令和元年度第3回柏市生涯学習推進協議会議録

1 開催日

令和2年1月28日(火曜日)午後1時30分~午後3時30分

2 開催場所

沼南庁舎5階 501会議室

3 出席者

(委員)
池沢会長、清水副会長、上野委員、末武委員、高橋委員、常野委員、内藤委員、並木委員、根本委員、三好委員

(事務局)
小貫生涯学習部長、髙村生涯学習課長、渡邊同統括リーダー、船越同統括リーダー、三田上同担当リーダー、山本同担当リーダー、高野同主事補、萠抜生涯学習専門アドバイザー、石井生涯学習専門アドバイザー、馬場生涯学習専門アドバイザー、石田教育総務課長、坂口中央公民館長、橋本同担当リーダー、橋本図書館長

4 内容

  1. 開会
  2. 生涯学習部長あいさつ
  3. 事務局より報告
  4. 本日の協議 
  5. 今後の開催予定 
  6. 閉会

5 事務局より報告

事務局より「会議資料」を用いて説明。

6 協議事項 第4次柏市生涯学習推進計画(骨子案)の内容について

池沢会長:事務局からのご説明を聞き、骨子案についてご意見を伺いたい。常野委員、根本委員、いかがか。

常野委員:私はこの計画の運営というのは、すごく難しくなるだろうと思う。つまり70歳まで働けと言われていて、75歳になったときに、後期高齢だと車の運転もしてはいけないという時代になってくるかもわからない。そういうことも踏まえながら、「そうじゃないんだ」と高齢者が頑張らなければいけないということは確かなのだが、この動きの中で、一つずつのテーマは、取り組もうとする人のイノベーション、要するに改革の領域だと思う。どこかを何か良くしようということより、ガラッと形態を変えながら新しい考え方で進んでいくというようなことだったら、もう少しこの文章の中に、その背中を押すようなことがあるといいかなと。私は、「とにかくやってごらんなさい」というのが口癖です。とにかくやってみて、みんなで苦しみながら考えて、やってみて失敗すれば、次の壁が一つずつ見えてくる。苦しみながらと言ったら問題だろうと思うが、こういう優しい文言も後ろに付けると、スタッフが、個々にそこに行きながら相談に乗れるというような形だろうと思う。

池沢会長:具体的には、どの場面にどのような言葉を入れたらよいか。

常野委員:冒頭から「とにかくやってみて」というメッセージがあるといい。

池沢会長:今、75歳後期高齢者の運転免許のことがあったが、人生100年となると、色々学ばなければいけないことが出てくる。また、世代を問わず生涯学習が必要になると思う。他の方にもご意見をいただきたい。

根本委員:生涯学習に対しての情報発信、情報提供というのが非常に大切ではないかと思う。第三次で生涯学習の情報提供というのを大きな柱として据えていますから、第四次では何らかの形でこの情報発信を行ったらよいのではないか思っている。13ページのこの3つの柱立て、要は、いいスパイラルを形成するには、やはりそれなりの情報発信。ここにあるように「楽しく面白く」というのがキーポイントになると思う。地域に参加する、あるいは生涯学習活動に参加するには、楽しくなかったら、誰も参加しない。何が楽しいかというと、やはり人間関係の構築。組織と地域の連携協働に非常に重きを置かないといけない。「継続性がない」、「持続性が保たない」では、どうしようもない。これが四次、五次と続く、いいスパイラルを形成するには、そのスタートラインが楽しくないといけないのではないか。どうしたら楽しいかというと、いろいろ今まで地域の地縁組織に関わっていない人に、まず関わっていただける機会をつくること。関わることによって、その内容を知ってきて、やがて面白くなってきて、今度は心を寄せるということになる。心を寄せることによる繰り返しで、今度は次の関わりができてくる、次の関わりができてきたら、さらなる心を寄せる、心を寄せてそこに定着していただければ、楽しくもなるし、ここに書いてある面白くもなる。そこがスタートラインじゃないかと思う。生涯学習の情報発信をして、まず、地域に関わっていただく、あるいはいろいろな地縁組織に参加していただくということ、それが第一歩じゃないかと思う。この資料は素晴らしいと思うが、この資料のとおりにいくためには、さらなる何か手法を考えなくてはいけないのではと感じている。とにかく関わっていただくこと、心を寄せるということがキーポイントではないか。

