令和元年度第2回 柏市在宅医療・介護多職種連携協議会会議録

1 開催日時

令和元年10月29日(火曜日)午後7時~9時

2 開催場所

柏地域医療連携センター 研修室

3 出席者

  1. 委員
    柏市医師会長瀬会長(座長)・松倉副会長・古田副会長・織田理事・平野顧問・古賀在宅プライマリケア副委員長、千葉県医師会金江副会長、柏歯科医師会鏑木会長・金剛寺副会長、柏市薬剤師会齊藤副会長、柏市訪問看護ステーション連絡会片岡会長・板倉副会長、柏市介護支援専門員協議会植野会長・小林副会長、柏市在宅リハビリテーション連絡会金井会長・橋本副会長、東葛北部在宅栄養士会中村会長・松崎副会長・佐藤副会長、柏市介護サービス事業者協議会横尾会長・竹田理事・梅津委員、柏東口地域包括支援センター村本センター長、光ケ丘地域包括支援センター宮原センター長、柏市社会福祉協議会中川会長、柏市ふるさと協議会連合会佐藤監事、千葉大学医学部附属病院地域医療連携部長竹内特任准教授、都市再生機構東日本賃貸住宅本部ストック事業推進部佐野担当部長 
  2. 行政・事務局
    宮島保健福祉部長、石毛福祉政策課長、宮本高齢者支援課長、吉田地域包括支援課長、依田保健所技監、勝田保険年金課主査
    (事務局/地域医療推進課)梅澤課長、浅野専門監、森川主幹、坂本主査、林主任、串田主任、徳丸主任、池畑主事

4 傍聴者

1名

5 議事項目

  1. 各部会の取組について 
  2. 意思決定支援の取組について 
  3. 柏モデル・ガイドブックの改訂について
  4. 在宅医療・介護の更なる連携を目指す取組の検討

6 配付資料

【1】次第(PDF形式 172キロバイト)

【2】名簿(PDF形式 182キロバイト)

【3】席次表(PDF形式 124キロバイト)

【資料1】ICT部会資料(PDF形式 527キロバイト)

【資料2】研修部会資料(PDF形式 736キロバイト)

【資料3】啓発・広報部会資料(PDF形式 1,461キロバイト)

【資料4】高齢者施設看取り現状調査(PDF形式 1,722キロバイト)

【資料5】柏モデルガイドブック(PDF形式 1,223キロバイト)

【資料6】更なる連携を目指す取組検討(PDF形式 815キロバイト)

【資料7】学会発表報告(PDF形式 597キロバイト)

【資料8】病院と在宅との連携強化 地域包括ケアシステム研修会6か月後評価(PDF形式 1,108キロバイト)

【資料9】在宅医療の見える化(PDF形式 927キロバイト)

【資料10】映画ピア上映会(PDF形式 723キロバイト)

【資料11】191029多職種協議会資料(支えあい会議)(PDF形式 960キロバイト)

【資料12】R1第2回多職種連携協議会資料(UR)(PDF形式 651キロバイト)

7 議事経過 

議事(1) 各部会の取り組みについて

ア 多職種連携・情報共有システム部会

  • 事務局

(資料1に沿って説明)

  • 古賀委員(部会長)

(事務局の資料1説明について補足)

スライド6にあるように、部会では意思決定支援における意向確認の共通様式について特に話をしている。施設における救急搬送の課題に対応するために様式の作成を検討している。 

イ 研修部会

  • 事務局

(資料2に沿って説明)

  • 古田委員(部会長)

(事務局の資料2説明について補足)

今回の在宅医療多職種研修は、新しいテーマとして心不全や意思決定支援をとりあげている。毎年アンケートを行っており、その内容を元にブラッシュアップしている。研修会後に参加者に感想を聞いたところ、非常によく練れた研修会だったとお褒めの言葉をいただいた。今年度の研修は、柏市医師会の医師が講師の中心となり、グループワークの内容も少しずつ変更してとても良い内容になった。

ウ 啓発・広報部会

  • 事務局

(資料3に沿って説明)

  • 織田委員(部会長)

(事務局の資料3説明について補足)

