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更新日令和6(2024)年9月5日
ページID39950
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令和6年度第1回柏市在宅医療・介護多職種連携協議会会議録
1 開催日時
令和6年7月11日(木曜日)
19時00分~21時00分
2 開催場所
柏地域医療連携センター(Webと参集のハイブリッド形式)
3 出席者
(1) 委員
松倉座長、古賀委員、織田委員、石橋委員、中山委員、寺田委員、齊藤委員、大塚委員、ワーファ委員、佐野委員、土谷委員、小林委員、狩野委員、堀田委員、橋本委員、志村委員、中村委員、荒川委員、土橋委員、横尾委員、柴田委員、宇佐見委員、笠原委員、日笠委員、中川委員、青柳委員、飯島委員、辻委員、高林委員
(2) 行政
高橋健康医療部長、大西健康政策課長、島澤高齢者支援課長、小出地域包括支援課長、鞍橋救急課長
(3) 事務局(地域医療推進課)
岡村次長兼課長、飯塚専門監、川上主査、坂本主任、井上主任、野﨑主事、吉田主事、古橋主事
4 議事等
- 各部会の取り組みについて
- 本人と家族の意向に沿った多職種連携の推進について
テーマの実現に向けた令和6年度の実行計画 - 報告
5 配布資料
- 次第(PDF:124KB)
- 名簿(PDF:123KB)
- 【資料1】多職種連携・情報共有システム部会(PDF:884KB)
- 【資料1_別紙】4場面別_多職種連携ルール(PDF:420KB)
- 【資料2】研修部会(PDF:800KB)
- 【資料3】啓発・広報部会(PDF:798KB)
- 【資料4】本人と家族の意向に沿った多職種連携の推進について~テーマの実現に向けた令和6年度の実行計画~(PDF:1,259KB)
- 【資料5】柏地域医療連携センター相談状況(PDF:1,278KB)
- 【資料6】地域BCP策定に向けた取組み(PDF:235KB)
- 【資料7】第13回令和6年度在宅医療推進のための多職種連携研修会(PDF:216KB)
- 【資料8】病院と在宅との連携強化:地域包括ケアシステム研修会(PDF:332KB)
- 【資料9】令和5年度版柏市死亡小票分析(PDF:1,283KB)
- 【資料10】第9期柏市高齢者いきいきプラン21(概要版)(PDF:6,076KB)
- 【資料11】日本老年医学会学術集会(PDF:238KB)
- 【資料12】第6回日本在宅医療連合学会大会(PDF:211KB)
6 議事要旨
(1) 各部会の取組みについて
ア 多職種連携・情報共有システム部会
- 事務局
資料1に沿って説明 - 織田委員
スライド5の内容は興味深いと思いますので、後ほどご覧いただければと思います。疾患分類や、2014年から継続している部屋についても記載されています。また、図2の調査では市内の診療所の参加数や利用状況が示されています。これについても事務局が集計しているのでご参照ください。今年度から来年度の部会のテーマは、カシワニネットの利用者が増えている一方で、どれだけ効果的に使用できているかを、2年間にわたって考えていこうと取組みを始めております。まず現状評価として、カシワニネットのIDを持っている方々全員にアンケートを出して評価を行います。 - 松倉座長
ありがとうございます。元々古賀委員がしっかりと進めてくださったところを、織田委員がさらに発展させて、違った視点でプラスされていると感じられます。診療報酬改定の中で、例えば病院と在宅・施設も、情報共有システムを活用する流れがあります。様々なシステムが乱立する中、やはり柏はカシワニネットをぜひ使ってほしいと考えていますので、引き続き発展させていただければと思います。
イ 研修部会
- 事務局
資料2に沿って説明 - 古賀委員
まず顔会議については、全体会議、圏域会議、アドバンス会議という三種類の会議をしっかりと特徴付けて実行したいと思っています。全体会議は初回の方が参加しやすい内容にするため、今回は、もしばなゲームを通じて顔の見える関係をしっかりと作っていく会議にしようと思っています。また圏域会議・アドバンス会議についても、段取りよくできる会議にしていきたいと思っています。意思決定支援については、前研修部会長の松倉座長が作っていただいた意思決定支援ガイドラインに基づき、質の高いeラーニングを作成できていると思っています。在宅編では、看取った症例に関して、たくさんの方からのインタビューが載っています。施設編は、今作成中ですが、そちらも期待していただきたいと思っています。意思決定支援というと、医師や看護師がするイメージがあると思いますが、介護職の方にも少しずつ意識を高めていただくため、研修会を行うことにしています。これは広がりが大きいと理想的ですが、チームとしての成長を目指す形にできればと思っていますので、今後も見守っていただければと思います。 - 松倉座長
顔会議は、柏モデルの象徴的な会議の1つです。作り始めは行政がある程度シナリオを書いて、我々も一緒に考えて作り上げた会議でした。古賀委員がいかに楽しく意味のある形にするかという視点で、当時は思いつかなかったものを作ってくださっているので、よくなっていると思いますし、参加するのが楽しみになる会議と思います。eラーニングも副部会長のワーファ委員も含めしっかりやってくださっていると聞いておりますので、引き続きよろしくお願いします。
ウ 啓発・広報部会
- 事務局
資料3に沿って説明 - 石橋委員
