更新日令和6(2024)年8月14日

ページID39716

ここから本文です。

令和6年度第1回柏市いじめ問題対策連絡協議会会議録

1開催日時

令和6年5月28日(火曜日)午後2時30分から午後4時30分

2開催場所

柏市沼南庁舎大会議室

(柏市大島田48番地1)

3出席者

委員

田牧議長(柏市教育長)、渡部委員(柏市教育委員)、小松﨑委員(柏児童相談所)、芝田委員(千葉県警察少年課)、伊藤委員(柏警察生活安全課)、岡部委員(人権擁護委員)、長浜委員(弁護士)、寺本委員(大学教授)、髙井委員(公認心理師・臨床心理士)、古泉委員(小学校校長)、藤崎委員(中学校校長)、遠藤委員(高等学校校長)

欠席

和田委員(医師)、照井委員(千葉地方法務局柏支局)

事務局及び関係部署

依田こども部長、原田教育総務部長、宮本生涯学習部長、福島学校教育部長、依田学校教育部上席技監、恒岡こども福祉課長、松澤教育政策課長、原学校教育課長、福田教職員課長、平野指導課長、金岡教育研究所長、石井児童生徒課長、杉本こども相談センター専門監、岡﨑教職員課副参事、宮本指導課副参事、村山児童生徒課副参事、関根児童生徒課副参事、小原児童生徒課指導主事、戸邉児童生徒課指導主事、小泉児童生徒課指導主事、小松児童生徒課指導主事、麻生少年補導センター指導主事

 

4議題(報告・協議事項)

  1. 柏市学校警察連絡協議会生活実態調査について
  2. 柏市のいじめの状況と未然防止・早期対応の取組について
  3. 令和5年度いじめ重大事態について(非公開)

5議事(要旨)

報告1柏市学校警察連絡協議会生活実態調査について

事務局より資料に基づき報告を行った。主な協議内容及び委員からの意見は以下のとおり。

(教育長)

では、報告について、御質問、御意見があればどうぞ。

(長浜委員)

アンケート内容から、実際に会ったことがあることについての分母は何か?

(事務局)

実際に会ったことのある場合について、「親しくなったことがある」が分母となる。

(教育長)

学校現場での状況はいかがか。小学校の古泉委員からどうぞ。

(古泉委員)

小学校現場でここ数年は低学年にキッズ携帯を持たせ、GPSで位置情報を確認している保護者は増えている。中学年でもスマホ所持率が上がっている。高学年はLINEなどのコミュニケーションの機会は増えているが、SNSトラブルは減っている。情報モラルの啓発が浸透してきている。しかしながら、見知らぬ人物と繋がることについては注意が必要と感じている。

(藤崎委員)

保護者からスマホトラブルの相談は受けている。毎年、最低2回、4月と7月に定期的な啓発講演を行い、保護者に対しても4月の保護者会で啓発を行っている。「会ってみてどうでしたか」という質問で見知らぬ人物と会って良かったと言っている87パーセントについて、どうとらえるか。これにより自己肯定感の高まりなど高揚が見られることは事実。教え子の結婚式でマッチングアプリでの出会いから、という話を聞いた。あながちすべてそれを悪とする間違ったバイアスを我々は払わなければならない。一方でグルーミング等の問題からこどもを守ることも大切であり、そこに難しさがある。現在、闇バイト、特殊詐欺等は対策していかなければならない。

(遠藤委員)

高校生はスマホ、ガラケー合わせ、ほぼ100パーセント所持しており、なければならないものという感覚である。以前までの高等学校での特別指導の項目で多かったものは、たばこ、飲酒、バイク等であったが、生徒指導上の問題もSNSに関するトラブルへ変容してきている。学年主任や担任が入り対応してきた。「知らない人に会ったことがある」ということについて、自分の息子もそれをしていた。大学受験の論文の勉強について世話になり、運よく良いアドバイスをもらい、無事大学に合格した。私たちが知らないアンダーグラウンドの部分で大人が知らないことが多いため、学校としては、こんな事例があるという情報をたくさん紹介し、情報モラルに生かしていきたい。

(渡部委員)

現在の小学生は,携帯電話の所持が低年齢化し、周りの子が持っているから、連絡するのが楽しいから、ワクワクするからなどの理由が多く,遊びの一部になっている。ゲームをしながら簡単に連絡をとれる時代になっており、そこから相手を信頼して会っていることについて恐ろしいと感じた。それを保護者が把握しきれない問題や、知っていた保護者はどんな気持ちで送り出したのかとい思う。

