令和元年度第1回地域公共交通部会会議録
1 開催日
令和2年1月20日(月曜日)午後2時45分から午後4時15分
2 場所
柏市役所 本庁舎5階 第5・6委員会室
3 出席者
委員(15名)
藤井委員、根本委員、鈴木委員、多田委員、上西委員、矢島委員、山口委員、井出委員、竹浪委員、佐藤(弘)委員、吉﨑委員、加藤委員、中嶋委員、松丸委員、星委員
事務局
坂齊交通政策課長他7名
4 傍聴者
6名
5 内容
- 正・副部会長の選出
- 議題
ア 公共交通空白不便地域の対応について
イ 予約型相乗りタクシー「カシワニクル」事業計画変更案について
ウ その他
6 議事要旨
正・副部会長の選出
柏市交通政策審議会条例施行規則第5条第3項の規定による委員の互選により、部会長を藤井委員、副部会長を星委員に決定した。
公共交通空白不便地域の対応について
事務局より、公共交通空白不便地域の対応について、資料3、4、5及び議題1参考資料に基づき説明し、事務局案のとおり承認された。
なお、資料4柏市不便地区カルテ(案)及び資料5地域別評価(案)における人口の数値等については現在算定中であり、配布した資料は、概要、方向性を確認していただくための参考資料である旨説明した。
予約型相乗りタクシー「カシワニクル」事業計画変更案について
事務局より、予約型相乗りタクシー「カシワニクル」事業計画変更案について、資料6、7、8及び議題2参考資料に基づき説明した。
本議題について、今後、関係者との調整を進めた上で、次回の地域公共交通部会において諮ることとなった。
7 主な質疑応答
公共交通空白不便地域の対応について
(根本委員)
プライオリティをつくるにあたっての評価の中で、点数の位置づけと、ヒアリングとはパブリックコメントなのか、対象者は誰で、どのような形式で行うものなのか、アウトラインでよいのでお聞きしたい。
(事務局)
ヒアリングについては、地域に入って生の声を聞いていきたいと思っている。
点数については、緊急度、優先度が高そうな地域から、現地で声を聞いていきたいと思っている。
(根本委員)
地域のどのような方を対象にコメントを求めるのか。どこを窓口として集まっていただくのか。例えば民生委員の方や学校に声を掛けるとか、具体的なものが決まっていればお聞かせいただきたい。
(事務局)
現時点では確定していない。想定として、まとまりのある団体にお伺いしたり。ステークホルダーの方に橋渡ししていただいたり、地域ごとに伺いやすい形式を取っていきたいと思っている。
(松丸委員)
交通不便地域の定義と場所の設定について、鉄道駅から800メートル、柏駅とキャンパスは1キロメートル、バス停から300メートルで本数が1日片道15本、というこの定義に根拠はあるのかお聞きしたい。
不便地域を解消するための対応案について、安易に病院のバスやあびバス、グリーンバスと連携するのはどうかと思う。お出かけ支援バスや沼南地区のコミュニティバスは大失敗に終わった過去がある。病院のバスは患者さん、他市のバスは他市の市民が優先だろうし、もうひとひねり考えた方がいいのではないか。
(事務局)
柏市地域公共交通網形成計画策定時に定義したが、先行して柏市立地適正化計画を策定する段階で、国土交通省からまちの評価を考える指標として示されており、その中でまちづくりと交通の一体性を確保する観点からその数字を用いている。
(多田委員)
国土交通省が定義として出した数字を市が参考にするのは問題ないと思うが、鉄道から800メートル、バス停から300メートル、というのを狭めることはできないのか。子育て世代や高齢者にとっての300メートルは一般の方とは違う捉え方になる。
(藤井部会長)
交通空白地域は全国の自治体でも線引きが様々で、地域の特徴に応じて考えることが大事である。そのため、まず第一歩として地区カルテによる分析が必要となってくる。
実際にターゲットを限定して、新たな交通システムをどう地域に根付かせるかが重要である。
一人の意見に引っ張られるのではなく、地域としてどう対応していくのかといったアプローチをしなければならない。
(根本委員)
ふるさと協議会という20の地域の中には、空白地帯ではなく不便を感じている地域がたくさんある。明日にでも足がほしいという状況である。コミュニティバスの整備を視野に入れていただきたいが、既存のバス事業者との協議というのが非常に難しい問題だと思う。資料3に「民間活力の有効活用」とあるが、商業施設に対して、送迎バスのバス停を不便地域内に新たにつくっていただけないかと話をしたが、路線の延伸はやりたくない、という回答で、対応してもらえない。
また、不便地域は、狭あい道路でバスが通れないため不便である。小さなバスでいいので何とか通してほしい。
(藤井部会長)
ある自治体が、交通不便地域を対象にワンボックス車両によるジャンボタクシー型のコミュニティバスを運行させた。住民調査の結果、収支率が35パーセント程度見込めそうであったためであるが、実際に実証運行してみると収支率は7パーセントであった。このようなこともあるため、実際の声を地域に入り丁寧に聞いていかないと、本当に必要なところにどのような交通が必要かの判断に至らない。
今回のように、交通空白地域というものを行政がしっかり把握して、行政に対してたくさん要望があがってくる中で、今本当に交通として救うべきはどこか、優先順位をきちんと考えることが必要であり、この部会の第一義的な要件といえる。
企業バスの活用についても、既存の路線バスへの影響も考慮する必要がある。
(星副部会長)
企業バスとして大規模の病院のほとんどがバスを出しているが、多くの高齢者はそれを知らない。そういった情報を伝えることで足を使う方法が広がると思う。市がこれから実施していく取り組みとしては、情報を伝えるということでよいか。
(事務局)
市民に知っていただくということは今まで全然出来てないので、今後は取り組んでいきたいと思う。一方で、既存の路線バスへの影響もあることから、見極めながら取り組みたい。
予約型相乗りタクシー「カシワニクル」事業計画変更案について
(松丸委員)
タクシー運営委員会を含めた利害関係者等への説明はいつしたのか。
(事務局)
カシワニクルの運行事業者である沼南タクシーには、本件について話をしており、承認いただいている。柏地区タクシー運営委員会に対しては、会合の場にて2年程前に一度お話しさせていただき、市としてはご理解いただいているものと認識していたが、かなり時間が経過しているため、再度お話しさせていただく。
(松丸委員)
全事業者へ説明してもらうことと、利害関係の出る事業者の理解を得てから、本部会で審議をしていただきたい。
(事務局)
承知した。ご意見を踏まえ、再度タクシー事業者に情報を流させていただき、次回の部会でお諮りさせていただきたい。
(多田委員)
セダン型タクシー車両2台は、呼んだのに乗れないというような、それくらいの人気度はないのか。
(事務局)
現状の乗合率は1.2人ほどで、問題なく運行されている状況である。
(藤井部会長)
カシワニクルはオンデマンド方式で運用されているため、どちらかというと配車する車両の不足などが課題となる。オンデマンド交通は通常1台で30人弱程度まかなえると言われており、現在2台運行であるため区域を拡大して運行する余裕はあるものと想定される。
8 次回開催予定
令和2年3月23日(月曜日)に開催予定
資料
資料3 柏市交通不便地域の選定基準について(PDF形式 1,316キロバイト)
資料4 柏市地区別カルテ(PDF形式 10,122キロバイト)
資料6 カシワニクル事業計画変更(案)(PDF形式 160キロバイト)
資料7 カシワニクル運行区域図新旧比較(PDF形式 498キロバイト)