平成29年度第4回柏市子ども・子育て会議会議録

1 開催日時

平成30年3月26日(月曜日)午後2時30分~4時45分

2 開催場所

柏市柏下65-1 ウェルネス柏4階大会議室

3 出席者

(1) 委員(敬称略)

阿部和子、酒井智美、少路香子、新福麻由美、杉野恵美、溜川良次、寺本妙子、野呂直子、林久美、林恵子、藤川京介

(2) 団体選出員(敬称略)

岩崎広敬(柏市私立幼稚園協会)

(3) 事務局職員

鬼沢副市長、田所こども部長、髙木こども部次長兼こども福祉課長、松山こども部次長兼保育運営課長、松澤子育て支援課長、宮本学童保育課長、関野保育整備課長、黒須こども発達センター所長兼キッズルーム所長、根本地域健康づくり課長 その他12人

4 議事等

(1) 柏市子ども・子育て支援事業計画の見直しについて(答申)
(2) 特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の利用定員の設定に係る意見聴取について
(3) 平成29年度の重点施策について(報告)

5 議事等(要旨)

午後2時30分、定刻になり開会。

(1) 柏市子ども・子育て支援事業計画の見直しについて(答申)

事務局による説明の後、質疑応答及び意見交換を行った。

(阿部委員)
施策3-(2)の教育・保育の質の確保・向上について。保育士の処遇改善は、国の方針で様々な場所でキャリアアップ研修が取り組まれている。柏市は質の向上、キャリアアップ研修に関してどのように考えているか。

(こども部次長兼保育運営課長)
処遇改善の制度に該当するためには、8分野、各分野15時間の研修が必要。千葉県では、平成30年度から県と、千葉県保育協議会への委託に分けて実施するが、その一部を東葛支会で実施すると聞いている。順次受講していただき、要件を満たすことで処遇改善を実施していく。

(阿部委員)
研修に参加する際に保育が手薄になるが、どのように考えているか。また、中核市の柏市として実施する考えはあるか。

(こども部次長兼保育運営課長)
現時点では、県と共に役割分担の中で実施していく。研修に参加しやすいよう、土曜日等参加しやすい日時で考えている。また、人件費の負担は今後の検討課題である。

(溜川委員)
保育士が参加しやすいよう、新制度における施設型給付の中に加算があるため、制度的には人件費を補えることとなっている。私の所属団体でも、平成30年度に柏市を会場に内閣府の後援を受け、キャリアアップ研修会を開催予定である。

(阿部委員)
幼保こ小連携の推進について。平成30年4月から保育所保育指針等の改定が適用となるが、保育所・幼稚園・認定こども園の姿を小学校に伝える伝え方が今までと全く違う。平成31年3月には実施することになるが、現場の議論や準備はどのようになっているか。

(保育運営課担当者)
具体的に進行していないが、今後検討していく。

(岩崎団体選出員)
スタートカリキュラム((補足))について。関連団体にて事業の見直し等の協議は毎年進めているが、幼稚園から小学校への提出書類については議論が進んでいない状況。

(補足)小学校に入学した児童がスムーズに学校生活へ適応していけるように編成した第1学年入学当初のカリキュラムのこと。

(溜川委員)
現在は幼保こ小と表記するため、計画では文字面も合わせたい。

(阿部委員)
連携の仕方、接続の仕方が新しくなっている。新保育所保育指針で示されている10の姿(幼児期の終わりまでに育ってほしい姿)に向け、どのように小学校に伝えていこうとするのか。また、小学校へ引き継いだら終わりではなく、その後に会議等を行うのか。

(林(恵)委員)
保育士のキャリアアップ研修、小学校との連携については、現場は迷っており、困っている。小学校との連携がうまくできないこと、10の姿をどのように議論してよいのかと。今までは引き継ぎを全体の場でできたところが、現在は小学校との個々のやりとりになっている。また、キャリアアップ研修で副主任等の役職がついた際には、更に連携をとったり勉強したりと時間が必要だと感じる。

(岩崎団体選出員)
今までは地区ごとに年長担任と小学校の先生が共通認識を図っていたが、個別になったため、伝えるだけになりつつある。卒園後に交流が中々持てないことがジレンマ。子どもがどのように成長しているかという意見交換はできていないと感じる。最近は小学校の先生が、初任者研修で幼稚園や保育園に来ることがあり、小学校からスタートするのではなく、前段階がどうなっているのかという議論ができているが、その後の子どもたちの育ちについては、追っていきたいと考えている。

