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市議会令和3年第2回定例会から
令和3年6月4日（金曜日）に開会した「市議会令和3年第2回定例会（6月議会）」において、次のとおり市政の主要な事項等について報告いたしました。
市議会令和3年第2回定例会市政報告
令和3年第2回定例会の開会にあたり、市政運営の主要な事項について、その概要を申し上げ、議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
はじめに、新型コロナウイルス感染症に関連する事項について報告いたします。
まず、本市における感染状況及び感染拡大防止対策についてです。
本年2月中旬から4月上旬までは、1週間あたりの陽性者数が30人程度まで低下しておりました。4月中旬以降は新規陽性者数と陽性率ともに増加傾向に転じ、1週間あたり85人の陽性者が確認されましたが、5月下旬の陽性者数は1週間あたり50人程度まで減少しております。5月末公表時点の累計陽性者数は2,761人となっております。
新型コロナウイルス感染症のワクチン接種については、まずは重症化や集団感染の発生リスクが高い要介護・要支援認定を受けている介護保険施設入所中の65歳以上の方を優先し、4月下旬から接種を開始しております。
5月以降は、ワクチンの供給量と医療現場の接種状況を踏まえつつ、要介護・要支援認定を受けている在宅の方、障害者手帳を所持している方、更には年齢の高い方から段階的に、順次接種券を送付しております。また、かかりつけ医がいない方などに対する接種の機会を確保するため、集団接種についても、7月上旬からの開始を予定しております。
引き続き、柏市医師会等の関係機関と調整を図りながら、円滑にワクチン接種ができるよう、準備を進めてまいります。
また、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種に加え、入所系・居住系の高齢者施設における集団感染防止等の観点から、施設職員や新規入所者向けに3月からPCR検査等を実施しており、5月末時点で計111施設において、延べ6,344人の方を検査いたしました。
なお、本市は、4月20日から「まん延防止等重点措置区域」に指定されて以降、現在も実施期間が延長されております。
市民の皆様や事業者の皆様におかれましては、様々な面でご不便をお掛けいたしますが、変異ウイルスの感染拡大が懸念される状況にありますので、引き続き感染拡大の防止にご協力をお願いいたします。
続いて、生活支援についてです。
新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した被保険者等に係る柏市国民健康保険料及び介護保険料について、令和3年4月1日から令和4年3月31日までの間に納期限がある令和3年度分の保険料を、国の示す減免基準を満たした場合、令和2年度に引き続き減免制度を継続いたします。
次に、子育て世帯生活支援特別給付金についてです。
子育て世帯生活支援特別給付金のうち、まず「ひとり親世帯向けの給付金」については、国の意向を踏まえ、早期に支給するため、4月8日に補正予算の専決処分を行った後、令和3年4月分の児童扶養手当受給者2,042世帯に対し、4月28日に支給を完了しております。その他、児童扶養手当を受給していないものの、収入減少などにより支給対象となるひとり親世帯等についても5月10日より申請を受け付けており、順次支給を進めております。
なお、「ひとり親世帯以外の低所得の子育て世帯向けの給付金」については、本定例会における補正予算案に関係経費を計上しており、準備が整い次第、早期に支給できるよう進めてまいります。
また、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により孤独や困窮状態にある女性を支援するため、令和3年3月に国では新型コロナウイルス感染症対策予備費において所要の予算が措置されたところです。
本市では、孤独や困窮をはじめ、様々な問題を抱える女性からの相談に対応していくとともに、生理用品の配付を5月25日から行っております。
配付場所は、男女共同参画センター、生活支援課、こども福祉課、柏市社会福祉協議会などの市が実施している相談窓口とすることで、不安に対する相談などとあわせて支援を行ってまいります。
また、学生に向けては、柏市立小中学校及び柏市立柏高等学校の計64校において、保健室やスクールソーシャルワーカーを通した個別配付を実施し、その他県立私立高校生・大学生に向けては、相談窓口を案内するため、カードの配付を行ってまいります。
続いて、新型コロナウイルス感染症対策を含む財政運営についてです。
本定例会に上程しております補正予算案については、一般会計において、国支出金、財政調整基金繰入金などを財源に、高齢者施設等の従事者等のPCR検査に係る経費のほか、厳しい経営状況に置かれている市内事業者のための専門家相談窓口の設置及び資金融資に係る利子補給等の経済支援など、新型コロナウイルス感染症対策事業を中心に緊急性・優先度の高い事業の経費を計上しました。
