更新日令和3(2021)年12月21日

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令和3年度第2回柏市在宅医療・介護多職種連携協議会会議録

1 開催日時(Web形式)

令和3年10月25日(月曜日)19時

2 参加者

  1. 委員
    柏市医師会長瀬会長(座長)・松倉副会長・織田理事・古賀理事・平野顧問・古田参与、千葉県医師会金江副会長、柏歯科医師会中山会長・松岡専務理事、柏市薬剤師会齊藤会長・大塚副会長、柏市訪問看護ステーション連絡会杉山会長・羽山会計監査、柏市介護支援専門員協議会植野会長・齊藤副会長、千葉県医療ソーシャルワーカー協会鈴木委員、柏市在宅リハビリテーション連絡会金井会長・橋本副会長、認定栄養ケア・ステーション柏市連絡協議会中村会長・小川副会長・土橋副会長、柏市介護サービス事業者協議会横尾会長・柴田理事・曽根委員、柏北部地域包括支援センター山本センター長、柏南部第2地域包括支援センター橋本センター長、柏市社会福祉協議会中川会長、柏市ふるさと協議会連合会佐藤監事、東京大学高齢社会総合研究機構飯島機構長、辻客員研究員、千葉大学医学部附属病院患者支援部部長竹内特任准教授、医療法人社団鼎会三和病院高林顧問、都市再生機構東日本賃貸住宅本部ストック事業推進部西村担当部長
  2. 行政・事務局
    高橋保健福祉部長、橋本福祉政策課長、宮本高齢者支援課長、吉田地域包括支援課長、森川保健所総務企画課主幹、谷口保険年金課長、涌井救急課長(事務局/地域医療推進課)梅澤課長、浅野専門監、野口主幹、徳丸主査、佐々木主任、池畑主任、坂本主事、新名主事、吉田主事

3 議事項目

  1. 各部会の取り組みについて 
  2. 在宅医療・介護連携の評価について

4 配付資料

【1】次第(PDF:375KB)

【2】名簿(PDF:190KB)

【資料1】多職種連携・情報共有システム部会(PDF:1,139KB)

【資料2】研修部会(PDF:1,292KB)

【資料3】啓発・広報部会(PDF:2,128KB)

【資料4】在宅医療・介護連携の評価(PDF:1,841KB)

【資料5】医療・介護データ集(PDF:2,154KB)

【資料5 参考資料】レセプト一覧(PDF:759KB)

【資料6】各職能団体の考え(PDF:950KB)

【資料7】令和2年版柏市死亡小票分析(PDF:1,804KB)

【資料8】令和3年度第1回市内病院地域連携担当者連絡会議(PDF:861KB)

【当日資料】令和3年度第1回顔の見える関係会議(PDF:1,464KB)

5 議事経過

議事録のPDF版はこちら(PDF:1,652KB)

 

1 開会

事務局 (古田委員欠席の旨報告)

 

2 議事(1) 各部会の取り組みについて

ア:多職種連携・情報共有システム部会

事務局 (資料1に沿って説明)古賀部会長、補足説明をお願いいたします。

古賀委員(部会長)ルール緩和については、病院との連携に加え、他市の事業者が入れることで、市境でもカシワニネットでの連携が進むことが期待されます。カシワニネットの本人・家族参加についてですが、カシワニネットの場合、セキュリティを高めるために電子証明書を必要としているという問題があります。例えば、海外に電子証明書を持って行って導入するのも難しいですし、コロナ禍という状況でオンライン会議等が進んでいることもあり、離れているところの家族と話し合うにはカシワニネットは不向きなのかもしれないという話になっています。

長瀬座長 ありがとうございます。その都度その状況に応じてまた御検討いただける内容なのかと思っております。アドバイザーの平野委員からも御意見いただきたいと思います。

平野委員 ルール緩和については、病院の先生が主治医になっていることも多いので、ルールを緩和することでカシワニネットの普及を図りたいという趣旨です。カシワニネットへの本人・家族参加についてですが、他市では、本人・家族が多職種の意図していない捉え方をしてしまうことがあったと伺いました。そういうこともあり、本人・家族とは対面や電話での話し合いがいいだろうという結論になりました。

長瀬座長 ありがとうございます。その他御意見いかがでしょうか。

辻委員 カシワニネットの本人・家族参加について、今回の結論には異存はありません。それを前提にして、柏プロジェクトの一環として、さんあいネットワークという取組みがあり、お年寄りと生活支援の相談部門を繋ぐ実証実験を豊四季台で始めようとしております。高齢者の家に機器を置いて、相談相手と双方向で話ができるプロジェクトです。セキュリティ等の様々な問題があるかと思いますが、将来的には医療介護連携システムとも繋いで、本人の顔を見ながら医師が接触できるというのは、非常に良いことではないかと思います。生活支援体制整備事業のネットワークが ICT で実用化されれば、私は医療介護連携システムと繋いでいただければありがたいなという願いを持っておりますので、御報告させていただきました。

