平成30年度第3回柏市立図書館協議会会議録

1 開催日時

平成31年3月27日(水曜日)午後2時から4時

2 開催場所

柏市まちづくり公社2階会議室

3 出席者

  • 委員
    井上会長、三浦副会長、加藤委員、中島委員、山宮委員、田川委員、菅原委員、田辺委員、白井委員、野澤委員
  • 事務局
    小貫生涯学習部長、小池図書館長、早川統括リーダー、古川統括リーダー、利光副主幹、千田副主幹、後藤副主幹、高村生涯学習課長、橋本副参事、柳川副主幹、川本主任 

4 概要

資料に沿って、事務局から説明。委員からの主な意見は、次のとおり。

1 平成30年度事業報告

  • 白井委員
    「図書館ボランティアの育成」の件ですが、ボランティアさんは増えているのでしょうか。ボランティアなさっているのは若い方なのでしょうか。
    (事務局)若干減っている形です。長く続けられている方が高齢化してきて、ご自身の都合とご家族の介護など、子どもとか、働きに出かける等で、それぞれ事情は違うのですが、減少しています。PR事業を年間を通じて行っていくことで、カバーしていこうかと考えております。
  • 白井委員
    新しく入る方はいらっしゃるのですか。
    (事務局)問い合わせは結構ありますので、そちらもPRしながらやっていきたいと思っております。

2 「柏市図書館のあり方」策定について

  • 井上会長
    細かい話になってしまいますが、複本に関するということで、いろいろパブリックコメントもあったり、いろいろな意見があることが資料を見たらわかりました。ただ、複本に関することで1点だけ事務局でどんなふうにお考えなのか、ということをお聞きしたいと思っているのですが、それをなぜ言うのか、ということも含めてお話しします。

    まず、「柏市図書館のあり方」の9ページの「資料収集」の一番下の方に、「児童書についても、保管スペースを考慮しながら学校等への団体貸出用の資料を切り分けたうえで、複本冊数を抑制し、多様なジャンルの図書をそろえるべきと考えます。」と書いてあります。その後に、資料収集方針の見直しとか、成果指標を貸出冊数や利用者数以外に検討する、ということが書いてありました。

    複本については前回の図書館協議会の席で一項目設けて私たちの意見を全員から聞いていただいた、ということがありました。その結果もこの後ろにちゃんと書いてあります。一般書につきましては、それが妥当な数であるのかどうかということについては、いろいろな考え方に基づくとは思うんですね。それで今回、皆さんの意見を聞いた上でも、複本を減少させる、ということは、柏の図書館では、今後、1年、2年待つことになっても、要望というよりは同じ本を複数そろえるよりは、違う本を揃えるのだ、という考え方に立ったんだ、というように理解しました。それは一つの見識、ということで理解することができると思います。その結果どうなっていくのかということはぜひ知りたいところだと思っております。

    児童書については、前に私自身も申し上げたのですけれども、児童書の複本については一般書と全然違う意味合いがあるということで、そうですね、38ページの「複本に関する資料」の下段が児童書のベストリーダーで、年間で貸出しの多かった本のタイトルがついていて、それが複本冊数何冊あって、何回貸出されたか、ということが書いてあります。ここにあるのは全部ロングセラーばかりなのですが、例えば2番「しろくまちゃんのほっとけーき」に注目してお話しします。「しろくまちゃんのほっとけーき」というのは、柏の図書館に103冊あります。それで、年間に850回回転している、ということですね。この「しろくまちゃんのほっとけーき」というのは、わかやまけんさんが1972年、今から50年近く前にこぐま社というところで「こぐまちゃんえほん」というシリーズで十何冊だしたんです。そのうちの第3期の1冊「しろくまちゃんのほっとけーき」。他の「こぐまちゃんえほん」というシリーズはこんなに百何冊も入っているのか、というとそうではないんですね。そこで、今日の朝、調べてみたんですけれども、柏市の図書館で「しろくまちゃんのほっとけーき」は103冊、ではこぐまちゃんのシリーズで1970年一番はじめに3冊出されたんですけれども、「こぐまちゃんとどうぶつえん」という本はどうなっているのかな、というと全部で19冊です。市で19冊あるうち、こども図書館に4冊あるんですね。そのこども図書館の4冊のうち、2冊が貸出されていて、2冊在庫として残っています。「しろくまちゃんのほっとけーき」は、103冊のうち、こども図書館に18冊あります。その18冊のうち、今日の朝の段階ですが16冊貸出中、2冊在庫として残っていました。ですから利用者の方が行ったとき、2冊ずつあると思う、と思うのですが、こちらは18冊、こちらは4冊という違いがあります。なぜ違うのか、というとこちら(「しろくまちゃんのほっとけーき」)が名作だからなんですね。なぜ名作なのか、といったら、もう一目瞭然です。余計なことをいっているようですが、ちょっと聞いていただきたいのですが、「こぐまちゃんとどうぶつえん」というのは、こぐまちゃんとしろくまちゃんが動物園に行って、きりんさん見ました、ナントカを見ました、というのがあって、お弁当食べて、楽しかったねというので終わるんです。「しろくまちゃんのほっとけーき」では、しろくまちゃんが今日はお母さんとホットケーキをつくるから、ということでフライパン集めて、卵集めて、粉をふるって、そしてここなんです。(「しろくまちゃんのほっとけーき」見開きページを見せながら)ぽたあん、どろどろ、ぴちぴちぴち、……このあとおいしく食べるのですけれども、これがあることが名作の証拠なんですね。それは図書館員がわかっていたわけではなくて、こぐまちゃんシリーズを十何冊か揃えたときに、おそらくこうだったと思うんです。こればっかりがいつも棚にないんですよね。それでリクエストで出ちゃう。なぜこればっかり出ちゃうんだろう、といったら、「どうぶつえん」は子どもたちは見たらもうそれでいいのですけれども、こちらはもう一回また見たい、もう一回見て、またしゅっしゅっとやって、においのしてくるようなこのページを見たいのですよね。そして、あ~ホットケーキおいしいな、お母さんの作ってくれたホットケーキまた見たいな、というのに繋がる。だから読み聞かせにもこれはどんどん使われるわけです。そういうわけで、こちらはすごく実感のこもった一冊となる。同じわかやまけんさんのものですが、本当に棚にいつもないから、どんどんどんどん買い足して結局103冊になった、というのが私の見解です。そういった時に、「児童書も減らしていきます」という一言で、「しろくまちゃんのほっとけーき」の103冊、こんな多すぎる、とんでもない、50冊にしろ、という感じでいったらこれは困ってしまうのでないか、と思うのです。このへんをどうお考えなのか、というところを、児童書の複本について検討なさった結果、やはり複本を減らしていく、という見解を出されたその思い、というか、どうやっていくのです、というのをぜひちょっとお聞きしたいと思って。児童書の複本のことだけはちょっとひっかかってしまったので、事務局の方からお答えいただけたらと思ったのですが、よろしくお願いします。
    (事務局)我々としましては、36ページにあります「分類別蔵書構成比」で、児童書のところ、文学が71.9パーセントとなっていまして、「しろくまちゃんのほっとけーき」も文学に入るのかな、というところですけれども、非常に文学の割合が高い、もう少し多様な資料を揃える方がいいのではないか、と。場所も予算も限りがございますので、その中で多様な資料を揃えられるかどうか、というふうに思っているところです。
    団体貸出で貸出された資料なのか、個人の方が図書館に来て貸出しされたものなのか、ということはデータでは分からなかったもので、次年度しっかりとデータを取って考えていきたいと今は考えているところです。

