第3回 柏市自転車利用環境整備計画策定協議会会議録

1 開催日

平成27年1月29日(木曜日)午後2時~午後4時

2 場所

柏市役所分庁舎2第1、2会議室

3 出席者

1.委員

鈴木委員(議長)、佐藤委員、片山委員、永安委員、竹内(昭)委員、片岡委員、奥田委員、寺嶋委員、中村委員(髙橋氏代理出席)、長妻委員、竹内(辰)委員、中村委員、後藤(清)委員、後藤(勝)委員、實川委員

2.事務局

交通政策課 清水課長、佐藤副参事、後藤副主幹、内藤主事、増田主事

3.傍聴者

0名

4 議事(概要)

1.第2回協議会を振り返って

  • 事務局 資料1の3「主要施策」の統一的なサイン・路面標示を行うには調整が必要、とのご指摘については、千葉市の事例を参考に本日の資料として纏めさせていただいた。また、同資料の4「自転車ネットワークの選定」について現在の検討段階をより明確に、とのご指摘については、自転車ネットワーク計画対象路線の考え方として整理及び図面化し、第2回協議会資料の修正版として配布させていただいた。

2.自転車ネットワーク計画について

  • 委員 自転車専用レーンなどの路面標示の仕方について、自転車の通行帯が自転車並びに車のドライバーからも一目瞭然で認識できるものにすべきである。新柏さくら通りでは白線が引いてあるが、その内側に青い矢印を標示するということか。
  • 事務局 新柏さくら通りでは、青い矢印を外側線の歩道側に標示する。現状、道路の路肩幅が1.0m程度確保されており、矢印の幅75センチメートルから90センチメートル程度で、外側線にかからないように標示したいと考えている。また、路肩幅が1.0m程度確保できない路線については、車道混在の整備として外側線の上に青い矢印を標示する予定である。 
  • 委員 一方、柏の葉公園東側の道路は、新柏さくら通りと異なり路肩幅が1.5メートルと広いので、青い線を引いて自転車専用レーンとするのか。路肩幅が1.0mと1.5メートルとでは仕分けをしなければならないのか。
  • 事務局 路肩幅が1.5m確保できなければ自転車専用レーンは設置できないと考えている。柏の葉公園の道路については基本的に路肩幅1.5メートルを確保できるが、交差点付近については右折レーンなどもあり路肩幅1.0mの確保も困難と想定している。交差点部については、自転車専用レーンの設置ではなく車道混在で青い矢印を標示することを想定している。
  • 議長 自転車専用レーンか車道混在かによって、車両に対するルールも変わってくる。
  • 委員 現実問題として、新柏さくら通りでは、外側線より歩道側に侵入してくるドライバーがいたり、路肩に駐停車しているケースをよく見かける。青いラインを引き、一目でわかりやすくすることが望ましいと考える。
  • 事務局 自転車レーンについては規制が絡むので、交通管理者等と協議をしながら進めていく必要がある。千葉市からも、自転車レーン整備後に車両の駐停車をなくす、という課題は解決できていないとのこと。
  • 議長 青いラインを引くことで駐停車が減るという事例もある
  • 委員 道路に引かれているライン全般に言えることだが、降雨時は路面が滑りやすいとの話を自転車利用者から寄せられている。どのくらいの厚みが適切なのか、利用者からのご意見があれば伺いたい。千葉市の事例のように真ん中を空けたほうが安全にも思える。
  • 事務局 塗装の厚みに関しては千葉市にも話を伺っており、やはり厚すぎるとハンドルがとられやすいとのこと。通常、外側線等の厚みは1.7ミリメートルから2.0ミリメートル以下で管理されており、同じ基準で整備を進めたが、それでも厚いとの意見が多く、現在は厚み1.0ミリメートル程度で施工しているとのこと。
  • 委員 バス停付近の整備についてお聞きしたい。
  • 事務局 自転車レーンについては、道路上にバス停車帯が確保されていれば青いレーンを設置し、バス停車帯が確保されていなければバス停車部分のみ青いレーンを設置しない。一方、車道混在については、バス停車帯の有無にかかわらず青い矢印を標示していくことになる。参考までに、本日配布の資料3の5ページ右下にイラスト図があるので参考にして頂きたい。柏の葉の路線についてはバスベイがある箇所、ない箇所の両方がある。
  • 委員 バス停という路面標示がない箇所に自転車専用レーンを設ける場合、新たに『バス停』標示が追加されるということか。
  • 事務局 資料にあるように、バス停を明確化するという方針であるので、実際に整備していく中で協議を行っていきたいと考える。
  • 委員 バス事業者としては、バス発着時に自転車と接触する危険性を避けたいので、整備の際に配慮してもらいたい。また、バス停付近の整備としてバスベイにバスを入れずに自転車を逃がす方法があるが。
  • 事務局 バスベイを整備する上で、柏市では、道路幅員にゆとりのある路線が少なく、工事費用もかなりかさむことから、非常に難しいと考える。また、都市計画道路など広幅員の路線での整備の可能性はあるものの、一度整備した道路を再整備することは難しい。整備予定のある都市計画道路等で検討していきたい。