長瀬座長 ありがとうございます。続きまして、研修部会について事務局から説明の方をお願いします。

イ:研修部会

事務局(資料2に沿って説明)松倉部会長、補足説明をお願いいたします。

松倉委員(部会長)コロナ禍になり、あれだけ熱気を帯びていた顔会議が一切できなくなりました。Web会議の進歩と共に会議だけではなく講演形式のウェビナーやグループワークができるようになってきました。事務局が準備をしてくださって丁寧に積み上げてきました。例年顔会議を3、4回実施していますが、今年は1回だけ実施する代わりにファシリテーター会議や打合せ等で積み上げてきました。同時にそれを学会等でも報告できるようにアンケートを通じて、どのような行動変容が起きたかまで調査してくれています。後ほど詳細な報告があると思いますが、参加した皆さんの感触としては、久しぶりに会えてよかった等ありました。副部会長のワーファさんがとても穏やかに司会進行をしてくださり、和やかな雰囲気でうまくいっております。一言いただけますか。

ワーファ氏(副部会長)顔の見える関係会議の企画を第2回研修部会で話し合いました。ファシリテーター会議を開催した結果、進行役の難しさや書記の大変さへの対応、オンラインに不慣れな方へのサポートなど、多くの知恵や工夫点、アイデアをいただき無事に顔の見える関係会議を開催できました。意思決定支援のeラーニングについても部会の中で共有した教材を基に、年度内の完成を目指したいと思っています。

長瀬座長 ありがとうございました。この件について御意見御質問等ございますか。

飯島委員 顔会議についてですが、コロナ禍で従来の開催より回数を落とさざるを得なかったとはいえ、オンラインでやって今まで参加できなかったような方々からの参加があったのか、裾野は広がったのでしょうか。また将来的な方向性について、例えば従来のリアルな会議と、オンラインのお手軽さとの融合の仕方等、研修部会関係者の方々で中長期ビジョンがあれば教えていただきたいと思いました。

事務局 裾野が広がったかにつきましては、今回初めて参加された方が50%と従来より多くなっています。小さいお子さんがおられる方は、参集だと参加できないところが、オンラインになったから参加できたという声もいただいている所です。コロナ後も含めて、オンラインと参集をどう組み合わせていくかにつきましては、今回の結果をもとに研修部会の方で検討して決めていきたいと考えております。

松倉委員(部会長) オンラインとリアルの融合をどうしていくかは難しい課題だと思います。ただ一つ言えることは、オンラインですごく良かったと言ってくれたものの、やはり従来の熱さは、なかなかオンラインでは難しく、いつか集まれるといいという話がでていました。いつかは200人規模で集まりたいと思っています。一方、広域から集める場合に関しましては、オンラインを活用できるといいと思っております。

飯島委員 生活の問題で参加したくても参加できなかった方が、お家から簡易にアクセスできるところは大きなメリットなのかなと思いきや、やはり従来のコンセプトは揺るがないのだと感じました。オンライン会議がもう一回りなじんで、従来の会議がありながらも、オンラインによってハードルが下がり、多職種連携が進むといいと思いました。期待しております。

長瀬座長 ありがとうございました。では先に進めさせていただきます。啓発・広報部会についてです。事務局お願いします。

ウ:啓発・広報部会

事務局(資料3に沿って説明)織田部会長、補足説明をお願いいたします。

織田委員(部会長) 今年度からは直接的な在宅医療の対象者ではない層に向けて、啓発を広げていこうという試みで動いています。わがやに関しても、かかりつけ医の特集を組んで、今すぐに在宅医療が必要ではない方たちにも知ってもらう狙いをもっています。わがや以外の啓発活動としては、働き盛り世代・子育て世代をターゲットとし、興味がありそうなスポーツ・グルメ・ご当地有名人等とコラボということで具体的な企画を練っている所です。

長瀬座長 ありがとうございました。在宅医療は市民の方から認知をいただかないとなかなか利用が進まない面があり大事なところです。新型コロナウイルスワクチンの接種をする際に、かかりつけ医で接種してくださいと伝えていたら、特に若い人でかかりつけ医がいないという方が多くいたように思います。そういう層に対するアプローチとして、今回のテーマが取り上げられたということでしょうか。