また、令和2年度の決算見込みについては、歳入歳出両面において、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響を受けたものの、歳入の根幹である市税収入については、納税義務者数の増加などにより個人市民税が増えたことなどから、前年度決算額を上回る見込みです。
一方、歳出では、社会保障関係経費の増加が見込まれ、厳しい財政状況にある中で、新型コロナウイルス感染症対策が必要となりましたが、国県支出金や基金の活用、柏市第二次行政経営方針に沿った取組等により、収支の均衡を図ることができる見通しです。今後は、新型コロナウイルス感染症拡大による経済への影響に留意する必要がありますが、新たに策定した柏市経営戦略方針に基づき、引き続き、行財政改革を着実に推進し、健全な財政運営に努めてまいります。
続いて、新型コロナウイルス感染症対策以外の主要事項について報告いたします。
まず、柏市児童相談所についてです。
開設に向けた検討を行っている児童相談所については、これまでの検討を踏まえた基本計画を策定し、6月2日に公表いたしました。本計画で目指す施設は、子どもに対する全ての支援を一元的に担うことから、児童相談所の機能のみならず、既存の母子保健、教育、発達支援、家庭児童相談の各機能を併せ持つ、「（仮称）柏市子ども家庭総合支援センター」として複合的な施設を整備してまいります。また、関係機関の緊密な連携のもと、迅速かつ一貫した支援を行うとともに、全ての子どものあらゆる相談に高い専門性を持って対応できる体制を構築してまいります。
本施設は、児童福祉法の対象から外れる18歳以降の若者への自立支援対策等を見据え、柏市青少年センター敷地内を建設候補地としております。開設時期については、令和8年度中を目指し、庁内横断的に検討を進めてまいります。
次に、自殺予防対策についてです。
令和2年度は全国的に自殺者数が増加している中、本市においても増加傾向にあり、令和2年度の自殺者は暫定値で71人と、多くの尊い命が自殺により失われています。なかでも、若年層や女性の自殺者数が増加しており、非正規雇用の比率が高いことや外出制限により行動範囲が限られることなど、現在のコロナ禍による影響を若年層や女性の方がより強く受けやすいと推測されています。
そこで本市では、これまでの相談窓口に加え、今年度より、いち早く自殺のサインを捉え相談機関へつなげるため、「インターネットゲートキーパー事業」を開始しております。
また、相談者の悩みを受け止めるだけに留まらず、抱えている悩みに応じた具体的な支援につなげるため、関連機関との調整役となるコーディネーターを配置し、自殺者の減少につながる対策を強化しております。
コロナ禍においては、自殺予防対策は、その重要性が一段と増していることから、今後も対策の強化に向けて取り組んでまいります。
次に、教育福祉会館についてです。
本年4月からリニューアルオープンした教育福祉会館では、施設愛称を募集し、市民投票を行った結果、「ラコルタ柏」に決定しました。
ラコルタ柏1階に新たに設置した「福祉の総合相談窓口」では、世代や属性に関わらず、様々な悩みを抱える方の相談を受け付けております。個人や世帯が抱える多様化、複合化している課題を整理し、介護、障害、困窮といった各分野の専門相談支援機関に適切につなげるだけでなく、専門機関同士の連携を図るため、支援関係者間の総合調整を行い、分野横断的な支援を実施してまいります。
次に、柏北部東地区に整備する新設小学校の通学区域の設定及び変更についてです。
令和5年4月の開校を目途に取り組んでいる柏北部東地区新設小学校の通学区域については、これまで、柏市通学区域等審議会において、学校の適正な規模、並びに地域住民や保護者の方々からのご意見を踏まえ、児童にとって良好な教育環境の確保へ向けた審議を重ねてまいりました。
本年3月には、「現在の田中北小学校の位置を変更し新たに整備すること」、「小青田エリアの通学区域を現在の田中小学校から移転後の田中北小学校へ変更すること」を内容とする答申の提出を受け、4月の教育委員会議において通学区域を決定いたしました。
今後、当該校の関係者の方々へ開校準備に関する進捗報告とあわせて通学区域の周知に努めるとともに、開校までの間、学校や関係機関と連携し、通学路の安全対策等に取り組んでまいります。
次に、旧手賀教会堂のリニューアルオープンについてです。
旧手賀教会堂は、クラウドファンディングによる市民の皆様からの寄附金を活用させていただいたことで、平成30年度からの保存修理事業が完了し、本年4月10日からリニューアルオープンいたしました。
ご協力いただきました皆様に改めてお礼申し上げます。
最後に、柏まつり及び手賀沼花火大会についてです。
柏の夏を彩る風物詩として、多くの方に親しまれている柏まつりと手賀沼花火大会ですが、令和3年度の開催予定日が、延期されている東京オリンピック・パラリンピックの開催日（7月23日～9月5日）と重なることから、関係機関と協議を重ねた結果、各実行委員会において、今年度の中止が決定されました。何卒ご理解をいただけますようお願い申し上げます。
以上、新型コロナウイルス感染症に対する対策と市政運営の主要な事項等についてその概要を申し上げましたが、今後も市政発展のため鋭意努力してまいる所存でありますので、議員各位の一層のご指導、ご鞭撻をお願い申し上げ、市政報告とします。
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