令和元年度第2回自立支援協議会 会議録

令和元年度第2回柏市自立支援協議会議事録

開催日時

令和元年10月16日(水曜日)午前10時から正午まで

開催場所

ウェルネス柏 研修室

出席者

委員

松井宏昭(会長)、山崎るり子(副会長)、中野しのぶ、渡部利一、山口満信、坂口峰子、上原みどり、白井祐子、杉山浩志、宮本治道、小坂真一、平山隆新福麻由美、室山圭史、、白田東吾、

  • 事務局
    保健福祉部 宮島浩二、保健福祉部次長兼障害福祉課長 小川正洋、阿知波副参事、野村専門監、早川統括リーダー、長谷川副主幹、 小野主査、松本主任、片岡主任、天玉主任、吉田主事補 
  • 委託相談支援事業所
    地域生活相談センターシャル、たんぽぽセンター、サポートセンター沼南、権利擁護あさひ、ぶるーむの風相談室、障害者就業・生活支援センタービック・ハート柏
  • 計画策定支援業務委託業者
    株式会社コーエイリサーチ&コンサルティング

傍聴者 

なし

議題/報告事項

〔報告事項〕

  1. 各部会等報告
  2. 関係会議報告
  3. 教育福祉会館耐震改修工事後のあり方・活用について(中間報告)
  4. 当事者ヒアリングの経過報告

〔議題〕

  1. ノーマライゼーションかしわプラン2021策定に向けた基礎調査の速報結果について
  2. その他
    台風19号の対応について

配布資料

会議録

各部会報告

資料1 の各部会の報告シートに沿って担当者より説明

(松井会長)

前回までの全体会の中で、全ての部会に障害者団体が参加してその中で議論していこうという話がでている。今入っている部会もあれば、下準備を始めているという部会の報告もあったと思う。これが整えば、各部会の中に障害者当事者が直接入って議論を深めていく。今はノーマライゼーションかしわプランの改訂時期に入っている。現時点で福祉サービスの立場から課題を整理して、こうあるべきだというのを議論してもらう。個別にみると事業所毎になっているが、福祉サービス毎に市民の目があり、そこを抜き出した形で障害福祉課の方で議論しているので、事務局よろしくお願いします。

資料1-2に沿って事務局より説明

(松井会長)

各部会は柏市が取り纏めているアンケート結果を踏まえて検討していく。

(平山委員)

くらし部会の補足であるが、医療的ケアの3号研修について、「3号」という名前が柏市在住の利用者に必要なヘルパーが取る資格である。松戸市は1号研修に助成を出している。柏市の税金が柏の人に使われるためであり、1号だと都内でも通用するので東京に行ってしまうことがあるから3号にこだわって提案している。そういう意味では1号に助成を出している松戸市は寛大だと思う。これを踏まえて、柏市も助成の検討をしてもらいたい。

続いて、当事者参画についての要望だが、障害者団体から1名とあるが、なかなか当事者の方が事業所関係の方々の中に入って発言するというのはプレッシャーになり、難しいのではないか。1名と言わず、2~3名入れてもらい、当事者側からの意見をすくってもらいたい。はたらく部会の参画だが、今、就労されている方も入れてほしい。また、就労を考えている方の親御さんも含め、日中のこの時間帯は難しいこともあるので、開催時間帯を考えてもらいたい。そうでないと参加は見込めないのではないか。

(松井会長)

3点あったが検討するということでよいか。

(坂口委員)

医ケアに関する件だが、3号だと柏市の中の医ケアに対する資格ということですが、他市から入ってくる方が1・2号を持っているならばすぐに柏市でケアできるということなら、柏市でも広く1・2・3号に対してその金額や必要な最低条件などを、資格自体について柔軟に助成を求めていきたい。また、資格を取ることで人材が入ることがあるので、そういったところから障害者に対する見方が変わるような地域づくりをお願いしたい。

(平山委員)

3号でまずはどうだろうかということで、1点突破をしてきたいと考えている。

(上原委員)

移動支援について、身体「あり・なし」ということになっているが、当事者が身体なしということは考えにくい。サポートするのにどうしても体は触れるし、階段をのぼるときや、タクシーで頭がぶつからないようにすることもある。当然身体障害の方に身体が「あり」なことはわかるが、どの障害であっても身体の「あり・なし」という区別がどうなのかと思っていて、国の制度として決まっているのか。

(事務局)

