令和2年度第1回柏市立図書館協議会会議録
1 開催日時
令和2年10月9日(金曜日)午後2時から4時
2 開催場所
柏市沼南保健センター1階 保健指導室
3 出席者
- 委員
三浦会長、加藤委員、大野委員、羽村委員、窪田委員、上野委員、増山委員、菅原委員、丹間委員、田中委員 - 事務局
宮島生涯学習部長、橋本図書館長、柳川統括リーダー、千田副主幹、高野副主幹、川本主査、栗田主事、沖本生涯学習課長、山岡中央公民館長、吉田文化課長 - 傍聴者
0名
4 内容
(1) 開会
(2) 部長挨拶
(3) 会長挨拶
(4) 報告事項
(ア) 令和2年度下半期事業予定
(イ) 資料収集方針改定の骨子案について
(ウ) 昨年度からの柏市立図書館協議会の振り返り
(エ) 令和元年度第3回柏市立図書館協議会グループワークの振り返り
資料1に沿って事務局から説明、委員からの質問・意見は、以下のとおり。
<資料収集方針改定の骨子案について>
【羽村委員】
以前の会議の中で、確かベストセラー小説がいっぱいになって他のものはそうでもないというようなそんな話題が上ったことがあると思うんですけど、この改定でこういう課題感というのは解消される方向に向かうんでしょうか。それともこれをもって直ちにそこが大きく変わるというほどのものではないんでしょうか。
→(事務局)今、羽村委員の方からお話しいただいた、文芸書等が多い、ベストセラーが多いということなんですけれども、その偏りというのを埋めていきたいというところで資料収集方針を改めていくというところではあるんですけれども、ただ、資料収集方針を改定しても蔵書構成が一気に変わるわけではないので、時間をかけて資料収集方針に基づいた蔵書構成というのを構成していきたいという風に考えているところでございます。
【丹間委員】
この方針ということなので、これはその大きな4つの下にさらに具体的なことを決めていくのかどうか確認できればと思います。非常に具体的な目的や課題というものを今回の場合は書かずに大括りになっていると思いますので、そのあたりを教えていただきたいと思います。
→(事務局)今こちらのほうでお示しさせていただいたのが基本方針ということで4点定めさせていただいております。こちらのほうでですね4点定めているんですけれども、これに基づいてさらに細かい細目、資料の収集する種類であるとか、あとその種類別の収集方針とかですね、細かいものを定めていきたいという風に考えているところでございます。
(5) 協議内容
(ア) 情報提供:地域資料の収集のきっかけとその必要性
地域資料の収集のきっかけとその必要性について、多世代交流型コミュニティ実行委員会代表の常野正紀氏より資料2に沿って情報提供があった。
(イ) グループワーク:今後の地域資料の収集・保存・活用に関する意見出し
「今後の地域資料の収集・保存・活用に関する意見出し」について、2グループに分かれて意見交換を行った。各グループでまとめた内容は次のとおり。
【Aグループ 三浦会長、大野委員、羽村委員、増山委員、田中委員】
- いわゆる文献だけではなくて口頭の色んなものも含めていくと色んなバリエーションが出てくるのではないか。
- 本館の他に分館がたくさんあるので、そこで資料を集めてイベント等ができるのではないか。
- その地域の歴史的な資料の方に行きがちだが、その歴史の上に立った資料があってもいいのでは。
- 柏市検定とかがあっても面白い。
- 図書館に行ってみようという気を起こさせるのが大事。
- まず地域に乗り込んでいって情報提供をして少し掘り起こしをする、いわゆるフィールドワークをしたり、SNS等の真偽はともかく、そういった発信をして受信してもらう、まとめていって情報として精査する。
- 過去のことはもちろん大事だし、それはそれで集めないといけないかもしれないけど、今起こっていること、今失われつつある短期的な情報を長期的な情報にしていくというのも重要な視点だと思う。かき氷の写真や道端の写真を投稿するのはすごく面白いと思っていて、確かに文書っていう形ではないので図書館の今の枠組みでどうやってそれを残していくかはもうひとアイデア必要かもしれないけど、すごい面白い情報に将来なっていくんだろうなという予感がする。
- SNSの場合はサービスが終了してしまうかもしれないので、どんな社会になったとしても、バックアップを取っておく。撮った場所とか時間とかそういったものを付随して残しておく必要があると思う。
- デジタルで残していける情報は蓄積できるし、相当数な容量で残せる時代になってきているので、それを一つの柏のリアルタイムの情報として残していくというのも一つ。
- 「柏市の今日です」というようなページを作っておいて、誰でもアクセスできるようにする。
- そういう情報を誰が集めて誰が取り組むのか、やりたいという人は思い浮かぶが、その人たちに偏ると情報が偏る。
- 小学校3年生で柏のことを勉強している。まずやらなきゃいけない人たちからの情報を集めたら一番早い。それを手伝った親御さん達が、こういうことが分かったからじゃあそれも所蔵してもらおうとか、そこから広げていくのも一つ。
- 無作為にやっていくと難しい。ある程度厳選していくか、テーマをある程度絞り込んでいくか。
- 調べた子が投稿できる状態を作っておけば、その子が4年生になったときに、何かがあったら投稿しようという子が増えていけば、ゆくゆくは収集されるものが広範囲に偏らずになる。
- 地域ということに絡ませていかないと当事者意識、連携にならない。学校でやろうとすると地域の人たちに聞きにいかないといけない。