  • 三浦副会長
    2点あります。先ほど説明の中で、施設整備の計画ではなく、運営のための理念や方針を示すもの、とはじめのところで念をおされ、図書館協議会に対しても、第1回・第2回でこれは施設の見直しではありません、と。ただ、読んでいくと、最後のところで、「分館の方向性」の中に、今後、「各分館と近い距離にある公共施設の更新計画と併せて、継続・廃止・隣接する分館との統合や学校等との複合化」ということで、これは、施設のことを、統廃合ということをいっているのでないか。私自身、分館網を誇れる柏だと思っていますし、第1回・第2回でも高齢者の方がこれから増えていく、柏に住んでいてよかったなぁと思う高齢者になりたい、と。その中で近くの分館に来て本を読むという行為が、統廃合によって今後どうなっていくのだろう。もちろん近いことではなく、30年後といわれていることだと思っています。
    図書館法第2条第1項で、「図書館とは目的を達成するために備えて一般公衆の利用に供することができる」となっています。ただ、学校との吸収となりますと、皆さん方はご記憶の中で、池田小学校の事件、開放によって不特定者が入ってきて、そこで痛ましい事件が起こった。あの事件によって、学校図書館の開放というのはなかなかできなくなった、ということがある。県内でも少しずつ増えてはいるが、そういったセキュリティの問題。また、学校には学校司書という職員がいますが、一般の方を吸収するとなると、それだけではすまない。一般の利用者への対応に関わることですから、専門職の配置、時間をどうするか、そういうもろもろのことが、今後、もし学校との連携となれば大変な課題となってくるだろう、と思っております。施設をいわないを言いながら、学校、統廃合と施設のことをいっているのでないか、と考えてしまいます。
    一番大きな点として、「あり方」がまとまった、ということですが、前回の協議会、10月24日に意見を述べ、それから12月20日から1か月間開催されたパブリックコメントの前まで、 案文というものが、我々図書館協議会の方に渡っているでしょうか。それで、3月1日付で市のホームページで公開、ということですが、本編を我々は見ていないのでないでしょうか。確かに私たち図書館協議会委員というのは、それぞれの学識経験、それから学校関係者、社会教育、家庭教育、そして一般参加の方、ということで、それなりのポジションから来ているつもりであります。それを柏市の教育委員会から任命されまして、図書館の運営方針に対し、館長に対して意見を述べる機関ということで、図書館協議会委員になってこの2年間務めさせていただいています。ただ、第2回から本日までに渡された資料がこれ。一週間前ですね。この5か月間、そのアクションがなく、今日ご報告いただいたということは、内容や素案、それぞれの意見が我々委員には求めてはいないんだと考えざるを得ないような気がしております。今それをどうこう言うつもりはないのですが、今後、「柏市の図書館のあり方」が付与され、委員として、これからの柏市の市民のための生涯学習の拠点としてなりえる公共図書館の基本理念とか方向性が進められる中で、評価とか意見を述べることができない、というのは、今後ちょっとご検討いただければなぁ、と思っております。要望という形でよろしくお願いいたします。
    (事務局)ありがとうございます。それぞれの中間地点で、皆様にご提示できるように努めてまいりたいと思います。
  • 井上会長
    私も意見を言わせていただくと、全く同感です。よろしくお願いいたします。
  • 白井委員
    10ページの3番「分館の役割」に「分館については、多世代の地域の方が出会い、交流できる「つながりの場」と考え、地域のコミュニティ形成の機能を担う場となることを検討します。」とあります。分館はいろいろな地域にあるものでして、一般的な傾向はあるものと思うのですが、地域ごとに高齢化がすごく進んでいる地域、あるいは子どもの数が少しずつ増えている地域、それぞれ違うと思うんですよね。ですから、分館のあり方というのも一つではなくて、この地域はこういう特性があるからこういうふうにする、地域ごとにしっかりとデータを調べて、分析をして、その結果となると思うのです。その辺をどうお考えかということ。
    もう一つ、これはどこの地域もそうだと思うんですけれども、それぞれ自治会の他にもいろいろな活動を市民の方はやっています。そういう方達とのリンクというか、連携というか、その辺はどう考えるのかと。少子高齢化の中では、結構大事なことだと思います。ただデータを集める、といってもとても難しい。そういう時に、地域ごとにいろいろな活動をなさっている方とのリンク。図書館という情報の集積みたいなところですから、やはりそれはその時になると思うんですよ。繋がりを持っているのかどうかということをお聞かせいただければと思います。
    (事務局)地域特性と図書館分館との関係ですけれども、大前提としましては、図書館だけが柏市の施設の例外ではないということです。その中で、次の時代を考えたときに、公共施設の統廃合の計画とか、多分、柏市だけでなく全国的に進んでいくと思われます。そういう大前提の中で、どうやって知恵を絞って、住民の方達のサービスを低下させないで、新しい、これから来る時代に対応していくか。これは非常に難しいことと思うんですけれども、これが我々に課された課題だと思っております。ただ、今の時点で、具体的にこうというお答えは申し訳ありませんができません。
    情報の拠点としての図書館ですけれども、それについては現状のなんらかに対して、いろいろな考え方があると思うんですね。一つの見方として、近隣センターの中に一つの箱として分館があって、そこで本が置いてあって貸出しだけしている、という言い方をされている方も多分いらっしゃると思います。そういうことに対しても、近隣センターという公共施設の中で、もっと何か違う使い方ができるのでないかとか、そういうこともこれから検討していけると思っております。
  • 菅原委員
    健康推進員の菅原です。「母と子のつどい」を、近隣センターで実際に行っております。赤ちゃん訪問という形で行うのですが、そのときに、読み聞かせの大切さ、本を読むことで学習能力が上がるよ、というようなことをママ達にお話しするわけです。本当に誇れることといったら、近隣センターに図書館があるということです。地域の文化とか歴史、地域の情報発信の場だってすごく思います。ですから、なかったら、と今考えたときに、すごく寂しいし、今後、図書館に来れない人たちが、近隣に図書館があるということで、非常に地域の文学的、文教的というか、いいところというか、子どもを育てていくにはいい地域であるという基準にもなると思うんですね。ですからやはり分館というのは大切なもの、存在であるなと思っています。今後、会議をしていて、皆が気さくに来れるような、もっと利用していただけるような図書館に、地域の私たちが支えていけたらな、と思います。
    (事務局)具体的に今それに対してどうしますというお答えは持っていないのですけれども、重要性は我々は認識しておりますし、これからもっと地域の中での活動が縮小していく社会の中では非常に大事だと思いますので、その辺はしっかり意見としてお聞きしたいと思います。