移動支援の身体「あり・なし」についての判定は、成人の方の場合は認定調査をさせて頂いて、移動する際に介助が必要かなどの様々な80項目から拾い上げて身体の「あり・なし」という判別をさせて頂いている。

また、区分判定の必要が無い成人の方または児童について本人の様子に関して現況調査(聞き取り調査)をする中で、支援が必要かどうかの判断をしている。

(松井会長)

そうすると上原委員の言っていた目の不自由な方は残念ながらその項目にかからないのではないか。

(事務局)

視覚障害者の人も日常的に慣れていない場所、初めて行く場所でどうなのかという聞き取りを行っている。

(松井会長)

市の補助事業であるが、国基準か市の独自の判断か。

(事務局)

市の単独事業ではあるが、認定調査等で判断することは市のみの判断ではない。

関係会議報告

資料1の各関係会議の報告シートに沿って担当者より説明

(山口委員)

差別解消支援について、相談件数を含め精神障害者についていえば、サービスや就職活動をしている人が1割いるかどうかという状況である。よつば会の会員に関していえば、3分の1以上が親共に自宅で引きこもり状態。外部と接触がほとんどない。これが最大の差別解消というか、差別されないということです。差別されるようなチャンスがない。変な言い方ではあるが。外に出て旅行したりすると差別という問題にぶち当たると思うが、精神障害者の場合はほとんどそういう外部との接触がないから一般的な差別というのはないと思う。しかし、親の死亡などの理由で外部に出ざるを得ないという事態になった場合、グループホームなどがあればよいが、その時点で差別が発生するかもしれない。40・50の引きこもりが大半で、この人たちがあと5年10年後に外に出ざるを得なくなったときに色々な問題が発生すると思う。行政にはその辺を注視してもらいたいと思う。具体的な行政の支援でいえば、地域包括支援センターの職員の方が高齢者宅を訪問しているので、こういう人たちの力を借りられればと思っている。

(松井会長)

ノーマライゼーションかしわプランの基礎調査を踏まえて、反映させていければと思う。

教育福祉会館の耐震改修工事後のあり方・活用について(中間報告)

資料2「教育福祉会館のこれまでの利用・運営とリニューアル後の活用・運営(案)」に沿って、事務局より説明した。

(松井会長)

中間発表であるが、ほぼ固まった案と考えてよいか。 

(事務局)

方向性ということではこの方向で、このあと11月に官民協働検討委員会の方で承認いただいて、具体的にどんな施策をやっていくかということで、どんなかかわり方が皆さんできるかという意見交換をこの会であったり、団体であったりと意見交換を設けたいと思う。

当事者ヒアリングの経過報告

資料3に沿って事務局より説明

(白田委員)

今回当事者ヒアリングを経て、各部会の方々に検討をお願いし、11月8日にある権利擁護ネットワークの準備をしている。虐待のみではなく、障害のある方の暮らしの権利について考える時間を設けることができていると思う。また当事者が各部会に参加するという小さなきっかけになれたのかもと私自身は思っている。

(中野委員)

当事者ヒアリングを今年取り組んだのは、視覚、聴覚、知的、精神、身体の声がここに届きにくいというのが権利擁護ネットで取り上げて、障害のある人の権利は一体何だろうと考え出したのがきっかけだった。今回ヒアリングで聞いたのは16名で、少数で統計的な数字ではないが、非常に一人ひとりの個別的な困り感が挙がってきた。権利擁護ネットで取り上げたので、具体的にはたらく(部会)やくらし(部会)についてではなく、社会の中で虐待、差別、困っていることにつて取り上げたので、各部会で具体的に課題に取り組んでほしい。取り組むのが難しい内容だが、本人にとっては街の中で生きることの困り感や息苦しさは凄い溢れていて、これをどう、どこで受け止めればいいんだろうというところで、私たちのヒアリングした結果、どう向き合っていけばいいんだろうと今後検討する。協議会の中で私たちが、これから先の生活を考えて視野に入れていかなくてはいけないのは、街の中で、私たちは親なので親が先にいなくなるが、親がいない、親の目が届かないところで生活していく子どもたちが制度で守られれば良いけれど、街の中で一人の存在として守られる街であってほしいと思う。街の中に障害のある子が出ていくのは大変だというイメージが強く、街の方からの負担が感じられるし、私たちも重荷になってほしくないという思いはある。やはり、福祉の中だけで守られるのは限界があると思うので、各部会で今後のことを考えて、街の方たちとコンタクトを取るということを視野に入れて取り組んでもらいたい。知ってもらう、街の中に出ていくということが、お互いの距離を縮めていくことになると思うので、福祉の中だけではなく、街の中に広がっていく権利擁護であってほしいと個人的に思う。

