平成30年度第1回柏市男女共同参画推進審議会会議録

1 開催日時

平成30年6月29日(金曜日)午前10時から11時45分

2 開催場所

柏市柏1-7-1-301 パレット柏 多目的ルームA

3 出席者

(委員)
大村委員、釼委員、山崎委員、嶋崎委員、羽山委員、中光委員、中島委員、保田委員、秋元委員、前田委員、森委員

(事務局) 

高橋地域づくり推進部長、永塚協働推進課長、村山主幹、渡邉主査

4 議題

(1) 第三次柏市男女共同参画推進計画における指標の達成について

(2) 女性の職業生活における活躍の推進に関する市町村推進計画の位置づけ

 について

(3) 柏市男女共同参画センター事業について

(4) その他

5 議事(要旨)

(1) 第三柏市男女共同参画推進計画における指標の達成について事務局より説明を行い、その際の主な意見は次のとおり。

(基本課題1「女性の活躍推進【重点課題】」の指標項目「市の女性管理職の割合」について)

  • 女性管理職の割合が上昇した理由はなにか?
    人事課で研修を行った結果。キャリアアップ研修を開催し、ロールモデルになる職員との懇談会を実施している。
  • 管理職とは係長からか?
    主幹(課長補佐)からが管理職である。
  • 課長補佐に残業代はつくのか?
    残業代は付かない。
    市の職員構造は大幅に変わってきている。団塊の世代が退職し、若い世代が4、5年で500人程増加した。退職者は男性が多いが、新しく入庁する職員の男女比は半々。そのため今後、大幅に改善していく可能性が高い。(基本課題1「女性の活躍推進【重点課題】」の指標項目「防災推進委員における女性の割合」「町会長・自治会長・区長等における女性の割合」について)
  • 女性の割合を増やすために具体的な取り組みは?
    「町会・自治会役員の手引き」の中に、女性の登用促進を目指しているという一文を入れている。
  • 具体的な行動があるともっと良いのではないか。
  • 実際、女性が町会・自治会長になるのは難しい。年配の男性がやるのが当たり前の風潮がまだ存在する。高齢の方の偏見を取り除くのはなかなか大変で、女性の意見なんてと考える人が、今でも存在している。
  • 民生委員は高齢の方が多い。本来ならば男女共同参画を推進する立場だがLGBTなどに対する理解度が低いと思うが。
    民生委員などは年配の方がなってくださっていることが多く昔ながらの男性像、女性像が残っている。このため、昨年はDVに関する講座なども民生委員向けに行った。
    (基本課題2「仕事と生活の調和の推進」の指標項目「市職員の子供休暇の平均取得日数」について)
  • 柏市役所は子供休暇を何日取得できのか?
    子供1人につき5日を上限で取得できる。
  • 普通の有給休暇とは別に取得できるのか?
    有給休暇や介護休暇とは別で、時間単位でも取得可能。
  • 一般企業でもこういった取組みはあるのか?
    市役所内での規定で民間企業では企業ごとに異なる制度がある。
  • 子供休暇の詳細と平均取得日数の算定母数が知りたい。
    満12歳までの子供を持つ親が対象。男性職員でも学校行事や家族の看病などでも取得可能。母数については有資格者か全職員かが把握できていないため、担当課である人事課に確認する。(後日、母数は有資格者であることを確認)
  • 子供休暇の取得目標数値が3日だが設定理由は?運動会、授業参観、看病などで3日間なのか?
    当初数値が1.3日であったため、担当課と協議したところ、休暇を推進していくことにより3日の取得は可能になるのではないかという予想の結果、3日と目標数値を定めた。
  • 柏市ホームページを見ると福利厚生の欄に男性しかとれないという書き方をされているが、実際はどうなのか。
    男性・女性両方取得可能である。
  • 臨時職員も子供休暇を取得できるのか?
    正規職員のみ取得可能。子供の体調不良などには早退や有休で対応している。
    (基本課題2「仕事と生活の調和の推進」の指標項目「ママパパ学級(両親学級)参加者数」について)
  • 内訳を知りたい。両親で参加か、片方だけで参加か。シングルのかたか。分析をするのに役立つと思うが、データとしてあるのか。
    担当課に確認する。
    (基本課題3「男女共同参画を目指す教育・学習の推進」の指標項目「啓発事業への若い世代の参加割合」について)
  • 何を母数に53パーセントという数字になっているのか?
    子育て中のママ向けに行っている「ごほうび講座」等の定員合計が母数になっている。定員25名で13回行っており、平均15、16名の参加がある。