今までどれぐらい利用者さんに認識されているかをなかなか掴みにくかったので、実態調査を今までと違う形式で始めようという話が上がっています。LINE配信の効果が非常に高いため、今後も電子媒体を活用することが重要だと考えております。何か知恵があればお借りしたいと思います。 - 松倉座長
桜庭副部会長いかがでしょうか。 - 櫻庭副部会長
今回は「わがや」を広げるというところで、「わがや」の評価方法も新しくさせていただきまして、より実態が把握しやすくなっていくと思います。また、『広報かしわ』においても「わがや」を取り上げていただけるよう進めています。地域医療を市民の皆様に広げられるように引き続き活動していきたいと思います。 - 松倉座長
啓発は非常に難しいのですが、実は最終的に啓発が機能しないと、本当の意味での柏モデルにならないのではないかと思っています。我々提供する側が一生懸命こういうことができると間口を広げていっても、それを受ける方たちが知って利用しようという気持ちになってくださらないと、進まないことです。前織田部会長が、難しくて全然進んでいないんですと言いながらも着実に進めてきてくださったことを、石橋部会長になって、さらに違った視点で展開させてくださっていると思います。大変な部会ではありますが、いろいろ進めていただければ柏モデルが完成していくのだと思います。よろしくお願いします。
全体質疑
- 齊藤委員
カシワニネットについて質問です。何人の医師が部屋を使っていますか。また、1番多く部屋に参加している医師は、何部屋参加していますか。 - 事務局
4月26日時点では、25の診療所に参加いただいています。一番多く部屋に参加している医師の参加部屋数は31部屋です。 - 松倉座長
普及させていくにあたっては、ドクターだけではなく、多職種も病院も、施設の皆さんもご利用いただけるものにし、充実していっていただければありがたいと思います。
(2) 本人と家族の意向に沿った多職種連携の推進について~テーマの実現に向けた令和6年度の実行計画について~
- 松倉座長
在支診、訪問看護ステーションの数については、相当増えてきたのですが、その実数だけではなく、実際の満足度も含めて、ちゃんと市民に合ったものが提供でき、我々提供側ができているのかを検討するもので、令和3年以降丁寧に1つ1つ積み立ててきました。今回のテーマの検討についても、事務局が4・5回私の方にも提案していただいて、意見交換をして、しっかり進めてきたつもりではございます。事務局の努力に感謝するとともに、具体的な説明をしていただいて、各職種の皆様から、それについてまとめたものをいただこうと思います。 - 事務局
資料4に沿って説明 - 松倉座長
事務局と話し合って3回ぐらい駄目出ししましたが、事務局が粘り強く一生懸命考えて、こういった形にしてくれました。メンバーが変わっても持続できることを目標にしていますので、各団体からご報告をいただきたいと思います。まず柏市医師会について古賀委員からお願いします。 - 古賀委員
柏市医師会ではヒアリングシートをプライマリケア委員会で共有しました。5年後に向けて優先的に取り組むべき事項については、まず最初に、カシワニネットの普及です。在宅医療情報連携加算や情報連携指導料等、ICTの活用が診療報酬業務に関連してくるため、カシワニネットの普及を目指しています。また病院との連携も訪問が可能になってきているので、より一層連携を強化していきたいと考えています。看取りに関しても啓発広報を進め、市民への情報提供を行っていくと同時に、研修会を行う方針です。
主治医・副主治医制度については、プライマリケア委員会で議論を継続したいと思います。家族や支援者に関してはまだ改善の余地があると認識しています。BCPや災害対策も進めていきます。
今年度の活動については、わがやの発行、顔の見える関係会議、プライマリケア委員会で話し合い等、実際に行っていることを書いています。在宅医療連合学会への参加なども含まれていて、連携を深めていきたいと思います。 - 松倉座長
ありがとうございます。続きまして、柏歯科医師会の中山会長お願いします。 - 中山委員
スライド8・9の両方を見ていただきたいです。2040年に向けた職能団体としての方向性は、歯科診療所がかかりつけ医として訪問診療を行うシステム構築と育成を考えております。それと併せて支援ですね。それに先立ちまして、優先的に取り組みたいこととしては、まずは周術期口腔ケアの徹底として、入院治療がすぐに受けられるように日頃から健康維持を目指す取組み、かかりつけ医をもって継続的な支援の必要性を周知すること、かかりつけ医が依頼に応じて訪問診療を行うこと、必要に応じて専門医を紹介できるシステムの構築、訪問診療を行い必要な時に多職種と共有して連携を図っていくことに取組みたいと思っております。今年度の取組みとしては、先日会員のスタッフ向けの摂食嚥下講習会を行いました。反応がよくなっていまして、かなりの数のスタッフの参加がありました。10月にはケアマネジャーとの研修会も考えております。11月は市民向けにオーラルフレイルについて、毎回行っているかむかむフェスタを利用して、周知していきたいと思っております。年明け2月にはまたオーラルフレイルの講習会を、他職種向けにもご案内を予定しております。 - 松倉座長
ありがとうございます。この柏モデルが始まる前から、柏歯科医師会さんの方では、在宅に向けての取組みを、先進的に進めておられて、市民周知等にも取り組んでいらっしゃるというのがとても印象的です。ありがとうございました。続きまして、柏市薬剤師会の齊藤会長お願いします。 - 齊藤委員