今日の報告で地域包括支援センターという言葉が出てきたが、地域づくりという言葉があるが、精神障害に対応した地域包括ケアシステムの構築推進ということが挙がっていて、地域の助け合いを視野に入れて取り組まれているので、どの部会でもその視野で進んでいけばよいと思う。

(松井会長)

それぞれ違う言葉ではあるが、感想を言ってくれた。白田委員からはきっかけが生まれたということを言っていたと思う。

数人であるが、この意見をどのように今後使っていくのか。

(白田委員)

権利擁護ネットワークとして今回ヒアリングをしたという前提があるが、全てを解決することは難しいと思う。しかし、権利擁護ネットワークとして取り組めることがあれば行っていく。各部会の中で取組めるものがあれば取り組んでほしい。

(松井会長)

ヒアリングは10数人の掘り下げた困り感であるが、ノーマライゼーションかしわプランでは多数の市民の声が出るが、定量的・定性的な分析を頂いて、本人の声・ご家族の声として挙がってくれば繋がっていくと思う。

ノーマライゼーションかしわプラン2021策定に向けた基礎調査の速報結果について

事務局より口頭にて説明した。

(事務局)

今回は口頭での説明となってしまったので、12月に改めて報告する機会を設けたい。

(松井会長)

12月は全体会をイメージしているか。

(事務局)

それも踏まえ障害福祉課で考えている。どのような場で情報を提供するか考えている。

(松井会長)

とても大事な声なので、丁寧に対応してもらいたい。まだデータが回収中であると担当するコンサルタントがパソコンを回すので、全部回収が終わってから集計した方が良いのではないか。基礎調査は年齢別の比較をすることが大事ではないか。子どもなのか、高齢者なのかがだいぶ違うので。就学前については養育の希望もだいぶ違うので、そこら辺を注意して十分に検討してもらいたい。

台風19号の対応について

(事務局)

台風19号の対応について報告する。台風が来る前の障害福祉課の対応としては、聴覚障害の方へのFAX・メールの送信を200件ほど、コミュニケーションセンターかしわと協力しながら実施した。また、市内の障害福祉の全事業所への注意喚起をメールにて提供した。福祉避難所に指定されている事業所には、もし開設になった場合に備えて事前に非常発電機の準備等を確認してもらうようお願いをした。

続いて、当日の支援の状況を報告する。市内の一部で停電になったが、市内の福祉事業所における被害は、障害福祉に関しては影響がなかった。

10月13日日曜日は、市内のグループホームに利用者の安全確認を行い、問題ないと確認している。その他に朝から施設の一部損壊情報などが報告されていて、課の職員で現場の状況を確認してきた。

また、利根川の水位が上昇し、避難判断の推移を超える勢いということで、松井会長の話にもあった通り、避難所の開設に向けて準備を進めた。結果的には水位が下がり、午後10時39分に警報は解除されて、大きな被害がなく対応を終えることができた。皆様のご協力について、この場をお借りしてお礼申し上げる。

この度の課題を2点お伝えする。停電していなかったので電話等で連絡できたが、停電した際の対応については考えていかないといけない。台風、風水害ということで、台風が来ることは事前に分かっていたが準備ができたが、地震など突然の災害についての対応については難しいものがあると感じた。

(山崎委員)

市原の竜巻で特別支援学校を卒業したばかりの子どもが怪我をして病院に行ったが、その後のケアができなかった。福祉避難所では対応ができないので、福祉施設で対応している。一般の避難所では難しいときに、福祉避難所に行けるのか、本当にそこまで行くことができるのか。福祉避難所は実際に通われている人の中に、今まで通ったことのない人がポッと入ることはできるのか。停電になったときに医ケアや呼吸器の対応をどうしているか知りたい。バッテリーや自家発電機など用意している人がいるが、バッテリーを2~3個用意していても24時間しか持たないのではないか。ガソリンは京都の放火の件で購入や備蓄が難しい。医ケアの人たちからも不安の声が聴かれた。前もって入院する人もいるが、自宅で待機する人が圧倒的に多いと思うで、柏市として対応を考えてもらいたい。

(中野委員)

行き場については、グループホームなど体験的に経験されると良いのではないか。ガソリン以外にガスボンベで発電するものもあるので、ガソリンよりも取り扱いが良いのではないかと個人的な意見として思う。

