平成28年度第1回柏市地域公共交通活性化協議会 会議録

1 開催日時

平成28年8月9日(火曜日)午後1時30分~4時

2 場所

ウェルネス柏 4階研修室

3 出席者

1.委員(代理出席含め、22名)

藤井委員(会長)、麻生委員、岩崎委員、太田氏(飯塚委員代理出席)、小川委員、君島委員、齊藤崇志委員、篠崎氏(齋藤仁志委員代理出席)、島田氏(伏野委員代理出席)、鈴木委員、竹内委員、竹浪委員、恒岡氏(平島委員代理出席)、東條委員、中嶋委員、成嶋委員、南條委員、花崎委員、松丸委員、宮部委員、宮本委員、吉崎委員

2.事務局

交通政策課 内田課長、片山副参事、大山副主幹、石堀主事

3.傍聴者

4名

4 議事(概要)

1.開会

2.役員の選出について

(事務局)

  • 委員変更により、副会長及び監査委員の選出が必要である。

(会長)

  • 各委員に意見はあるか。

(委員)

  • 副会長には柏市土木部長の君島委員を推薦したい。

(会長)

  • 委員の皆様、如何か。

(一同)

  • 異議なし。

(会長)

  • 副会長に君島委員に就任いただく。
  • 続いて監査委員に関して事務局で考えはあるか。

(事務局)

  • 松戸新京成バスの中島委員、及び千葉県柏土木事務所の麻生委員を推薦したい。

(会長)

  • 皆様如何か。

(一同)

  • 異議なし。

(会長)

  • 監査委員には、中嶋委員、麻生委員に就任いただく。

3.柏市立地適正化計画について

事務局より資料1-1、1-2について説明。

(会長)

  • 立地適正化計画とこれから計画する公共交通網形成計画を連携させることは難しい点がある。どんな点が難しいかというと、立地適正化計画は30年から50年といった長期的な計画イメージをもって、都市をゆるやかなかたちで集約型に、そしてネットワークの軸を形成するという、将来の方向性を示した計画である。
  • 一方でこれから策定しようとしている公共交通網形成計画は、勿論将来像を見据えていくのは重要であるが、今現在困っている人たちを意識しながら、現状の公共交通網を少しずつ将来像に結び付けていくというものである。従って、20年後の将来をみながら、5年単位の繰り返しで物を積み上げて、少しずつ改善しながら方向性につなげてPDCAにより進める必要がある。
  • 20年後の予測では人口減少が進む地域もあり、そのような地域を放置しておくとまちのコミュニティというものが成立しなくなる。そういうことであれば、そういうものを緩やかに居住誘導して、生活の関連施設を配置しながら集約していき、そこから都市機能をうまく繋げて、まちを将来使い勝手の良いものに変えて行こうというのが立地適正化計画である。計画の各段階でどの集約レベルで合わせて行くべきかを常に意識する必要がある。
  • 公共交通網形成計画においても、28ページに示している将来像の計画を作るというよりは、上位計画をどのように具現化していくのかが役割のひとつであり、今回の協議会で意識して検討して欲しい。資料1-2の28ページに示されている太い「公共交通軸」は、現時点では鉄道になるのか、バスになるのか、具体的にイメージは決まっていない。極端な例でいえばLRTも想定されるが、一方で実現性の問題もある。
  • また、都市機能として、各拠点を繋ぐ意味が柏のまちづくりに必要であるということを理解しながら、少しずつステップアップした交通のネットワークを構築する。それが公共交通網形成計画の大事な柱となるということを理解してもらいたい。
  • 委員の方々には、本日の資料を改めて読み返し、不明な点等あれば事務局に問い合わせるようにしていただきたい。

4.柏市地域公共交通網形成計画について

(1)国庫補助金の交付決定

事務局より資料2について説明。

質疑なし。

(2)委託事業者の決定

事務局より資料3について説明。

質疑なし。

(3)柏市の現状等及び住民ニーズの把握

(3)-1 柏市の現状

事務局より資料4-1について説明。

(委員)