薬剤師会の在宅委員会で協議をしていただいてもらっています。5年後の目標に向けて優先的に取り組みたいことは、疼痛ケアが中心になってます。他職種の方々のニーズに応えるためにも、各薬局間で症例の数等によって差が出てきてしまいますが、実際に対応できる薬局を1つでも増やしていく、薬剤師を育てていくのは大切だと思っていますので、長く議論していることですが、毎年続けていくことをしています。 - 松倉座長
ありがとうございます。コロナ禍では、薬を届ける等医師会や行政と一緒に力を発揮してくださっています。引き続き連携しながら進めて参りたいと思います。
そして、在宅にとって本当に中心的な役割と言っても過言ではなく、患者と医療とを繋ぎ介護とも繋いでくださっている柏市訪問看護ステーション連絡会のワーファ会長よろしくお願いします。 - ワーファ委員
訪問看護ステーション連絡会では、ヒアリングシートを役員内で共有しています。今後団体内での周知についても、具体的に進めていきたいと思います。5年後の目標に向けて優先的に取り組みたいこととしては、在宅医療を持続するための訪問看護師の役割を明確にして、それぞれの職種の強みを活かした連携を図るというところに一番注目しました。具体的には、研修部会で作成された意思決定支援eラーニングの視聴を会員全体に進め、意思決定支援において果たすべき役割を、個々の看護師がイメージできるようにしていきたいと思います。また、そのためにはスキルの向上も重要ですので、家族、支援者らの気持ちを聞くことができる看護師を増やしていきたいと思います。そして、松倉会長も言ってくださったように、医療と介護をつなぐために、多職種からの情報を積極的に得て、得られた情報が本人や家族の意向に沿った支援にどのように役立ったかをポジティブフィードバックできる看護師を育成していきたいと思います。また、多職種連携とは異なりますが、東葛北部地域におけるネットワーク強化のため会議への積極的な参加を訪問看護ステーション連絡会に対して、継続的に働きかけております。 - 松倉座長
ありがとうございます。多職種の話し合いの時には我々にも気づきを与えてくださっている団体でもあります。引き続きよろしくお願いします。
続きまして、医師は、全体の診療について管理をしていますが、介護について俯瞰的に見た管理をしてくださってるのは、ケアマネジャーの方達です。柏市介護支援専門員協議会の狩野委員よろしくお願いします。 - 狩野委員
令和6年度から会長に就任しました狩野です。よろしくお願いいたします。ヒアリングシートの共有は、カシワニネットにケアマネ協議会委員のお部屋がありますので、ヒアリングシートを掲載し、加えて個別に委員にヒアリングを行っております。その後月1回の会議で内容を協議しております。5年後の目標としてキーワードは3つです。まず1つ目は、ICTの活用と連携強化、2つ目に災害等の状況下でのネットワークの構築。3つ目が、職能団体として意見提案ができる機会の構築となります。その中で、5年後の目標に向けて優先的に取り組みたい事項として、4つ掲げております。1つ目は、入退院支援として、退院後の生活に向けて、早期からの情報共有、連携、調整を図っていきます。2つ目は、日常の療養支援としては、本人、家族、支援者間での認識の差異が生じないよう、本人の意向や支援の目的等を共有すること、3つ目は急変時の対応として、緊急連絡先や支援者間の連絡体制等を整理しておくということを考えております。最後に、看取りの箇所としましては、カシワニネット等のICTを活用し支援者間での情報共有を図り、連携体制を強化していきたいと思っております。今年度実行する取組みとしては、表の上から2番目にある柏市介護支援専門員協議会主催の研修開催を軸に、同職種間・多職種間との合同研修の実施を行っていきたいと思います。また、地域ケア会議に出席し、地域の課題抽出や解決手段の検討を行って参ります。また、地域BCP策定に向けた会議へ参加し、顔の見える関係会議等も今後も継続して参加していきたいと考えております。 - 松倉座長
ありがとうございました。BCP、個別避難計画も含めて、我々が気づいてないようなことをしっかり取り組んでおられて、在宅のプラン、全体のプランだけではなく、何か起こった時についてもちゃんと準備をされていて、驚きとともにしっかりやってくださっているんだなと感心して、聞いていた次第でございます。
続きまして、病院側のコーディネートの窓口になっておられる医療ソーシャルワーカー協会の堀田委員お願いします。 - 堀田委員
昨年に引き続き千葉県の医療ソーシャルワーカー協会では、開催されている理事会にてヒアリングシートを共有させていただいています。県単位ということもありまして、本来は市町村単位の地域実態に即した回答が望ましいところですが、地域で勤務している医療ソーシャルワーカーの私の回答という形になっております。どうしても私見になってしまうところがございますので、先々はMSW会議のコアメンバーに相談できればいいと考えております。5年後の目標に向けて優先的に取り組みたいことに関しましては、入退院支援と日常の療養支援に注力させていただきました。今年度具体的に実行する取組みに関しては、既存のMSW会議を通じて関係機関の意思決定支援に関する取組みを共有して、いいものを取り入れ活用させていただきつつ、面会制限が大分緩和されてきたことに伴い、対面機会を増進していきたいと考えています。こちらに関しては、ICTツールの活用が望ましい場合も当然ございますので、よりよく発言機会、情報共有の機会を設けさせていただければと考えております。 - 松倉座長