池沢会長:「心を寄せる」という言葉をいただいたが、もっと具体的に何か、出していただくことはできるか。

根本委員:最近、私の地域で学校との連携という意味で、学校の校長にお願いして、地域と学校の顔合わせ会を行った。子どもは自発的に地域に参加しようというようなきっかけは作れない。つまり、親が地域に参加することによって、子どもも同時にそこに付いていって、子どもが「楽しかった、面白かった」という印象を持てれば、いいスパイラルができる。地域は学校との連携はあるが、学校の保護者との連携というのはあまりない。保護者、地域がいろいろ顔を合わせることによって地域が見える、また、地域が学校を覗くことができると思う。やがて来るであろうコミュニティ・スクールは、地域との連携がなかったら、成り立たない話だと思う。そういう意味で、やはりこれからは学校あるいは地域の地縁組織を運営するのは、地域との連携がなかったらできない。柏には、だいたい300の町会があり、その町会を取り巻く環境に20のふるさと協議会がある。ふるさと協議会はいろんな組織の集まりとなっている。そのふるさと協議会を軸にした地域の連携が必要ではないかと思う。各ふるさと協議会と学校との連携、これが強まれば自然と生涯学習にも派生するし、社会教育の方にも届くということになると思う。多世代交流などのいろんな活動をしている地縁組織があるため、学校の保護者に地域を理解してもらうことによって、この運動が広がっていくのかなと思う。先ほど常野委員から話があった、やがて来るであろう高齢者社会で免許証が返納されるということは、あまり遠くない将来において来ると思う。と同時に、核家族が進んで自分の子どもが家にいないとなると、足の問題が出てくる。足の問題が出てきたら、事業者がやっているバス、あるいはタクシーでは間に合わないというケースが必ず来ると思う。生涯学習、あるいは社会教育、そういう方々のバックアップがあってこそ、いい活気のある地域環境というのができると思う。私は学校と地域の連携が大切だと思う。

池沢会長:確かに生涯学習というのは、極めて簡単に言うならば、自分から自主的に学ぶ学習で、自分からしていく。それから社会教育では、国の法律に定まっているとおり教育を受ける。教える人がいて学ぶ人がいるという、そのぐらいの差があるが、社会教育から発展してというようなこともあり、生涯学習は社会教育を含んでいるという捉え方もいいのかもしれないので、なかなか難しい点だとは思う。学校教育との連携について、小学校の校長先生として並木委員はどのようなお考えをお持ちか。

並木委員:今の根本委員のお話は貴重なお話だと思う。本当に学校と地域、やっぱり保護者と関わっていかないと、教育が行き届かないということはすごく感じている。各学校でこれからどんどん取り組んでいくコミュニティ・スクールでは、「社会に開かれた教育課程」というのが、学習指導要領の完全実施に向けて言われている。要するに学校を開いて、より一層共に教育をしていこうと、そういうことに向けてやらないといけないと、私も強く思う。ただ、やはり学校の中では、業務改善、多忙化で、先生方が11時間、12時間の労働時間があり、その中で、どのように時間を作り出し保護者との関わりをより一層強めていくというのは、やりたいところだが、非常に難しく、なかなか物理的に厳しい状況である。そういう意味では、ここに書いてある方針に私は賛成ですし、この文言で私はいいと思っている。あとは、何を提供し発信するかという具体的なメニューがたくさんないと動かないと思う。この先の段階で、具体的に動かしていく、作っていく、学校に情報を求める、あるいは地域の方にアンケートなりの情報を求めるということをしていくといいのかなと思っている。そういう意味では、実は教職員も忙しいし、保護者も非常に忙しい。そういう所をつなげるNPOの存在だとか、つなげる役割の方、お仕事をしていただける方というのがあると、少し変わってくるのかなと思う。先生方にさらにこういう仕事をしてくれと、分掌を増やすというのは、学校としては非常に難しいところ。今日のいろいろな委員の皆さんのご意見は、学校に持ち帰って私も検討していきたいと思っている。

