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1-4.グランドデザイン

中央ゾーンにおけるグランドデザインの各論は以下に示すとおりですが、グランドデザイン全体での目標は、次の6点です。

  1. ワンセットパッケージ(都心・居住・自然)である特色を生かしたまちづくり
    • 活気とにぎわいのある都心部、周辺部の落ち着きある居住地、安らぎあふれる自然空間を確保したまちづくりを目指します。
  2. 地域資源を生かしたまちづくり
    • 環境資源・観光資源としての手賀沼を生かしたまちづくりを目指します。
  3. 都市機能の適正配置を意図したまちづくり
    • 都心部への機能集積と魅力ある地域拠点の創出を意図したまちづくりを目指します。
  4. 人にやさしいまちづくり
    • 安全で快適に歩ける道づくり、駅及び駅周辺を主としたバリアフリーのまちづくりを目指します。
  5. ネットワークが形成されたまちづくり
    • 都心部、居住地、拠点、水辺空間等のネットワークが形成されたまちづくりを目指します。
  6. 柏の顔として北部・南部との連携、広域拠点としての交流が促進されるまちづくり

1.都市構造

中央ゾーンの都市構成は、以下に示す柏市全体の都市構造を前提とします。

(1)2極連携構造

柏市の都市構造は、JR常磐線の柏駅周辺地区と常磐新線の(仮)柏北部中央駅周辺地区の2つの「都心」をもち、「シンボル道路」によって連携する都市構造の構築を目指します。

(2)2地区の機能分担

  • 柏駅周辺地区…………商業、業務、娯楽、文化、生活、情報等の複合拠点
  • (仮)柏北部中央駅周辺地区…………新たな産業を創出する学術研究拠点

(3)道路の役割分担

  • シンボル道路………アメニティ重視の都心間道路(都市内交通中心)
  • 国道16号……………広域幹線道路(広域的な通過交通中心)

2.交通体系

中央ゾーンの交通は、2本の鉄道と5つの鉄道駅、2路線の広域幹線道路とバス路線網を骨格とした交通体系の形成を目指します。

(1)鉄道

JR常磐線、東武野田線

(2)鉄道駅

JR常磐線(柏駅、南柏駅、北柏駅)、東武野田線(柏駅、豊四季駅)、鉄道駅については、地域拠点の核づくりとバリアフリー、乗り換え利便性の向上を図るため、駅施設の改良・改善・エスカレーター等の整備を進めていきます。

(3)幹線道路

中央ゾーンにおいては、2路線の広域幹線道路(国道6号:東西方向、国道16号:南北方向)とその他の都市計画道路による段階的な幹線道路網を形成し、広域的な通過交通が駅関連交通と分離して都市内の生活道路と混在しない道路体系の構築を目指します。
また、北部地域との機能連携を強化し、2極連携の都市構造を実現するため、新たな交通動線として、アメニティ重視のシンボル道路の整備を目指します。

(4)バス交通

自家用車を直接利用できない高齢者が確実に増加する高齢社会の進展、自動車の排気ガス(二酸化炭素)の増大に伴う地球温暖化に代表される地球環境問題等の観点から、大量輸送機関であるバス交通は、21世紀の地域社会において大きな役割を果たすことが期待されています。
こうした期待にバス交通が応えるため、都市基盤施設の整備などによるバス交通環境の改善とともに、バス車両の改良・情報化の推進・乗降システムの改善及び、ミニバスやコミュニティバスの導入検討を進め、市民の身近で親しみのある“足づくり”を目指します。
また、一方では、市民がバス交通の役割や魅力を再認識し、積極的にバスを利用するなど、バス交通を地域の親しみある交通機関として育てる視点も必要です。

(5)歩行系・自転車交通

各拠点や学校などを相互に結び、地域(居住地)から拠点をつなぐ安全・快適に歩ける(自転車で走れる)動線を整備し、全体として地域の自然と文化にふれあう歩行系・自転車交通空間のネットワークの形成を目指します。
ネットワークの配置にあたっては、市民が利用する施設を結ぶこと、原則として歩車道が分離されていること、自然や景観資源とのふれあいが楽しめることなどに配慮し、地域によるルート選定など官民が協働して空間創出を図ることを基本とします。

3.土地利用構成

中央ゾーンの土地利用構成は、大きく中心市街地、居住地、拠点、複合市街地と水辺空間の5つによる構成とします。

(1)中心市街地

柏駅周辺の「中心市街地」であり、中心市街地活性化計画の事業推進による都心再整備を図り、「都心機能の強化」を推進します。
また、北部新都心との機能連携を強化し、柏市が第5次首都圏基本計画で位置づけられている「広域連携拠点」に相応しい都心づくりを目指します。