ありがとうございます。今回の診療報酬改定の中で入退院支援、地域連携という話が出てきていて、これまでは病院の中で縁の下の力持ち的な動きをしていたのが、高齢者が増えていく中では、医師・看護師を動かして、患者さんをちゃんと在宅に繋げていくかなり中心的な役割になってこられていると思います。
診療報酬改定の内容は現場の声を聞いているのかなというところもありますが、大きな視野に立ってぜひ頑張っていただきたいと思います。
続きまして柏市在宅リハビリテーション連絡会です。柏では特区の関係で、本当に志が高い方が集まってやってくださっていました。途中で特区自体は国の方で進めないということでしたが、皆さん志を維持しながら頑張ってやってくださってます。橋本会長よろしくお願いします。 - 橋本委員
ヒアリングシートは理事会の中で共有しております。今年度に実行する取組みは、例年行っているものはあえて記載せず、定期的にリハカフェという比較的フランクな会をやっております。その中で、今年度は急変時の対応、看取り、BCP等を積極的にテーマとして掲げていければと思っております。また日常の療養支援というところで、我々の専門性として、住宅の中での環境調整、転倒しない、生活しやすい環境づくりのところで、福祉用具の方との連絡、連携して研修会を今年度企画したいと思っております。その他カシワニネット等は引き続き、多職種連携のツールとして活かしていければと思っております。 - 松倉座長
ありがとうございます。訪問リハだけではなく、市の様々な取組みにも積極的に参加してくださっていることは、常々聞いております。ぜひ引き続き協力して柏の在宅を盛り上げてくださるとありがたいと思います。
続きまして、認定栄養ケア・ステーション柏市連絡協議会中村会長お願いいたします。 - 中村委員
認定栄養ケア・ステーション柏市連絡協議会はメールで文章を作成し、共有後に協議会で話し合いをしました。5年後の目標に向けて優先的に取り組むことは、同職種連携で、今年度も繋がりを広げていきたいと思っています。今年3月には、病院・福祉関係と在宅の同職種で会合を持ちました。またカシワニネットを活用して多職種と情報共有を行うことも継続しますし、多職種と合同の勉強会を開催したいと思っています。例えば4年ぐらい前に実施したヘルパーさん、ケアマネジャーさんと簡単にできるメニューの調理実習です。また栄養情報提供書を柏市内で、共通したものを作り、食形態を共有できるようにしたいと思っております。パンフレットも作り、栄養ケア・ステーションがどういうものかを広めていきたいと思っております。 - 松倉座長
ありがとうございます。栄養管理はとても大事ですので、皆さんがこういったことを一体的に進めていければありがたいと思います。
続きまして、柏市介護サービス事業者協議会の横尾会長お願いします。 - 横尾委員
当協議会には、訪問系・通所系・施設系等、様々な職種の方がいるので、情報共有という点では、非常にやりやすい利点があります。しかし、医療に関する知識がまだ不足しているため、継続的に学習と情報共有を進める必要があります。医療従事者の方をお招きし、研修を積み重ねていくことで、知識を少しでも上げ、質を向上できたらいいというのがあります。また家族と本人の意思決定や緊急時の対応についても、医療系の方のご協力をいただいて、スキルを上げていければいいと思います。情報共有という点ではICT含めて広げていけたらありがたいと思います。終末期の意思決定に関しては、ご本人が認知症になられた場合は、意思を聞きにくい部分もあります。ただ、ご家族も含めお元気なときに確認するのも、なかなか聞きにくい部分もあります。終末期、緊急時の延命について、統一した書式を柏市なり多職種連携協議会で作成していただいて、どんな職種の方でもすぐわかる形があり、それから専門職に対してのアドバイスブックのようなものがあれば、各職種関係なく非常に共有しやすいと思っているところです。この辺も含めて、これから協議会なりで検討していただけると非常にありがたいと思います。 - 松倉座長
問題提起ありがとうございます。多岐にわたる介護施設や訪問も含めてやっていらっしゃる団体という理解をしています。コロナを通じて、施設の方たちは大変な思いをされて、自分たちで今までやってきたことにプラス医療も一緒に連携してやっていかないといけないことを我々も認識しましたし、介護施設の皆様もそう思ってくださったことと思います。今おっしゃった終末期も含めて、連携を深めて柏モデルを進めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
最後に地域包括支援センターの笠原委員よろしくお願いします。 - 笠原委員
地域包括支援センターでは、毎月のセンター長会議でヒアリングシートを提示し、協議しました。5年後の目標に向けて優先的に取り組みたいことにつきましては、1.5.のケース対応におけるケア場面の充実と、3.の本人らしさの支援の強化を優先的に、今年度取り組んでいきたいと考えております。実際の取り組み内容ですが、1つ目は、オープンスタイルのケア面の充実と、ケアマネジャー支援を目的とした、検討会を開催して参ります。その中で、今年改定した社会福祉協議会で作成されている私の望みノートを紹介したいと思っております。これまでの事例等々で本人の意思を尊重することが重要といった意見を聞いておりますので、本人らしさの支援に活用できるツールとして、情報発信を強化していくことといたしました。もう1つは、多職種との関係づくりと、スムーズな連携関係の構築のために、まずは包括職員が担う関係会議は積極的に参加をしていくこと。また、特に11月には、圏域別で顔の見える関係会議が開催されます。多職種間での連携力を高めるため、各包括圏域内のケアマネジャーや介護サービス事業者の方等の参加推奨に努めていきたいと思っております。 - 松倉座長