織田委員(部会長) わがやでかかりつけ医を取り上げたのは、新型コロナウイルスに関連して、ワクチン接種、発熱した時・症状が出た時の相談の先がわからない、特に働き盛り世代は、基本的に高血圧などの慢性疾患をお持ちではないので、急性疾患になった時、もしくは予防が必要になった時に受診先に困っているということで、興味を引くのではないかと話し合いました。在宅医療に繋がるのかという議論もありましたが、まずは単語を知ってもらうことから、親御さんや知り合いに広がっていけばいいと思い、かかりつけ医をテーマにしました。これまでは在宅医療に直接関わる人向けの情報誌でしたが、初めての試みを通じて、広く市民に周知されるといいと思います。

長瀬座長 ありがとうございます。他に御意見ございますか。辻委員お願いします。

辻委員 地域包括ケアの原点的なモデルである柏では、多職種連携によってコロナの在宅待機者問題に非常にスムースに対応されたと伺っています。平時の地域包括ケアの底力が出たという風に思います。全ての患者というわけではありませんが、困った時にはかかりつけ医が在宅もやってくれるという姿勢を示す医師会があるからこそできたと思います。今回のコロナ禍での在宅待機者へのアプローチについては、他市は開業医があまり機能しなかった、あるいは関与しないのが当たり前だったと聞いております。そのような意味で、私は、かかりつけ医のPR をわがやでできたことを心から評価させて頂いております。医師会と行政と市民の間にある関係性は、素晴らしい財産であると思います。この場を借りて心からの敬意を表したいと思います。

長瀬座長 ありがとうございます。7、8月に陽性患者が増え、自宅療養者も1,200人を超えることがありました。保健所だけでは対応しきれない患者が出て、織田委員、古賀委員を中心に薬剤師会、訪問看護と連携して対応いただきました。織田委員一言いただけますか。

織田委員 入院待機者のフォローをするという話がきて、一週間かからないうちに一例目がスタートするという形で、スピード感をもって対応できたと思っております。辻委員がおっしゃっていたように、柏は地域包括ケアの基盤がしっかりできているのをやっていて実感しました。薬剤師会との連携では、ステロイド等を迅速に届けていただく、訪問看護との連携では在宅酸素の導入を数時間以内に行う。こうしたところを1から作らなくても、電話一本でできるくらいの関係性ができています。そして地域医療推進課がコーディネーターとして、普段の在宅医療の窓口となっているのと同じような仕事をコロナの自宅療養患者でもやっていただきました。1から作ったというよりも柏モデルにコロナを合わせたような形で仕事ができたという感覚です。

長瀬座長 ありがとうございます。柏モデルの応用編としてできたのだと思います。今回の対応をする際に、非常に熱く語っていただいて一番最初に何とかしなくとは、と言ってくださったのが吉江さんです。御感想を伺えますか。

吉江氏 本日は大学の立場で参加していますが、訪問看護として今回対応しました。長瀬座長も保健所にたびたび声かけをしてくださっていたという話と、織田委員も長瀬座長に声かけをしてくださっていたという話を後から伺いました。恐らく様々な方が心配をしていて、実際に感染の波が来て、自宅待機者が溢れてどうしようもなくてという時でも、気持ちの上ではスタンバイモードだったと思っています。そういう方たちがその想いのまま動いたからこそ、一週間でスタートできたのだと思います。千葉県内の様々な方と情報共有していても、50例以上対応したという自治体はなかったと思います。次の波は来て欲しくありませんが、次の波に向けた基盤整備もできたと思います。

辻委員 よろしいでしょうか。様々な関係者から各市の様子を聞いてるのですが、今回地域包括ケアというスキームで普段からシステムを持ってたところが、極めてスムーズに待機者問題を解決しました。この体制は、これからの医療の基本だと思っております。コロナだから大騒ぎするというのはおかしいのです。そういう意味で、私はやはり柏が日本一だと今回の様子を聞いて思っております。皆様方にとって普通に行えたことが、実は全国的に見れば素晴らしい水準の地域ができているということをお話を聞いて確信いたしました。

長瀬座長 ありがとうございます。飯島委員どうぞ。

飯島委員 織田委員、辻委員のお話を伺っていて、元々あった柏モデルにコロナ対応を合わせたというのは名言だと思いました。少しだけ違う視点でコメントさせていただきます。日本医師会で在宅医療推進の講師人材養成研修という年1回の企画があり、オンラインで約300人が集まりました。30数グループでグループワークを行い、ファシリテーター役を務めていたのですが、そこで独特な意見が出ました。この数年間地域包括ケアを進めてきたのは事実で、顔の見える関係会議も開いてきた。しかし、保健所との距離感、お互いを知ることはあまりやっていなかったという意見がありました。これから何が起こるかわからない中で、多職種連携のネットワークに中に保健所という機能を入れ、お互いを良く知っておくべきだった、これからの学びだというコメントが出ました。それだけお伝えしたく、コメントさせていただきました。以上です。