根本委員:私はこの前、小学校との会合で、先生は非常に忙しく、本来の仕事を非常にやる時間がない。ならばこそ「地域の人の手助けが必要じゃないか」と申し上げた。地域には会社を退職されていろいろ知見、あるいは経験をお持ちの方や何かやりたいんだけれども、糸口がないという人も結構いると思う。地域が学校に対して、いろんなお願いはあまりしないが、学校が地域に対してのお願いを遠慮なく言っていただきたい。例えば、校庭にある樹木の枝打ちをお願いするとか、あるいは校庭の除草をお願いするとか、そういうことも地域に声を掛けてくださいということを申し上げた。それによって何らかの地域と学校の糸口ができると思う。それを教職員がやるんじゃなくて、PTA、保護者、あるいはそれで届かない場合は、地域の人の手を借りることも一つの方法ではないかということを申し上げた。確かに先生方は今、大変ですから、いろんな労働改革というものが出されると思う。これからは地域の人の力を借りるということが、学校には求められることではないかと思う。

池沢会長:本当に先生方はお忙しい。プログラミング、英語も入ってきましたし、その他に研修をたくさん受けなければなりません。何かお助けできることがあるといいと思う。上野委員、三好委員、高橋委員の3名の方にご意見を伺いたい。

上野委員:地域との関わりについては、私も希薄だなと常々思っている。私自身は子育てをしながら、地域の親子会の役員をやったり、本年度はPTAの役員を務めている。地域のつながりについての課題をものすごく感じている。小学校の場合はPTA活動もかなり盛んで、地域との関わりもある方だが、全体をみると、共働きの家庭が増えている中で、PTA活動自体が重荷であるという声も多数あって、学校と保護者との関わりというものも薄くなってきているのかなというのを周りを見て感じている。この計画については、14ページの取組方針の所で、「はじめるきっかけ」、「もっと知りたい、つながりたい」、「ひろく伝えたい」というフェーズごとに、すごく分かりやすく方針が作られていて、とてもいいと思う。そこについては並木委員と一緒で、どう具体的にやっていくかというのを、もっと明らかにしなければいけないのではないかと思った。

三好委員:地域の者ではあるが、1人の市民としてというところで意見を述べさせていただきたい。その前に本当に些末なことですが、この計画の中の表現について、意見があります。11ページの「学びとは何か」という所ですが、「学びとは『さまざまな活動をすることにより、その人の行動が変わること』と考えると」というふうに書かれていますが、私の考える学びと、ここに書かれている「活動をすることにより」というところが、少し私の中ではリンクしづらいところでした。新たなことを知ることによって、それを身に付けた力によって、また新たな世界が広がってというような認識、学びとは、そういうことかなと思っている。活動するとか、行動が変わるということになると、どうしても何かをすることがゴールというふうに捉えがちになってしまうのかなというところが、少し気になった。例はとても分かりやすいと思ったが、「子育てサークルで話しているうちに気持ちが楽になり、いつの間にか子どもとの時間を全力で楽しむお母さん」という所がありますが、「全力で」という所は、ぜひ消していただきたい。話しているうちに気持ちが楽になるというのは、いろんな情報を得たり、リフレッシュすることでという意味なんでしょうが、ここの所に妙に引っかかった。それから、基本方針について、「目指す方向性」という所で、これは池沢先生のご意見書の中からの所だろうと思うが、表現のところで大変申し訳ないが、(1)の下から4行目の辺りで「子どもたちを全世代で、また、地域総がかりで育てる視点を持つことが求められています」というふうに書かれていて、本当に全く共感するところです。「全世代で」、「総がかりで」という所ですが、この「育てる」というところが、「育む」にならないかなと思った。「育てる」という言葉が、どうしても「育ててあげる」、「先生が教えてあげる」みたいに、私などは引っ掛かってしまうので、「育む」というような表現にしていただけると大変響くのではないか。また、市民活動の1人の人間として生涯学習というものを考えたときに、もちろん地域活動はしなくてはいけないし、していただいているおかげで、皆さんのお力のおかげで、私たちは楽しく明るく安全に暮らせている。その点を学び、その点で力を発揮していかなければならないというのは、もちろん分かるが、今の計画の中でも、協働推進課の市民大学とか、カシワワカモノプロジェクトとか、そういうことがありますが、そういう地域に限らない広がりを持った学習というところも、入口としてはとても入りやすいのではないか。少し若い世代や、子育て中の方に関すると、そういう地域という限定したところではなく、市全体とかもっと大きな意味での入口というのがあると、入りやすいのかなと感じた。それと同様に、学生さんは毎日勉強をしている。そこにプラスアルファ地域の中での社会体験などの学習以外の学びというようなところも、どこの部署になるかは分かりませんが、ぜひどこかの行動の計画として、一つ入れていただければと感じている。並木委員の「NPO」というお話もありましたが、緩やかにつながっていけるような市民の活動の育成とかに関しても、やはり生涯学習の一つと感じた。