3 「本館館内表示」「ティーンズサービス」について

  • 白井委員
    質問でも意見でもないのですが、つい最近、とても面白い本をたくさん置いてある都立高校の話を聞いたんです。どういう本かというと、コミケにでている本、それ系なんです。マンガやアニメの本がたくさん集められていて、それが、高校生にすごく人気がある。高校生による書き込みだったんですが、「クラスにいづらいという子でも図書館という素敵な場所がある」という風に書きこんでいるのです。
    色々な資料を調べているのですが、やはりコミケ系の本というとなかなか出てこないのです。でも一つ一つの本を揃えるのだと大変だと思いますが、例えばそれ系の雑誌もあります。例えばアニメージュとか、そういう雑誌もすごく人気がある。ただ、いわゆるオタク系ですから、その子たちが表に出にくいとか、ふつうは出てこないんです。そこは単位制の高校で割と新しくて、生徒の要望をすごく取りいれてやっているということなんです。意見でも何でもないのですが、コミケの人気というのが今はすごいです。中学生高校生を起用するにはすごく魅力的だと思うんですよ。
    私の知り合いにもコミケ系で同人誌作っている人もいます。ただ、自分から出ていくというようなタイプでもないので、ちょっとそのあたりを頭に入れておいてください。その高校は秋葉原に近いところにあって、学校案内に出ている図書室を見たら、そこに写されている本はガラガラなんですよ。どうも最初のころの写真のようで、今はコミケの本でいっぱいです。もちろん普通の文学もあります。それで、生徒たちにもすごく支持されています。
    ちなみにちょっと調べたんですけれども、明治大学に米沢嘉博記念図書館というのがあって、ここはコミケの資料がすべて収めてあるという有名なところらしいです。一度行ってみたいなという感じです。
    (事務局) ティーンズコーナーに、アニメの雑誌や声優の雑誌もおいているところです。もう少しPRできればいいな、というところがあります。
    コミケにつきましては二次的著作物とかいろいろな問題があるのですが、いろいろ注視しながら、中高生世代の声を大切にして、私たちもいろいろ研究してまいりたいと思います。
  • 山宮委員
    館内表示なんですけれども、このとき非常に細かいアンケートをまとめられて、適当に書けないなと思って、何回か自分で何度か足を運んで書いたので、非常に印象深かったんですけれども。その後に、こうして図書館へ行って見たときに、図書館が明るくなったな、見やすくなったな、ということを改めて感じて。表示とか掲示とかって、一度つけてしまうとそのままになって流れてしまって、学校も同じなんですけれども、そういうのを一度見直して、予算がない中でこうやって工夫していくってことはすごく大事なんだな、と。外側の部分だけではなく、中のところの工夫がこれから求められていくのかな、と思っております。とてもいい取組であったな、と思っております。 

