平成27年度第1回柏市総合交通計画推進協議会 会議録

1 開催日時

平成27年8月28日 金曜日 午後2時から午後4時

2 開催場所

柏市役所別館4階第5会議室

3 出席者

委員

  • 藤井委員(委員長)
  • 交通事業者 佐藤(英)委員、小瀧委員、竹内委員、高橋(健)委員(代理出席)、飯塚委員、松丸委員
  • 市民公募 丹藤委員、小川委員
  • 関係行政機関 髙橋(英)委員(代理出席)
  • その他関係団体 佐藤(明)委員、寺嶋委員

事務局および関係部署

土木部交通政策課 内田課長、佐藤副参事、大山副主幹、後藤副主幹、中川主事補

傍聴者

0人

4 議事(概要)

施策の進捗と評価について

  • 事務局 評価方法については、資料1(関連ファイル参照)の4ページに従い、施策実績に重点を置き、AからCの達成度をもって評価した。計画の理念、目標、方針について資料1の5ページに従い説明した。柏市による中間評価については資料1の6ページから68ページのとおり。その後、各委員から以下の質疑を受けた。
  • 委員長
    達成度Cとなっている施策がいくつかあるが、このままの推移で達成が厳しいと想定される施策があるかどうか確認したい。
  • 事務局
    官民連携施策の場合、施策進捗に遅れが出てしまう。荷捌き帯の整備を例に挙げると、市単独で進めていくのは大変厳しく、中心市街地の商店関係者並びに交通管理者の協力が必要。昨年度策定した駅周辺まちづくり10ヵ年計画では、歩いて回遊できるまちづくりをメインにしており、その中で、荷捌きや公共交通の問題をとりあげることになるが、総合交通計画の最終年度における達成度については見通しが立たない。ITSに関しても、大学における研究面や学識の方々の議論が中心。柏市の上位計画や自転車総合計画など関連計画とつながりのある施策については, 現時点での達成度が低くても、残りの5ヵ年で進展が見込めるが、関係機関との調整を要する施策の達成度は見通しが立たない。
  • 丹藤委員
    つくばエクスプレス開通後、柏の葉のまちづくりが進む中で、柏駅と柏の葉キャンパス駅を結ぶバス等公共交通軸の強化について、どう考えているのか。
  • 事務局
    今後のまちづくりにおいて、拠点間を結ぶ公共交通網整備の重要性を認識している。柏の道路事情を考慮すると、LRTなどの未来の乗り物を組み込むのは、大変厳しいので、現状のバス路線を強化していくのが現実的。バス事業者の皆様方と協議を開始したばかりなので、会社としても、今すぐに事業化というレベルではないと思う。
  • 小川委員
    今後、一層深まる高齢社会に向けて、歩道のバリアフリー化及び昨今、取締りが強化された自転車関連の施策についてお聞きしたい。
  • 事務局
    歩道のバリアフリー化については、基本構想及び道路特定事業計画等を策定しているが、事業が進展していないのが実情。今後に向けて、道路特定事業計画において整備の優先度を決めていく。その中で、旧水戸街道の一部歩道について、車道側への傾斜がきついことからバリアフリー整備を予定している。このバリアフリー整備に併せて、自転車の通行環境整備として、車道に通行場所を明示していく予定。自転車の通行環境をよくすることで、安心して歩道上を歩ける環境づくりにつながる。
  • 丹藤委員
    市民との協働体制づくりについて、進展が無いように思うが。
  • 事務局
    公共交通の利便性を高めておくのは必要だが、市民の意識は便利な「クルマ」に向いているのが現状。あまり公共交通を利用しない人は、その良さを知る機会を逃している。高齢化により、車の運転が怖くなったので、公共交通に切り替えたいが、(自宅)付近にバス停が無い、ということも考えられるので、バス事業者と協議をしていきたい。また、健康づくりの観点から、市民自らが「クルマ」から「公共交通」への転換を促すことも、モビリティマネジメントのひとつ。総合交通計画では、モビリティマネジメントを重要施策として位置付けたが、実際に取り組むことが出来たのはバスマップの配布、情報提供に限定されてしまった。今後は戦略的に進めていきたい。
  • 委員長
    モビリティマネジメントについては効果が出にくい施策である。市民への意識付けが大事。公共交通は必要ない、と考える市民はほとんどいないが、利用するという行動に移す人が少ない。行動に移す為のインセンティブ、メリットを知ってもらう提供場面をどうつくるかが鍵。官民で協働体制等を構築することはかなり難しく、バス事業者だけで動いても形にならない。市民に公共交通に対する想いがあり、市民自らが動き出すことが重要。現在、柏市の最上位計画である「第5次総合計画」を策定していることから、総合計画と総合交通計画との連携が図れるよう、検討を進めて頂きたい。