  • 議長 この点については、自転車利用者にもルールを周知していくことが重要である。
  • 委員 資料3の8ページ右上に『(仮称)かしわ自転車ネットワーク連絡調整会議』を設置するとあるが、おそらく区域を分けて検討して行くことになると思われる。どのようなエリア分けにするのか等を含め、具体的な推進体制について伺いたい。
  • 事務局 まずはモデル路線の整備について検討を進め、その後、路線ごとに順次検討を進めていくことになる。
  • 委員 あまり細かく検討しても時間がかかりすぎるが、路線全体で考えなければならないこともあるので、バランス良く進める必要がある。
  • 事務局 道路管理者、交通管理者等とは、通学路の安全対策等に関してこれまでにも協力を頂いてきた。今回も自転車だけでなく他の事業とも関連させて進めることで相乗効果も期待できると考えている。 そのような様々な場面でお話させていただく機会と、集中的に協議を進める機会と両方の場を設けながら、柏市が先導して進めていきたいと考えている。
  • 議長 同じく資料3の8ページ左下では、市民や各事業者等との協力、連携も記載されている。関係者が定期的に集まるような体制を計画書の中で位置付けておくことで、今後、情報を共有し検討を進めて行きやすいと考えられる。
  • 事務局 市民アンケートの結果を共有する機会として連絡会議のようなものを設けたり、市民のご協力を頂きながら連携して進めていきたいと考えている。
  • 委員 資料3の7ページ右下に『法定外の誘導サイン・看板等』について記載されているが、今回のモデル路線の一つである柏の葉キャンパス駅周辺は、海外からの留学生なども多いので、例えば絵だけで判りやすいピクトグラム等の選定をして頂きたい。柏市には公共サインマニュアルというものがあり、その中にピクトグラムについての記載もあったと思われるので、それらも調整した上で検討していくと良いのでは。
  • 事務局 特に、国際都市を目指している柏の葉駅周辺では、スポーツ感覚で自転車に乗られている外国人の方も多いと思われるので、そのような方々にもご理解いただけるようなユニバーサルデザインを心がけたい。
  • 委員 歩道上を自転車が走行しているのは世界的に見ても稀であると聞く。外国の方々の方が自転車の走り方についてよく知っているように思えるので、意見を聴くのも良いのでは。
  • 議長 これまで自転車に乗ってこなかった外国の方々の中には、日本では、自転車が歩道を走るのは当たり前と捉えている方も少なくない。周りに倣って知らずに違反していることもあると思われるので、ピクトグラム等で示すのは効果的であると考えられる。大学においても学生相手に指導を行っているが、なかなか浸透していない。
  • 委員 千葉国道の東葛飾地域では、鉄道と平行している国道が多く、事故形態を見ても、駅に行く為に国道を横断する際の事故が非常に多い。国道事務所としてネットワークを重視しているが、より交差点での自転車の誘導の仕方に重点を置いている。国道を横断して駅に行くという動きが多いようなので、その辺を中心に、地域のネットワークと併せて検討していきたいと考えている。
  • 事務局 費用対効果や危険箇所の回避という店では、ネットワークという観点にとらわれず、ポイントを絞り実践していくということも重要なので、国道や県道とも連携を図って取り組んでいきたい。
  • 委員 警察等の話を聞くと、出会い頭の事故や巻き込みなど、交差点での事故の発生率が多いと聞いている。海外の事例でも、車の停車位置より自転車を前に出して視認性を良くすることで自転車の安全性を高めている。交差点をどうコントロールするかがポイントとなってくる。
  • 委員 警察サイドの話も聴き、協力を仰ぎながら進めていくべきである。
  • 委員 宇都宮市などいくつかの自治体では、自転車専用レーンで自転車の停止線を前に出すという試みがなされている。荷捌き等のある場所では利害関係もあって難しいとは思うが、住宅地等ではポストコーンを立てるなどの試行も検討する必要があるだろう。
  • 議長 今回の進め方として、モデル路線で様々な知見を得るということであるので、いろいろな事例を参考にしていくのが良いと思われる。ただし、整備の延長が短いところでは効果が上がりにくく、交差点でレーンが途切れると、不安からまた歩道に上がってしまうのでは、これまでと同様で、交差点内での事故の根本的な解決にはならない。途中で切れてしまっては意味がないので、将来的な計画も見据えるとともに、他の計画とも連携をとりながら効果の見える取り組みを行っていく必要がある。
  • 委員 資料3の4ページにあるように、柏市における県道及び主要地方道は旧街道をはじめ過去に整備された路線が多く、路肩幅1.0メートル以上を確保できている路線は少ない。また、両側に家屋が張り付いているため道路拡幅は困難で、レーン整備等は難しいと考えてきたが、資料にあるような車道混在型の路面標示であれば、ご協力できると考える。優先順位等を検討しながら実施していきたい。
  • 議長 細かい点ではあるが、青い矢印をナビマークと称しているが、東京都ではピクトグラムもナビマークとしているので、混乱を招くかもしれない。