毎年同じ取組になるが、わがやの発行と地域啓発活動を軸に取り組んでいる。全市民に対する画期的な啓発は難しく、地道にやっているところだが、今回のわがやを小中学校で配布したところ、私が在宅医療で診ている患者さんのご家族の小学生の子から「見たよ」と声をかけられた。少しずつ認知してもらえたらと思いながら取り組んでいる。また、新しいプロジェクトとしては、スライド7にあるとおり、現役世代に知ってもらえる取組を行おうとしている。 

議事(1)について

  • 竹内委員

多職種連携・情報共有システム部会のスライド4についてお尋ねしたい。個人情報研修会の実績報告では欠席の多さが指摘されており、その理由として「日程が合わなかった」を挙げている方が80パーセントと最も多く、研修会の開催は増やす方向を検討するとしている。しかし、それでも日程が合わないという方が出てくるのではないかと思う。そこで、例えばeラーニング形式で映像を視聴できるようにして、そして必ず見なくてはいけないようにする環境をつくる検討はどうか。

  • 事務局

現時点ではeラーニング導入の検討までには至っていない。部会の中でもどのように出席率を上げられるか、多くの人に研修してもらえるか検討したい。

  • 竹内委員

研修会のビデオ撮影は行っているか。

  • 事務局

現時点で撮影は行っていない。

  • 竹内委員

ぜひ撮影を行っていただきたい。多くの人が学び、確実に安全に情報共有システムを利用する環境を整えられることを希望する。

  • 古賀委員(部会長)

貴重な意見をいただきありがとうございます。部会の中でもeラーニングについて具体的に話すには至っていない。どのように多くの人に参加していただけるかは大きな課題だと思っている。一部の人だけが来て多くの方は学ぶことができない環境なので、十分検討したい。

  • 長瀬座長

我々にはノウハウが無いので、是非竹内先生にもアドバイスいただきたい。eラーニングが導入されれば、他の部会の取組にも活用できるかもしれない。

議事(2)意思決定支援の取組について

ア 支援者のためのガイドライン

  • 事務局

(配付冊子「意思決定支援ガイドライン」について紹介)

  • 松倉委員

この冊子は数多くの方の生の体験を元にして検討され、その結晶となったものだ。2015年の病院連絡会議がきっかけとなり、どのような構成にするか顔の見える関係会議で300名以上の方に関わっていただき、目次となる1章から8章までの各項目を検討した。それを元に、昨年度に4回のワーキングを開催して、病院のスタッフ、在宅のスタッフ、そして看取った経験のあるご家族の方などにも加わっていただき、できるだけわかりやすい言葉で作成した。ガイドラインは利用されてこそと思うので、研修部会で高齢者施設向けの研修会でご利用いただくことを検討したり、カシワニネットや市民啓発でも役立てていただきたい。最後に1つだけ付け加えると、第1回日本在宅医療連合学会大会で柏市医師会として報告を行わせていただいた。会の終了後、多くの自治体や医師会の方から関心が寄せられており、全国でもこれを共有できればと思っている。

  • 宮島保健福祉部長

作成にあたっては多くの方にご参加をいただき感謝している。支援者側で検討した意思決定支援ガイドライン作成は他市には無い取組だ。先日開催した権利擁護の会議の際に紹介させたいただいたが、大変関心を寄せていただいた。様々な機会を通じて、このガイドラインを多くの方に目に触れられるようにしたいと思っている。

イ 高齢者施設における看取りの現状調査

  • 事務局

(資料4に沿って説明)