20代の若い世代には啓発活動を行っているが、10代の更に若い世代への啓発活動は行っていないのか。子供世代への啓発に取り組む予定はないのか?中学と高校の家庭科の教科書に自分のコラムが掲載されたことがある。コラムを読んで覚えていてくれた方に未だに声をかけられる。10代などの若い世代に意識を持ってもらうことが非常に大切ではないかと思う。20代ではスタートが遅いと感じる。根本的な10代の教育から関わっていく必要がある。
教育委員会を中心に取り組んでいる。進捗状況の報告の際に数値として出てくることになる。
(基本課題3「男女共同参画を目指す教育・学習の推進」の指標項目「進路や就職を選択する際性別を意識せずに選択した人の割合」について)

  • 数値が3年連続62パーセントと同じ割合になっているがどうしてか?
    年に一度行う市民意識調査の結果を記載しており、平成26年度の調査結果をそのままスライドしているためである。
  • 基本課題4の「性の商品化を人権侵害と考える人の割合」の数値も3年連続同じだが同じ理由からなのか?上の回答と同じ。
  • 母数がわかるように指標説明があると解りやすくなる。
  • (基本課題4「人権に対する配慮」の指標項目「男女共同参画センター企画の講座の受講者」について)
  • 目標数値が700人に対し、175人は低すぎるのではないか?
    講座以外の事業への参加者も含めた目標数値にしてしまったため計画改訂の際に目標値を修正する予定。目標数値は250人から300人の間に設定したい。
    (基本課題・指標全体について)
  • 他県市に比べると指標自体にかなり偏りがあるのではないか?
  • 計画を策定する当時の審議会で、他県市のように幅広く指標を設定する案も出たが、柏市の特性にあったより現実的で個性的な指標を選んだ。なお、ドラスティックな見直しも想定内なので積極的に助言をいただきたい。
  • 市民意識調査について、26年に行った調査の結果を毎年記入するのであれば、記入の仕方を変更したほうがいいのではないのか?
    注釈を付けて変更するようにする。
    (2) 女性の職業生活における活躍の推進に関する市町村推進計画の位置づけについて事務局より説明を行い、その際の主な意見は次のとおり。
  • 国の基本方針「非正規における雇用環境等整備」の柏市計画「15就労に関する情報の提供」「16ハローワークと連携した就労支援活動の強化」について、市職員の非正規雇用の割合は?
    人数は把握していない。
    できれば正規職員になれる機会を与えてあげてほしい。
  • 国の基本方針「女性の職業生活における活躍を推進するための支援措置」に対して、柏市計画では空欄になっているが、企業に対する啓発はどうなっているのか?
    前回の審議会で、企業に対する啓発に力を入れていこうとなった。今後は商工会議所と連携して、取り組んでいく予定。
  • 柏市はまだ企業表彰はおこなっているのか?
    今までは行っていたが、企業表彰が形骸化してきてしまったので、柏市内の企業に対してできることはないかとの考えから、昨年、市内の企業に対してアンケート調査を行った。
  • 企業表彰などは非常に難しい。柏市は5人から10人の規模の企業が多いため、「こういった活動に取り組めば業績が上がる」ということを、中小企業の方に知ってほしい。
  • 時間の融通が利けば働きたいというお母さんが多い。こういったお母さんでも働けるようにならないのか。あまりにも子育て中のお母さんには非正規が多い。会社側の立場としては非常に難しいところ。審議会の皆で知恵を出し合っていけたら良い。
  • 育児休暇の取得率は9割を超えているのになぜ復職する職員は6割にとどまっているのか?
    公務員だと育児休暇は3年取得できる。民間企業などでは育児短時間勤務ができなかったり、住んでいる近くに保育園などがないめ、復職できない場合も多い。
  • 男性は育児休暇を取得できない。どちらかというと男性のほうが大変だなと思った。僕自身は会社を辞めて自分で会社を立ち上げた。いきなり社長になるが時間の融通も利く。そういった創業支援などがあれば、復職の問題なども、今よりスムーズにいくのではないだろうか?柏市に創業支援、起業支援などを担当している課はあるのか?
  • 県と一緒に商工会議所で取り組んでいるが特化という形ではない。
  • 創業支援などと連携が取れたら、もっと数値が変化してくるのではないか。
    子育て中のお母さんを見ていると自分の趣味を生かし、お小遣い程度の収入を得たいという方が多い。自分の生活にあった働き方ができるよう、そういったお母さん達に何かアドバイスできればとは日頃から感じている。
  • やる気がある人は自分でできる。市としてはそういった方に対する、起業支援があればいいかもしれない。別の活躍の場ができるのではないか。