池沢会長:「育てる」というのは、育っていくようにというか、要するに涵養していくような地盤というか、社会をつくっていきたいというような捉え方にしていけばいいと思う。「育てる」というと、あまりにも「教育してあげる」みたいになる。私もお話を伺い、同じ考えを持った。高橋委員お願いします。

髙橋委員:取組方針とかは賛成です。この方針で進められればというのが、まず感想です。福祉分野では、やはり今は地域共生社会をつくっていこうというところが非常に大きいところだが、どうしても福祉分野では限界がある。その時に生涯学習の領域の基礎となる部分の動きというのが非常に大事になる部分がある。「始めるきっかけ」の所に、それについて少し触れられているが、「地域コミュニティをつくっていくんだ」という観点の中に、「地域共生社会をつくっていこうと、そこを目指していこう」というような強いメッセージは、どこかに入れていただきたい。情報に関することですが、これも非常に難しい部分がある。私どもで最近起きたのが、高齢者の活躍を願って、高齢者に関わる情報をできるだけ集めようとしたが、どうしても我々で集められない情報というのがある。具体的には、ボランティアの関係は強いが、例えば、趣味とかのサークルの活動が近隣センターでどういうのが行われているかというのが、なかなか拾えていない。探してみたら、生涯現役促進協議会で実はしっかり取っていらしたとか、我々が知らない所でちゃんと情報は網羅されていたりするが、我々自身がそれの調べ方が分からなかったりということもある。そういうものを市民が広い情報の中で選択できるように、どう情報を一元化していくかというのが、簡単そうで難しい課題である。もし、この計画を基にその辺りにチャレンジできたら、非常にうれしい。あと、循環に関することですが、好循環ということで図柄を押さえ、真ん中に情報があるということで、本当にいいスパイラルが起きたらいいなというのが感想です。これから各施策体系ごとに事業が紐付いていくかと思うが、実際に始めるきっかけに関わる事業を落としていったときに、担当をまたいだり、事業をまたぐことになると思う。その際に、この循環どおりに流れていくかどうかというところが、一つポイントになるかと思う。できれば実務部会等で、それがつながっていくような形で連携ができたらうれしいなと思う。最後に、これはこの段階で書くべきかどうかというところですが、SNS(ソーシャル・ネットワーク)を上手に使っていき、それと向き合うという時代にあって、さらにはAIが発展していったときに、むしろ生涯学習のニーズというのは増えていくんじゃないかなとか、その辺りを今回の計画で書き込むかどうかというところは、ぜひ他の委員の方にも聞いてみたいなというところです。

池沢会長:確かにSNS(ソーシャル・ネットワーク)やAIと聞くと、コンピューターをいじるだけで怖い人もいるので、そこを学ぶことが生涯学習そのものになってしまうのかなと思ったりもする。その辺もまた皆さんにお話し合いをしていただくといいと思う。情報ということでは、内藤委員お願いします。