長瀬座長 ありがとうございます。柏市が中核市になってから、保健所が自前になりました。現状10年来保健所と一緒に仕事しています。またの保健所の先生にも医師会員になっていただいているところもありまして、密に連携できたところもよかったと思っております。では先に進ませて頂きます。

 

2 議事(2) 在宅医療の評価について

事務局(資料4に沿って説明)

長瀬座長 ありがとうございます。様々なデータ分析が行われていますが、不足している部分もあるかと思いますので、委員の皆様に御意見をいただきながらいいものに仕上げていければと思います。ここからはデータの中から、気づいたことや課題の共有をしたいと思います。まず、医師会の織田委員お願いします。

織田委員 データが非常に多く、着目すべき点を絞ることが難しいと感じています。わかりやすいところでは看取りに関してです。私は自宅で看取ることだけが素晴らしいとは考えておらず、患者さん毎に望む場所が違うと思っています。ただその中で、今年病院では面会できないので自宅で最期までお願いしますと言ってくれる患者さんが非常に多い印象があります。

長瀬座長 ありがとうございます。歯科医師会の中山委員お願いいたします。

中山委員 2019年と2020年の日常の療養支援の歯科を比較すると、コロナ禍の影響と思われる医療保険の落ち込みはありますが、介護保険においてはコロナ禍においても、同一建物では伸びています。また同一建物以外でも減少幅は医療保険に比べて少ないと読み取れます。介護保険は口腔衛生指導、口腔ケアになりますが、その重要性を多職種や御家族の方にも認識される傾向にあるのではないかと思います。口腔の健康と予防に関して関心が高まりつつある現在の外来患者が、在宅医療や介護に移行した時に口腔ケアの重要性がさらに増加すると思われます。今後も引き続きそのような対応ができるよう、歯科医師と歯科衛生士の養成が重要だと考えています。

長瀬座長 ありがとうございます。薬剤師会の齊藤委員お願いいたします。

齊藤委員 まず入退院支援のところだと以前も退院時共同指導の数は全体的に少なかったと認識しています。今回に関しては一部の病院に集中しているということで、これをベースとして、なぜ病院間で格差があるかを深掘りしてもいいと思います。算定を取らないところは、理由を含め共有して頂ければ今後の活用に繋がるのではないかと考えています。次に日常の療養支援ですが、同一建物で市外事業所が多いと出ています。柏市のサービス付き高齢者向け住宅では、他市の薬局が一括で薬を扱うという事例があります。市外薬局と提携をする施設が増えてきた結果ではないかと考えてます。看取りに関してですが、老人ホームや特養が増えてるのは、急変時にコロナ禍では病院に連れて行くことが減っているからではないでしょうか。担当しているドクターも気を遣って、看取りをすることが増えた結果だと思います。またそれに加え、施設の中でドクター・家族・スタッフさん達の関係がうまくいって、インフォームドコンセントのような形で、急変時には看取りをするという事例が増えた結果が、このように表れているのではないかと考えております。以上です。

長瀬座長 ありがとうございます。続きまして、医療ソーシャルワーカーの鈴木委員お願いします。

鈴木委員 入退院支援の部分で一部の病院に退院時共同指導料の算定が集中しており、なぜ病院で格差があるのかを分析する必要があると思いました。同時に多く算定が取れている病院は、退院時共同指導の開催のコツをお持ちでいらっしゃると思います。その成功例を参考にさせて頂いて、そのコツを各医療機関のソーシャルワーカー等が共有していければ、市内全体の底上げに繋がるのではないかと考えました。また福祉施設看取り介護加算についてですが、これは入退院支援にも間接的に関わってくる事項だと思いました。慣れた施設から病院に治療目的で入院されて、どこで最期を過ごしたいかを考えるにあたって、その方々が慣れた施設で最期を過ごしたいと言っても、その施設が看取りをできるかどうかによって、退院支援の中身が変わると考えました。施設内でどのような意向を持っていた方なのかを入院時に病院と施設が連携をとって知ることができていたり、看取り前の事前のプロセスの情報も入院時に教えていただいたりすることによって、看取りの形が変わってくると思いました。当然ではありますが、この4つの場面は連動していて、そして連動させていくことも必要だと感じました。