  • 公共交通は一般的にいうと、鉄道、バス、タクシーが該当すると思うが、協議会の委員に鉄道会社は入っていない。商圏の人口は若干増えているものの、柏市中心部の来訪者は年々減少している。そごうは撤退し、新しく建設されたマンションの1階はほとんど空き店舗という現状である。資料4-1の4ページ、柏市来訪者の交通手段を見ても、鉄道利用が減少しており、吸引率が10パーセント減少している。資料1-2の一番最後のページでは3つの中核となる地域が書かれている。しかしJR柏駅の周辺のみ来訪者が減っている。以上のような現状であるにもかかわらず、今回の計画検討では、鉄道についてあまり考慮しない予定であるのか。

(会長)

  • 訂正させていただくと、資料4-1にある来訪者の交通手段に関しては、鉄道による来訪者は増えている。図を見ると、柏市内の鉄道利用者が40パーセント、柏市外の鉄道利用者が70パーセントである。
  • また、鉄道駅周辺の人口が減っているというわけではない。しかし柏市来訪者が減少しているということは事実である。

(事務局)

  • 商圏人口は増えているものの、吸引率が減っているという説明はしていなかった。
  • 現在、鉄道事業者は参画していないが、日常の足として、市民が身近に利用しているバス、タクシーを中心に計画を作成するべきではないかと考え、今回は、バス事業者とタクシー事業者に委員として入っていただいた。
  • 確かに中心市街地は衰退している。柏の葉キャンパスエリア・柏駅周辺エリア・沼南エリアの3地域の連携が強化されることで、それぞれの活性化に繋がるなど相乗効果が期待できる。
  • 柏市としては、鉄道を大きく変更させる必要性は感じていないため、今回は鉄道事業者を入れていない。鉄道事業者に対しては、鉄道の利便性向上を個別にお願いしている。

(会長)

  • 中心市街地の活性化については、公共交通網形成計画ではなく、立地適正化計画において示されるべき事項である。しかし公共交通網形成計画と立地適正化計画は連携させる必要があるため、商業集積の拠点の考え方として、事務局内で調整し立地適正化計画のほうに中心市街地の活性化について組み込んでいただきたい。

(委員)

  • 資料4-1、13ページの表について、マトリックスになっているが「課題」と「状況」が一緒に記載されておりわかりにくい。まとめ方によるが課題をもう少し整理したほうがよい。課題から方向性が見えてくる。
  • 同じ表の「検討の方向性」においては、どのようにバス路線を再構築していくかということについても明記したほうがよい。
  • 「シビルミニマム」「モード間のシームレス化」について、わかりにくいため、カタカナではないほうがよい。

(事務局)

  • 現状の課題と状況について分かりやすく整理していく。
  • 確かにカタカナ表記については、市民の誰もがわかりやすい表記に直す必要がある。
  • バス路線の再構築については、将来の拠点間をつなぐ公共交通軸を、現状の路線をもとに考える方法と、新たに構築するという考え方もある。すべてを新たに作り直すというわけではないため、「再構築」という言葉を使っている。

(委員)

  • どのように再構築をしていくのかわからないため、具体的に明記したほうがよい。

(会長)

  • 「課題」と「検討の方向性」を結ぶ矢印がわかりにくいため、見せ方を確かに直したほうがよい。
  • カタカナ語には、交通分野では一般的になっている言葉もあるが、市民等にはわかりにくいものもあるため、注意書きを付け加えたほうがよい。

(委員)

  • タクシー事業者も、今後は障害者や高齢者等、移動制約者に着目したいと思う。充実したサービスを提供したい。
  • 今回の計画とは直接関わらないかもしれないが、現在話題となっている「ライドシェア」については、柏市はどう考えているか聞かせてほしい。

(事務局)

  • ライドシェアは、現時点では我が国において法制度等の課題があるため、現状の公共交通網形成計画の対象と考えていない。しかし、今後検討を進める中で法制度が変わり、市民の交通手段として考えられるのであれば、検討する可能性はある。

(会長)

  • ライドシェアの説明の補足をお願いしたい。

(事務局)

  • ライドシェアとは、登録している一般の人が自動車で移動する際に、同じ目的地に行きたい他の人を同乗させ、対価のお金をもらう仕組みである。

(委員)