  • 横尾委員

スライド2だが、これを見ると看護師の配置義務が無いところはやりにくいのではないかと思う。また、小規模多機能型居宅介護については在宅なので、色分けとしては少し違うもの。そしてスライド3や4を見ると、医療と福祉の関係が構築できていないと感じる。いつでも医師が対応可能な体制を構築できていない、24時間看護職員と連絡が取れる体制が構築できないという回答を見ると、まだまだ協力体制の下地ができていないという気はする。また、現行の看取り介護加算では対応できないと回答している者も数少なくいるが、加算は十分ではないかかもしれないが、施設の立場からすると加算が少ないからできないという理由は寂しい。次に、スライド3だが、看取り介護の説明を口頭のみと回答しているところは言った言わないの原因にもなるので、今後のことを考えると問題になるので改善していく必要がある。最後に、看取りの考え方や対応には一定の基準があるといいと思っている。例えば、24時間対応できないということがあるが、24時間の対応を医師や介護職や施設がどのように捉えているかはまちまちだ。連絡が取れて指示を仰げるようになっていればいいと思っているところもあれば、すぐに来てくれないと困ると考えているところもあるかもしれない。看取りの基準というものがあれば同じ目線に立てる気がする。質を上げていくためにも基準を設けられたら良い。

  • 松倉委員

横尾会長の仰ったことはとても大事なことだ。24時間対応の病院で看取ることと在宅で看取ることは違う。急変の場合には当然処置が必要になるが、静かに状態が落ちていき、家族にもしっかりとお話ができていて「救急車を呼ばないでほしい」と示されているケースについては、息が止まった瞬間に医師が行かなければいけないということではない。昔、私の祖母はおそらく夜のうちに息が止まっていて、翌朝に医師にお越しいただき看取っていただいた。このような本来の静かな看取りという回帰があってもいい。厚生労働省でも、法律として、診察から24時間以上経っている場合でも医師が診察して看取れることを示されている。亡くなったかどうか直ちに確認しなければいけない、ということではないことを施設の皆様にもご理解いただきたい。ガイドラインも含め、様々なことを医療側と介護側が共有しながら、どういう体制であれば静かな看取りができるのかということを検討していく必要があると思う。

  • 平野委員

在宅療養支援診療所は、施設であっても24時間対応することになっている。なので、骨折や脳出血の可能性があれば救急車を呼ぶことになるが、患者の息が止まりそうな状態であれば担当医が行くのは当然のことだ。ある病院長に聞いたところ、施設を利用されている方が完全に心停止している状態で、施設を担っている在宅の医師が救急車を呼ぶよう指示しているケースがあるそうだ。在宅プライマリケア委員会でもそのようなことが無いようにしてもらいたい。直ちに行けない場合もあるが、医療サイドからすると生きるか死ぬかという時に行かないという選択肢は無い。このようなことについて、施設側と医療側が話し合い、取り決めをしておいたほうが施設側、医療側双方にとってよい。24時間対応することなっている在宅療養支援診療所は診療報酬が高めに設定されていることもあるので、対応を徹底してほしい。

  • 長瀬座長 

この意思決定支援の取組については、高齢者入所施設の看取りの問題がまずあって進められてきた。その根本になる現状の調査を行ったことはとても意義深いことだ。これらの課題を一つ一つ分析しながらどのように解決していくのか、単に一つの方法で解決できる課題ではないと思う。医療と介護は切っても切れない状況にあり、一つ一つ一緒に議論していく必要がある。

議事(3)意思決定支援の取り組みついて

  • 事務局(資料5に沿って説明)
  • 古田委員

5年が経過したということで、現状に合わせた改訂を行っている。意思決定支援や救急搬送のルールに関してもしっかり反映させていただき、在宅プライマリケア委員会でも在宅医師は24時間対応で行うことをルール化していきたい。参加メンバーの皆様には細かいところまで検討いただいた案を持ち寄っていただいているが、1月にも再度検討を行う。アンケートによると、このガイドラインについて知らない方が59パーセントいるというのは課題であり、作ることだけではなくしっかり広めていかなければならない。

  • 長瀬座長 

引き続き検討が行われるとのことなので次回の報告に期待したい。

議事(4)在宅医療・介護のさらなる連携を目指す取組の検討

  • 事務局(資料6に沿って説明)
  • 古田委員

在宅医療のチームは出来上がってきている。しかし、新規参入が難しいことや、人材の育成につながっていない状況がある。現在、在宅プライマリケア委員会を月に1回実施していたり、顔の見える関係会議や地域包括支援センター単位での連携を進めている。これらを地道に継続的に実施することが課題解決につながると考える。