 

(寺本委員)

中学生でもかなりのお子さんが持っているという報告であるが、今回初めて調査項目に入った、「スマートフォンを持っていないことで仲間外れにされたことがあるか」というところで、「ある」という回答が中2で15パーセントとある。人数的には多くないかもしれないが、このことに関してどのように対応されたり、考えがあったりするか。

(事務局)

今後も調査項目としていくことで、実態把握に努める。

(教育長)

スマートフォンやLINE絡みでいじめだけでなく犯罪等に繋がっていくことも新聞等で目にするが、警察の立場でどうでしょうか。

(清水代理)

警察への相談となると、実際に会ったことがあるというものとなるが、警察までくるものは悪い状況のケースとなる。その中でも多いのはインスタグラムのDM。直接フォローし合い、やりとりをし、ラインに繋がる。最近増えているのはティックトックの配信を見て悪口を入れトラブルとなるもの。また、ゼンリという位置情報がわかるアプリで誰がどこにいるという情報からトラブルとなることがあった。警察としてもこのような情報を熟知していきたい。

(芝田委員)

相談のケースで扱う際には、指導的な見地からアドバイスをするため、ネット上での知らない人とのやりとりはギリギリありとしても,「会いに行くのはダメ」ということを、声を大にして言わなくてはいけない。権限は保護者にあり、困ったときには保護者の了解が得られるか、得られないかということを基準に物事を考えるようにと伝えている。

(教育長)

実際にラインやスマホがらみの相談は受けることはあるか。髙井委員。

(髙井委員)

保護者の相談で伝えていることは、子どもが持っていても保護者がスマートフォンを管理することを明確に伝えている。学校にも行けず、人に会えないお子さんが、ゲームを通じてやりとりができ、信頼関係が芽生えたため相手に会いたいという状況となり保護者に相談した。相手の子も同じ状況であることがわかり、保護者同士連絡を取り、遠方に行き、初めて家から出て友達と会うことができたという事例もいくつかある。先ほどの話題のように、全部ダメではなく、リアルな世界に繋がろうという気持ちがある子どももいるため、保護者がどこまでスマホの使用に関して子どもと話し合いができるかが重要。

(教育長)

ご意見ご質問いかがでしょう。長浜委員どうぞ。

(長浜委員)

アンケートを見て、正直驚いた一方で、我々世代が今の若い世代と感覚が違うことについて、むしろ我々がアップデートしなければいけないと痛感した。いじめや少年事件で被害側、加害側どちらにつくこともあるが、インスタで知り合ったというものが多い。やっておらず前提の感覚が違うため気持ちを共有しづらい。合わせるというわけではなく、今の世代がデジタルネイティブであるという前提に合わせ、初めから「けしからん」という発想から入ってはいけないと感じた。

(教育長)

ご意見ご質問いかがでしょう。岡部委員。

(岡部委員)

人権の電話では事件のような問い合わせはない。「やってはいけない」というとやりたくなる。「やっていいよ」と野放しにできない。ダメではなく、そのあとのことをしっかり子どもたちに教えていくことが必要。

(教育長)

児相から小松﨑委員いかがでしょう。

(小松﨑委員)

児童相談所で扱うお子さんについては重篤なケースがあり、家庭環境から自分のことを大切にできず、SNSから繋がりを求め、性的な被害に遭い、それを繰り返してしまう、自傷行為的な形での被害を受けるケースが見られる。やめるのが難しい状況になってしまう。大切にされている、大人に守られているという感覚を育むことが必要。

(教育長)

では続いて資料2について事務局からどうぞ。

報告2柏市のいじめの状況と未然防止・早期対応の取組について

事務局より資料に基づき報告を行った。主な協議内容及び委員からの意見は以下のとおり。

(教育長)

柏市のいじめの状況未然防止・早期対応の取組についての説明があった。報告について質問意見どうぞ。

(渡部委員)

いじめ調査アンケートは、どの学校でも同じような内容のものか。実施頻度と実施時期はどうか。

「いじめられている人を見たことがありますか」という項目に対し、あると答えた子への聞き取りから,いじめの発見に繋がった例はあるか、うかがいたい。

(事務局)