4 「南部近隣センターのリノベーション」「防犯カメラの設置」について

  • 三浦副会長
    防犯カメラのことなんですけれども、県立中央図書館では、去年の12月から今年の1月にかけて、県内の公共図書館に対して、防犯カメラの設置についてという調査を行いました。別の市から要望があり、県内一斉調査を行ったものです。80パーセントの回答で61館の中で、設置しているのが26館、43パーセントですね。その中で多いのは、複合施設ということで、例えば我孫子市ですとアビスタの中に図書館があり、管理は公民館ということですが、防犯カメラを設置しております。時代の流れで、利用者のセキュリティというより安全性ということで求められていく時代だと思っております。
    一方でそうしますと、個人情報の保護という、柏市さんでも個人情報の保護条例というのがあると思いますが、その中で映像資料も対象になっていると思います。そういう意味では、情報公開請求があった場合に、どう対応されていくのか。これはアンケートの中で、規定を設けているというのが13館ということで回答を得ています。それから利用者への周知、掲示をしているというのが22館ありまして。やはり利用者に対して、防犯カメラを設置すること、もちろんそれを設置していることを周知するとともに、貼ることによって、逆に安全対策ということもあるんでしょう。ぜひとも中でそういうことと、利用者から、もちろん警察から令状一本くれば、すぐ公開しなければならない形になるのですが、それに対しての対応、内規的なものを含めて作成することがよりベターかなと思っておりますので、いろんな利用者もいますし、そういった求めもあるということを踏まえて、ご検討された方がよろしいかな、と思います。
    (事務局)ご意見を参考にさせていただきながら、他市の状況も注視して進めてまいりたいと思います。