ありがとうございます。市民の方が気軽に相談に来られている中で、柏市の実情を全部把握した中でご案内をしていかなくてはいけないので、大変だと思います。
委員の皆様報告いただきまして感謝申し上げます。
柏モデルにおいては5年間を1つの区切りとして、最初の5年間、2回目の5年間という形で進めて参りました。柏モデルの名前が独り歩きするではなく、着実にいろんなことを柏モデルの中で推進して、さらにそれを広げて日本の中でないしは、世界の中で共有していければと思いますので、皆様引き続きよろしくお願いします。
職能団体以外の委員の皆様にも参加していただいておりますので、一人一人意見を承りたいと思います。まず初めに社会福祉協議会の中川委員お願いします。 - 中川委員
各団体の報告を受けまして、柏社協が、どの場面で登場して、活動していけるかというのは、場面ごとに今後も検討したいと思っております。現在、民生委員の方々の事務局も社協でやっていますので、市民から得た情報の発信も含めて検討していきたいと思います。それから笠原委員から言及いただいたエンディングノートですが、今増刷をしています。中身も時代に合わせておりますので、どこかの機会で皆さんにお見せできると思っていますし、今後ともいろいろとできるだけ協力していきますので、よろしくお願いします。 - 松倉座長
ありがとうございます。災害の時も含めて、柏市民全体を見ながら動いてくださっておりますので、引き続き力を貸していただければありがたいと思います。
続きまして、ふるさと協議会連合会の青柳委員から、ご意見を賜りたいと思います。 - 青柳委員
私の所属する増尾地域ふるさと協議会は5か所の避難所運営委員会が設立されそれぞれ訓練等を行っております。その中で課題になるのが要支援者の避難所への対応です。現段階ではその指示がなく防災安全課からの指導がなされていません。非常時に要支援者が避難所に来てから、違った避難所に行かせることは精神的、人的に困難と思われます。早急に要支援者の福祉的な避難所の開示を願いたい。防災安全課の体制強化を望みます。 - 松倉座長
ありがとうございます。まさに今おっしゃったように、地域で住民の皆さんの声を反映してくださる、ないしは我々の取り組みについて広報していただく民生委員でしたりと、ふるさと協議会はとても重要だと思っています。柏は地域ごとに全然違って、駅前が発展している一方で、稲作もあったりといろんな地域があるので、それぞれの問題や声を聞かせていただき、我々もそれに合わせて動いていきたいと思います。ぜひお力を貸していただきたいと思います。
総括
- 高林委員
皆さんから様々な意見をいただき、大変素晴らしいお話をお聞きしました。それぞれの意見に対して個別に異論はありません。ただ、計画を考える際に、流動的に変化していく環境に対応できるものにすることが最も大事だと思っています。
そもそも柏モデルができたのは、「このままでは2025年を乗り越えられない」という辻委員からの指摘がきっかけで、その対策として作られたと認識しています。多くの議論を重ね、ようやく来年2025年を乗り越えられる状況になってきました。これは自然にそうなったのではなく、皆さんが努力し、日本全体が頑張った成果だと思います。
では次に何が課題かというと、最も多くの日本人が亡くなると予測される2040年をどう乗り越えるかが次のポイントだと思います。そのための対策を5年後、10年後にどう進めるかが、計画を立てる基本だと考えています。柏市が5年後、10年後にどうなるかを提示し、それをクリアするための具体的な計画を進めることが、より現実的だと思います。
資料9の死亡小票分析によれば、平成30年から令和4年の5年間のデータが示されています。平成30年の時点では、病院での死亡が73.0%、在宅での死亡が14.9%、老人ホームでの死亡が8.0%でしたが、令和4年になると病院での死亡が66.1%に減少し、在宅が19.0%、老人ホームが11.2%に増加しています。この変化は大きなものであり、2040年にどうなるかが我々が乗り越えなければならないハードルだと思います。
そうした目標を市から提示していただき、その上で再度皆さんで考えていただければと思います。 - 松倉座長
高林先生ありがとうございます。5年後我々はどうしていくというのを各職能団体だけではなくて、どう対応するのかを示しながら進めていかなければいけないと思います。データを今回一部お出ししますが、もう少し丁寧に説明した上でご依頼をして参りたいと思います。いつも温かく厳しい意見をいただいて、非常に熱い思いをいつも感じ取っております。ありがとうございます。 - 辻委員
冒頭、事務局から説明がありましたように、2年間にわたって非常に丁寧な作業を重ね、その結果として6年度の実行計画が今日発表されました。それをどのように評価し、今後どう考えるべきかについて、私なりに述べさせていただきます。
基本的に4つの場面をベースにして、多職種連携を中心に各職種それぞれの立場から全体で議論した結果をまとめたのが、スライド33ページ以降にある検討結果のまとめだと思います。これは事務局の力作だと感じております。4つの場面とも同じような項目が並んでいるようですが、微妙に違っており、それがいかに丁寧に議論されたかを物語っています。
今回の計画は、各場面ごとに支援者としてできることを各職種ごとにまとめています。当然、これらのまとめに含まれる問題意識を各職種ごとにどう受け止めているかが報告に出ており、各職種の性格を反映したシートになっています。これらの言葉は、非常に意義深いものだと理解しています。この一連の作業に対して敬意を表するとともに、私なりに問題提起をさせていただきます。