  • 金剛寺委員

歯科の問題は他の職種と接点が少ないことだ。顔会議等素晴らしい取組もあるが、敷居は完全に無くならないものだと思っている。訪問看護ステーションやケアマネジャー事務所などでも勉強会があれば、できるだけその事業所近くの訪問を行っている歯科医師に参加してもらい、訪問歯科のことを知っていただくような機会としていきたい。また、顔会議で「○○さん」と呼ぶことやフランクなお付き合いができるような仕掛け、初級者も参加していただけるような取組をこれからも、実施していければと思っている。

  • 齊藤委員

薬剤師は自分のスキルに不安を感じている方もいる。また、担当者会議には出られるようになっているが、退院時共同指導の実績はなかなか増加しない。時間的な制約もあり、病院の薬剤師も含め出られてないのが事実というのは把握している。このことについて、改善したいと思っている。

  • 片岡委員

訪問看護ステーションでは、未だに柏モデルの意識付けができていない者が一部いることから、以前より管理者だけではなく一般職員にも顔の見える関係会議や多職種連携の研修会に参加して、裾野を広げられるような取組を実施している。訪問看護師自体は敷居をあまり感じていなかったり連携が取れていると思っているが、多職種の方からは敷居を感じられていたり連携が取りにくいとの声をいただいている。管理者やサービス提供責任者の方ではなく、現場に出ているヘルパーや介護職員の方とさらに連携が取れるよう、声かけしやすい環境ができる取組ができればと思っている。

  • 植野委員

ケアマネジャーは多職種連携の要と言っていただけるが、病院の医師から、退院にあたって精神科の医療が必要な場合であったり、金銭面などの相談も全てケアマネジャーに相談してと言われ、業務の支障につながることが多くある。また、ケアマネジャー個人のスキルレベルの差をよく言われるが、未経験でもケアマネジャーの資格があれば一人でも事業所を立ち上げることができ、どうしてもレベルの差が出てしまう。このレベル差については、経験年数別の研修を必要としているがなかなか取り組めていない。しかし、柏市のケアプラン向上プロジェクトにて、一人ケアマネジャーのケアプラン作成やアセスメントについて、主任ケアマネジャーの者が向上につながる助言を行う協力をしている。ケアマネジャーは、一人の事業所だと他人の仕事が見えない業種なので、多職種の皆様にもケアマネジャーの育成について御協力をいただきたい。

  • 金井委員

訪問看護ステーション連絡会と同様に、担当者会議や顔の見える関係会議に出席されている方とは敷居をほとんど感じることは無くなってきているが、現場の介護士さんと連携をする場が無い、お話を聞く場が無いことは課題だ。訪問した際に、介護士の困っていることは、本人ご家族が困っていることであり、その意見をいかに吸い上げられるかがサービスの向上につながると思っている。その向上策の一つはカシワニネットの活用だ。サービス提供責任者の方はカシワニネットを活用されているが、責任者ではない方にも活用いただき、報告だけではなく問いかけるようにして意見を取り入れたい。やはり医療職に敷居を感じる介護職の方は多い。しかし、待ちの姿勢では声がかけづらいと思われるので、現場に出てデイサービスに顔を出したりしてもっと連携がとれる取組をしたい。

  • 中村委員

他の職種と顔をあわせる機会が少ない。また、居宅療養管理指導を実施する機会が少ない。医療機関と個人契約をしなければならないことから、件数が伸びていない現状がある。管理栄養士ができることについて発信がまだまだ足りていないことが一番の問題だ。取組案として、栄養士の基本的なことを知っていただくための勉強会の開催を行いたいと考えている。

  • 梅津委員

当協議会には様々なサービス事業者が加入しており、なかなかポイントを絞ってお伝えすることができないが、その中で、介護の現場の色々な方がどのように情報を入手できるかが課題となる。治療を考える医療職と生活の質を考える介護職は視点が違い、お互いが理解するのに時間がかかると思う。利用者の方を中心にして、どのようにお互いの考えを擦り合わせできるか常に課題としていきたい。私自身は小規模多機能型居宅介護事業所(以下「小多機」という。)の管理者もしているが、小多機は、宿泊サービス、通いのサービス、訪問サービス、ケアマネジメントサービス全てを行っている。利用者が小多機に登録すると、病気にならない限り看護職やリハビリ職等の医療職と繋がることが無い課題もある。医療や看護を既に受けている方々が、小多機のような一貫したサービスを受けられる事業所を在宅サービスの一つの種類と念頭に置いていただき、在宅で暮らすことができるというように幅が広がっていくと良いと思っている。

