トップ > 市政情報 > 市の情報 > 附属機関等(概要・会議) > 附属機関等の会議録・開催状況 > 子育て・教育 > 柏市いじめ重大事態調査検証委員会報告書提言等の対応に関するアドバイザリーボード会議録 > 第5回柏市いじめ重大事態調査検証委員会報告書提言等の対応に関するアドバイザリーボード会議録
更新日令和5(2023)年5月8日
ページID34429
ここから本文です。
第5回柏市いじめ重大事態調査検証委員会報告書提言等の対応に関するアドバイザリーボード会議録
1 開催日時
令和5年3月25日(土曜日)午後6時から午後6時31分
2 開催場所
柏市役所沼南庁舎5階501会議室
3 出席者
委員
黒木委員長、原副委員長、岡崎委員、高委員、林委員、柗冨委員、八重樫委員
事務局職員
田牧教育長、宮島生涯学習部長、三浦学校教育部長、原田学校教育部理事、野口学校教育課統括リーダー、福島教職員課長、桑原同課統括リーダー、羽田指導課担当リーダー、藤崎児童生徒課長、中村市立柏高等学校長、崎尾同校教頭、新井同校教頭、浦上教育総務課統括リーダー、佐藤同課担当リーダー、風間同課主査
4 内容
- 開会
- 前回会議以降の対応状況について
- 提言等への対応について
- 閉会
個人の特定ができるような不開示情報を含む説明を行う可能性があることや、委員の専門性や識見、経験等を踏まえた自由な発言を維持するため、会議を非公開とするものの、発言者名を伏せて発言の要旨を公開することとした。
事務局からの説明、質疑及び意見交換は次のとおり。
(1) 前回会議以降の対応状況について
(委員長)
それでは、次第に従い、進めさせていただきます。
2の「前回会議以降の対応状況について」を事務局から説明をお願いいたします。
(市立柏高等学校長)
前回のこのアドバイザリーボード以降の対応状況、学校のほうですけれども、資料1にあるとおりでございます。月ごとに書いてありますけれども、項目ごとに報告させていただきますと、まず生徒の心のケア、具体的には、生徒が抱えている悩みとか問題ですね。そういったものの早期把握と早期対応、これはやはり一番大事だろうというふうに考えておりまして、前回もお話しましたように、年間3回やっている生活アンケートに加えて、毎月お悩み相談というもので、生徒が自由に記述できるアンケートを実施しております。生徒の不安や悩み、問題を抱えているそういった生徒の把握には非常に役立っているというふうに考えております。相談等があった場合には、担当の職員が速やかに悩み、相談等を聞いて対応するということでやっております。
それから、公費を使って、生徒の「ストレスチェック」も今年度は行いました。その結果についても、生徒のほうにも保護者のほうにも戻しましたけれども、スクールカウンセラー、それからスクールソーシャルワーカーの方にも連携していただいて、そのストレスチェックの結果の活用方法等について助言をいただいています。特に来年度からは、スクールソーシャルワーカーの方、それからスクールカウンセラーの方により専門的な立場から生徒へのアンケート調査というのも実施していただいて、生徒の中に潜在的にある、例えば自殺傾向とかあるいは精神的な問題、ヤングケアラーの問題等を抱えているような可能性のある生徒には、それらの問題が表面化する前に対応することができるようにということで、来年度そういった形でスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの方と連携したものを実施するということで進めているところです。
ただ、お悩み相談のほうは、毎月行っている関係で実施とそれから相談票の確認とか、その後の事後対応まで毎月ありますので、職員の負担になっているというところが1つ今後の課題かなというふうに思っております。
また、2学期は12月に人権講話としてLGBTQの理解促進を全校生徒に向けて講演を行いました。それから、高校生の間でやっぱりいじめのトラブル、人間関係トラブルの原因となっている最も多いものって、SNSの利用方法、これについても外部講師を招いて全校生徒のほうに講演会を実施したところです。
それから、学校施設等についてですけれども、主に4年前の事故の反省から、生徒が放課後、我々学校職員が把握してないところで、校内で残留していたということがありましたので、その防止をするという観点から、1階部分の校内に入れるドア、扉を全てオートロック化しました。特定の時間から一旦出ると、外からは入ってこられないようなそういったシステムを導入しました。
それから4月からは、子どもたちが登校したあるいは学校を出たというのが、自動で保護者の方に通知できるようなシステム、これはちょっとお金の負担が保護者の方にあるので任意ということになりますけれども、よく塾とかで使っている、塾を出たとか入ったというのが保護者のほうの携帯に通知が行くようなシステムの導入もしていきます。これは3か月間無料で試せるということなので、全校生徒にぜひ試してもらいたいなということで今案内をしているところです。