基本的に各職種は、思い付きで今回の計画を出したのではなく、今までの議論を踏まえ、自分たちにとって何が一番問題かを考え抜いて出したものであり、深い意味を持っています。33ページ以降にまとめられたスライドの内容は、状況によって変わるかもしれませんが、これは大変な成果物であり、各職種共通の留意事項です。こうした成果物を研修会やグループワークで各シーンごとの議論に参考として活用することを忘れないでいただきたいと思います。
このまとめには、最終的には本人の大切なことを実現するための心配・不安・課題が記載されており、資源不足も含まれています。これはまさに高林委員がおっしゃったことです。サービスがなければ連携しても住民の満足度を満たすことは難しいです。医師会は医師を増やすための研修をきちんと行う必要がありますし、行政の委託を受けた地域包括支援センターは、地域特性に応じた社会資源の情報集約や開発を促進するという問題意識がありますが、これは一義的に市役所の問題です。2025年には団塊の世代が弱っていく時期に差し掛かり、資源や支援供給サービスが地域ごとにどうなっているか、市がきちんと測定し、需給ギャップを公表し、調整する必要があります。アウトカムとしての本人満足度を考えれば、非常に大きな問題です。
もう一つ心配・不安・課題として大きな論点となったのは、本人、家族、支援者のズレです。本人・家族のズレ、本人・家族と支援者のズレは非常に大きな問題です。横尾委員から統一的に整理できないかという話もありましたが、これは大きな課題として認識しています。
私は総括しなければならない立場ですので、いろいろと言いましたが、皆さんは素晴らしい仕事をされました。今後も担当者が変わる中で、この素晴らしい作業を柏モデルとして維持し、また改善していかなければなりません。先ほど述べたように、このまとめの資料をグループワークなどで活用し、共通の課題認識を持つことを大切にしてほしいです。今回のPDCA方式で、5年後の目標や今年の目標を各職能団体がどのように捉えるかという点まで詰めていただきました。やったかやらないかを査定する気持ちは全くありませんが、各職能団体が振り返り、この作業を思い入れのあるものとし、年度末や5年ごとに振り返りを行うシステムは堅持していただきたいと思います。
このプロセスは非常に大事で、だからこそ社会は良くなっていくのだと思います。素晴らしい作業に対して敬意を表します。 - 松倉座長
ありがとうございました。ご指摘された通り、多くの議論や問題提起をスライドにまとめると、それぞれの意見が簡略化されてしまうことがあります。ただおっしゃるとおり、各職能団体の豊富な経験が背景にあり、たくさんの意見が集約されていることは確かです。
多くのブレインストーミングを通じて、まとめた内容を皆さんと共有することが重要だと感じています。後ほど学会の話が出ますが、在宅医療連合大会で柏モデルに関わる方々が講演発表を行います。情報量が非常に多いため、限られた時間内に全てを発表するのは難しいかもしれません。しかし、できる限り要点をまとめ、学会でしっかりと呼びかけを行い、皆さんと共有できるよう努めます。 - 飯島委員
毎回、私は「柏モデル構築の歴史を感じるし、確実に階段を登っていらっしゃるなあ」と感じます。高林委員と辻委員のコメントにも全く同感ですので、重複を避けて別の点についてコメントいたします。
まず、フレイルの全国的な展開についてです。フレイルは元気な高齢者のためだけの言葉ではなく、フレイル状態がかなり進行して重度要介護になってしまっている状態もしくは終末期(end of life)になってきている状態を想定しますと、全国的に重要視されているのがACP(アドバンス・ケア・プランニング)、意思決定支援です。正直言いますと、現場では悩みが多いです。
柏市では「自分の望みノート」、そして、多くの自治体で作成・普及しているのが「いわゆるエンディングノート」ですが、実際の活用が進んでいないという声を全国からよく耳にします。一方で、本日、中川委員からのコメントでは「エンディングノートが増刷されている」とのことで、それは素晴らしいことです。ただし、どう書かれているのか、一人一人がどれくらい具体的に実現できているのか、また実現できなかった場合に何を学ぶのかが重要です。柏での取り組みでは方向性が定まっているので、こうした点から次のステージに進むための課題が見えてくると思います。それこそ地域包括支援センターの発表スライドには「ご本人らしさを支えるために」という素敵な言葉があり、これは非常に重要だと思います。
もう一点、全専門職種が意識していると思いますが、「食支援」の管理についてです。栄養ケア・ステーションの先生方が司令塔として重要な役割を担っていますが、食支援は全専門職種が関与しなければならない分野です。柏でどう取り組むかも含め、全国的な課題として共有されていますが、まだクリアできていない部分もあります。食支援というキーワードが本日の議論ではあまり出てこなかったように感じましたので、これも見える化し、みんなで進めることが大切です。
そして最後に、辻先生のコメントと重なりますが、最後のスライドの整備と検討結果のまとめについてです。10年以上の経験値をもとに、次世代の多職種連携を意識した取り組みが重要です。次世代の方々への育成という意味でも、多職種のチームでの実現度を見直すことが必要です。松倉先生が言われた「柏モデル」が単なる名前だけでなく、確実に結果を伴い、次世代に引き継がれるように、物理的なノウハウだけでなくマインドも共有されていくことを期待しています。 - 松倉座長