  • 村本委員

地域単位でもっとつながりをもっていけると良いと思っている。また、連携のための時間や共通様式のようなツールがあると、負担の軽減や連携が取りやすくなると考える。

  • 事務局

各団体からご意見、ご提案をいただきましたが、共通する部分はスライド9のとおり、これまでの取組をベースに、さらに裾野を広げる取組が必要とまとめられるかと思います。現在、各部会や各団体ごとに様々な取組を実施していただいておりますが、ご提案いただいた具体的な取組や、裾野を広げるというポイントをご参考いただければと思います。市民のQOL向上に向け、引き続きよろしくお願いいたします。

  • 竹内委員

スライド3の「家族の負担が存在する」というのは、前回の協議会でディスカッションしたことだと思う。各団体で家族の負担に対する取組が広がっていけば良いなと思いながらお話を聞いていた。スライド9で、患者・利用者のQOL向上ではなく「市民のQOL向上」となっているところはとても示唆に富んでおり、各団体が一致団結して取り組む環境を作っていただければと思う。

  • 金江委員

多職種連携についてこれまで取り組んできたが、繰り返し出席されている代表者のような方の顔は見えるようになっている。しかし、現場でやっている方の顔のつながりはなかなかできていない。一つの解決策として、現在、顔の見える関係会議をエリアに分けて開催しているが、このエリア別会議を役職クラスではない方に企画してやってもらってもいいのではないかと思う。日本医師会の関東ブロック会議では、柏市が取り組んでるいることについてどのように行えばよいかという話が常に出る。柏市はとても良くできていると思うが、さらに色々考えて取り組んだほうが日本のモデルになっていくと思う。

  • 長瀬座長

現場レベルでの企画も良いものになると思うので検討していただければと思う。先ほど梅津さんが、介護サービス事業者には様々なタイプの職種がいらっしゃって課題を一括りにできないと仰っていた。どのような事業者の方がこの場に参加すれば議論ができるか教えていただきたい。

  • 横尾委員 

介護サービス事業者協議会には、通所系、訪問系の事業所の部会が無い。そのため、そのような事業所の意見を吸い上げる場がなかなか無いのが現状だ。

  • 長瀬座長 

事務局にも、このことについて何かできないか検討いただき、さらに一歩進められるようにしていただきたい。

報告(1) 第1回日本在宅医療連合学会大会

  • 事務局(資料7に沿って説明)
  • 松倉委員

柏モデルには多くの視察が来ており、顔会議などに見学に来られるが、実際にやっている方達から発信していこうということで学会発表を行った。今回の大会は第1回在宅医療連合学会大会という大きな会である。大会の参加者に「柏の多職種で飲みに行くんだ」と伝えると驚かれていた。発表する際も、病院名ではなく、「柏市医師会の」と発表してもらい、行政も来てもらい、とても一体感があった。文字に残し色々な発信ができればと思い発表したものである。

  • 片岡委員

訪問看護連絡会は様々な法人で構成される中、これだけ動いていけるのは、柏モデルがあることや、柏市の医療・介護の方々からご協力があるからである。病院と協力した連絡会の取組の紹介では、多くのご質問とご講評をいただいた。これからは管理者だけでなく裾野を広げ、病院の方々や介護事業所との取組も続けていくと思うので、今後も外部に取組を発信できればと思う。

  • 金井委員

リハビリ連絡会は柏市に在宅にかかわるリハ職全体の連絡会であるが、今回のポスターセッションでは柏市の総合特区について、リハビリステーションの現在の取組と今後の活動を発表した。柏モデルの中でできていたことを柏市内では広めてきたが、全国に発信しようと、松倉先生からお話いただいた。震災の被災地域の様な例のみならず、柏でも独自の取組をやっていることを、知っていただくいい機会になったと思う。

