平成29年度第2回 柏市在宅医療・介護多職種連携協議会会議録

1 開催日時

平成29年10月31日(火曜日)午後7時~9時

2 開催場所

柏地域医療連携センター 研修室

3 出席者

  1. 座長・委員 
    金江座長、長瀬委員、松倉委員、古田委員、織田委員、平野委員、古賀委員、鏑木委員、金剛寺委員、中村委員、齋藤委員、大熊委員、片岡委員、小林委員、植野委員、染野委員、西田委員、長谷川委員、中村委員、鈴木委員、松崎委員、横尾委員、竹田委員、梅津委員、村本委員、神谷委員、中谷委員、佐藤委員、辻委員、竹内委員、高林委員、間瀬委員
  2. 市・事務局 
    宮島保健福祉部長、酒巻保健福祉部次長兼高齢者支援課長、吉田福祉政策課長、佐藤福祉活動推進課長、谷口保健所次長兼総務企画課長、根本地域健康づくり課長、西村保険年金課専門監 
    (以下、地域医療推進課)稲荷田課長、浅野専門監、船越副主幹、森川副主幹、鹿野主査、串田主事、徳丸主事 、池畑主事、朝比奈主事

4 傍聴者

5名

5 議題等

  1. 各部会の取り組みについて
  2. 在宅医療介護連携の評価指標(仮)について
  3. 報告 
  4. 各団体のトピックス
  5. その他 

6 配付資料

H29第2回連携協議会次第(PDF形式 60キロバイト)

席次表(PDF形式 52キロバイト)

柏市医療介護多職種連携協議会名簿(平成29年10月現在)(PDF形式 65キロバイト)

【資料1】ICT部会(PDF形式 227キロバイト)

【資料2】研修部会(PDF形式 614キロバイト)

【資料3】啓発広報部会(PDF形式 443キロバイト)

【資料4】死亡小票分析(PDF形式 317キロバイト)

【資料5-1】アウトカム指標(PDF形式 75キロバイト)

【資料5-2】在宅医療介護連携の評価指標(仮)(PDF形式 624キロバイト)

【資料6】在宅医療第2フェーズWGについて(PDF形式 526キロバイト)

【資料7-1】高齢者の救急搬送に係る意見交換会その後の取組(PDF形式 228キロバイト)

【資料7-2】看取りアンケート集計(介護サービス事業者協議会)(PDF形式 187キロバイト)

【資料8】柏歯科医師会(PDF形式 141キロバイト)

【資料9】柏市薬剤師会(PDF形式 93キロバイト)

【資料10】東葛北部在宅栄養士会(PDF形式 204キロバイト)

【資料11】柏市社会福祉協議会(PDF形式 526キロバイト)

【資料12】豊四季地域支え合い会議(PDF形式 290キロバイト)

7 議事要旨

1 各部会の取り組みについて

(1) 多職種連携・情報共有システム部会

事務局から資料1について説明の後、以下のとおり部会長から補足説明があった。

(部会長)これまでは、ID・パスワードの発行を増やしていけば部屋の開設が増えていくのではないかという予測の元で動いていた。しかし、なかなか開設が増えていないということで、今回からは部屋の開設を中心に行って、ID・パスワードを持っていない方に参加してもらうということにした。ID・パスワードを持っていても使わないという方がかなりいらっしゃるということで考え方を変えた。それを受けて、60~70の部屋の稼動状況が8月9月は80~90に上がってきている現状があり、新たにID・パスワードを取られている方が増えていると認識している。
また、情報共有システム=カナミックと定着してしまっている感じもするが、柏市のシステムということでちゃんと名前を付けていこうとしている。

  • 委員からの意見・質問は無し。

(2) 研修部会

事務局から資料2について説明の後、以下のとおり部会長から補足説明があった。

(部会長)今年は、がん医療フォーラム2017の第2部について手作りでやってきた。このフォーラムには力を入れたく、年間4回やっている顔会議を3回に減らした。そして減らした1回目分をフォーラムのためのアドバンス会議として開催した。この会議で色んな意見を出していただいた方は、29日日曜日開催当日に出ていただいた。開催当日はあらかじめ色んなことを用意していたが、アドリブで質問しても良い回答をしていただき、会場の参加者に柏モデルのことをきちんと知っていただけたのではないかと思っている。多職種連携研修会については、毎年色んな先生が出てくださっているが、毎年リバイスしながら内容が良くなっている。来年に向けて、アンケートの結果を見ながら検討していきたい。