  • 啓発講座に入れてみてはどうか?
  • 在宅ワークを進めている企業も多い。大手企業や省庁でも取り組んでいる所は多い。サイボウズみたいな会社では子育てしながらでも働きたいと感じると思う。そういった企業の紹介があっても良いのではないか?
    来年度の男女共同参画啓発講座の参考にさせて頂きたいと思う。
  • 働かないで子供を育てたいと思う人はいないのか?働くよりは子供を育てたいと思う人はいないのか?働きたくても辞めざるを得なかった人はどれくらいの割合なのか?本当に働きたいと思う女性はどれくらいいるのか?
    統計のデータはある。世の中の景気と非常に関係している。景気が良くないと結婚したら辞めたいと考えている女性も増加した。最近はずっと働きたいという女性は右肩上がりではある。
  • 男性でも働きたくない、家庭に入りたいという人も多い。仕事をやりきったから辞めたいという方もいる。今の若者は就職しないでもパソコン1台で稼げるような人も多い。審議会の委員もそういった若者の考え方を取り入れなければならない。
  • 子育てに向き合いたくて仕事をやめる。しかし、お金が必要になるため復職した。2017年の調査で学力の差は貧富の差に直結する。お金をかけ良い塾に行くのではなくて、親が子供と向き合い、特性を見極めて育てている親の子供が伸びている。そういったことを踏まえると、子育てに専念した親も少なくはない。必ず一定数はいる。私自身が取り組んでいるのは、自分のできる範囲で仕事をやってもらう。いつ帰宅しても良いし、在宅でも良い。その際には責任を負わせず、チーム単位で業務に取り組むことが大切。効率がその方が上がる。こういった事を事業主に対してしっかりと伝える。
  • 共働き世代は2つの考え方で分けることができる。1つは、男性の収入を少し下げ、女性の収入を上げ2人で家庭を作っていく。もう1つは女性は家庭に入り込み、男性は働き収入を上げる。前者の考え方があまり一般的ではない。そういった時に、保育園や学童保育が地域にあるかが非常に大切になってくる。つまり、1つの答えは無く、色々なパターンの答えがある。色々な部署との連携が非常に大切になってくる。
  • 子供に対する親の教育は非常に大切。幼少期から親に愛されているという感覚が非常に大切である。褒められるということが大切。今はお母さんしかその役割を担っていない。地域の人が子供を育てるとういうことが大事。もっと、色々な所と連携して、知恵を絞り、良いものを作っていく必要がある。
  • 進んでいる所はキーパーソンがいる。どこの課にも、男女共同の意識を持った職員がいる。横の繋がりができている。
  • 柏市はいろいろな取組みを行っているが、市民の方がそういった制度を使いこなせていない。自分で積極的に情報収集ができていない。電話一本かければすむことなのに。
  • 親のコミュニケーション不足が顕著である。銀行口座の作り方すらわからない。本当に困っている家庭には市役所は遠い存在。困ったことは学校に相談している状態になっている。役所では色々な制度があるのに、活用できない市民が多い。ホームページがもっと見やすくなると良いのではないか。ホームページの見せ方を変えると良いのではないか?
  • ものすごく手厚くしてしまうと甘えさせてしまう。自立を促すことが大切。デジタル世代と非デジタル世代の差が顕著である。先進的な取組みを行っているところを参考にしながら、人力から機械に変えていくことが必要ではないか。
    (3) 柏市男女共同参画センター事業について事務局より説明を行い、その際の主な意見は次のとおり。
  • 去年の男女共同参画フォーラムの大崎さんの講義を聞いた。女性が真の意味で自立していくことが大切。人間として自立していく。経済的な面だけではなく、地に足をつけて生きていくための講座であった。
  • 今は女性支援となっているが、人間が平等になる必要がある。女性支援という時代はもう終わった。男女ともにということが大切で、男性支援も必要。
  • 男性支援が大切。女性支援ばかりだと、女性が弱いという刷り込みになってきている。女性支援ばかりでやればやるほど、男性ができなくなることもある。性差がない表現の仕方を常に意識する必要がある。
  • 女性という講座が多いのではないか?今は男性も女性から暴力を受けている。女性のカップルだけではなく、男性のカップルを呼んだほうが良いのではないか?
  • 男性の心と生き方相談を実施してほしい。引きこもりは男性の方が多い。そういった方たちの自殺など取りこぼさないように対応して欲しい。
    男性の心と生き方相談は必要と感じている。今年は取り組んでいる所の調査をしていく予定である。将来的に取り組めるよう準備をしていく。

(4) その他

  • 委員の委嘱期間が8月満了である。柏市としては再委嘱させていただきたいと考えているので、ご検討をよろしくお願いしたい。