更新日令和6(2024)年10月1日

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令和6年度第1回柏市健康福祉審議会高齢者健康福祉専門分科会会議録

1.開催日時

令和6年8月29日(木曜日)
午後2時00分~4時00分

2.開催場所

柏地域医療連携センター
1階研修室

3.出席者

委員(敬称略)

飯島勝矢、中山宙久、宇佐見さくら、大塚昌孝、織田暁寿、金田しおみ、工藤淑子、齊藤志帆、佐藤可奈(以上9名)

事務局等

健康医療部理事(吉田 みどり)

健康医療部次長兼地域医療推進課長(岡村 秀明)

健康政策課長(大西 佑作)

高齢者支援課長(島澤 智宏)

地域包括支援課長(小出 嘉則)

健康増進課長(浅野 美穂子)

福祉部次長兼指導監査課長(渡邊 浩司)

柏市社会福祉協議会事務局長(山下 嘉人)

4.配布資料

事前配布資料

当日配布資料

なし

 

5.議事(概要)

(1)第8期柏市高齢者いきいきプラン21の実績について

(高齢者支援課から、資料1「第8期柏市高齢者いきいきプラン21評価結果」及び資料1-2「第8期柏市高齢者いきいきプラン21一覧」、資料2「第7期末と第8期末における比較について」に沿って説明)

(齊藤委員)

1章1節のフレイルチェックを通じたフレイル予防の推進の中の住民主体のフレイル予防活動への支援の評価について、実績が増えているのに指標の設定の仕方によって評価が△になってしまうのはもったいないと考えるがいかがか。

(事務局)

実績値は伸びていたが指標が高かったことにより評価が△になってしまった。ここの部分の見込みを含め、計画に即した形で指標を設定していきたいと考える。

(飯島会長)

説明の中で要支援者を抑えることができたのではないかという考察があった。資料2の1ページ目の概要では時代の流れでの自然増もあるし、そこに頑張っている取り組みがどう反映されたのかっていう部分を読んでいくしかないと思うが、例えば、前期高齢者はあまり増えず後期高齢者が増えていくというのは日本の特徴である。また高齢化率が横ばいというのは、後期高齢者の方が自然に増えていく流れで若者も柏市に入ってきてくれているため、数字上だとプラスマイナスゼロのように見えるという解釈になると思う。また、80歳以上の人口割合は1.2%増と実人数は増えてきていると思うが、要介護3以上の割合は微増となっている。それに対する先ほどの要支援者を抑えることができたということが手前の現象としてあるかもしれない。何か取り組みをやっているからこそ抑えられた等の考察があれば聞きたい。

(事務局)

柏市の高齢者は比較的元気で生活が自立していて、スポーツの会や社会参加等に、他の自治体よりも積極的に参加している。若い世代から活動を続けてこられたという積み重ねの中で、現在は重症化していない方達が多いという見立てをしている。ただ、第10期では団塊の世代の方々が80歳になるという部分について、ここからどうしていくか、それに向けて今どうしていくかという第9期の取り組みが非常に重要になってくる。

(2)第9期柏市高齢者いきいきプラン21について

(高齢者支援課から、資料3「第9期柏市高齢者いきいきプラン21について」に沿って説明)

(飯島会長)

例えばフレイルサポーターの人数、フレイルチェックの回数だけではなく、フレイルっていうことを住民に知ってもらう機会が多いエリアと、そこまで多くないエリアを細かく分け、高齢者、特に後期高齢者の方々の悉皆調査を網羅的に行い、数年ぐらいフォローアップしていくと、フレイル・包括的な予防の内容が入ったものに触れ、学ぶチャンスが多いエリアは、3年後の新規のフレイルに該当してしまう人の割合が、学ぶチャンスが少ないエリアより大分抑えられた結果が出た。

ですからフレイルチェックとかフレイルサポーターという物理的なことだけではなく、まず知ってもらうこと、初歩的な啓発を地道にやっていくことが、最優先かと思う。

そういう意味では、この全世代対応のアプリも重要なんでしょうし、説明の中段で強調された40歳以上の現役世代、手前手前の世代からいずれこうなっていくんだよということを知ってもらうためには、アプリも含めて、いろんな戦略が必要と思う。

(中山副会長)

資料3の5ページ下段の令和6年度の方向性の最初の部分で、高齢者の支援ニーズに対してと最初に出てくるが、もちろん高齢者の支援は大切だと思う。ただそれだけでなく高齢者で元気な方もいるので、支援だけでなく高齢者自体が頑張るとか努力するということも必要なことだと思う。限られた資源をどう生かしていくということは今後重要になると思うので、こういう部分をフレイルと関連し、現役世代からフレイルを認識してもらうことも大切と考える。

(事務局)

まさに支援だけでなく、就労や社会参加というものを推進していくことがフレイル予防の観点からも重要であり、そのつながりや支えを作っていくという観点からも重要と考えている。長らく国の事業も受託しながら就労支援や社会参加について、相談窓口やセミナーの実施、求人開拓などをパッケージで実施しているので、引き続き推進していきたい。