(2)居住地

多様な人々が居住する住宅地では、身近にある公共公益施設や各種生活拠点の活用などにより、豊かな都市生活が実現できる魅力ある居住環境の形成を図ります。

(3)拠点

1 行政拠点

市役所をはじめ、各種公共公益施設が集積している地区であり、施設利用しやすい工夫(サイン・バリアフリー等)を推進し、行政拠点としての充実を図ります。

2 緑の拠点

大規模な公園・緑地を中心とした緑の拠点であり、「緑の基本計画」に位置づけられている“拠点の緑”を踏まえ、自然景観、レクリエーション、防災等の拠点として整備を推進します。
また、特徴的な緑である手賀沼湖畔・松ヶ崎城址・戸張地区公園・南柏野馬土手の保全活用を図ります。

3 生活拠点

a.南柏駅周辺
  • 土地区画整理事業により、東口駅前広場や道路・公園等の整備、宅地の整備を進めるとともに生活支援機能の導入を図ります。
  • 緑住都市(南部ゾーン)へのゲートウェイとしての役割(案内表示のサイン、バス路線網の基点、南部地域情報の発信など)とともに、緑住都市構想における文化拠点の最寄り駅として、生涯学習機能(カルチャー・市民大学講座等)の強化・充実を図ります。
  • 南柏駅は、約10万人が居住している南部地域の主要駅となっているため、特に、駅周辺においては、バリアフリーなど人にやさしいまちづくりを進めます。
b.北柏駅周辺
  • 土地区画整理事業により、北口駅前広場や道路・公園等の整備、宅地の整備を進めるとともに生活支援機能の導入を図る。
  • 手賀沼・大堀川等のレクリエーションエリア及び健康文化拠点の最寄駅として、環境・健康をテーマとした特色ある店舗や環境学習施設等の立地誘導等を図ります。
  • 駅直近には、手賀沼が望める都市型居住機能(高齢者や若者向け住宅等)の強化やレンタサイクルセンターの導入を図ります。
c.豊四季駅周辺

大堀川リバーサイドパークを体感するエントランスとして、また駅周辺に現存する社寺群の“歴史回遊の起点”となります。
また、流山市域に近接した“市域を越えた交流の場”として、レクリエーションや郷土歴史の情報など、交流機能の導入を想定します。
なお、北口地区については、駅前広場の整備を含めた市街地環境の整備・改善に取り組みます。

4 健康・いきがいづくり拠点

a.スポーツ文化拠点

心と体の健康と生活の喜びを育むスポーツを通じた人間性豊かな市民生活と地域社会の創造に向け、「スポーツのまち・柏のシンボル」となる市民開放型の総合スポーツ文化スタジアムの施設整備を目指します。(市民生活におけるスポーツライフの育成)

  • 市民の健康維持・増進
  • スポーツの技術向上と健康・福祉への応用(スポーツを通じた新たな都市文化の育成)
  • コミュニティの育成と市民文化の醸成
  • 生涯学習の推進と青少年の健全育成
  • まちづくりの推進
b.健康文化拠点

子どもも大人も障害のある方も高齢の方も市民すべてが、健やかで安心・快適な生活を維持し、生涯を通じて、クオリティオブライフ(生命・生活・人生の質)の向上が実現できるように、保健・医療・福祉及び健康文化の総合的施策を実施し、これらの連携統合を確保するための新たな地域社会の拠点づくりを進めます。

  • 保健センター機能
  • 医療サービス機能
  • (仮)こども健康福祉センター機能
  • 世代間交流・地域交流機能
  • サービスマネジメント機能
c.生涯学習拠点

柏中学校の多目的利用を考慮した施設整備を行い、あわせて生涯学習拠点づくりを進めます。

5 コミュニティ拠点

近隣センターを中心としたコミュニティ活動の拠点として、施設予約システム・市民活動情報システムの活用など、市民活動を支援する。また、地域における保健・福祉・防災などの地域課題への取り組みを進めます。

(4)複合市街地

国道6号と国道16号の沿道であり、商業・業務等を中心とした車利用型施設の複合的な利用を図ります。

(5)水辺空間

手賀沼、大堀川、大津川等の自然豊かな水辺空間であり、豊かな自然環境の保全・復元と水辺の安らぎ空間の創出を図ります。
特に、手賀沼は、柏市のイメージを広くアピールできる貴重な自然資源であるため、各種イベントの開催(マラソン大会・花火大会等)や遊覧船運航など、手賀沼を生かしたまちづくりを進めます。

4.歩行系ネットワーク(ひと・まち・みどりネットワークの一環)

手賀沼・大堀川・大津川の水辺を活用した「水と緑のプロムナード」の整備を推進します。
地域の生活拠点・学校・駅等を結び、楽しく安全な「歩けるまちづくり」を推進します。例えば、既存の生活道路を活用し、車の通行を制御しつつ歩行者優先の空間を実現する“ボンネルフ道路”や“コミュニティ道路”等による整備を図ります。

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所属課室:企画部経営戦略課

柏市柏5丁目10番1号(本庁舎3階)

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