5自由意見、感想等

  • 菅原委員
    図書館協議会に参加させていただき、多くのことを学ぶことができました。図書館は、子どもが小さい時に、近隣センターに夏休みに連れて行っては、そこで本を読み、近くに公園がありましたので遊ばせたり、と過ごしてきました。私にとっても図書館というのは思い出深いところで、なくなっては困るな、というところです。
    これからは子育て支援が日本全国で、子どもに対してどう支援していけるか、というところで、政治の世界もそうですし、身近な生活のところでも、あらゆるところで、高齢化というのもありますが、同じように、数少ない子どもたちに、いかに地域で育ててはぐくみ、いい子どもたちを育てていくかということを、目指しているところなんですが、それにはやはり地域の環境というものが大きく左右していくんでないかな、と思います。
    教育の初めは、本を読む、本に触れるということですが、年を増すごとに本を読まなくなるといいます。ネットとかで読んではいるのですけれども、本に対する感触というものを、やはり子どものうちに植え付けてやらなければ、大人になってから読みましょう、といっても、今更なかなか難しいものです。今は一番、オギャーと生まれてから、小さい時に親子で読むような機会をたくさんつくっていくことが大切でないのかな、と思います。そういう意味では、やはり絵本の複本を減らすということは、私にとってもやはりよくないかな、と思いますし、また、分館も、経済的なこととかもあるかもしれませんができれば子どもたちのために考えていけるような市であり、県であってほしいな、と思います。
    こんなに協議会で、毎回論議されているということで勉強になりました。柏の図書館のプラネタリウムが大好きでした。これからもますます充実させて、すばらしい図書館ができていけばありがたいな、と、市民代表として、また健康推進員を代表してお礼申し上げます。
  • 田辺委員
    資料18ページのこれまでの活動というのを拝見し、いくつかの図書館を見学させていただき、各自治体ごとに特徴がある図書館、そして私たちの住んでいる柏市の図書館。悲しいかな、建物が老朽化していて、なんとか新しい、いいイメージのものにするには、やはり上物も大事かな、と思いつつも、それもいろいろな制約のある中で、図書館の職員の皆さんがいろいろと工夫をなさって、山宮先生がおっしゃいましたけれども、いろいろアンケートを書いたことが反映されている。これを読ませていただいて、実際に図書館にも足を運んでみて、本当に少ない予算の中で色々工夫していらっしゃるなということを有難く感じております。
    最近、報道等で取り上げられていますけれども、蔦屋とか、いろいろ企業が入っての図書館のあり方とか、今までの図書館のイメージを一掃するような取り組みとか、いろいろあるんですけれども、どれにも一長一短はあるかと思うんですね。ですから、柏らしい取組を皆さんで考えて、よりよい図書館づくりというものをさらに深めていっていただけたらと思います。
    こういった活動に、ただ皆さんの素晴らしい意見を伺って終わってしまった気がするのですが、自分なりの視点を持ってみていきたいと思っていますし、たまたま私は昨年の12月に、くるる本話会の行った市立柏高等学校の読書交流会に参加させていただいたのですけれども、私は沼南読書会の方から参加させていただいて、私共の活動は、本当に個人の楽しみでやってきているんですけれども、くるる本話会の活動を見て、自分たちの楽しみだけではなく、中学生とか高校生とか、大学生も含めてですけれども何か連携できる活動を考えていけたらいいのでないか、とそんな思いも抱きましたので、この6年の活動を、何らかの形で生かしていけたらな、と思っております。
  • 白井委員
    私は図書館が大好きで、小学校に入る前も、近所に2、3分のところに区立図書館があり、そこに入り浸って、小学校の図書室でもそんな感じでした。しばらく仕事で忙しく遠ざかっていたのですが、この年になってこういう機会に参加できた、ということはすごく嬉しいです。本当にいろいろな御意見、皆さんも様々な体験をなさっていて、そこからの御意見、なるほどな、と思って拝聴しました。とても勉強になりました。
    これからの話ですが、もし、図書館が情報の集積や発信の場、ということになると、いまある情報、個人データ、ビッグデータというものは第二 の新しい石油といわれているものだそうです。今、情報関連の会社、グー グルやアマゾンやアップルやフェイスブックなどが、世界的にも成長しています。それは情報を石油以上の価値として上手くとらえ活用している。そういう観点から見ると、図書館は世界の最先端であり、すごく色々な価値を持つ個人情報を扱っている。私たちは図書館では本を借りるわけです。貸出しの情報というのが気になっていて、職員の方にお聞きしたことがあるのですが、借りた情報は返却した時点で削除される、ということでしたのであれなんですが、内々的な部分がある気がします。そういう意味からも、情報の扱い方が大変だとは思うんですが、十分に注意をなさってください。
    協働で作る図書館というところに、民間事業者云々とあります。今言ったように、情報は第二の新しい石油ですから、企業にとってものすごい大事なんです。協働ということはすごく大事だと思うんですが、そこに情報が流れていかないか、その辺がこれからの図書館にとってすごく心配な点です。

  • 野澤委員
    協議会に参加して、図書館というのは、本を並べてあって、それを借りるところ、というイメージで今までずっと来ましたし、そういう利用をしてきました。ここに参加していると、図書館の機能とか役割はもっと別のところにある、ということを認識させていただき、非常にありがたかったし、多分そういうようなところがこの「図書館のあり方」のところで協議していたところなのかな、という気になっています。
    こういう分野はあまりよく分からなかったのであまり発言もできなかったんですけれども、ずっと聞いていて、違和感を思ったのは、こういう報告とかそういうのが、こういう計画を立てました、やりました、というところで終わっていて、それがどうだったの、というところ、そしてそれに対して次にどういうアクションを起こすの、というところが、今回の報告書を見ても資料を見ても、こういうプロセスを通りました、でもその評価はどうだったの、だから例えば、どれでもいいんですけれども、事業報告に「地域保健課との連携事業 母と子のつどい 10回」この10回というのは良かったの?それとも足りなかったの?もっと増やすの?減らすの?それとも止めてしまうの?そういうものがこの2年見ていて出てこないで、ちょっともったいない、皆さん一生懸命やっているのに、せっかくやったものの評価をして次に生かしていく、というプロセスがないところに違和感がありました。ぜひ自分たちで評価して次に生かしていくというところまでやっていただけたらいいと思いますし、たとえばこのあり方検討のプロセスを踏みました、23名参加しました、本当はどうだったの、23名の参加というのは数で言えば少なかった?自分たちで50名はほしかった?それとも10名来ればOKだと思っていた? そういうところがやはりあって、みなさんの努力が次に繋がっていくのかな、という気がしました。
    それともう一つ、私たちの意見を聞くときに、なんでもできますよ、という聞き方をするのか、我々はこれしか持っていないのですがこの中でどうにかしたいと思っているのですよ、という聞き方があると思うんですね。今回の「図書館のあり方」の中を見ていると、何でもできますよ、だからどうしたいの、という聞き方をしていて、私、すごい興味を持ってみていたんです。小学生が書いている図書館のあり方、ああこんな夢を見たんだ、でもできないことの中で夢を見させている、だからそういうことが、大人から、すべてOKよ、我々はこれしかない、この中で努力したいのだけど、それに対してどういう意見をだせますか、というのも必要なんでないかなぁ。これを書いた小学生たち、こんなになったらいいと本気で思ったと思うんですよ、だけど、最初の前提が、設備とかそういうものは関係ないですよ、という中で、小学生はかえって設備、こんな機能がある図書館がいい、こんな機械がある図書館がいい、と、こういうふうに出てきている。図書館って私が本が並べてあって貸してくれるところだ、という感覚が、そうではなくて、子どもたちにはその他の役割もあるのだな、と。その部分をどう考えるか、というような設定にすればよかったのかな、と。後から言って申し訳ないのですけれども。いろいろ勉強させていただいて、また図書館を更に利用させていただきたいと思っていますのでよろしくお願いいたします。