内藤委員:情報発信の関係について、私ども県の施設と柏市との立ち位置はちょっと違いますが、私どもも生涯学習情報提供システムを作り、柏市の情報も含め県民に広く情報を発信している。現在、柏市のシステムはあり、それでなおかつ今回のこのテーマの中に、「情報提供による学びの支援」という新しい項目を出されたということは、これは非常にいいことだと私は思う。生涯学習に関していえば、柏市も私どもも同じような課題があると思っている。私どもも今年度はSNS(ソーシャル・ネットワーク)とか、ホームページ等も含めて、いろいろな試みをして、今まではFacebook(フェイスブック)も過去にやっていたような所があったが、そこの所はあまりやっていないというような状況が分かったので、今年度は積極的に取り入れようと、さらにTwitter(ツイッター)もやってみようと取り組んで参りました。ただ、皆さんご承知のとおり残念ながら途中で休止をしてしまったので、その成果がどうなっているかというのが、今まだ見えないところです。これは継続的にやっていくつもりでおります。それと併せて、紙ベースでも支援していく必要があるだろうということで、両方を合わせてやっているところです。その辺の成果というものは、今後検証していくことになろうかとは思っているが、引き続きやっていきたいと思っている。私が今までの説明等を聞いている中で、まず第三次の総括意見ということで、池沢先生がまとめてくださっております。この中で私も非常に共感したというか、これがキーワードだろうなと思ったのは、「人生100年時代」、それから「若者から高齢者まで、全ての市民が元気で活躍し続けるコミュニティをつくる」これも大変重要なことだろうと思っている。それから障害者支援のことにも触れられておりますので、やはり「共生社会」、これは現在大事なことだろうと私は思っている。具体的にどう進めていくか、前にも言ったかもしれないが、やはり行政は、きっかけづくりだと思っている。市民にいかに関心を持ってもらえるとか、やってみようとか、そういうきっかけを与えられればいいのかなと思っている。これから実務部会に入っていくと思うが、事業を進めていく上では、当然予算もある程度固まっていると思うので、この資料の16ページ以降に入っているものはある程度限られてきてしまうのかなという気はします。先程、並木委員が「学校も大変忙しい」とおっしゃっておりましたが、学校も教員も働き方改革をすべき時代だとは思う。柏市のコミュニティ・スクールは、本年度から動き始めているようだが、私が一番思っているのは、コミュニティ・スクールを上手くやるには、やはり学校現場が変わらないと駄目なんじゃないかなと思っている。ぜひ、上手く進むようにやっていただきたい。

池沢会長:末武委員お願いします。

末武委員:この基本方針や取組方針については賛成です。この中の14ページに、「障害の有無や、言語や時間・経済的制約にかかわらず、共に学ぶ環境の充実」とありますが、こういったこともこういった所に記載していただけることによって、理解も深まっていくかなと思う。今後、具体的に障害のある方が情報を受け取る時に、柔軟な対応が可能であるということとか、多様な学びが認められる場所なんだということが分かるような記載があると、安心して参加したいということができると感じる。障害があると、困難なことや、苦手なことがあるのかに目を向けがちだが、得意なことがある子どもたち、また、障害者の方たちがたくさんおりますので、そういった方が伝える側になる機会とか、そういった場もあると思う。それによって、地域の方と一緒に活動できるとか、そういった場所があるということで、人生に張りも生まれますし、地域の方とつながれるということで、地域の方と学び合える、支え合えるという環境が、やはり意欲につながって、また学ぼうという意欲につながっていくと思う。今後、その辺りを具体的にしていくことで、皆さんで共に学んでいくというところが実現するのかなと思っている。

池沢会長:他に何かございますか。

根本委員:生涯学習というのは、一つの新規事業ではなく、地域でいろんな取り組みをしている。祭りから始まって、いろんな会合とか、それからいろんな集まりがある。その既存の活動に生涯学習の旗を上げて参加しろということではないが、生涯学習の委員がそこに参加して肌でその地域の感じを受けて、それで生涯学習という名の下に、何らかの形で参加していくことによって、生涯学習という言葉が肌に感じるようになる。かつて教育委員会の生涯学習担当者が、各地域に張り付いていた時期があり、地域のいろんな活動とともに、生涯学習の委員が行動をとっていた。「生涯学習の方だな」ということが、そこで認識できたが、今はそれがない。それで「生涯学習、生涯学習」と言っても、「何が生涯学習だ」、「分かりません」という人がほとんどだと思う。体を張って別に旗を立てろ、ユニホームを作れということではないが、生涯学習をしている委員あるいは教育委員会の担当者が、ある程度の地域のイベントに参加することによって情報というのが多少開示されるんじゃないかと思う。そうでないと、ここでお話ししても、生涯学習というのは、これだけの委員あるいは教育委員会の担当者だけで終わってしまう。生涯学習情報をどういう形で提供するのかということを検討しなければなりません。紙で提供するのか、文字で提供するのか、それは分かりませんが、何らかの形で、ネクストアクションというか、次のアクションをとる必要があるんじゃないかと思う。そうでないと、これは本当に机上の空論になってしまうと思う。