- 地域の人と一緒にやっていかないと、子どもだけで学校だけでは何もできない。そこで聞きに来た時に初めてこの人が当事者になる。柏のことを調べようにも、あそこのおじいちゃん知ってるらしいよ、じゃあ行ってみようって行けば、それが残っていけば、ここにこういう人がいますよということも教えられるようなこともあっていいのでは。
- 柏に住んでいるインフルエンサーの人たちに写真をとってくださいとかお願いする。
- 過去の物だけでなく、色々なリアルタイムのものが、集めたものをどうしていくかは次のセクション、図書館などの団体で集められれば。
- 膨大な資料を持っていくのはめんどくさい、めんどくさいことはみんなやらない、みんなが提供したいと思えるような枠組みがほしい。使い方が分からないと、情報を提供する側も使う側も何もしないから、ただただ膨大な資料の山が増えていくだけで、使い方を、みんなにこういう風に使うんだよというのを見せてあげることが情報提供者にとっても利用者にとっても重要なんじゃないかと思う。
- (ホームページが)せっかくリニューアルするので、ここに書き込んだだけで当事者になれるっていうそういうのは一つ必要なんじゃないか。
<Aグループ上記意見まとめ>
- 地域資料というのは文献だけではなくて、口頭的なものだったり、立体的なもの、それぞれのものがあり、なおかつそれはデジタルデータということも活用していかなければならない。そうじゃないといくら物があっても収まりきれない。
- 現在の物をこれからどう残していくかということを視野に入れていかなければならない。よく言われる郷土資料というのは過去のものと思うけど、リアルタイムないしこれからのものを、例えば一つの花、柏で咲いている花だとか野菜とかそれも地域資料に入るのではないか。
- どう収集していくかとなると、不特定多数に対して集めていく方法、SNSだとかで、なおかつ一つの限定されたテーマ(例えば柏の地域)にしていく方法がある。もう一つはその集め方で、学校を使って、子どもたちのそれぞれの地域で調べていることを集めて収集していく、例えば高柳地区の地域の物だとか、工場とか、野菜とか、そういうものを集めていく、それを学校でまとめていき、それを各柏の地域、学校単位で集めていく方法も一つではないか。学校の方は、その地域の人に話を聞いていくと、学校と地域の連携、そして地域の人たちの意識も上がってくるんではないか。
【Bグループ 加藤委員、窪田委員、上野委員、菅原委員、丹間委員】
- 市民が当事者意識を持つというのはすごく難しいことだと思っていて、なかなか地域の資料について自分ごと化できない。何か情報を得るきっかけがあればいいなと思う。まず体験できるイベントがあれば興味を持つきっかけになるので、コロナの状況の中で難しいけれど、イベントがほしいなと思った。
- 資料を活用するルールだったりとか、広めやすさとかシェアのしやすさ、活用のしやすさもあるといいんじゃないか。
- 未来のために収集して保存しないといけないというのがあっても、私たちが今収集しないと、保存しないと、埋もれてしまってなくなってしまうんじゃないかというのが分かっていないんじゃないか。それに気づく機会、講演会とか色々お話を聞くような、地域には素晴らしいものがあるようだとかみんなに広くアナウンスする必要があるのではないか。
- 活用できてこその収集であるので、どういう風にして活用するかっていうことも含めて考えていかなければ。
- 柏市の歴史は市内見学でも大事。こういうものが柏市にあるということを教えていただきたい。
- そこに行けば柏市のことが分かるというコーナーがあればいいと思う。
- 地域資料の収集は目的ではなくて方法であり、地域を持続させるとかふるさとが今後100年後、200年後続いてほしいとか、そういう中で自分たちの子どもであるとか孫であるとか育ってほしいということであって、そこの部分をまず抑えておかなければ。
- 高齢者の方々の経験をどうやったら引き出せるかはきっかけが必要。
→コーディネートしてくれる組織も。どういう風に経験が足りない子どもと忙しい親を支えるか。
<Bグループ上記意見まとめ>
- 柏市のことを学べる、そういう本とか、歴史書とかコーナー、そういったものを未来の子どもたちに残していく、そういうことが求められるのではないか。
- 地域資料の中には語りとかそういうオーラルなものも含まれるということで、そういったものは聞き取っていく、そんなことが必要なのではないか。
- 何のために地域資料を収集・保存・活用するのかという目的の部分も非常に大事だろうと、それは突き詰めて言えば、地域を続けていく、地域を100年後、200年後にそこに住む人たちが自ら地域の住民として意識を持ちながら続けていくということなのではないかという風に考えた。
- (情報提供から)そのためには、こういう身近な日常の中でイベントがあるとか、カフェがあるということはとても大切で、そこでなかなか今子供に関わりにくいけれど、「他孫(たまご)」というようなことで、関わってもいいんだよというようなそういうきっかけを与えるとか、そういうことによって一人一人が当事者意識を高めていく、その中でコミュニティ、地域を再構築、作り直していくというようなことが大事なのではないか。
- おそらくこの地域資料として集まってくるものは、子どもにとっても、地域の皆さんにとっても魅力的なものなのだと思う。なのでそういった魅力をどういう風に続けていくのか、伝えていくのかということが大事なのではないか。
(6) 閉会
5 その他
次回の協議会は令和2年11月18日(金曜日)の予定