長瀬座長 ありがとうございます。続きまして、訪問看護ステーション連絡会の杉山委員お願いします。

杉山委員 まず訪問看護のデータが介護保険だけのデータになっており、医療保険のデータが反映されていないので、それが反映されれば数は全体的に底上げされて、傾向が若干変わる部分があると思います。特に急変時対応と看取りが一番変わるところだと思います。急変時対応では、事務局の説明どおり体制が非常に出来ているところではありますが、介護保険からの急性増悪等で医療保険に切り替える方もおり、がん末の方は医療保険になります。退院直後の特別指示書、夜間等の出動も医療保険になります。この辺で急変時対応は若干数が変わると思います。看取りの数も自宅で看取るのは、がん末の方が約半数というところから、全体的にこの数字は上がると思います。

長瀬座長 ありがとうございます。続きまして、在宅リハビリテーション連絡会の金井委員お願いします。

金井委員 日常の療養支援で、訪問リハビリと訪問看護1.5のデータが一緒になっています。これを分けて捉えていくと、また見え方が違うのではないかという印象があります。月平均の人数、月平均 市内/全体では市内事業所からの提供数が、平成28年度より減っている理由が気になりました。また、入退院支援の退院時共同指導にリハ職が参加していても加算をとれるものではないため、データには乗ってきません。独自調査をすると、どの程度リハ職が退院時に関わっているかが見えてくるのではないかと思いました。

長瀬座長 ありがとうございます。続きまして、認定栄養ケア・ステーション柏市連絡協議会の中村委員お願いします。

中村委員 厚生労働省から商標登録を受けている認定栄養ケア・ステーションが、柏市には6ヶ所あります。これらで昨年9月に認定栄養ケア・ステーション柏市連絡協議会を立ち上げました。。居宅療養管理指導は少ないですが、年に1から2件やらせていただいています。これまではケアマネジャーさんを通した本人からの熱い要望で支援をしてきました。今年度は、理学療法士さんのお問い合わせから、患者さんと繋がり、居宅療養管理指導に結び付いた案件がございました。多職種との結びつきをより進めていけたらと思います。また地域包括支援課からの御依頼で、フレイルの重症化予防や介護予防の個別会議をやっています。毎月一回理学療法士さん・歯科衛生士さんと一緒に顔の見える管理栄養士ということでやらせて頂いております。そこから出てくる案件で、病院から退院したけど実際どうしたらいいのかという困り事が多くなっています。1度病院に問い合わせて医師からどういう指導が出ていたかを伺うこともあります。市立柏病院では、去年の6月から退院支援において医療・栄養情報提供書を出しているようです。病院の栄養士さんの話では、ケアマネや入所する施設に渡しているとのことですが、それが私たち在宅の栄養士の手元に届くことはございません。渡した先がどうなっているかがこれからの課題だと思います。これからは、病院あるいは福祉施設との同職種連携に向けて活動したいと思います。栄養情報提供書を利用者自身が持って出れば、在宅に繋がり、地域包括ケアの栄養の部分がより前に進むのではないかと思います。

長瀬座長 ありがとうございます。続きまして、柏市介護支援専門員協議会の植野委員お願いします。

植野委員 ケアマネジャーのターミナルケア加算があまり増えていないのですが、加算の要件が厳しく、数字に繋がっていないのではないかと思います。また医療・介護連携加算も同様に要件が厳しく、加算取得に繋がっていないのだと思います。退院時の連携加算ですが、病院側で算定できるようになってから、病院から声かけをいただくこともあり、カンファレンスを開催していただいて、加算も順調に取れてきていました。しかし、コロナ禍において病院に集まれなくなり、急な退院でケアマネジャーとして困る事例が増えてしまいました。ただケアマネジャーから「Web会議でも参加します。」と声をかけると市立柏病院さんは、非常に早い時期に協力頂いて、 開催してくださいました。柏市内の病院さんは、柔軟にやってくれていると感じております。緊急事態も解除され、千葉県のまん延防止も解除されたため、徐々に病院に呼んでくださるようになり、退院前の面会もできてきています。より良い連携に繋がるようにケアマネジャーとして働きかけていきたいと思います。

長瀬座長 ありがとうございます。続きまして、柏市介護サービス事業者協議会の横尾委員お願いいたします。

横尾委員 数字というよりも全体的に感じたことをお話します。柏市の医療・介護連携ということで話し合っていますが、医師、歯科医師、薬剤師含め、市内の利用者は市内の地域資源を利用しているのかと思っていましたが、意外と市外事業所のサービスを受けている方が多いことに驚きました。施設においても、柏市にはせっかくこれだけの資源があるのに、なぜ相談窓口として三師会が利用されていないのか疑問が湧いてきました。三師会や様々な協議会に相談をされる施設が、どうしたら増えていくのかと思いました。私の施設では、三師会と連携の中で嘱託医や歯科医師に来ていただいています。どうしてそういう形がとれないのか、もったいない気がします。市外の事業所さんがこれだけ多い中で、ここでは柏市だけで話をしていますが、情報をどう発信して共有しているのかが今後の課題だと思いました。