  • 梅津委員

柏ポスターセッションはあさがお看護小規模多機能型居宅介護が行った。柏市内唯一の看多機であり、看護師がいることで、医療がしっかり繋がっている。現在小多機を含めると8つの事業所が活動しており、アンダンテという連絡会にて少しずつ取組を進めているが、市民の方になかなか理解されにくいのが課題である。ご利用の方からは自分たちのニーズに沿った形で在宅で生活できる、看護師に見てもらい安心して生活できるという声をいただいているので、今後もっと活用を広めるため、連絡会で協議している。

  • 平野委員

小規模多機能には在宅医療が入れるのか。

  • 梅津委員

夜間に往診という形で施設には入れないが、利用者が在宅にいるときは入れる。訪問看護も同様である。

  • 佐藤委員

第1回の大会ということだが、在宅医療連合学会の位置づけ、バックアップはどこがしているのか、どのような目的で開催されているのかお聞きしたい。

  • 松倉委員

第1回となっているが、二つの歴史ある学会が一緒になり、一つになろうとの趣旨で開催したものである。在宅医学会と在宅医療学会、病院を中心とした学会と、施設等現場の方々も含まれた学会である。学問的なことや、現場についても色々な取組を発表するというものである。

報告(2) 地域包括ケアシステム研修会

  • 事務局

(資料8に沿って説明) 

  • 染野氏(柏市立柏病院)

柏市立病院での研修会の参加者からは、退院時の情報だけでなく入院時に情報をどのように取得するか、双方の視点が広まったとの意見が多くあった。また、経験がある医師が参加したが若い先生にもっと参加してもらえればよかったとの反省の意見が出ていた。

  • 金江委員

「地域包括ケアシステム」という名称はよく使われているが、このシステムはとても広範な部分をカバーしなくてはいけないものである。県医師会や日本医師会でも使われている言葉だが、実際は在宅医療が中心の話になっている。「地域包括ケアシステム」という名前だと議論する部分が漠然としてしまい、うやむやになってしまうことがある。最近は「地域包括ケアシステム」という名称はあまり使わないほうが良いのではないかという印象をもっているがいかがでしょうか。

  • 事務局

病院では「地域包括ケアシステム」に取り組む必要があるとの理解がされているが、どうすれば良いのかという状況があった。これを踏まえ、医師をはじめとした病院スタッフの皆様の関心が高い「地域包括ケアシステム」という名称を用いたとの経緯があるが、金江先生にいただいたご意見についても検討していきたい。

  • 松倉委員 

この研修会はお忙しいところ在宅の先生や訪看の方々に参加していただき開催している。在宅医療については、まだまだ病院スタッフ全員が理解しているわけでない。「地域包括ケアシステム」という言葉は病院の中でもよく聞く言葉であり、とっかかりやすいと思われる。顔の見える関係会議などの名称はあまりなじみが無い。そのような経緯があるのではないか。

  • 長瀬座長

もうすでに何回か開催していることもあり、急に変えるのは難しいと思うので、サブタイトルをつけるなど、より分かり易くなるよう検討していただきたい。今年度も慈恵柏病院で開催予定とのことで、また盛り上がると良いと思っている

報告(3) 在宅医療の見える化について

  • 事務局

(資料9に沿って説明)

  • 長瀬座長

ステッカーは医師会でも名刺に活用させていただいた。皆様のお手元にある封筒にも印刷されている。このように柏の在宅医療を広めていただければと思う。

  • 中川委員

ステッカーは社協でも貼っている。周知方法について、佐藤委員は柏市の連合会の役員であり、私自身も地域のふるさと協議会の会長と地区社協の会長をやってきているが、連合会では280ほどの町会、自治会をまとめているので、その様な所にお願いしていくのが良いのではないか。また、地区社協では、民生委員、ボランティアなど多くの方が活動されている。私の地域でも民生委員など100人以上いるので、そのような人を活用していただくのもよい。この中でも「うちわ」が高齢の方にも一番よいと思うので、お祭りで配るとかが良いのではないか。

  • 事務局

ありがとうございます。市民の方にもご協力いただき、広まっていけばよいなと思います。

報告(4)映画「ぴあ」の上映会ついて

  • 事務局

(資料10に沿って説明)