(子育て支援課長)
幼保こ小の連携について市で審議する機関として、教育委員会所管の柏市幼児教育振興審議会という審議会があり、こども部と重なる分野のため、こども部の職員も参加している。その中では、継続的な課題として、幼保こ小の連携、特に特別支援教育に該当する子どもの引継ぎの取り組みが議論されている。子ども・子育て会議で出た意見は、担当の審議会にも伝えていく。

(溜川委員)
49ページの幼保連携型認定こども園の目標設置数について。既存の4園を除き、目標設置数を10園としているが、計画策定以降に認定こども園に何園移行したか。また、平成30年度4月1日時点で何園か。柏市では私立幼稚園の認定こども園化を第一義的に位置づけているため、今後の見込みを把握したい。

(保育整備課長)
平成28年4月1日時点で2園となっているが、平成29年4月に1園、平成30年4月に2園が移行し、平成30年4月1日時点では計5園の予定である。また、柏の葉キャンパス駅と柏たなか駅前に幼保連携型認定こども園を2園新設し、さらに、幼稚園型認定こども園への移行を1園予定している。引き続き幼稚園に対し、幼保連携型認定こども園移行の働きかけをしていきたい。

(溜川委員)
今後とも認定こども園、認可保育所、小規模保育事業A型の優先順位で、引き続き整備してほしい。

(岩崎団体選出員)
施策3-(2)で、「国・県や市独自の制度等活用し、保育士の処遇改善に取り組む」とあるが、幼稚園教諭は対象外ということか。

(溜川委員)
新制度に係る子ども・子育て支援事業計画なので、新制度移行の幼稚園であれば該当するが、私学助成の幼稚園は該当しないこととなる。 

答申案については、特に意見なし。会長より副市長へ答申を行った。

(2) 特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の利用定員の設定に係る意見聴取について

事務局による説明の後、利害関係のある委員が会議室から退室した上で、質疑応答及び意見交換を行った。 

(阿部委員)
資料には利用定員の条件のみであり、保育士の人数が書かれていない。

(保育整備課担当者)
職員の配置基準は、0歳児が子ども3人につき職員1人、1・2歳が子ども6人につき職員1人。柏市では基準にプラス1人としている。配置する職員の予定数は、つじなか柏の葉保育園は、管理者1名、主任1名、保育士7人の計8人。北柏小規模保育園わらびは、管理者1名、保育士7名を配置予定。幼稚園型認定こども園柏ひがし幼稚園は、県の所管であるが、基準が3歳児は20対1、4・5歳児が30対1となっている。配置する職員数は園長1名に加え、12名の職員を配置予定であり、3~5歳のみの施設となっている。

(阿部委員)
保育園の場合11時間開所だが、11時間の保育ができるという認識で良いか。また、記載が「予定」となっているが、4月から開所のため、確定していなければならないのではないか。

(保育整備課担当者)
11時間の保育が可能と考えている。また、人数は最低限必要な人数が確保されることは確認しているが、今後の増員分は3月30日の認可に向けて確認を行っている段階。

(林(恵)委員)
乳児の保育では、結局定数では回せない。人数の把握と安心安全のための保育ができるかどうかを見てほしい。また、代替園庭が北柏第一公園となっているが、これは公園管理課等とのやりとりなのか。乳幼児が遊ぶ場所は大事なので、説明してほしい。

(保育整備課担当者)
職員配置は基準だけでなく、シフトも出すよう園と話をしている。代替園庭については、基本的に公園は誰でも利用できるものであるため、園として使用する場合でも占用許可等は不要と認識している。場所は、北柏駅前に施設があり、北柏第一公園までは直線距離で約100メートル、道路を通しても200メートル未満。認可を行う際には、移動の経路、安全確保、人員配置の報告を求めており、確認しながら認可を行う。

(阿部委員)
3歳未満に関しては、持続的な1対1の関係が重要であり、担任が頻繁に変わることが子どもの育ちにとってマイナスであると証明されてきている。持続的に関われる体制の指導をしてほしい。柏市の延長保育含め12時間保育の3歳未満の子どもたちで、1日どれくらいの人と関わるのかを調査したが、1日で約15人と関わる。核になる人がいて、様々な方と関わる分には様々な経験ができて良いと思うが、頻繁に変わることはよくないので指導を強化してほしい。安心できる人がそこにいるということが大切である。