長瀬座長 ありがとうございます。最後に地域包括支援センターの橋本委員お願いいたします。

橋本委員 4つの場面の中で、入退院支援に着目しました。先ほど植野委員もおっしゃっていたように、退院の場面の算定が増えてきていましたが、コロナ禍では難しいという御意見がありました。顔の見える関係会議でも、コロナ禍で入院中の状態や傾向がわからないことで、在宅準備に苦慮しているという声が多く出ました。加算に直結というわけではありませんが、連携を図りやすくするための方法として、カシワニネットの活用はどうかという意見が本当に多く出ました。病院発信での部屋の開設がされれば、利用者の状態を確認しやすくなるので、病院・在宅連携の広がりに繋がっていくのではないかと思いました。また入院時情報連携加算ですが、利用者さんが入院された時にケアマネさんは病院に情報提供されています。ただその提供した情報が病院でどのように活用されているのかを実感として掴めていないと地域のケアマネさんからお聞きすることがあります。今年度在宅医療とケアマネさんとの連携のスキル向上を目指して、地域包括支援センターでも研修の開催を予定しています。地域包括支援センターの今後の方向性でも、ケアマネジャーと医療の連携スキルの向上が示されていますので、ケアマネさんの後方支援として一生懸命やっていきたいと思っております。

長瀬座長 ありがとうございます。これで10の職能の代表の方々に御意見いただきました。ここからは、時間は限られていますがフリーディスカッションとしたいと思います。どのような内容でも結構ですので、御意見・御質問ございましたらお手を上げていただければと思います。

先ほど横尾委員の御意見がありましたが、近隣市との情報共有は今後とても重要なことだとお話をお伺いして感じました。

古賀委員 在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料の方ですが、病院や整形外科も入っているのでしょうか。なぜ市内で算定している事業所が1ヶ所なのか疑問です。

事務局 集計の方法としましては、在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料のレセプトコードをまとめて抽出しています。算定している医療機関があれば、カウントされることになっています。今回はその結果 1 事業所になっているということです

金井委員 在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料は、病院のリハ職がその病院の指示のもと退院時に訪問できるというものです。おそらく訪問リハビリを持ってる整形外科のクリニックでは取っていないと思います。

古賀委員 病院からでも市内の月平均が随分少なく感じます。在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料は、普通の医療の訪問リハビリテーションとは違いますか。

事務局 今後データを深堀りさせて頂きまして、ヒアリングさせていただく時にお示しできればと思います。

長瀬座長 平野委員どうぞ。

平野委員 退院時共同指導の話ですが、私もZoomを使って実施しました。みなさん御存知かもしれませんが、カシワニネット内でもZoomを活用できるようになりました。多職種の皆様ぜひ活用いただいて、退院時共同指導を増やしていただけたらと思います。

長瀬座長 辻委員どうぞ。

辻委員 今回の協議会でプロセス指標を示し、今後職能団体毎の課題の抽出と検討を行い、平成29年に出されたように団体毎の方向性をまとめていくという手順は大変優れている提案だと感じます。その前提で申しますと、今各団体自身がプロセス指標をどう評価するかという議論をしているわけですが、市役所側からの分析と各団体側からの分析を双方からすり合わせていく必要があると思います。市役所側からはトップ3や市外市内事業所割合等、歪みがないかという視点が示されています。ですが、そもそも件数の伸びが市民のニーズに応える伸びになってるかどうかという市役所側からの評価が必要だと思います。地域の高齢者数や病院数を見て、どんなバランスになっているかを市役所が評価する必要があると思います。一方、各団体側からはレセプトの件数だけでは見えない、普段からやりたいのにできていないという課題を出す必要があります。レセプトの評価が中心ではありますが、レセプトでは見えないこともたくさんあります。そこをどのようにSTEP2で導くのか、市役所にもう少し詰めていただいて、各団体に示したらいかがかと思いました。

私ども東京大学は小規模多機能という地域密着型サービスが今後の地域包括ケアの拠点になっていいのではないかと常々言って参りました。平成29年の各団体の考えでは、特にケアマネジャーでは小規模多機能についての理解が低い、小規模多機能型サービスの利用が低いとケアマネジャー自身が言っていますが、今回のデータを見ても一向に件数が伸びてるように見えません。保険者たる市役所はどう考えているかの問題もあると思います。ただ単にみなさんに議論をしてくださいというだけではなく、市役所としての見識を示していただくということをお願いしたいと思います。