  • 少し補足すると、自家用乗用車を使用して、人々を輸送し、運賃を徴収するというものであり、アメリカ発祥で世界60カ国くらいまで広まっている。一日200万回以上のマッチングがあり、スマホアプリを通して利用者と運転者をマッチングするというものである。
  • ロサンゼルスではライドシェアによって、タクシー会社がほとんどなくなった。タクシー利用者がライドシェアに移行したのではなく、タクシー運転者がライドシェアの運転者になってしまい、従業員がいなくなったためといわれている。日本でも過疎地ではライドシェアの活用が始まっているが、柏市では慎重に判断してほしい。

(会長)

  • 新しい交通手段が出てきているが、カシワニクルというデマンド型の交通もあるため、ほかの交通手段との調整も図る必要はあると考えられる。
(3)-2 住民等アンケートの実施

事務局より資料4-2について説明。

(委員)

  • WEBアンケート調査を行う場合、高齢者にうまく配布しないと偏りが生じるのではないか。
  • 幹線と支線に分けるといった内容を記載する場合、支線のサービスレベルなど適切に示すべきである。単純にサービスが低下するとも限らないため、よく精査したほうがよい。

(事務局)

  • WEBアンケート会社に問い合わせたところ、各年代の登録者数は一定程度存在するため、必要とするサンプル数は回収可能と考えている。しかし、あくまで推測であるため、サンプル数が不足する地域があれば紙ベースのアンケートで補足することを考えている。
  • 幹線・支線の表現方法については工夫する。

(会長)

  • 今回のアンケート調査設計は一般的なものと比べるとかなり丁寧である。WEBアンケート調査の信頼性は向上してきているが、紙ベースのアンケートと合わせて行うことで信頼性の検証も行うことができる。
  • また、商圏をまたいで柏市内だけでなく来訪者向けの調査も行うことになっており、眠っていた課題や不満が浮き彫りになり、多方向から課題を抽出できると考えている。
  • どういう調査設計にするのかについては、事務局で今後精査していただく。

(委員)

  • 資料4-1の中で、色つきで現在のバス路線および運行本数を示している。高齢化が進む中で、色のついていない地域の足をどのようにして確保していくのかが課題である。市民アンケートにおいてはどの項目で、そのような地域に住む者の声を吸い上げることができるのか。

(事務局)

  • 交通不便地域の居住者ニーズについては、市民アンケートの「バス交通について」の「公共交通の利用が不便な事項」で確認できるのではないかと考えている。また、個人属性の住所や最寄りのバス停までの距離等から目的地の状況や課題を把握することを考えている。

(委員)

  • 「今後の地域の足についての要望」といった項目を設けるなどしてはっきりと回答する欄を設けたほうがよい。

(事務局)

  • アンケートの最終設計では考慮していく。

(会長)

  • 交通不便地域の足の確保については、公共交通でサポートするのか、福祉でサポートするのか、判断が難しいところである。立地適正化計画の居住誘導地域以外での移動を公共交通で担うか否かについては、とても難しい領域である。
  • そういったところを地域の特性に合わせてどう考えるのか、交通弱者の問題をどう踏み込んでいくか、今回の計画でカバーできるところ、また今はよいが将来的にカバーできなくなる部分が少しずつ見えてくる。細かいケアを計画の中にどう連動させるか、いろんな難しい問題がこれから出てくる。
  • アンケート作成の際には、事務局内で議論していただくこととする。

5.閉会

5 次回開催時期

次回の協議会は平成28年11月に開催予定

会議資料

資料1-1 立地適正化リーフレット(PDF形式 921キロバイト)

資料1-2 柏市立地適正化計画について(PDF形式 11,829キロバイト)

資料2 国庫補助金の交付決定(PDF形式 90キロバイト)

資料3 委託事業者の決定(PDF形式 43キロバイト)

資料4-1 網形成計画策定資料(柏市の現状等)(PDF形式 7,581キロバイト)

資料4-2 網形成計画策定資料(住民等アンケートの実施)(PDF形式 277キロバイト)