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市議会令和6年第4回定例会から
令和6年11月29日(金曜日)に開会した「市議会令和6年第4回定例会」において、次のとおり市政の主要な事項等について報告いたしました。
市議会令和6年第4回定例会市政報告
令和6年第4回定例会の開会にあたり、市政運営における主要な事項について、その概要を申し上げ、市民並びに議員の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
さて、本市は昭和29年11月15日に、人口4万3千人のまちとして誕生してから、本年11月15日で70年を迎えました。
これまで、柏駅前の開発に伴うダブルデッキや商業施設のオープン、手賀沼エリア等の豊かな自然が残る旧沼南町との合併など、議員各位を始め、数多くの市民の方々や関係団体、事業者等の皆様のたゆみないご努力と、市政への厚いご協力により、本市は人口43万人を超える大きなまちへ成長してまいりました。この柏の発展に貢献してくださったすべての皆様に感謝を申し上げます。
去る11月16日には、市制施行70周年記念式典を挙行し、市立柏高等学校吹奏楽部による記念演奏のほか、市政功労者表彰として、長年にわたり市政に貢献いただいた485名の個人と6団体の方々の表彰を行いました。
また、本年4月から、70周年記念事業として、「感謝」と「期待」をコンセプトに、市内各所で様々なイベントをはじめとする記念事業を行ってまいりました。各イベント等にご参加いただいたかたには、イベントを楽しんでいただくとともに、柏市への理解を深め、愛着や共感をいただく機会になったものと考えております。
今後も、市民の方々や関係団体、事業者等の皆様のお力添えを賜りながら、柏市の更なる発展のために尽力してまいります。
次に、本定例会に提出しております補正予算についてご報告いたします。
一般会計においては、国・県支出金などを財源に、小児慢性特定疾病医療費助成事業に係る扶助費の増額、電気料・ガス代の高騰による公共施設等における光熱費の増額等を中心に、緊急性・優先度の高い事業の経費を計上いたしました。
その中から、主だった事業についてご報告いたします。
まず、トイレカーの導入についてです。
災害時におけるトイレの確保は、市民の健康や尊厳を守り、感染症を予防する上で極めて重要です。本市では、災害時のトイレを確保するためにマンホールトイレの整備や仮設トイレ、簡易トイレ及び便袋の備蓄を進めておりますが、令和6年能登半島地震を踏まえ、本年6月に内閣府の防災基本計画に「トイレカー等により快適なトイレの設置への配慮」の文言が追加されたことから、本市においてもトイレカーを導入し、災害時のトイレ対策をさらに強化することといたしました。
トイレカーは、災害等による断水・停電等の発生下においても、移動可能で衛生的なトイレが確保され、避難生活におけるプライバシーの保護や衛生環境の向上に寄与するものと考えております。令和7年度の導入に向け、本定例会において債務負担行為を設定いたします。
引き続き、市民が安全に安心して過ごせる避難所の環境整備に努めてまいります。
次に、田中中学校の校舎増築工事についてです。
田中中学校の校舎増築工事については、田中地区の人口増加に対応するため、来年2月までの竣工、4月からの供用開始を目指して準備を進めてまいりました。
しかしながら、工事現場における不発弾や産業廃棄物が混入した土の発見により、工事の一時中断が発生し、さらに、不発弾の探査や慎重な掘削作業を実施することから、工期の延長が必要となりました。
これに伴い、産業廃棄物が混入した土の処分費のほか、工事中断中の補償や工期延長に係る事業費の増額及び継続費の変更を行います。
今後見込まれる教室不足に影響がないよう、令和8年4月供用開始に向け、工事を進めてまいります。
これらのほか、継続費及び債務負担行為の追加、地方債の変更を行います。
また、特別会計では、柏都市計画事業北柏駅北口土地区画整理事業特別会計で、債務負担行為の廃止及び継続費の追加、繰越明許費の設定を行います。このほか、企業会計では、下水道事業会計で工事発注の平準化のための債務負担行為の設定を行います。
引き続き、将来にわたって持続可能な都市であり続けられるよう、健全財政の維持とともに、市民の安全・安心を確保するために必要な政策の実現に努めてまいります。
続いて、本定例会に提出している主な議案についてです。
はじめに、次期総合計画の基本構想についてです。
昨年11月に柏市第六次総合計画について、柏市総合計画審議会に諮問し策定作業を進めてまいりましたが、8回にわたる審議会におけるご審議を経て、去る11月7日に答申をいただきました。この答申を踏まえ、本定例会に柏市第六次総合計画の基本構想を定めることに係る議案を提出しております。
この基本構想では、小中学生へのアンケートや、学生・成人を対象とした各ワークショップ、パブリックコメントでいただいたご意見を参考に、今後10年間で本市が目指す「将来の姿」及び、その実現のために達成すべき3つの「基本的な目標」を掲げています。