  • 委員からの意見・質問は無し。

 (3) 啓発・広報部会

事務局から資料3について説明の後、以下のとおり部会長から補足説明があった。

(部会長) 部会の中でわがやについて議論を行い、大幅に変えていこうということで、タイトルを大きくしたりゆるキャラ的なものも作った。わがやの感想も増えており、初めて読んだという感想も多いことについては認知度も増えてきたのかと思っている。今年後半にアンケート調査を市民の方に行う予定。昨年度のわがやの認知度は25パーセント程度だったので、それを上回りたいと思っている。

  • 委員からの意見・質問は無し。

2 在宅医療介護連携の評価指標(仮)について

事務局から資料4、5-1及び5-2について説明の後、以下のとおり委員から意見や質問があった。

資料4死亡小票について

  • 自宅というのは居宅系のことか、特養はどこに入るのか
    (事務局)自宅は戸建てやマンション等のいわゆる住宅を指す。特養、グループホーム、サービス付き高齢者住宅などは老人ホームに含まれる。
  • 施設とか自宅で亡くなっている方はパーセンテージで見ると増えているが、病院で亡くなる方は100人以上増えている。施設や自宅で亡くなっている方は20人程度増えているだけである。今後在宅を頑張っていかなくちゃいけないと思う。
  • 今朝も在宅医療をされている方を一人看取ったが、結局病院に連れていって亡くなったということがあって、これも病院で亡くなったという考え方になる。だから、本当の意味でそこをチェックできることが必要なのではと思っている。 
    (事務局)御指摘いただいた通り、死亡小票で見ているのは亡くなった場所という限定したものになっている。在宅療養されていた方でも病院で亡くなれば医療機関に含まれる。その点は行政も課題に思っており、レセプトなどから在宅療養をされていた方がどこで亡くなったかまで追っていくことが理想型。今後分析することができればお示ししていきたい。 