(渡部委員)

今回の台風は大型台風だと前から報道されていたので、昨日会員と話したが、備蓄をしていたとのことであった。台風では安全なところに逃げることが大事であるが、高齢の方が何日も泊まるのは難しいと思った。福祉避難所を開設するので利用があればお知らせくださいとの連絡があったので、風が強まる直前だったので連絡を回した。停電が起こった際の連絡手段はないので、近くに住む人同士で目を配って、緊急の場合には助け合う意識を常にもっていきましょうということを話した。情報が来たら担当する役員が情報を回すが、何か必要があれば連絡をもらうようにした。柏市では災害コールセンターが開設され、そちらの問い合わせの方も会員にお知らせしたいと思っている。ライフラインは無事であったが、個人的には窓が壊されるのではないかという恐怖を味わった。繰り返し今回のような台風が来ることを意識していかないといけないということを痛感した。

福祉避難所を開設するにしても、職員さんが支援にあたれるのかどうかというのも市原や房総の方でも現実的にそうなっているので、そこも心配な部分ではある。福祉避難所が開設されるのは、望ましいというかありがたいと思っている。本当にあり得ない事態というのを想定しないといけないのだと痛感した。

(山口委員)

精神障害者にとってはとても難しい問題。大勢の人がいる避難所にはいかない。東日本大震災の、一旦避難所に行った障害者が家に戻って亡くなったという事例もあった。

(小坂委員)

柏市と福祉避難の協定を結んでいるので、障害福祉課から要請があった。県立なので県からの要請もあり当日は管理職が泊まった。職員については学校に来るように伝えていた。福祉避難所の開設はなかったが、今回のことを受けて学校で考えなくてはいけないと思うことがある。柏市との協定については施設の提供、運営についての協力補助というところで協定を結んでいるが、先ほど話があったように、例えば発電機については一般用の発電機はあるが、精密機械に対応する発電機はない。備蓄の食料はPTAの会費で子どもたち用に用意しているので、福祉避難所として活用して頂くために設備面等について確認をすることが今後必要であると思っている。

(平山委員)

15号の影響があったので、避難情報などは確認していた。やはり、自分自身も含めて避難をするかどうかの判断は難しいと感じた。危ないから避難するのはわかるが、まさかここには来ないだろうというのが自分の中にあり、危機的状況になると間に合わない。いつ決断するのかを難しいと感じた。台風前に情報があったので、避難所の準備は各地で比較的良く行われていたと思う。事前にどういう体制で立ち上がるかの、事前準備を行うか。一人暮らしの方もいたので避難先の準備も含めて、やっていくことが現実的だと思う。

(新福委員)

管轄が千葉県なので、自家発電のガソリンを提供するガソリンスタンドの情報が回ってきた。柏市のスタンドもいくつか入っていた。このような情報提供は必要だと感じたし、前回の15号のときも県内各地の停電から、市町村の方から発電車の配備、手配をしていただいたという事業所もあったと聞いている。この辺をどこまで柏市で検討頂けるのか。情報として、野田市のくすのき苑さんが利根川水系の氾濫に合わせて、避難が必要になる可能性があるということで、状況に合わせては市の方で大型バスを提供するので、野田の特別支援学校に避難するという体制づくりをしたという情報があった。柏市内の入所施設はどこまでするかはわからないけど、在宅にいる方で身動きが取れない人たちの避難をどうしていくのかというのは難しいけれど、その把握も準備も必要ではないか。

(室山委員)

福祉避難所の事前準備について職員で話したが、受け入れを始めても職員は近くに住んでいて歩いていける職員となり、体制として2・3日と避難される方がいるときに、どの職員がどうするかが難しかった。正直なところ、福祉避難所と名前を出すことが難しいという意見も職員から出た。事前準備を含めて、避難所としてどうするのかを考えている。

(松井会長)

限られた時間だけれど意見が出た。皆さんがよろしければ運営委員会で議論してもよいのではないか。そういう召集があっても良いのかなと思った。福祉避難所の捉え方も様々で、職員が行けないけれど場所だけ提供できる。けれども、迎えに行くのか行かないかというくくりも議論しても良いのではないか。

今後事務局とも打合せをしながら、柏市内で決めてほしいと思う。

次回の開催予定

日時:令和元年12月26日(木曜日)午前10時から正午まで

場所:ウェルネス柏4階 研修室