  • 加藤委員
    図書館協議会に参加させていただき、私自身多くのことを学ばせていただきました。図書館に対するイメージが、協議会に参加することによって大きく変わりましたので、きっとそういう方も多いと思うので、学校に戻ったら、まず学校の職員、保護者、そして子どもたちに、図書館のイメージを変えるような手立てが必要なんでないかな、私自身がそれをしなくてはならないのでないか、ということを感じました。日頃、学校では、子どもたちに、図書室の本を多く利用するような授業をしているのですけれども、それだけでなく、図書館の方たちが努力されていることを広めて、図書館との連携をしながら、本の活用を向上していくようにすることも大事だと思っています。子どもたちが本に親しんで、本の良さを知る機会を増やしていきたいと改めて感じております。

  • 中島委員
    私は学校図書館の方からこの会に参加しておりました。学校図書館と市立図書館の連携ということを多く考えました。その点からいうと、学校図書館では流通システムを使って図書館からたくさん本を借りました。昨年度は図書館の方で色々な学習で使える本をたくさん揃えていただきましてそれの活用もかなりあったのでないかと思うのです。そういうことで、子どもたちの学習とか読書もだいぶすすんだのでないかと思います。図書館では、子ども司書やPOP展を主催して、図書館に来て、司書さんの講座を受けたりして、それで感銘を受けて、少し大きくなってから司書になりたいとか、大学生になって司書講座を受けたとか、ビブリオバトルのように本の紹介をしたとか、そういう、大きくなってから、子どもたちが活躍している姿が、少しずつ私たちの耳に入ってくるようになりました。それはやっぱり図書館の中で司書さんが子ども司書の講座の中でやっていたことは大きいのでないかと思うんです。本当に、誰もやらない本の紹介を進んでやってくれた、そうしたらそれが柏の子どもたちであった、という話が聞こえてきました。
    ただ、私たち学校としては、いろいろな課題があります。小学校の高学年から中学生にかけて一番本を読んでほしい時期に、やはり本を読まなくなってしまう。貸出冊数は60冊、70冊といきますけれども、本当に読んでいる子どもたちの貸出冊数はどうだったのか、とかその読んだ本の質はどうだったのかというのをよく確かめていくと、絵本の時代は読むけれど、大きくなったら少し減って、もちろん数は減るんだけれども、やはり読書というものを先々楽しく、いろいろな本を読んで心を耕したりして、自分を育てていくために、読んでほしいな、と思う。
    小学校高学年から中学生にかけて読まないというのはすごく悩みです。そこをどのようにしたら子どもたちに本を読んでもらえるかということで、本と子どもたちを繋ぐ、どういうふうにしたらいいかな、と思っているのであります。そこでティーンズコーナーとかいろいろあるんですけれども、学校でも中学の図書館はもう大人の本も入っていますし、これぞと思う本もたくさん入れているのですが、その本が手に取られていないということがすごく寂しいことで、これはどうしたらいいかなって本当に問題になります。来年は小学校の教科書が変わります。多分、本の質も変わってくるかと思います。学習で使われる本も変わるかと思います。ですからまたそういう点で図書館にお願いすることもたくさんになるかと思います。今まで以上に学校と市立図書館と手を携えながら、子どもたちにどういう本を読ませたらいいか、そういうことについて色々と考えていけたらと思っております。

  • 山宮委員
    図書館に直接携わる皆様の生の声をきけたこと、それから図書館の事務方の方の考えを聞けたり、他の委員さんからの話を聞いたりということで、すごく勉強させていただいたという気持ちでいっぱいです。いろんな図書館を見させていただいた経験から、旅先で図書館に行くような、すっかり図書館オタクになってしまったのですけれども、本当にいろんな図書館があるなと思いました。でも、そこにいる子どもや大人の姿は、どこのところでも一緒で、みんな本が好きで、本を愛している人達の顔だな、なんてことを思いながら見ていたところでありますけれども。委員として、これからの柏市の図書館というものを見守っていきたいと思っております。頑張ってください。

