第6回柏市下水道事業経営委員会会議録

1 開催日時

平成27年8月26日(水曜日)午後3時~午後4時30分

2 開催場所

柏市役所分庁舎2 2階第1、2会議室

3 出席者

(委員)
稲田委員、落合委員、角田委員、久能委員、黒駒委員、佐藤委員、高橋(和)委員、高橋(初)委員、豊田委員、中屋委員、春木委員、倍委員

(事務局)
石井土木部長、森山土木部次長兼下水道整備課長、山根雨水排水対策室長、市原下水道経営課長、宇賀野下水道経営課主幹、田中下水道経営課副主幹、工藤下水道経営課副主幹、柳本下水道整備課副参事、冨澤下水道整備課主幹 他4名

(注意)職・氏名の記載の順序及び方法は、任意です。

4 議題

  1. 計画期間中の収支見通しについて 
  2. 柏市下水道中長期経営計画(素案)に対する意見と対応について

5 議事(要旨)

1.計画期間中の収支見通しについて

 事務局より計画期間中の収支見通しについて説明を行い、この後これらについて質疑応答を行った。質疑内容は以下の通りである。

  • (質問)下水汚泥のリサイクルとはどのようなことを実施しているのか。
    (回答)以前はレンガにリサイクルしていたが、需要が減少し現在は停止している。今後は燃料化の検討が計画されている。
  • (質問)資本報酬とはどういったものか。
    (回答)今後、施設の老朽化に対応するためには、原価だけではなく健全な運営を維持するための資金確保が必要となる。柏市の水道部では、事業報酬として資産維持費を考慮した結果、内部留保資金が約60億円確保されている。下水道でも事業報酬(下水道においては資本報酬という)を考慮していく必要がある。資本報酬については現在総務省の検討会で議論されているところであるので、今回中長期計画を策定した上で、次年度以降資本報酬について検討していく考えである。
  • (質問)整備費前期27.9億円、後期27.8億円が前回の委員会で示された数値と異なっているが、この理由はなにか。
    (回答)地震対策の一部を後期から前期に前倒ししたため、前期と後期の金額の割り振りが異なっている。
  • (質問)基準外繰入金で最も繰入額が多いのはどの項目であるか。
    (回答)基準内繰入金は雨水処理に要する経費が最も多く、約6億5千万円である。基準外繰入金で最も金額が大きいのは、汚水の建設改良費である。
  • (質問)収入見込みの有収水量推移はどのように想定されているのか。厳し目にみているのか。
    (回答)市の総合計画では、柏市の人口はH37まで多少右上がり、その後減少すると予測されている。また、水道ビジョンでは有収水量の予測がされている。下水道の使用料収入は水道に大きく影響するため、水道の需要予測を考慮して、平成37年で約3万6千m3と予測した。厳し目で算定はしているが、今後節水が促進されると水量が減少する可能性もある。
  • (コメント)資料の16/21ページの5.の資本費の単位は(円)ではなく(千円)である。
  • (質問)汚水処理費の維持管理費と資本費とはどのような経費か。
    (回答)企業会計移行前では、元金償還金25億円、支払利息9億円、維持管理費25億円を合計した約59億円が使用料対象経費であったが、企業会計移行後は元金償還金が減価償却費に代わり、金額は12億円に減少する。これに支払利息、維持管理費を足した約46億円が使用料対象経費となる。このうち資本費は減価償却費と支払利息を合計した21億円であり、維持管理費は流域下水道処理費や管渠費等の労務費を含めた25億円である。
  • (質問)シミュレーション3ケースのうち、どれを目指そうとしているのか。
    (回答)今後、老朽化に対応するためには留保資金を着実に確保していくことが重要であると考えている。10年後の留保資金のシミュレーション結果をみると、ケース1では約7億3千万円、ケース2は約13億円、ケース3は約20億円となっている。10年以上経過するとケース2と3の開きはさらに大きくなる。また、償還金と料金収入比率をみると、現況は約93%で、料金収入のほとんどが償還金に充てられている状況である。一方10年後のケース3を見ると約50%となっており、収入の半分を償還金以外の別の経費に充てることが可能となる。これが理想の形ではないかと考えている。
  • (質問)一般企業ではROEやROICといった指標を使って資本を運用している。例えば広く少額で資金を集めるクラウドファンディングやアクティブ運用などを行い、内部留保資金を確保することについてどう考えるか。
    (回答)現在、企業債については国の基準に基づいて借入している。一方で資金に余裕があるときには金融機関に預けることもある。ただし、破綻のおそれのないところで預入、借入して相殺するなど、監査から指摘を受けてそうした対応をしている。今後10年後は色々なところで借入する可能性もあるかもしれないが、現時点では今まで通り対応をしていきたいと考えている。
  • (コメント)利子率等、今後は高く織り込むなど、将来を見据えたシミュレーションをすると数値が変わってくるのではないか。一般企業からすると楽観的な数値なのではないかと感じた。

2.柏市下水道中長期経営計画(素案)に対する意見と対応について

事務局より、素案に対する意見と対応について説明があった。
今後意見に対する修正を行い、10月中旬を目途に最終的な計画書(案)としてとりまとめを行う。この際、再度委員より意見を募集する予定である。
これについて、委員より異議はなく、内容が承認された。

6 傍聴者

  1. 傍聴者
    0人
  2. 傍聴の状況
    傍聴人なし 

7 次回開催日時(予定)

平成27年10月21日(水曜日)午後3時~午後5時

8 関連ファイル

第6回柏市下水道事業経営委員会会議録(PDF形式:295KB)
第6回柏市下水道事業経営委員会資料(PDF形式:3,148KB)