(宇佐見委員)

令和6年度方向性にある、地域での活動の担い手の確保については大きな課題になってくると思う。西原地域で草むしりのボランティア活動した際に、ボランティアを募ってもなかなか人数が集まらない、色々な場所で発信しても数名しか集まらないという現状があり、次の世代の担い手がいないことを痛感した。色々な働きかけをしないと地域での活動の担い手の確保は難しいと考えるがいかがか。

(事務局)

これまでの地縁や制度ボランティアさんのような担い手それすらも確保が難しい状況の中で、そこだけに頼るという仕組みの維持は難しいと考えている。広い視野で地域の支え合い、担い手育成というのを考えていかなければならない時期と捉えているので、委員がおっしゃったような実例等を教えていただいて、その地域の現状や課題等をどう解決していくかという視点で進められたらと考えている。

(大塚委員)

8期実績と現状の3つ目にある、小中学生などの多世代向けの認知症啓発に力を入れるとあるが、どのような政策をされたのか伺いたい。

(事務局)

認知症サポーター養成講座を小中学生向けにも拡大して実施するため、各学校に働きかけるような取り組みを行っている。

(大塚委員)

お年寄りが出歩いて道端で倒れるというニュースがあると思うが、子供達は地域の中で遊んでたり、登下校の際などもそうだが、そこで子供達の力を借りてそういう人達への声かけで助かる命があったことも聞いている。やはり学校での教育も非常に大切と思うので、継続していってほしい。

(事務局)

小中学生に対し、各エリア均等にアプローチして講座等ができるように施策を講じている。小中学生だけでなく、子供から大人へ、要は学びを促すという意味でも政策を考えているので、今後も進めていきたい。

(工藤委員)

成年後見の活動をしていると地域包括支援センターが認知されていないことが多々ある。地域包括支援センターは高齢の方がターゲットになりがちだが、その子供を対象にしたアピールも必要だと思う。40代50代の勤めている方達へのアプローチ方法も考えて欲しい。

(事務局)

地域包括支援センターは、何か事態が起こった際に初めて知ることも多いと十分認識している。地域包括支援センターの職員もしくは我々が地域の中に溶け込めるかが課題と考えている。また、仕事をされている方は日常地域内にいないことも多いので、いかに情報を取り入れられる状況を作れるかということを地域の方とともに構築していく形を作っていきたい。

(金田委員)

工藤委員の話とつながる部分で、グループホームへの問い合わせが多くなる時期が、夏が終わった後とお正月の後であって、これはお盆や正月に親族が集まり、祖父祖母のことについて相談し動きだすことが多い。今、広報かしわも冊子化し、各世帯に配られているので、そのようなタイミングで周知をするというものも1つの手かと考える。

(事務局)

広報かしわについては各部署との調整があるため、その機会に掲載するのが難しいかもしれないが、広報かしわに限らずあらゆる媒体を使い発信していきたい。

(飯島会長)

小中学生に向けての認知症の啓発は積極的に力を入れていただきたい。

例えば、小中学生あたりの若い子たちとシニアの方々が、自然に多世代で十分な交流ができる取り組みが柏市にどのくらい増やされているのか。一般国民っていうのは認知症っていうと、とにかく支えられる人なんだっていう、一方向のベクトルで考えてしまう可能性が高い。そういう意味では、初期のこのMCI軽度認識の低下のMCI予防は、フレイル予防とニアリーイコールであって、やはり多世代交流みたいな場が、もう一回り底上げされていくと、純粋な運動ではないが、結果的に刺激をお互いもらいつつ、フレイル予防や早期の認知症予防にもなっていくような、その場づくりが必要と思う。

(佐藤委員)

基本方針4の目標の方向性について、居宅サービスに関する資源がすごく少ないと感じた。訪問看護ステーションの社会資源は入ってはいるが、例えば、在宅で生活を維持したいと希望される方がいて、訪問看護などの社会資源って非常に重要なことだと思う。

(事務局)

在宅系の介護保険サービスは、在宅医療の推進等の基盤整備というのは見ていただいている7ページだと少し見えにくい部分はあるが、3ページの計画全体像では取り組むべき内容等が細かく記載されている。この計画の基本理念にあるように、まず、ご本人の選択が第1であって、その方がどのような状態であっても、高齢期をどこで過ごしたいという意思を尊重できるような体制を作るために介護や医療の支えを十分準備しなければならないと認識している。お話のあった訪問、通所系のサービスや在宅の改修等が包括的に提供されることにより、その方が選んだ生活ができるということが重要と考えているので、しっかりと事業を推進していきたい。

(宇佐見委員)

ケアマネジャーの処遇改善対応について大変感謝している。年々業務負担が増加している中で、今一番現場で困っていることは人材不足になる。外国人が新しい介護職員の担い手として入ってもらっているが、外国人に住宅を貸してくれる所が少ない状況である。外国人労働者は切っても切れない関係にあるので、働きやすい環境作りを行政でも進めてほしい。また、福祉の仕事相談会については引き続き柏市と合同でやっていきたいと考えているので今後もお願いしたい。