仕様は学校裁量であるが、基本的に相違はない。実施頻度については,市教委からいじめ調査を年間3回提出を求めている。アンケートについては毎月の実施を推奨しており、学期ごとや毎月の場合がある。このようなアンケートから、本人以外の情報から認知する場合もあった。

(渡部委員)

冷やかしやからかいが一番多いことについては、加害側にそのつもりがない場合もあるので、周りの目から見て異変に気付ける目を育てる上でも脱傍観者教育は重要である。

(岡部委員)

いじめている側の気持ちに関してケアはどうなのか。互いに認め合う心を個々に持っていればいじめは起きないのではないのかと思う。どういう理由でいじめたくなるのか、調査対象としても良いのでは。

(長浜委員)

いじめの定義は広義であり、いじめ認知の増加は早期発見に繋がり、支援に繋げられるため積極的に捉えられることかと思う。一方、減れば、それはそれで良かったとなる。このような状況で、いじめ調査の結果がどのような方向で進んでいくことが望ましいのか。

(事務局)

認知件数の増加は文科省も県教委も肯定的にとらえている。これについて広くいじめについて認知し、しっかりと解消に向けて対応することが大切である。

(長浜委員)

チームでの指導対応充実について、影で、教員の業務過多が心配である。

教員の業務の負担について、考えていることがあれば。

(古泉委員)

いじめ調査があることで、子どもたちの声をキャッチでき、早期対応が可能である。情報が滞留せず、管理職へ報告される体制を構築し、様々な関係機関もあるので教員が抱え込まないように配慮している。最近のいじめの傾向として、おとなしい子どもよりも、距離が近い、自己主張が強い等でいじめの対象となることが多い。

(藤崎委員)

一人一台端末から毎月いじめアンケート調査を実施している。子どもや保護者の困り感にどの程度寄り添えるかが重要である。教職員に対しては特別支援の考え方を促進しつつ、言語環境を整えることを目指している。子どもたちが学校から守られている感覚を持つことができることが大切。一方、SNSに向かう子どもたちは、日常生活で得られない人間関係を求めてしまっている。学校で子どもたちが満足できる人間関係を、学校生活の様々な場面で演出できるよう、行事の在り方、見直しを進めている。

(遠藤委員)

学校から守られている感覚を生徒が持つことが大切。安全安心を担保することは最低の条件。本校では学校生活アンケート、お悩み相談を毎月実施している。昨年度を上回る相談が今年度はあり、いじめ案件増加の原因を探り、体制化を図っている。「もしかしたらいじめかも」というスタンスで聞き取りを行うことができている。心配があることについてはスクールカウンセラーが聞ける体制も整っている。

(長浜委員)

学校の対応には頭が下がる思いでいる。数が増え、丁寧に対応すればするほど先生方は時間もエネルギも割かれ、忙しくなる。生徒の安全安心のためという思いで対応されていることを聞き安心した。

(教育長)

令和5年度のいじめ件数は4000件近くあり、先生方は大変ではないかという長浜委員からのご指摘であったが一人が対応しているわけではない。

(寺本委員)

スタンドバイの相談業務委託について、何か大きな変化があれば教えていただきたい。

(事務局)

相談件数は相談業務委託となり非常に増加している。内容としては,いじめもあるが、大人に相談しづらいこと、例えば、友人関係のことや恋愛について、性的なことも案件としてはある。オンタイムでの相談となったので、昨年度より利用状況が改善されたものと考える。

(教育長)

他にいかがでしょう。

報告3については不開示情報が含まれるため、非公開で進めてよろしいか。

では、報告3令和5年度いじめ重大事態について事務局からどうぞ。

報告3令和5年度いじめ重大事態について

事務局より資料に基づき報告を行った。(非公開)

(教育長)

今回も皆様方から貴重なご意見をいただくことができた。

今後、いただいたご意見を、事務局、市教委、今後の活動にぜひ生かしていきたい。

以上をもち、令和6年度第1回柏市いじめ問題対策連絡協議会を閉会する。

6傍聴

傍聴者なし

7次回開催日時(予定)

第2回

令和7年2月19日(水曜日)午後2時30分から午後4時30分

8資料

  1. 柏市学校警察連絡協議会生活実態調査について(PDF:888KB)
  2. 柏市のいじめの状況と未然防止・早期発見の取組(PDF:6,974KB)

お問い合わせ先

所属課室:学校教育部児童生徒課

柏市大島田48番地1(沼南庁舎2階)

電話番号:

お問い合わせフォーム