それから、部活動の活動方針につきましては、9月に生徒保護者に説明をいたしました。その際、様々な御意見、御要望があって、それはアドバイザリーボードの先生方にも御覧いただいたところですけれども、特に保護者の方に説明したときには、いろいろ意見をいただいて、それを参考にしながらこれからも検討していくというようなことを事務局のほうでも発言しましたので、再考したところです。
結果的には、自主練習が条件付きで可能になったということと、活動後の下校時間が30分以内というところが60分になったというような変更にとどまっていますけれども、そのような形で最終案が出てきました。それを受けて、12月の職員会議で活動方針の最終案を職員のほうに周知しました。
さらに、1月にその活動方針の概要を文書で保護者の方に周知しまして、同時に全校集会を開きまして、子どもたちのほうにも私のほうから説明をしたところです。
さらに2月に臨時の保護者会を開催しまして、活動方針について説明をいたしました。
先日、今年度最後の職員会議がありましたけれども、改めて4月からこの新しい活動方針に沿って工夫しながら検証しながら運営していくということで、先生方に校長のほうから話をしたところでございます。
簡単ですけれども、以上でございます。
(委員長)
ただいまの事務局からの説明について、御意見、御質問がありましたら、挙手をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
(委員)
「ミマモルメ」というのは、これはソフトですか。
(教職員課統括リーダー)
「ミマモルメ」についてお答えいたします。
「ミマモルメ」というのは、サービスの総称ですけれども、仕組みとしては、校門付近にセンサーが設置されておりまして、生徒のかばんの中にICタグが入っていると。そのICタグを検知すると、そこを通過したということを自動で保護者の端末、携帯のアプリのほうに通知するという仕組みです。それによって、朝は事故なく登校した。夕方は、夜この時間に出たので、家には何時ぐらいにつきそうだということが分かるようなシステムでございます。
以上です。
(委員長)
他にはいかがでしょうか。何か御意見ございますか。
よろしいでしょうか。
(2) 提言等への対応について
(委員長)
それでは、次の3、「提言等への対応について」を事務局から説明をお願いします。
(教職員課統括リーダー)
それでは、調査報告書で示された提言等への対応についてまとめたものを説明させていただきます。資料は3番になります。
昨年3月に調査報告書を受領して以降、部活動の活動方針を含め、様々な点において、生徒の学校生活の充実と安全・安心につながる取組を進めてまいりました。これから表の中の項目について、一つ一つ読み上げながら確認させていただきます。
6.1本校に対する提言では、(1)で養護教諭とスクールカウンセラーの連携の強化という項目がございます。この中では、大きく分けて3点が指摘されました。
まず1.学校生活アンケートの記載内容に対する事後対応についてです。これについては、マイナス的な回答が一つでもあれば、できるだけ早く関係職員が状況に応じて複数で面談し、さらに養護教諭やスクールカウンセラーにも繋げ、管理職に報告するようにいたしました。
次に2.、養護教諭とスクールカウンセラーの連携を一層強化すること。また、スクールカウンセラーの学校への常駐が求められました。このことには、昨年9月からスクールカウンセラーの来校を週2回に増やし、10月からスクールソーシャルワーカーを週1回新規に配置いたしました。来年度からは、スクールカウンセラーが週3回、スクールソーシャルワーカーが週2回の配置となります。専門職が交代で常駐する体制を整えました。また日数の大幅な増加により、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーと他の教職員との連携は飛躍的に改善されるものと考えます。
そして3.ストレスチェック等の実施です。外部委託で令和4年度から年1回公費で実施いたしております。生徒個々に結果票、圧着式のものでプライバシーは確保されていますが、これを返却いたします。高ストレス者には、学校には一覧で結果が参りますので、養護教諭やスクールカウンセラーが面談し、必要に応じて医療への紹介を行ってまいります。
次に6.1の(2)部活動の過密スケジュールの緩和という項目です。1.自主練の参加状況等について不明な点が多い、個々の生徒の練習時間を把握できるような措置が必要との指摘には「部活動の活動方針」改訂版で自主練習は、校長が許可した場合のみ、顧問の監督下で、監督というのは指導ではないということです、行うことができることといたしました。
それから2.柏市を含む外部からの訪問演奏等の公式行事のスケジュールが過密で、学業や進路選択に影響しているという指摘については、市の会議において、教育委員会から、学生の本分を踏まえ、安易にイベントへの参加依頼を学校に対して行わないようにという要請をいたしました。また、学校のほうは参加する行事を精選するとともに、学習時間の保障、進路決定に関わる機会の尊重を徹底いたします。