  • 田川委員
    私も図書館って本をタダで借りて、いっぱい読めて、貸し借りできるだけ、と思っていたのですけれども、協議委員になって、本当に図書館っていろいろなことをやっているんだな、って、すごく感心したしびっくりしました。今年度はあまりお手伝いできなくて、フランさんと浩子さんのおはなし会とか山口マオさんのおはなし会とか行きたかったな、って、ちょっと忙しかったので残念でした。くるる本話会も立ち上げの時から関わってこられて、本を大好きな人といっぱい巡り合えたし、こうやって薦めていったらいいんだなってすごく勉強になったし、あまり力になれなかったんですけれど、いい経験になりました。柏子どもの文化連絡会で、わくわく人形劇まつりをやっているんですけれども、いつも図書館にはお世話になって、プログラムの中にも、紙芝居を読んでいただく一つのプログラムを組んでいただいて、年々人気も急上昇であります。人形劇をやっている人たちは、お母さん達、女の人が多いので、図書館の職員、男の人の声で、紙芝居を読んでくださったり、絵本を読んでくださったりするのが、みんなに好評で、楽しみにしています。今度11月もよろしくお願いいたします。
    あと、こども図書館の方にも、保育園の子どもたちが大きな紙に描いてくれた絵を飾っていただいて、一年間楽しませていただいています、と言ってくださって、とてもうれしい思いでいます。ありがとうございます。
    さっき、井上さんが、しろくまちゃんの絵本について熱く語っていただいたのが、私も同感で、本当に小さい子って、大人より、いい本を見分ける、感性が鋭いので、同じしろくまちゃんの絵本でも、ほっとけーきの方は楽しみに何回も何回も、迷わず飽きず持ってきて、またこれ?もう飽きたよ、と言いながら、同じ本を何回も読まされるんですね。きっと定番の、子どもが大好きな絵本だと思うので、やっぱりたくさん揃えてあげてほしいな、と思います。菅原さんもおっしゃっていたように、やはり小さい時って子どもは宝なんで、本当に大事にしてあげたいな、って思うので、せっかく柏市生涯学習部があるから、市役所の人ってもうちょっと丸くなってほしい、多分ご家庭とかお持ちで子どもさんとかいらっしゃると思うし、子ども大好きな人もいっぱいいらっしゃると思うんでね、もちろん、個々でお付き合いしたらきっと丸い人だと思うんですけれど。
    さっき、図書館だけが予算削減から免れないというご意見があったと思うんですけれど、やっぱり優先順位をつけるとしたら、図書館って結構、優先順位、多分、市の中では低めになっているかもしれないけれど、私、高めと思っていいと思うんですね。自信持ってくださいというのもナンですけれど。私が最初思っていたように、本を貸し借りするだけじゃないじゃないですか。学校関係の方もたくさんいらっしゃるし、子どもの教育ってことが一番大事だと思うので、そこに力を入れないでどこに力を入れるんですか、って言いたいです。市の土地開発とかそういうのも大事かもしれないんですけれど、やっぱり教育っていうか、子どもを育てるっていうことが、一番未来につながると思うので、生涯学習ですよね。是非、子どもたちのためになるように、図書館にいっぱい予算を取ってください。

  • 三浦副会長
    私は図書館をまだ現役でやらさせていただいており、30年近くこの業界に足を突っ込んでおりまして、そういう意味では、職員の立場、それから生涯学習課の立場、図書館長の立場をすごく分かっております。すごくわかるんですけれども、はじめお話をいただいた時に、ちょっと私でいいんだろうかということで、特に現役ということではなく、受けていいんだろうかと感じたんですが、やはり柏市のためということで受けさせていただいて、これほど活動的な委員会だとは私自身も思っておりませんでした。そういう意味では、ある程度専門的な立場、統計的法律的な観点から言わさせていただいたのかなと思っております。
    図書館法は来年で70年になりまして、昭和25年にこの法律ができて、その中の第17条に図書館の無料の原則というものがあります。これが財政的には大変疎ましい項目でありまして、お金を稼いではいけない、というところで、指定管理の所でもこれをいわれていく、ということになります。それは戦後まもなく、大変貧乏な時代で、学習権というものが、やっぱり無料で図書館を利用できなくてはならない、学校もそうですけれども、無料ということは、どんどん学習意欲を高めていくものということで、この法律自体、図書館法自体が未だに現当しているところだと思っております。今現在、やはり学習の格差ということで、子どもたちが学べない、貧乏だ、ワーキングプアも含めて、そういう意味では、塾に行けないということで、格差が生まれていくと新聞にも載っています。私自身ももう年金をもらえる年代なんですけれども、それでもこの間きた時に、これじゃ暮らしていけないな、と、やはり働かざるを得ないという、そういう意味では、図書館に勤めておりますと、図書館法の第17条はまだまだこれから生きていくんだろうなと思います。無料ということが、タダで情報が得られる、サービスを受けられるということ、もちろん量ではなく質を求めていることは文科省からも言われておりますが。図書館もタダの貸本屋といわれているようなことから脱却して、柏市さんもそれに基づいて、いろいろなサービスをやられているんだと思っております。ただの貸し借りじゃなくて、その中のサービスの質をこれから問われていくんだろうと思っております。
    それから野澤委員さんからもありましたように、評価ということが今言われています。望ましい基準の中でも、運営の状況に関する点検及び評価ということで、これが求められている時代です。その中で、自ら点検及び評価を行うように努めなければならない、ということなんです。そして市町村図書館は、そのために、図書館協議会の活用その他の方法により評価を受けなければならない、ということになっております。こういう意味では、図書館協議会というのは、地域の状況を踏まえ、利用者及び住民の要望を十分に反映した図書館の運営がなされるよう努めなさい、とありますので、我々も努力させていただきますので、是非とも行政側の方も図書館の方も、次の任期になってくると思いますが、活用していただいて、評価を受けていただいて、市民サービスに努めていただければな、と思っておりますのでよろしくお願いいたします。