事務局 今回市としての見解をお示しできておりませんので、第3回に向けて深めていけたらと思います。御教示のほどお願いいたします。

長瀬座長 ありがとうございます。高林委員いかがですか。

高林委員 柏市は行政と医師会と多職種の連携が円滑に動いていることが、コロナを乗り切った理由で、素晴らしいと思います。松戸市もうまくいっている方だと思いますが、柏市ほどとは言えません。行政と非常に密に動いているというのが非常に感心するところです。

長瀬座長 ありがとうございます。竹内委員いかがですか。

竹内委員 前回の協議会では、データを示す方法について複雑になっていたため、シンプルにとお伝えしたところです。ストラクチャーとプロセスの繋がりについては、この形であれば分析しやすいので、この調子でまとめていただければと思います。一方、辻先生がおっしゃったようにニーズや人口動態等を把握した上で、何が目標なのかを調べる仕事は、現場では難しいので、市役所でしっかりとやっていただくのが大事だと思いました。入退院支援加算についてですが、数の増加は算定要件の変化だと考えます。施設が整ったというよりも、算定要件の変化が大きく影響していると思います。上位加算と下位加算に分かれており、より加算が取りやすくなりました。上位加算に関しては、さらに入院前の加算等分化しています。そうすると、診療報酬で経時的変化を見るのは、2年に1回算定要件が変わってしまうため危険です。このあたりは注意して見るべきだと思います。さらに疾病構造の変化や診療行為の変化等、時代時代の背景があるため、単純に比較してうまくいってるかどうかは議論できない項目かもしれないと思いました。また、退院時共同指導に関して算定が集中しているのは、病院毎の医療機能の違いが背景にあると思います。入退院支援加算は、急性期・回復期・慢性期それぞれで算定できますが、退院時共同指導は、急性期の一部の病院あるいは回復期の一部の病院でないと難しいと思います。またそれぞれの病院の規模にも関連してきますので、こうしたところが背景にあるのではないかと思います。ちなみに千葉大学は退院時共同指導の加算取得が難しくなっています。なぜかというと転院が多いため、在宅調整より転院の調整で忙しいという事情があります。そういう意味では、国立病院や大学の附属病院等が何をしてるか把握できると地域の特性が見えてくるのではないかと思います。

長瀬座長 ありがとうございます。飯島委員いかがですか。

飯島委員 辻先生とのディスカッションであったように、行政側の先を見据えた戦略性を次回期待しています。コロナの影響がどう出てくるかは、もう少し様子を見ないといけないと思います。一方、コロナ禍によって病気の悪化だけではなく、自粛生活の長期化による生活不活発で、フレイルの度合いが強くなっています。全国から集まっているデータを解析すると、足腰が衰えるだけではなく、体幹部分の筋肉量が大幅に減っていることが分かってきています。腹筋背筋というインナーマッスルを中心に減っているため、転倒骨折のリスクが増えてくると思われます。足腰が強いだけで転倒骨折が予防できるわけではなく、バランス能力が関わっているためです。実は都道府県で骨折の医療レセプトが増えてきているという情報も入ってきています。もう少し推移を見るとトレンドとして見えてくる部分だと思いますが、注意しなくてはいけないと思っています。

長瀬座長 ありがとうございます。多職種の方々の意見やディスカッションを通しての御意見・御感想を伺いたいと思います。社会福祉協議会の中川委員いかがでしょうか。

中川委員 日常の療養支援あるいは看取りの部分で、我々社協職員が地域に出て活動していますし、民生委員も500人以上活動してますので、そういった形で何かお手伝いできればと思っています。

長瀬座長 ありがとうございます。市民啓発や困りごとの解決で御協力いただける事あると思います。行政の方々とも一緒に考えて御相談させていただければと思います。続きまして、市民を代表しまして、ふるさと協議会の佐藤委員御感想いただけますか。

佐藤委員 年に2・3回、21ヶ所のふるさと協議会で集まって勉強会や情報交換、意見交換をしています。在宅医療の取組みを、より多くの市民の皆さんに知っていただきたいので、是非この場に来ていただいて、啓発をしていただけると素晴らしいと思います。コロナ関係では直接市民の方から、ワクチンの接種のかかりつけ医のことで悩んだと伺いました。かりりつけ医の判断の仕方がわからないということです。ワクチン接種を通して、自分がかかりつけになっているかどうか、判断の仕方を行政から健康増進の意味も含めて知らせていただけたらと思います。かかりつけ医を持たないといけないという意識も非常に高まっていますので、分かりやすく知らせていただけると、第6波や今後のワクチン接種に繋がると思います。