3.授業と部活動のバランスの適正化に取り組むべきには、新しい部活動の活動方針、新方針は、この点を重視して作成したものです。また、今年度令和4年度からは、月間活動計画と活動実績を市教育委員会指導課のほうに提出するようにしています。さらに今後は部活動改革の趣旨に沿った職員研修も実施する予定です。
(3)本校部活動活動方針の再検討では、1.吹奏楽部を含めた全ての部活動がガイドラインどおりの活動を行う。現在の本校部活動活動方針を修正するべきとされましたが、先ほど校長から説明のあったとおり、国や県のガイドラインの趣旨も踏まえた上で、新方針を作成いたしました。
(4)部活動の指導支援体制の強化については、1.部活動の指導支援体制の強化、市教委指導課に担当者を配置し、部活動に関する指導監督、連絡調整を行います。また、スクールカウンセラー等が各部活動の練習時間に定期的に参加し、様子を観察しております。
(5)部活動のあり方、問題に関する情報の共有化については、情報共有と体制強化を進めるために、追加で管理職の配置を推進したいと考えております。令和5年度中には実現できればというふうに考えております。
(6)自殺予防に向けた取組の充実化については、生徒が相談しやすく、職員も情報を共有しやすく、適切なタイミングで支援や医療につなげられる体制を構築するとともに、幅広く施設の安全面を改善いたしました。以下、アからキまで書いてあります。一つ一つ確認いたします。
まずア、匿名報告・相談アプリSTANDYを導入いたしました。これにより、生徒は自分のスマホでいつでも相談することができます。
イ、いじめアンケートの頻回実施。先ほど校長から説明があったとおりです。
ウ、ストレスチェック。先ほども申し上げたとおりです。
エ、スクールカウンセラー等の勤務日数の増加と新規配置、部活動への積極的な関与。これも先ほど述べさせていただきました。
オ、予防に関する職員研修を実施。これは、スクールカウンセラー等の増配置で可能になっております。
カ、医療との連携強化については、今までは管理職だけだった校医との相談ですが、養護教諭に加えて、緊急時はスクールカウンセラー等からも校医に相談可能というふうにいたしました。
キ、施設の改善。4点挙げてありますが、1点目、校舎の窓に開放ストッパーを増設。これは、事故の直後にすぐ行いました。2点目、校舎内の機械整備センサーの増設、そしてオートロック化については、令和4年度に実施しました。そして最後の丸ですが、保護者にアプリやメールで校門通過を通知するサービス、先ほど御説明したとおりです。令和5年度から導入いたします。
6.2、柏市に対する提言においては、(1)部活動の改善についての協力するよう求められました。先ほど述べたとおり、市教委、指導課に担当者を配置いたしました。また、市の会議で理解と協力を求めたことも先ほど申し上げたとおりです。
(2)本校吹奏楽部の柏市内での位置づけについては、先ほどから申し上げているとおり、市の主管者会議と呼ぶ、市長等特別職及び部長等で構成している会議で学生の本分を踏まえて、安易にイベントの参加依頼を行わないようにという要請をいたしました。
(3)学校生活アンケートの取扱い等については、市教委児童生徒課に担当者を配置し、アンケート結果を確認し、学校に指導等を行っています。
(4)生徒の自殺予防のための更なる取組については、市立柏高校では、独自にストレスチェックを行うことになりましたが、先ほども述べたとおりですが、県立高校の事業成果は改善の参考としてまいります。
(5)条例等の整備については、第三者委員会を直接定めた条例の制定などが求められました。このことについては、令和4年市議会第3回定例会において、柏市附属機関設置条例の一部を改正いたしました。
まずア、柏市いじめ重大事態調査検証委員会の名称及び担任する事務を次のとおり改めました。名称は、柏市いじめ重大事態等調査検証委員会。事務はそこに書かれているとおりです。
そしてイ、附属機関については、柏市いじめ重大事態再調査委員会というものを設けました。防対法の第30条2項の規定による調査に関する事務でございます。このように対応を行いました。
そして項目6.3は全国への提言となります。全国への呼びかけですが、柏市ができること、行ってきたことについてお知らせいたします。
まず(1)自殺防止に向けた取組の継続については、国や県の自殺予防の取組について、今後も市教委から学校に情報提供を行い、予防に役立てたいと考えております。また、(2)部活動ガイドラインの徹底については、日本全体でガイドライン等の順守を徹底し、順守状況を相互に確認できる体制の構築を目指して、次のことを行いました。ア、イの2点になります。
まずア、令和4年9月に柏市長が文科大臣に対して、高等学校の部活動のあり方に係る要望を行いました。要望内容は次の2点。(ア)高等学校の生徒の発達段階や活動状況の実態に即したガイドラインに見直しを図ること。(イ)高等学校を主な対象としたガイドラインを令和4年度中に発出すること。
またイ、令和4年11月には、中核市市長会による国の施策及び予算に関する提言(令和6年度新規提言項目案)でこのこと、すなわち1.の表題の部分を取り上げるよう要望いたしました。
