2章 まちづくり重点プラン
将来像を実現するために、以下委員会で議論された様々なまちづくりの実現化方策についてメニューとして整理しました。
- 柏市は、約30年前(昭和48、1973年)、全国初の市街地再開発事業を実施し、「柏駅前商業の発展ステージ」を創り上げることによって、単なる東京のベットタウンから商圏人口217万人の一大商業都市に発展してきました。さらに今後は、首都圏の分散型ネットワーク構造の一翼を担う「広域連携拠点都市」としての役割を果たすとともに、都市としての成熟と新たな多機能都市としてステップアップすることが期待されています。
- 21世紀を迎えた今、中央ゾーンにおいては、こうした歴史的なステージづくりに匹敵する「新時代のステージづくり」を仕掛け、早期実現に向けたスタートを切ることが必要です。
- したがって、中央ゾーンにおいては、重点的に取り組むべきまちづくりのプランとして以下に示す3つのステージを位置づけ、これらステージづくりを戦略的に推進することによって、将来像の実現を目指すものとします。
- 第1のステージとしては、新時代に向けて成熟した都市としてステップアップするため、「都市の発展と熟成を牽引するステージ」が必要であり、柏駅周辺における都心の活性化と強化を意図した「都市発展ステージ」を考ました。
- また、中央ゾーンにおいては、約1,619ヘクタールという空間に約12万人(約75人/ヘクタール)もの人が暮らし、柏駅周辺では217万人もの人が行き交っています。第2のステージとしては、こうした多様な人々の心が通い合う地域社会を構築するために不可欠となる「交流ステージ」を考えました。
- 第3のステージは、「自然の恩恵・パワーを享受できるステージ」である。自然は、都市生活に潤い・安らぎ・新たな活力など、様々な恩恵を与える。すなわち、現在の大きな特色であり、魅力でもある「都市の活気と自然のやすらぎが共存するまちづくり」を継承し、推進していくために必要となる「潤い安らぎステージ」を考えました。
- 以上3つのステージづくりを推進することによって、中央ゾーンにおいては、まちづくりの基本理念に示した「新しい都市文化(ライフスタイル)が生まれるまち」、「健康でいきいきと活動・交流するまち」「水と緑の安らぎが身近に感じられるまち」の実現を図るものとします。
- また、目標とする新時代のステージづくりについては、以下に示すとおりです。
目標とする新時代のステージづくり
1.都心の活性化・強化を意図した「都市発展ステージ」
21世紀を迎え、さらにステップアップした活力ある都心によって、様々な楽しみや各種の都市的サービスを享受しつつ、先進的で魅力ある多様なライフスタイル(都市文化)を通じ、成熟都市の暮らしが実感できる“都市発展ステージ”の創出を目指します。
2.ひと・まち・みどりのネットワークを意図した「交流ステージ」
多様な市民(ひと)、都市の諸活動・施設(まち)、自然(みどり)が相互に連携し合い、人と人・人と街・人とみどりが触れ合い、心が通い合う暮らしが実感できる“交流ステージ”の創出を目指します。
3.自然との共生を意図した「潤い安らぎステージ」
グローバリゼーション(思想・行動・環境問題などを全地球的に広げようとする動き)という時代背景のもと、人と自然(地球)環境の一員として、自然を身近に感じ、ゆったりとした暮らしが実感できる“潤い安らぎステージ”の創出を目指します。