  • 井上会長
    図書館の担当の方々に思ったのは、こちらができないことを言ったら、それはこういうことでできないんです、でもここのところはできるかもしれないので考えてみます、とか、そういった対応の仕方をずっとしてくださって、先ほど山宮委員もおっしゃっていましたけれども、お金をかけないですっきりとしたサイン計画をどうしたらいいか、ということをずいぶん細かく投げられて、図書館に何日か行って、ここはこうだ、ここはこうだ、ということをいろいろやって宿題を出した、ということをやったんですね。でもきっと、こういうふうにいろいろだしても、図書館の人達、忙しいし、お金もかけられないから難しいのかな、という気持ちがちょっとあったのですが、その次に見事にこういうふうに皆さんの意見をこれだけ、といって集計したものをだされて、これについては取り入れました、と言って、すぐに実行して、色を統一したり、いろんなことをなさって。ずいぶんかかりましたよね。期間をかけてやってくださって。こっちに投げかけられたものをこちらが投げ返したときに、ちゃんと受け止めてくれて、そしてちゃんと反映させてくれる。そして反映できないときは反映できないんです、とはっきりおっしゃる。そうすると、キャッチボールができるんですね。それで、とても信頼関係が築けたなと思っておりますし、こういう図書館だから、少しでもお役に立てたらといいな、と思って、ボランティアでも、リサイクル本を作るときでも、空いているときは必ず行こう、と思える図書館でした。
    今回、柏市図書館のあり方について、生涯学習課の担当の方達は、図書館でもないのにすごくいろいろワークショップとか、休みの日にでて、とても感じよくて、いろんな事やってくださって、汗だくでやってくださったというのは、本当にありがたいなと思っているのですが、ただ、こちらが投げたものについて、投げた球がどこに行っているのかわからない、きっとそれなりの事情があったんだと思うんですけれども。そして、これはできませんよ、というのなら、こういうことできないんですよ、と投げ返してくれれば、あっそうかって。自分が一番正しいと思っているわけじゃありませんから、こっちの意見を言ったときに、どんどんどんどん放るんですけれども、そのボールがどこに行っているのかわからない、というような、ちょっと虚しさを感じたのは私だけだったのかもしれないんですけれども。
    今後のことなんですけれども、「柏市図書館のあり方」の計画でやっていくということだったんですけれども、先ほど自分がもうしたことの一つの例なんですが、図書館が何十年とやってきたことで、それで必然性があってこうなっているということに、それに固執してはいけないですよね。そしたら発展性がないから、固執してはいけない、ということで、生涯学習という大きな視点からこの「柏市図書館のあり方」が検討されたと思うんです。ただ、もう何十年間もこういう誠実な職員が誠実に考えてやってきたことというのはそれなりの大きな価値があると思うんです。そういう必然性を全く無視してやるのではなくて、そういう必然性あったね、というのは十分に分かったうえで新しいものを作っていただくとか、ここは違うよ、こうしていきたいんだよ、ということをやっていただければすごく有難いと思います。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
    (事務局)冒頭から会長副会長はじめ皆様から厳しいお叱りを受けまして、その部分で申し上げさせていただきますと、どうしても構図が、生涯学習課が検討を行うという、先ほど会長おっしゃられていたように、彼らには彼らの立場がございます。図書館は現場の立場。そして今、会長がおっしゃられたように、長年、歴代の館長、職員が、司書さんたちが築き上げた歴史、といったものが必ずございます。今回、あり方の検討というものを、事実上あまり詳しいことを申し上げてもあれなんですが、大変短い期間で、1年間でこのあり方の検討を仕上げていくという、指令といいましょうか、あれがありました。そうしたところから、虚しさを感じられているということもありましたけれども、協議会の先生方の御意見を伺う機会が非常に限られていて、そこにキャッチボールとして球を投げ返すことが、そういったスタイルをとることができなかった、ということは、本当に申し訳なく思っております。
    ただ、このあり方については、全く情がないように感じられるかもしれませんが、そこに生涯学習課の職員も情を持たずにこのあり方を落とし込んでいくというようなことは決してございません。たとえば会長のおっしゃられていた絵本が、良いもの、人気のあるものとないもの、そこだけの冊数だけのくくりでどうこうとか。基本的な考え方はあり方としてまとめさせていただきましたけれども、一つ一つの図書館が、お客様と相対して運営をしていくのにあたって、全く情がなく、紋切り型にあり方を盾にとって、図書館運営をしていくということは決してございません。
    このあり方は、先ほど副会長がおっしゃられたように、最終的には分館の統廃合とかそういったものに繋がるじゃないかといったお話もありました。ただ、これも、一朝一夕に何かをすぐにひっくり返して物事を進めていかれるほど甘いとは思っておりません。当然のことながら、市長の政治的な判断であるとか、私どもの現場の考え方、こういったものを色々様々すり合わせ、最終的にオール柏の立場で、図書館をどんな形に運営をもっていくかというところを落とし込んでいかなければならないと思っております。いずれにしましても、現場図書館のこれまで行われていたこと、今現在行われていることを180度ひっくり返すようなことを目的にあり方を落とし込んでいくようなことは決してございません。これからも引き続き協議会の皆さんとはキャッチボールを中心にいろいろな御意見を賜っていきたいと思っておりますので、なにとぞ引き続きよろしくお願いいたします。

    5 傍聴

傍聴者 2名

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