最後に6.4その他では、当該生徒の死についての気持ちの共有について記載されています。当時の吹奏楽部生が気持ちを共有する機会を検討するよう求めております。
このアドバイザリーボードで以前にこのことについては、御意見などもいただいておりまして、それらなども踏まえて引き続き検討を進めてまいりたいと思っております。
以上でございます。よろしくお願いいたします。
(委員長)
ありがとうございました。ただいまの事務局からの説明について、御意見、御質問がありましたら、お願いいたします。いかがでしょうか。
では、よろしいですか。
(委員)
ストレスチェック制度を導入するということですけれども、これは高ストレス者を面談するということをさっきは言われたと思うんですけど、どういうふうにしようというふうに思っていらっしゃるんですか。
(教職員課統括リーダー)
どういうふうにといいますと。
(委員)
今のストレスチェック制度のこの高ストレスというのは、面談を希望するかかどうかという手挙げ方式なんですね。だから、本人が手を挙げなければ面談にもっていってはいけない。ストレスチェック制度そのものは、例えば制度担当者、実施事務従事者それから実施者という体制をつくって一応やるので、ただ高ストレス者を引っ張ってくるということはやっちゃいけないことなんです。だから、もしそれを考えてないとすれば、そこのところは体制をちょっと作っていただきたい。
(教職員課統括リーダー)
学校のほうでは、そのことについて、本人の申出に基づいて行うということになっています。
(委員)
本人が誰にも教えていないときはどうするのでしょうか。
(教職員課統括リーダー)
養護教諭とスクールカウンセラーが学校の中では対応すると。
(委員)
どういう形で対応するのでしょうか。
(市立柏高校教頭)
ストレスチェックについては、本人に完封されて届けられているものなので、本人が申し出なければ教員のほうから面談を持ちかけるということはありません。ただ、学校の中で相談できる養護教諭とスクールカウンセラーにまず行きなさいという話はクラスでしてもらっています。
(委員)
分かりました。そうすると、高ストレス者の面談の勧奨をするというところから始まるという理解でいいですか。分かりました。
(委員長)
ほかにはいかがでしょうか。よろしいですか。
そのほか、何か付け加えたいこと、あるいはほかの委員にお聞きになりたいことなどありましたら、お願いしたいと思います。いかがでしょうか。
大丈夫でしょうか。
それでは最後に全体を通じて気づいた点や御意見はありませんでしょうか。
閉会
(委員長)
それでは、市立柏高校の部活動活動については、本日までの本アドバイザリーボードの意見を踏まえた新たな活動方針の下、取り組んでいただくようにお願いいたします。
最後に教育長から、事務局を代表して御挨拶をお願いしたいと思います。
(教育長)
委員の皆様におかれましては、御多忙のところ、本アドバイザリーボード委員をお引き受けいただきまして、貴重な御意見、御助言をいただきましたこと改めまして御礼申し上げます。ありがとうございます。
昨年の5月に第1回が行われてから、本日で5回目、10か月を経て最終案を出すことができましたのも委員の皆様方の御助言があったからこそと思っております。以前お話しましたとおり、部活動の活動時間の抜本的な見直しを求められている一方で、活動の仕組みを決めることへの反対意見も多くあり、生徒の活動意欲を削ぐべきではないといった意見も多く寄せられておりました。
しかしながら、作成された活動方針は生徒のためのものであり、より安全で充実した高校生活を送ることができるようにするためのものであるということをこれからも丁寧に説明し、理解してもらえるよう努力していきたいというふうに思っております。
部活動が教育活動の一環を担っている大切な活動であるのは間違いないことでありますが、過熱し過ぎて学校の教育、本来の目的とするものから逸脱しないように私たち大人がブレーキをかけること。そして、悩み相談体制の拡充や教職員間の情報共有、外部機関との連携など、セーフティーネットを構築することが私どもの目指したところでございます。
義務教育の部活動では、今後地域移行が進み、これまでの部活動に関する考え方、部活動のあり方が大きく変わることが予想されます。今後、そういう状況での中学生が高校に入っていくわけですから、高校からもそれに呼応する必要があるのではないかというふうに考えられます。
柏市教育委員会としては、今後も市立柏高校の教育活動を全力で支援し、学校との連携をさらに密にし、生徒の皆さんが充実した学校生活を送ることができるように努力していく所存でございます。
今まで本当に委員の皆様方、ありがとうございました。
(委員長)
ありがとうございます。
それでは、本日で本アドバイザリーボードは終了ということになります。
委員の皆様には、これまで円滑な進行に御協力いただきありがとうございました。
それでは、これで散会というふうにしたいと思います。
どうもありがとうございました。
関連ファイル
02 前回AB会議(令和4年10月22日)以降の対応状況(PDF:88KB)
お問い合わせ先