資料5-1アウトカム指標、資料5-2在宅医療介護連携の評価指標(仮)について

  • アウトカム指標については、日本全体でもまだどのようにするのか決まっていない状況だと思う。ぜひご議論をいただきたい。どのような供給体制があって、実績としてどのくらいの方を診ていて、2025年までの道筋としてどのように考えていかなくなくてはいけないのか、ストラクチャーとプロセスの指標をどのように見通すのかということは重要な課題だと思う。2025年目標ということであれば、エリア別の高齢者の量に応じて、供給体制と量を見ていく必要があると思う。
    この訪問診療料データについては、平成24年度の在宅療養率がベースになっていて、高齢者数が増加した分から需要推計をしている。したがって、これからもっと在宅で診てもらいたいという人が増えれば、推計の数字はもっと大きなものになっていく。最低限これだけは必要だ、というのがこの数字である。
    今日のデータには無いが、訪問看護もとても重要。これからの訪問圏域というものを考えないと、サービスが非常に非効率になるので今後御意見をいただきたい。そういう中で市役所がどういう医療政策をしていくのか、最終的には市民が地域で安心して住みきれるのか、議論するためにしっかりと数字を見てもらいたい。
  • 4エリア別に分析されていることがとても興味深く、これを積み重ねることがとても大事だと思う。
    おそらく中央に関しては診療所が充実しているので、例えば中央から南部エリアに行くこともあるのではないか。同時に松戸市からも南部に来ているということもあるので、プラス他市とのやりとりが見られたらより良いと思う。
  • 年々通院できなくなる患者さんが増えてきている現状がある。通院できなくなるという年齢は個人差が大きいが、ある程度いった年齢の方々はたぶん通院できなくなる。そうすると、病院のベッドの回転数と通院できなくなる患者数がわかれば、今後どれだけ在宅をやる病院が増えるのかわかるかもしれない。在宅においては医師が移動していて、エリアで分けていても重なる部分があって、エリア別で区切ってしまったらどうデータを活かすのかは難しい。なので数値化することは難しいかもしれないが、施設ごとにどこまで往診に行っているのかということを考えていただきたい。
  • 以前に柏の在宅医療がどうなるか時系列で追ったが、最終的に需要が追いつかなくなるというデータになる。ただし一つわからないのは、人口の流出入がどのくらいになるのか、特に高齢者が最終的にどこに住むのかということ。自分が住んでいる東京の真ん中では若い人がどんどん増えているのだが、柏市の中心部も今までとおりの流出入でいいのかなというのが懸念である。在宅療養はこれからも増えるだろうけれども、今まで通りにいくのかどうかはわからない。とはいっても最低限の数でも足らなくなるのは予測されるので、増やしていくことは当然のこととは思う。
  • 中央の数字を見ると患者数が増え、施設が増え、算定の実績がぐぐっと上がってる。上がっている部分が何なのか、たとえば非常に密度の濃い医療が必要となっているのか、どう受け入れているのか、そしてその結果として他はどうなっているのかということがわかるようになればいいなと思う。また、地域差に関しては、資源の差なども関係しているのではと思う。アウトカム指標は満足度だけでいいのかというように思う。たとえば、満足度は負担があまりなくて辛いことになっていないというように読み替えなければいけないし、それが継続可能性があるかどうかということを表しているんだろうと思う。また、実は看取り死が増えているとか在宅医療移行数などをプロセスの指標とみるかアウトカムの指標とみるかということも、どのような思想のプロジェクトかということで変わってくるのかもしれないが、そのあたりを整理して、いったいどういう思想でプロジェクトが進んでいるのかということをすり合わせていくことが必要だと思う。
  • 顔の見える関係会議などは3エリアでやっているので、4エリアというのが戸惑いを感じたところ。地図上に人口や高齢化率なども載っていると一目で分かると思った。
  • 市内に定期巡回型の事業者は4つあるが、中央と南部に偏って開設されている。将来的には、中央より北が危機的な感じになって、在宅で看る人は厳しい状況だろうということが見て分かるような地図になっていると良い。
  • エリアの分け方にはいろんな意見があると思うが、柏市は第五次総合計画で4つのエリアに分けて色々と検討しているので、このまま進めていきたいと思うがよいか。
    (委員意見無し)  
    それでは、行政にはこの方針で進めてもらいたいと思う。

3 報告

(1) 在宅医療第2フェーズワーキンググループ 

事務局から資料6について説明の後、以下のとおり委員から意見や質問があった。

  • 診療後に多くの方に御参加をいただき大変感謝している。残念なのは医師が少なかったというところだったが、手応えはあったので、毎年実施するのは大変だが少しづつ行っていきたい。病院で実例をお示しできたことはとても意義があったと思う。
  • 今までおいでいただけなかった病院からも来てほしいという反応が今回周ったところからあったので、すごく有り難かったと思っている。今回出席できなかった病院の先生方にも、看護師発信で在宅医療や介護福祉に興味を持っていただけたらと思うので役割は大きいものだったと思う。在宅医療を受けることは御家族の理解や覚悟、意識、負担などが大きいものと感じるので、正しくお伝えしていかければいけないと思っている。
  • ほとんどの病院で行われていることが素晴らしい。どうしてこんなにできるのか。
    (事務局)在宅医療の取組を5年6年やってきて、色んな課題や意識を医師会等と共有させていただき第2フェーズワーキンググループを設置して取り組んできた。医師会のほうからも病院にアクセスしていただき一緒に作り上げた。
  • 病院の調整窓口は具体的にどこになるのか。
    (事務局)通常だと連携室になるが、今回は連携室と事務方の両方を窓口にした。
  • 若い先生が意外と状況を知らない。若い先生に出ていただく工夫をしていきたいと思っている。 