(保育整備課担当者)
認可保育園の募集をする際には公募で行っており、常勤が6割以上で、一定数の配置をするよう求めている。入れ替わりが少ないことが望ましいと思うので、指導監査を通じて園にも伝えていきたい。

(3) 平成29年度の重点施策について(報告)

事務局による説明の後、質疑応答及び意見交換を行った。 

(少路委員)
6ページの産後ケア事業について。妊娠子育て相談センターと産後ケア事業は良いと思うが、転入者や、ママ友がおらず引きこもってしまっている人等漏れてしまう人は出ないのか。医療機関にも行かず、悩んでいるが誰に相談してよいか分からない方もいる。今までは地域健康づくり推進員が訪問していたので、地域の目があったが、それが無くなるとどのように発見していくのか。

(地域健康づくり課担当者)
転入者の方も全数面談を行っている。また、地域で行っている母と子のつどいや、はぐはぐひろば(地域子育て支援拠点)などの紹介を行っている。乳児家庭全戸訪問事業として、4か月までに転入された方を自動的にシステム上で抽出し、全家庭を訪問している。また、きっかけがつかめず、人のいるところに参加できない方のため、8か月相談事業として、保健師、助産師、歯科衛生士、栄養士で育児の悩みや、遊び場の提供を行い、子育ての不安にきめ細かく対応していく。

(藤川委員)
保護者や保育士と接する機会が多いが、先日委員として保護者の方から手紙をいただいた。子育てママ100人ヒアリングの資料にも課題として気軽な相談先とあるが、どこかに不安や不満を吐き出したいと思っている方はたくさんいると思う。

(野呂委員)
子育てママ100人ヒアリングの資料を見て、今まで自分が感じていたことと今の保護者が違うと感じた。早く就職をしたいという話を聞いた時は、金銭的な面かと思っていたが、就職すること自体が育児ストレスを減少させることに繋がっていることを把握でき、参考になった。この調査はどこかに配られるものなのか。支援者間でも共有したい。

(子育て支援課長)
本日の会議で初めて公表したものであり、どこかに配っているものではない。全てを分析しきれているものではないことは御理解いただきたい。

(阿部委員)
ヒアリングについては、要望の質や要求の質も考察していただきたい。保護者と保育所が両方で互いに子育てを考えるという視点に立たなければ、子どもの育ちの質を高めることはどんなに保育所が頑張ったところで難しい。育つ場所は保育所・幼稚園であり、家庭であるため、その両方で子どものために考えていく必要がある。

(林(恵)委員)
職場に行けば自分の仕事が評価してもらって認められるが、子育てには評価がないから早く職場に戻りたいと言ったかたもいる。また、支援センターに来る家庭内保育の方の中にも、就職している方が大変だから言えないけれど、家にいるのも辛いと言う方がいる。家庭内保育の方を外に出すためにも、市と民間が更に繋がり、近くの保育所や支援センターの紹介をしていければと思う。柏市の子どもを守るために情報を共有してほしい。

(寺本委員)
ママ友の存在は大切であるが、一方で、よその子どもと比較してしまい、自分の子どもの育ちや発達の素晴らしさに気付くことができないという、ママ友との付き合いがあるがゆえの悩みもある。また、母親を子育てから解放し負担を軽減させようという取り組みが子育て支援でなされている。それはとても大切なことであるが、「子どもと向き合う」ことを中核とし、それを充実させるために、時には子どもから離れて自分の時間を持ち、息抜きするというバランスが保たれていないと、せっかくの支援が親子の関係性をつくることの妨げになる可能性もある。ママ友の重要性について更に詳しく調査し、同時に、ママ友との付き合いにおける悩みについても調査していただきたい。

6 傍聴者

なし

7 次回開催予定

6~7月頃

8 資料

H29年度第4回次第(PDF形式 23キロバイト)
資料1 柏市子ども・子育て支援事業計画見直しの概要(PDF形式 70キロバイト)
資料2 計画見直し新旧対照表(会議用)(PDF形式 1,951キロバイト)
資料3   意見聴取について(PDF形式 1,036キロバイト)
資料4 平成29年度の重点施策について(PDF形式 3,796キロバイト)
資料4 平成29年度の重点施策について(9-10P 追加資料)(PDF形式 49キロバイト)
答申案(PDF形式 46キロバイト)
柏市子ども・子育て支援事業計画 平成30年3月見直し(案)(PDF形式 1,923キロバイト)
子育てママ100人ヒアリング(PDF形式 213キロバイト)