頂いたご指摘をもとに、今後もしっかりと取り組んでまいります。エンディングノートの部分で話のあった意思決定支援については、実現を目指して一生懸命努力していますが、その振り返りで実現できていない理由やそれをどう実現するかの課題に取り組むことが重要だと感じています。
食支援には食事と同時に歯科も含まれますが、精神的な部分でも大変重要です。「食べられなくなったら終わり」という考え方を乗り越え、いかに人として生き続けられる環境を柏でも整えていきたいと思います。
飯島先生と語り合ったマインドを伝えることは難しい問題ですが、それを克服し、柏が引き続き先進的な取り組みを牽引していければと思います。
職能団体の皆様が一生懸命考え、たくさんの経験や議論を共有してまとめてくださったことに感謝申し上げます。
15年前に柏モデルの必要性を説いてくださり、今も温かく見守って多くの示唆に富んだコメントをいただいております。柏モデルは、我々が15年前に「こういうことをしなさい」と言われて取り組んできたものです。皆さんのおかげで形になってきていますが、その名前を背負っていることを実感しています。高齢社会や2040年の都市社会に向けて、我々が実際にやりながらもがき、学識の先生方からの導きを受けつつ進めていけたらと思っています。
2040年にはこういう死に方ができればいいと何となく見えることが一つのゴールかもしれませんが、皆でその目標に向かって取り組んでいきたいと思います。引き続きご指導のほどよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
7 報告
(1) 柏地域医療連携センターの相談状況について
(2) 地域BCP策定に向けた取組みについて
- 事務局
資料5、資料6に沿って説明 - 松倉座長
ありがとうございました。地域BCPについては、厚生労働省の1つの枠組みとして動いています。これまで、災害時のBCPや災害マニュアルなど、柏市や県の動きがありましたが、災害支援が必要な方々、昔で言う災害弱者に対する対応が細かい部分で抜けているところがありました。
その中で、古賀委員が在宅の担当として柏市医師会の副会長に就任されました。私は災害の担当を12年間務めてきて、一緒に取り組んできました。これまで見落とされていた部分をしっかりと形にし、その後、国のワーキンググループの中でも活動していただいていることは素晴らしいと思います。
ケアマネジャーさんの個別の避難計画についても新たな気づきがありましたが、一緒に多職種で取り組んでいけることは非常にありがたいと感じています。
(3) 在宅医療推進のための多職種連携研修会について
(4) 地域包括ケアシステム研修会について
- 事務局
資料7、資料8に沿って説明 - 松倉座長
前者の方についてですが、多職種連携研修会は柏モデルとして始まったもので、医師を中心に研修を行い在宅医療チームを増やしていくという趣旨でした。しかし、参加者が減少している状況があります。副会長がこれまで大変苦労しながら様々な取り組みを行ってくださっていますが、特にコロナ禍以降は効率的に、他の学会でも実施されているeラーニングを取り入れるなど、全体で集まる回数を少なくする努力をしています。
それでも最大の課題は医師の参加が少ないことです。この会議が始まる前にも古賀委員と、どうやって医師たちを集めるかについて話し合っていました。これまで積み上げてきたものを大切にしながら、現代のニーズにどのように対応していくか、また高林委員からのご指摘もありましたが、この流動的な変化の中でどのように進めていくかは非常に難しい課題です。皆様からも「こうすればいい」というご提案をいただければありがたいと思います。
何が大切かというと、少し言葉は悪いですが、衝動的にグループに参加してくれる方たちにも、本来の理念と最初の原動力を理解し、共に協力していけるような多職種連携研修会を作り上げていければと考えています。
(5) 死亡小票分析について
- 事務局
資料9に沿って説明
死亡小票分析は、看取り死の推移を見るために行っており、看取り死の推移に絞ってご報告いたします。
スライド4
死亡小票とは、死亡診断書及び死体検案書のデータを基に作成された死亡統計です。柏市では、柏市保健所に死亡診断書が提出されている方について、看取り死として分析対象としています。
スライド14
死亡診断書及び死体検案書の発行数を整理しております。左側のグラフの白い部分は、実際に死亡診断書が発行されている実数で、これを看取り死としています。令和4年では、死亡診断書の発行割合は83.5%になっております。
スライド18
死亡場所別の看取り死の状況です。左側のグラフが実数ですが、コロナ禍の令和2年から自宅での看取り死が急増しております。また、病院での看取り死の割合は減少傾向にあります。
スライド28
自宅看取り件数の推移を示しています。北部エリアと中央エリアの状況です。スライド29は南部と東部エリアの状況になります。これらのエリアでも自宅での看取り件数が増加しております。
スライド36
こちらは老人ホームの種別ごとの看取り件数の推移を示しています。左側が実数で、特定施設と特養の看取り件数を合わせると全体の半数近くに達しています。
以上、死亡小票の推移を見てきました。柏市内の看取り死の件数と割合が増加しており、自宅や老人ホームでの看取り件数も増えております。 - 松倉座長
ありがとうございました。