長瀬座長 ありがとうございます。それでは、県医師会の金江委員お願いします。

金江委員 毎回この協議会に参加していますが、段々と進んでいるという印象を受けます。今、日本医師会から相談を受けているのですが、よく柏モデルという話が出ます。その中で、今度柏モデルの説明をすることになっていますが、こういうことでより全国的に柏モデルを知っていただければいいと思います。県医師会の方でもいろいろな県内のモデルケースを見ていますが、形はできていても内容が伴っていないという印象があります。県に出てみるとやはり柏モデルはすごかったと思います。

長瀬座長 ありがとうございました。最後に事務局から今後の予定の説明です。

事務局 第3回協議会までに各職能団体の皆様に聞き取りをさせていただく予定です。また、辻先生、竹内先生から御指摘いただいたように、行政としての考え方をお示しできればと考えております。みなさま御協力の程よろしくお願いいたします。

3 報告(1) 市内病院地域連携担当者連絡会議開催状況

事務局(資料8に沿って説明)

長瀬座長 ありがとうございます。この会議には病院ソーシャルワーカーの鈴木委員が参加されたと伺っています。御感想をいただけますでしょうか。

鈴木委員 今回の会議の目的が、コロナ禍であっても切れ目のない連携の糸口を掴むということでした。災害然り、有事でも機能する連携は、日常から適切な連携ができていないと成し得ないことだと会議の中で痛感しました。連携の際の情報のズレという話がありましたが、重要なのは、網羅された情報のシートを作ったり、チェックリストを作ったりというよりは、相互性をもったコミュニケーションで、そのズレを患者さんの個別の状況に合わせて、どれだけ埋めていくことができるのかだと考えました。コロナ禍の中で、直接対面しての連携が難しい状況ではありますが、その相互性を作り出すツールとして、ICTが有効であるとこの会議の中でも共有できたと思っています。コロナ禍によって、より多くICTを活用する機会を得て、それが有効であるという感覚を現場の皆が抱くことができるということがあるので、カシワニネットやWeb会議の活用ということを活かさない手はないと、会議に出て改めて感じました。

長瀬座長 ありがとうございます。引き続きこの取組みについては評価をしていって頂けることを期待しております。

3 報告(2) 顔の見える関係会議開催状況

事務局(当日資料に沿って説明)松倉部会長、補足説明をお願いいたします。

松倉委員(部会長) 先ほど研修部会の報告の中で、丁寧に積み上げてきたという話をしましたが、ファシリテーター会議ではベテランのファシリテーターの方であっても機器の問題で声が出なかったりというトラブルがありました。今回は50%の人が新たに参加するという状況のため事前に協議をしまして、1時間前に部屋に入って来てもらい、サポートタイムとしてオンライン上での操作の仕方を教えたりなど、いろいろなことを取り入れるようにしました。その辺りの仕込みをし、オンライン会議のルールを紙としてお配りしたことで、きちんと実施することが出来ました。事務局がおっしゃったゆったりとという言い方がとてもわかりやすいのですが、熱気があって、200人ぐらいが一部屋に集まってという会議も楽しいのですが、周りの声が聞こえてくるのではなく、本当に5・6人の人達だけが顔を合わせて静かに耳を傾けるという会議でした。これまでとは違うタイプの会議ではありますが、いろいろなことが共有できる会でした。我々部会長・副部会長は、3つのパソコンを並べて、いろいろなグループを覗きながら、それぞれのチームで雰囲気が違うなと見ていました。そういうことを重ねてブラッシュアップしていければ、一つオンライン会議のグループワークの形ができると思えました。

長瀬座長 ありがとうございます。あの熱い会議をまたやりたいとは思いますけれども、新たな時代に向けての取組みとして、とても重要なことかと思います。皆さんの事後アンケートの結果もよかったので、3ヶ月後のアンケート結果も期待しています。

4 各団体トピックス

福祉政策課長 豊四季台地域の支え合い実行委員会について話題提供させていただきます。この委員会は、生活支援体制整備事業の一環としまして、住民の方に地域のことを議論いただいて、課題の共有や担い手になっていただくことを目的として、月に1回の議論をしているものです。ふるさと協議会の佐藤勝次郎会長を先頭に行っていただいておりまして、大変感謝しております。今年度7月に1回開催し、その後コロナの第5波がありましたので、10月にようやく再開という形で議論を正常化できました。議論の内容としては、豊四季台地域の居場所づくりの議論や、困りごとを抱えた方の相談しやすい環境づくり、地域づくりについてICTを導入することで、どう変化するかという厚生労働省の老健事業での実証研究をやっており、その議論をしています。11月、12月も月一度開催していきます。以上です。

その他

令和3年度第3回は、令和4年3月18日(金曜日)午後7時 開催予定

 

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