(2)高齢者の救急搬送に係る意見交換会の取組状況 

事務局から資料7-1、7-2について説明の後、以下のとおり委員から補足説明及び意見があった。

  • 柏市介護サービス事業者協議会にて、看取りに関する研修会を10月3日に地域医療連携センターで、講師にのぞみの花クリニックの川村幸子先生をお呼びして実施した。天気も悪かったり、PR不足もあったかもしれないが、50人弱の参加があった。内容としては病気によって亡くなる経過や経緯の違い、進行するスピードの違いなどについて、御家族に対する接し方などをお話しいただいた。看取りに関する実例を挙げての研修はなかなか無く、看取りに対する不安の軽減を目的として行ったが、現場のほぼ100パーセントの方から軽減されたとのアンケート回答を得られた。また、不安軽減については看取りについての知識が必要との声があり、身体的・精神的な変化、また対応について学ぶ場が必要だと考えている。今回1時間半という時間で広くお話をしてもらったが、今後掘り下げて機会があれば看取りの研修をやっていきたい。
    それから看取りの重要なこととして、利用者家族に対する看取りの周知と意思確認が必要と思っている。あとは医師の方との連携、介護職員のさらなり理解と協力が重要視されているので、環境を整えていきたい。また、研修のアンケートで、医療的知識を得ることで落ち着いて対応できることがわかったということをヘルパーさんから得られている。施設の看取りは増えており、支援のプロセスを知る事で、今まで急変だと思っていたことが自然だということが理解できて不安解消ができたなどの感想をいただいている。
  • 高齢者救急搬送には2つの流れがある。一つは、10病院会議で救命センターの先生から90~100歳のCPAを心臓マッサージしながら運んでくることについての疑問があげられ、そのことについて去年の顔会議エリア別で話し合った経緯がある。そして、それを具現化する形で長瀬副会長のお声がけで意見交換会に結びついたという経緯がある。去年から柏で取り組んできたことが、厚労省でも問題意識を持たれていたということで良かったと思っている。ポイントは2つあり、自宅や施設で急変して病院で亡くなることについての疑問、看取りの意思確認をどうしていくのか、特に施設での意思確認をどうしていくのか。もう一つは、急変時に施設から病院にどのように伝えていくのか。10月に参加した会議が2月にもう一度あるので、2月に向けて我々が取り組んでいることを発表する。皆様の協力も得ながら今やっている取組をさらに進めるのでまた御報告したい。
  • 施設職員に対する救急搬送の研修は、何よりも介護職員の離職の解決につながる効果があるのではと実感している。理由としては、核家族化等によりこれまでお看取りする機会が無かった方が、利用者さんをお看取りするうちに患者さんの身内に非常に感謝をされる。家族が涙を流しながら帰られる姿を見たときに職員さんは自分の仕事にプライドを持てたことで、離職を減らせるんじゃないかと思う。ぜひこのような活動を続けて欲しいと思う。
  • 介護職員の看取りに対する教育は、施設を一つ一つまわって系統立ててやる必要があるのではないかと思っている。それについて柏市ではどのように考えているか。

    (事務局)まだ系統立てて組み立てができていない。介護サービス事業者協議会と相談をしながら進めてまいりたい。

4 各団体のトピックス 

(1) 柏歯科医師会 

委員から、資料8に基づき、歯科介護支援センターと口腔ケアセンターの名称の統一について説明

(2) 柏市薬剤師会

委員から、資料9に基づき、柏市薬剤師会の実施事業について説明

(3)東葛北部在宅栄養士会

委員から、資料10に基づき、東葛北部栄養ケアステーションの立上げについて説明

(4)柏市社会福祉協議会

委員から、資料11に基づき、地域の支えあい推進の取組について説明

(5)豊四季台地域支えあい会議・ささえ愛実行委員会

委員から、資料12に基づき、豊四季台地域支えあい会議とささえ愛実行委員会の取組について説明

(1)~(5)までの説明があった後、委員から以下の意見があった。

  • ((5)について)災害が起きた時に重要なのは支えあいの体制だと思う。ぜひ医師会もこういう支えあいや見守り活動に加えさせていただきたい。

5 その他

平成29年度第3回の柏市在宅医療・介護多職種連携協議会は、平成30年3月16日(金曜日)午後7時から柏地域医療連携センター研修室で開催予定。