(事務局)

人材確保については非常に重要な課題と認識しております。外国人労働者については、様々な課題がある中で、すでに現場で頑張っている方もいると聞いているので、働きやすい環境を整備していきたいと考える。

(金田委員)

初任者研修や実務者研修を取るための受講費用の助成制度があり、大変助かっている。生涯現役さん等で介護の仕事の間口を広げる活動をしてもらっているが、以前は無資格で大丈夫だったのが資格取得が必須ということや、特定の研修を受けないと現場で働けないということがあるので、こういったような部分にも助成をしていただけるとありがたい。

(事務局)

安心して仕事に就けるために資格というのは大きなものかと思います。財政的な部分等があるため、この場ですぐにいい返事ができないが、課題として検討したい。

(飯島会長)

在宅医療介護連携を推進するための多職種連携の協議会は、サービス提供も含めて、各専門職種のサービス提供のトレンドをグラフで数字を出し、また、患者さん本人や家族がどう受けとめているのかという満足感も含め、質的な情報も集めて、クロスマッチした形を解析しながらディスカッションが進んでるっていうところに着々と柏のモデルが歩んでいるところかなと感じる。

あともう1点、食支援について、誰もが軽く見てるわけじゃなく重要だと思っている。その一方で、例えばある専門職種からすると、寝たきりに近くなってきたときに、床ずれ褥瘡の話をいかに予防するのかっていう議論はされるけれども、そこに栄養の管理という視点が全く入ってこない。これが10数年前ぐらいだったらわかるが、今この時代にまだそういう状況にある。

これは日本全体の課題かもしれないが、低栄養の指標というのも、今までの血液中のアルブミンの数字を見てという時代ではなく、どんどん基準も新しくなっているから、食支援については、担当の協議会のようなところで話し合われることかなと思う。

(齊藤委員)

有料老人ホームには、なかなか金額体制が見えない、過剰な訪問介護を行う等のイメージがあるが、今はパーキンソン特化型の有料老人ホームや看取り専門の特化型になってるところもあるので、そういうところを柏市としてどういう位置付けで、サービス付き高齢者向け住宅を活用していくのか。また、ケアプランチェック等をやっていると、悪質な事業所だと、かなりオーバーしているようなところもある中、どういう棲み分けをしながらこの住宅を活用していくのか。

(事務局)

サービス付き高齢者向け住宅ですと、毎月の年金の中で生活できるような費用で抑えるような良心的なところもあったり、ある程度グレードの高いところと色々ある中で、どういった形でそのサービスが適切に提供されるかということは、非常に大きな問題である。例えばターミナルまで含めてというところもあれば、難病の方向けの施設と、色々な特性が市民の方に知られることによって、ご本人の選択肢が広がっていくと良い。一方で、介護保険の適正化の中では、適切に点検や質問を行い、或いは、指導監査という権限もあるので、そういったところで指摘することも必要になる。本当にその方が望むような生活を支援できるように進めていく中で、住宅が必要なものは整備し、そのサービスが適切に行えるということをバランスを取っていくことが必要と考えている。

(金田委員)

6ページ基本方針3の最後に記載のあるシルバーチケットのことについて、運転免許がないとその地域で暮らしていけない実態もあるので、内容についてお伺いしたい。

(事務局)

柏市の南部地域、逆井・南増尾・沼南の方で実証実験を開始したもの。運転免許証を自主返納しやすい環境整備、高齢者の外出機会の創出に向けて、今後シルバーパス制度を本格的にやるとした場合の課題抽出、方向性の検討を目的に行っている。7月10日から始まり、当初200人程度を想定していたが、現在は300人以上の方が実際利用している。まだ始まったばかりのため、今後実績を踏まえ分析を進めていく形となる。

(織田委員)

基本方針2の認知症については、いかに早期発見、早期対応をして、生活を安定させるかというところが非常に重点だと思っている。ハードルを下げるというところがすごく大事と思っており、認知症かもしれないけど相談しにくいというような気持ちが誰でもあると思うので、そこをかかりつけ医や地域包括支援センターもそうだが、気軽に相談できるような雰囲気を柏全体で作れるといい。基本方針4については、望む暮らしを選択継続できる環境を整えるという方針に関しては大賛成である。自宅で過ごせる方もいるし、サ高住や特養で最期を過ごした方が幸せだったという方もたくさん見ているので、自宅が最後っていうわけでもないという意味では、望む暮らしを選択できる環境を整えるという目標は、良い目標だと思っている。日々、医師会としても他の歯科医師会の先生方や薬剤師会、もちろん介護職の方も、みんな日々努力してやっているので、今後も一緒に行政とも協力してできたらと考えている。

6.傍聴人数

0名

7.次回開催日程

令和7年2月6日(木曜日)午後2時00分から

地域医療連携センター1階研修室

お問い合わせ先

所属課室:健康医療部高齢者支援課

柏市柏5丁目10番1号(本庁舎別館2階)

電話番号:

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