  • 平野委員

10月10日に上映会を2回開催させていただいたが、とても大盛況で、市長も私の隣で見ていたが、涙を流していた。お越しいただいた方からは、初めはドキュメンタリータッチだと思ったが知っている俳優がでていたとの感想があった。柏の色々な風景もでているので、柏でこのような取組がされているのかと、多くの市民の方にも見ていただきたいと思う。

  • 木村氏(東京大学高齢社会総合研究機構)

この映画は全て柏の事例をもとに作られたものであり、柏発の取組と言える。映画を見て良かったということだけでなく、見ていただいた後に、医師会の先生方からコメントをいただくとより良いのかなと思う。

  • 各団体のトピックス

    豊四季台地域支えあい会議

    • 福祉政策課

    (資料11に沿って説明) 

    • 佐藤委員
    地域に呼びかける啓発として、地域活動への参加協力についてアンケート調査を実施したところ、60名前後の方が参加してみたいという調査結果になった。誰かの後押しとか、特別な人脈とかでなく、自発的にご回答いただいた。各町会でどんなニーズがあるか等、さらに調査を進めているところである。こつこつやっていた活動がこれから徐々に出てくるのではないかと期待している。こういった取組を通し、声をかければ、地域社会に参加したい、貢献したいと感じている人がいるんだなと私も感じており、素晴らしい流れになっていると思う。これからも東大、木村さん、行政と一体となって、コンビネーションを高めながら継続して進めたいと思っているので、皆様には更なるご協力をお願いしたい。
    • 長瀬座長

    地域の困りごとは色々あると思うが、健康や医療系のこと等、多職種でお手伝いできることがあれば、一緒にやっていくと双方の理解が深まり、絆ができていくのではないかと思うので、遠慮なく仰っていただきたい。

    UR都市再生機構

    • 佐野委員

    (資料12に沿って説明)

    • 長瀬座長

    駐車場について、会議終了後、会議参加者の出庫に時間がかかり、スーパーマーケットを利用している方から苦情が出ている。こちらも努力はしているが、お金を1台ずつ入れていくというのが現状である。何か解決策はないか。

    • 佐野委員

    民間が運営しており、運営方法について相談しながら進めていくという必要があるが、我々で確認し、対策はないか検討したいと思う。

    会議全般の質疑

    • 古田委員

    資料4について、施設によって医療職の配置状況が異なる。例えば特養は嘱託医が入り、訪問看護師は入れない。有料やサ高住は在宅の医師・訪問看護師が入れる。小多機は先ほどお話があったとおり、在宅が入れるのは利用者が自宅にいる時だ。顔の見える関係会議など繰り返し行っても、顔の見えないのは、このような施設の方(職員)たちだと思う。スライドの9にあるアンケートにて、希望する研修などの記載があるが、こういったご意見があるのであれば応えなければならないと思う。これに対して、何か取組案はあるのか伺いたい。

    • 事務局

    この資料で示した内容は意思決定支援の取組の一環の中で、三部会で検討している部分について、ご議論いただく際に活用していただきたいものである。職能団体との連携を含め、具体の取組を検討していきたいと考えている。

    • 古田委員

    研修については、研修部会で担当することでよいか。

    • 事務局

    そのとおりです。

    • 長瀬座長

    介護サービス事業者協議会だけでなく、ケアマネ協議会からも研修会があったらという話があったので、皆で高めあっていくというような企画をしていただくとありがたい。皆さんで協力して行っていきたいと思うので、よろしくお願いします。

    • 松倉委員

    我々もどのような研修をすればよいのか困ることがある。例えば元気塾では、元気塾の実行委員会がどのような講義にするか考えている結果、多くの市民の方が参加している。施設の方などがどのような研修がいいのか、御意見をお聞きし、その中でどう研修するか考えていきたいので、ご協力をお願いしたい。

    • 長瀬座長

    積極的に取り組みたいと思うので、是非ご検討お願いします。

    その他

    令和元年度第3回は令和2年3月13日(金曜日)午後7時 柏地域医療連携センター 研修室で開催予定