目指すべき「将来の姿」は、「柏に関わる一人ひとりが想いを実現できるまち~多様な価値や人々がつながり、新たな価値の創造に挑戦~」としております。
さらに、「もっと、創造的なまちへ」「もっと、居心地のよいまちへ」「もっと、地域の個性が輝くまちへ」の3つを「基本的な目標」として掲げ、「将来の姿」の実現を図ってまいりたいと考えております。
次に、コンビニ交付手数料の減額についてです。
コンビニ交付は、マイナンバーカードを利用して各種証明書を、最寄りのコンビニエンスストア等のマルチコピー機で取得できるサービスです。
この度、令和7年2月1日より、住民票の写し、印鑑登録証明書、課税証明書等のコンビニ交付については、交付手数料を減額することにより、コンビニ交付の利用促進を図るとともに、「行かない・書かない・待たない」市役所の実現を目指してまいります。
これに伴い、コンビニ交付手数料の減額について必要な事項を定めるため、本定例会に「柏市手数料条例」の条例改正に係る議案を提出しております。
引き続き、様々な分野においてデジタル化を進めるとともに、市民の皆様が市役所の窓口に来なくても行政手続きができるよう、利用しやすい行政サービスの提供に努めてまいります。
続いて、市政一般の事項についてご報告いたします。
はじめに、子ども・子育て支援複合施設「TeToTe」における、「本の広場」及び「中高生の広場」の開設についてです。
これまで、子ども・子育て支援複合施設「TeToTe」では、本年3月のオープン以来、乳幼児や未就学の子どもたちと、妊娠・子育て家庭にご利用いただく施設として、子育て支援サービスの充実・向上を図ってまいりました。
このたび12月19日から、小学生・中高生世代向けの施設として、4階に「本の広場」を、5階に「中高生の広場」を開設し、乳幼児から中高生世代まで、すべての子どもや若者が成長にあわせて利用できる施設として、さらに機能を強化いたします。
「本の広場」は、小学生を主な対象として、約5、000冊の児童向けの本や図鑑、マンガなどを楽しむことができる場所です。さらに、ボードゲームやレクリエーションなどで遊んだり、おしゃべりをしたりして、子どもたちが自由に過ごせる空間を目指しております。
「中高生の広場」は、中高生世代を対象として、アットホームな雰囲気の中でグループワークやゲームをしながら気ままに過ごすエリア、カフェ風のカウンターやソファー、クッションに腰掛けながらリラックスして過ごすことのできるエリア、また落ち着いた環境の中で試験前などに勉強に集中できるエリアなど、それぞれのエリアが持つ特性に合わせて、友達同士でも一人でも安全に安心して過ごせる居場所を提供してまいります。
子ども・子育て支援複合施設「TeToTe」が、柏の子どもたちの成長を支える施設として多くのかたに利用されるよう、引き続き施設の充実に向けて取り組んでまいります。
次に、柏中学校区における学校統合に関する地域協議会についてです。
現在の柏中学校敷地内に柏第一小学校、旭東小学校を移転し、小中一貫教育を行う義務教育学校の設置を検討するにあたって、市教育委員会では、保護者などの関係者への説明や周知を行ってまいりました。
また、本年9月からは、地域住民等も交え、柏中学校区における学校統合のあり方をはじめ、地域との連携や学校施設等を検討する場として、関係校の学校運営協議会委員を中心とした「地域協議会」を設置し、これまでに全体の協議会を3回、分科会を5回開催したところです。
この地域協議会では、学校のあり方やコンセプトなど、ソフト面を取り扱う「総務分科会」と、学校の施設整備といったハード面を取り扱う「施設分科会」の2つの分科会に分かれて意見交換を行っており、頂戴したご意見は、今後の学校づくりの参考としてまいります。
加えて、今月からは、問い合わせフォームの設置と併せて出前講座型の意見交換会を開始しました。保護者等が抱えている疑問にきめ細かく答えるとともに、義務教育学校の設置について理解を深めていただけるよう、丁寧な説明と情報発信に努め、地域に愛される学校となるよう鋭意取り組んでまいります。
最後に、映像通報システム「Live119」の運用開始についてです。
本市を含む10市で構成される「ちば北西部消防指令センター」では、本年10月1日よりスマートフォンからの119番通報に映像送信機能を加えた「Live119」の運用を開始いたしました。
本システムを活用することで、音声による119番通報のみでは状況の把握が難しい場合でも、通報を受けた指令管制員が視覚的な情報を得ることで、迅速に発生場所の特定や状況把握をすることができます。
さらに、応急処置が必要な場合には、指令管制員が映像を確認しながら、通報者に適切な応急処置の方法を伝えられるため、救命効果の向上が期待できます。
引き続き、市民の命を守る消防体制の研究・強化に取り組んでまいります。
以上、市政運営の主要な事項等についてその概要を申し上げましたが、今後も市政発展のため鋭意努力してまいる所存でありますので、議員各位の一層のご指導・ご鞭撻をお願い申し上げ、市政報告といたします。
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