3.サイクルシェアを中心とした自転車の利活用の推進について

  • 委員 「手賀沼周遊レンタサイクル」について、利用者が減少していることもあり、サイクルステーションの位置の見直し検討を行っている。柏市民体育館のステーションは北柏ふるさと公園に移設する予定である。また、同資料11ページのかしわスマートサイクルのポートマップにおいて、東大環境棟裏の東側に東葛テクノプラザという施設があり、ポートも併設されている。以上2点について資料の修正をお願いしたい
  • 事務局 最終的な数値が計画策定時期(平成27年3月末)に間に合うようであれば反映させる。間に合わなければ「○年○月現在」というような表記としたい。
  • 委員 平成25年3月まで利根レンタサイクルというものがあったが、利用者数の減少により廃止されてしまった。手賀沼レンタサイクルについても、どのような人が利用しており、またどのような需要があるのか、などを明確にした上で、事業を展開したほうが良いのでは。
  • 委員 サイクルポートの位置が知られていない。サイクルポートが単に貸出及び返却のみを行う場所になっている。自転車の楽しみを伝えられるような役割も担うべきと考える。また、立派な貸出車両が揃っていても、利根川や手賀沼などサイクリングに最適なロケーションがあっても、サイクルポートへのアクセスが悪いなどで、十分に活かしきれていない現状である。市民サイクリング大会など市民が自転車の素晴らしさに気づけるような仕掛けを検討し、うまくPRしてもらいたい。
  • 事務局 既存のシステムを活用し、観光やスポーツなど他の分野とも連携して「はしる」環境づくりを”ALL柏市”で総合的に取り組んでいきたい。また、ボランティアの方々やNPOの皆様方とも連携し展開していきたい。今回の自転車総合計画では、今後の高齢化並びに地域環境の変化においても、自転車が重要な役割を担うことを位置付けていることを伝えていきたい。 
  • 議長 コミュニティサイクルは全国的にみても黒字となっているところが少なく、どの自治体も苦労していると聞く。どのような点が課題となっているのか、また積極的に活かしていく為にどのような方法があるのかが今後の課題である。自転車を財産として活かせる取り組みが必要である。 

4.その他(自転車等総合計画案並びにパブリックコメントの実施)について

    • 事務局 約1ヶ月間パブリックコメントを募集し、頂いた意見の中で計画に反映できるものについては計画に反映させるとともに、その他の意見も含めて整理し計画を策定する。次回、第4回の協議会では、パブリックコメントで頂いた意見の概要とそれに対する柏市の対応、整備計画への反映などを皆様方に説明し、最終的な計画案の取り纏めとしたい。

    5.次回開催について

    • 3月25日(水曜日)の開催を予定している。時間並びに場所については別途ご案内します

    5 会議資料

    (資料1)第2回協議会議論のポイント(ワード2003形式:36KB)

    (資料2)第2回協議会資料(修正・更新箇所)(PDF形式:792KB)

    (資料3)第3回協議会資料150128(PDF形式:7,900KB)