この死亡小票は簡単に話せる内容ではなく、きっちり分析をしなくてはいけません。例えばスライド18を見ると、病院の死亡者数はほぼ横ばいなんです。それをどう解釈するのか等も含めて、これだけで十分議論するべき内容と思います。
ご本人が望んでる場所で、望んでる形で亡くなると同時に、ご家族もこういう看取りをできてよかったねというのが最終的な目標ではありますから、今の現状を把握し、先ほど高林委員がおっしゃったように、これが2040年にどうなるかを、5年10年先のデータを見た上で協議をしていくべきものだと思います。本当に柏は地域によって違うので、それを今回分析していただいたのはとてもよかったと思いますけれども、なぜこうなってるのかをもう一段掘り下げて協議する場を作りたいと思います。高林委員はこれに注目してコメントをいただいたのは、やはりさすがだなと思いますし、我々ももう一度見直してみたいと思います。
(6) 第9期柏市高齢者いきいきプラン21について
- 島澤課長
このプランは、今年度から3年間の市の老人福祉介護保険事業について必要なサービス量の見込みと確保策について定めた計画でございます。この計画策定に向けて、様々な数値の提供を行いましたので、今回はその一部をご紹介させていただきたく、お時間をいただきました。
冊子の4ページをお開きいただきますと、柏市の状況について、これまでの動向と将来推計が記載されております。柏市では今後、人口が2035年頃にピークを迎え、その後緩やかに減少する見込みです。しかし、高齢者人口は、団塊ジュニア世代の方々が高齢者となるため、さらに増加する見込みです。また、要介護認定者については、特に後期高齢者の方が増加する見込みから、2040年には約3万人になると見込んでおります。
このような状況を踏まえ、今期の「いきいきプラン」につきましては、4つの方向性で計画を策定いたしました。健康寿命の延伸では、介護予防と健康づくりの一体的な推進を重要視しており、支え合いによる地域づくりでは、ふるさと協議会等と連携し、地域支援活動を活発に行っております。また、社会環境の変化に対応した取り組みとして、様々な相談窓口や必要なセーフティネットの整備を進めております。
さらに、医療・介護ニーズへの対応については、必要な介護サービス基盤の整備と、医療・介護・福祉の連携を進めてまいります。在宅医療・介護に関しても引き続き重点施策としており、すべての高齢者がその人らしく住み慣れた地域で安心していきいきと暮らせる街づくりを目指しております。 - 松倉座長
ありがとうございます。島澤課長も元々地域医療推進課の一員として活動されており、今度は高齢者支援課の中でデータを共有できるというのはとても心強いことです。先ほど高林委員がおっしゃった将来像の一つを示していただいていると思います。
これは柏市全体の問題でもありますので、現在柏市総合計画にも参加させていただいていますが、子育て支援や自然と都市の融合など夢のある話が多く出ています。しかし、2040年に向けてどう対応していくのかという現実的な課題にも向き合う必要があると感じています。
ぜひ柏市の中で話を進めていただき、我々も一緒に取り組んでいかなければならないと考えています。
(7) 日本老年医学会学術集会について
- 飯島委員
6月13日から15日の3日間、名古屋で医学会の学術集会が開催されました。今回のテーマは4つのIでした。これらのIは、1.AIのI、2.InnovationのI、3.IntegrationのI、そして4.多職種(Interdisciplinary)のIを意味します。このテーマをそのままスライドさせて、「在宅一般の4つのI」というタイトルでシンポジウムを企画しました。4名の方にご登壇いただきましたが、特に「インテグレーション」という点で柏市の方にお話しいただこうと考えました。医師会の先生にご登壇いただくことも可能でしたが、全体をうまく調和し統合していくという視点から、行政としてこの12年間どう取り組んできたかを話していただくことが重要だと考えました。
そこで、長年にわたって尽力してくださった梅澤様にお声かけし、素晴らしい発表をしていただきました。 - 松倉座長
ありがとうございます。梅澤課長には、我々をコーディネートし、多くの情報を持っておられた方としてお話しいただき、大変よかったと思います。感謝申し上げますと同時に、柏モデルを見える化してくださったことは、飯島先生ならではの功績であり、感謝しております。
(8) 日本在宅医療連合学会大会について
- 古賀委員
7月20日と21日の来週の土日に、在宅医療連合学会が幕張メッセで開催されます。この学会には、連携協議会のメンバーから6名が出席します。また、千葉県の医師会との合同企画としてシンポジウムに参加する予定です。 - 松倉座長
ありがとうございます。古賀先生ご自身では言いにくいかもしれませんが、古賀先生の柏市における地域BCPの取り組みが優秀ポスター賞を受賞しています。表彰式が学会の終わりにありますので、ぜひ皆でお祝いしたいと思います。
本日は限られた時間でしたが、長時間にわたり、多くのご意見をいただき、感謝申し上げます。事務局の皆さんも準備に尽力してくださりありがとうございました。また、各職能団体で協議し、話し合いを重ね、時には食事をしながら議論を深めてきました。最近はコロナも収束に向かい、対面での議論が可能になってきました。この資料はその成果です。
皆でこれを共有し、柏モデルをさらに進めていきたいと思います。日本の在宅医療や地域包括ケアの発展に貢献できるよう、引き続きご指導、ご意見を賜れればと思います。本日はありがとうございました。お疲れ様でした。
令和6年度第2回は、令和6年10月25日(金曜日)開催予定