池沢会長:的が絞れなくなってしまうという問題も出てくるのかもしれませんが、全体として、例えば中学生が小学生を見るとか、そんなようなこと。確かに若者という言葉ではいろいろ入っておりますが、そういうことも入れていってもいいのではと、今考えてはおります。

根本委員:一歩踏み込み、Face to Faceで話し合いを持つ場が必要です。「私は生涯学習委員として来たんだよ」ということで、そうすれば組織の人も「理解ある生涯学習を招待しましょう」という形になるんじゃないかと思う。

池沢会長:全体を聞いていて、清水委員、いかがでしょうか。

清水副会長:今お話を伺ったり、それから私の地域でもそうですが、やはり生涯学習をやろうとするのに、例えば図書館でやりますとか、公民館でやりますとか、大学でやりますとかというと、なかなか行きづらい。それこそもっと地域の、例えばふるさと会館とかで、そんなに大きなイベントじゃなくても、みんなが参加できるような生涯学習の機会がたくさんあったほうが、結構行きやすくて入りやすいと思う。一度行くと、地域の人と仲良くできるきっかけはあるというのは実感している。うちのおばあちゃんは今86歳で、一緒に住みだしたのが73歳ぐらいの時。来てからラジオ体操に行く機会があり、そこからずっと朝のラジオ体操に行ってやっている。ラジオ体操に行き始めてから、そこの人と仲良くなって、お花見だとかにしょっちゅう誘われて、結構楽しくやっている。大きなイベントが、例えば遠く柏の駅であるとかというのよりも、小さいイベントが地域であったほうが参加しやすいんじゃないかと思う。それから、内藤委員、根本委員からもあったように、これをやっていくためには事業化をしたり、高橋委員からもお金が掛かって、そのお金の中でということなんでしょうが、やはりここはいい計画を考えて、「この計画を達成するためには、これだけお金が要るんだから、これだけ出してください」みたいな感じで、頑張っていただくことが望ましい。柏全体が、みんなが思っているように住みやすく、今、私は柏に来て20年ぐらいですが、本当に柏に来て良かったと思っている。本当にいい街だなと思っている。これをもっと良くしていって、この柏市が若い人にとっても魅力のある街であり続けるためには、地域社会がつながって、それでみんなで一緒に子育てできるような街になっていけばいいなと思う。

池沢会長:一言ここで言っておきたいというようなこと。何かございますか。

常野委員:今、近隣センターだとか、ふるさと協議会だとかという団体が柏にあり、その中でいろんな形のものが、今は動いている。本当にこれをやろうというならば、各拠点に人を1人付け、隣の地域とは文化が全然ちがうだろうから、同じ形で改善はできてこないだろうと思う。一つずつ実施するというのが、実質的に一番早いんじゃないかと思う。というのは、ここに出ていく人は、個々の競争をしないといけない。自分の所の成果を上げることも考えないといけないだろうし、それが具体的な成果につながるのではないか。組織的に考えなくてはいけない。ここで出ている一つずつの内容は、ほとんど未知のもので、それを地域の人だけで考えながら個々に追い掛けていくということは、すごく大変だと思う。そういうことも含め、組織の形態というものを考えていって、対応しなければいけないのではないか。

池沢会長:他に何かございませんか。本当に貴重なご意見ばかりをいただきました。次の計画の素案を検討する上で、もっと議論を深めていかれたらいいと思っている。

7 その他

次回の会議は、令和2年6月下旬から7月上旬を予定

8 傍聴者

なし

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