営体制について、小柴副会長より保健福祉部長に答申書を手渡した。

8 傍聴者

なし

お問い合わせ先

所属課室:福祉部障害福祉課

柏市柏5丁目10番1号(本庁舎別館2階)

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