今後の施策の推進について

【各交通事業者より情報提供】

  • 佐藤(英)委員
    上野東京ライン開業により、通勤時間帯における山手線等の混雑緩和につながっている他、常磐線利用者からも好評を頂いている。今後とも、より良いサービスの提供に向けて、柏市と協議を行っていく。
  • 小瀧委員
    当社では、2014~2016中期経営計画において、東武アーバンパークラインの利便性と快適性の向上を掲げ、新型車両60000系の増備、六実~逆井間の複線化の推進など、東武アーバンパークラインに積極的な投資を行ってきている。また、訪日外国人観光客向けのサービスの拡充として、柏駅に訪日外国人向け無料Wi-Fiの環境を整えた。その他、昨今としては、柏駅に可動式ホーム柵を設置、新柏駅、増尾駅、高柳駅にEV、多機能トイレを新設した。引続き、ご支援、ご協力をお願いしたい。
  • 竹内委員 
    当社では単年から5ヵ年先を見据えたダイヤ編成、路線新設等を検討している。昨年8月に柏駅東口~名戸ヶ谷の路線について新柏駅まで延伸させた他、有楽町から柏駅経由で我孫子駅の区間まで深夜急行バスを運行している。昨年12月からは、柏駅から野田市川間駅の区間についても新たに深夜急行バスを運行させている。また、沼南地区における商業施設オープンに併せて、既存バス路線の増便を検討中。
  • 高橋(健)委員
    当社の営業エリアが柏&我孫子となることから、路線のネットワークを踏まえると沼南庁舎の乗継場付近も含め、検討していきたい。一方、高齢化の進展により、大津ヶ丘線の利用客数が微減の状態が続いている。その他、当社バス路線に国道16号が含まれており、渋滞情報の収集として国道16号ライブカメラを毎日利用させていただいている。また、バス業界全体として、運転手不足の問題がある。
  • 飯塚委員
    当社では、高柳駅にバス路線を開設している。今後の橋上駅舎化により利用客の増加が見込める場合、柏市との協議を進めたい。
  • 松丸委員
    タクシー協会として、デマンド交通&ジャンボタクシーを進めているところ。東葛エリアのタクシー台数に関しては、供給が需要を上回っている状態が続いており、駅周辺の客待ちタクシーによる交通の円滑化に支障が出ているのも事実。タクシー台数の適正化を図るとともに、業界の活性化としてデマンド交通といったメニューを取り揃え、顧客の獲得を行っていく。
  • 寺嶋委員
    中心市街地の再生に係る各種事業に取り組んでいる。現在、駅東口にて再開発事業が行われているが、その後の歩行者の回遊性がどうなるかが中心市街地の商業関係者の関心事となっている。また、中心市街地の商業床をはるかに上回る大型施設が建設されている一方で、今後の高齢化により、運転免許の返納、中心市街地への回帰なども想定される。中心市街地の魅力維持の為にも何らかの交通対策が必要かと思う。
  • 佐藤(明)委員
    市内の交通体系の中で自転車の優先順位が低いような気がする。子供及び高齢者による自転車事故の削減の観点から、自転車をより組み込んだ道路施策の検討をお願いしたい。その他、商業施設には駐車場が完備されているものの駐輪場については、今一つの感がある。
  • 後藤委員
    公共交通に関しては定時性の確保が重要と考えるが、渋滞解消として道路の拡幅は厳しく、道路の老朽化対策に重点を置かざるを得ない状況である。また、歩道等の有効幅員確保の為に、既存電柱を民地に入れることも考えられるが、中々進んでいないのが現状。旧水戸街道のバリアフリー化についても、宅地の高さが決まっているので、単純に歩道を平坦にすることはできないし、車道を嵩上げするにしても事業費が掛かりすぎてしまう。
  • 高橋(英)委員
    道路の交通量調査結果に基づき、信号表示サイクルの調整を行うことでメイン道路の渋滞解消を図っている。要望等あれば承りたい。
  • 小川委員
    渋滞対策として道路拡幅を行うことは難しいと認識しているが、モビリティマネジメントの活用として、市の中心部では自転車を優先するor柏ナンバーの車両のみ市街地に入れる等の対策を講じ、渋滞が解消されればと思っている。
  • 丹藤委員
    今後の人口推移として、増加する(しない)地域の2極化が想定される。その中で公平な交通体系を担保させる為にも、市民一人ひとりが考えなければいけないと思うし、この会議がそのきっかけに成ればと思っている。
  • 委員長
    この5年で具現化し始めている施策について、どう特化していくか。及び総合交通計画の施策を評価することも大事だが、それをどうネットワークとして連携が図れるかが鍵。残りの5年間に向けて評価の方法や評価軸を検討していく必要がある。地域性(中心地、柏の葉、南部)を踏まえると、この5年の評価としては十分。残りの5年については、公共交通が地域ごとにどの程度受け入れられるかなどを戦略的に考えていかなければならない。

次回の開催について。

11月中の開催を予定している。後日、日程調整させて頂きたい。

関連ページ

柏市総合交通計画

関連ファイル

資料1

柏市総合交通計画の進捗について(PDF形式:11,481KB)