平成29年度第2回柏市公民館運営審議会会議録

1 開催日時

平成30年2月15日(木曜日)午前10時~11時40分

2 開催場所

柏市中央公民館4階 集会室1・2(柏市柏5丁目8-12)

3 出席者

委員

藤原委員(委員長)、山本委員(副委員長)、松浦委員、桑原委員、小林委員、一瀬委員、神田委員、鈴木委員、河村委員、坂巻委員及び海老原委員

事務局

篠原生涯学習部長、中山生涯学習部次長、高村生涯学習課長、坂口中央公民館長、中央公民館仁尾副参事、中央公民館石井事業担当リーダー、中央公民館知久主任及び高野山生涯学習専門アドバイザー

4 報告

  1. 東葛飾地区公民館連絡協議会主事部会研修会

  2. 千葉県公民館研究大会
  3. 平成29年度中央公民館事業報告(中間報告)

5 議題

  1. 平成30年度中央公民館事業計画(案)
  2. 教育福祉会館耐震補強及び大規模改修事業について 
  3. 地域学校協働と公民館連携について

会議概要(要旨)

報告1について、参加委員から報告を行った。

  • これからの社会の大きなテーマは、牧野先生(東京大学大学院教授)によれば、ソーシャル、社会的であるということ。地域コミュニティのあり方もソーシャルとなる必要がある。公民館などで地域の活動に熱心に取り組む層には、共通して15歳までの地域活動の分厚い体験がある、という共同研究がなされたということが私には非常に興味深かった。私達が日々、公民館活動で地域の子供達と接し、育んでいくことが、地域で人を育て、その子供達が大きくなったら、また、活動を通して地域の子供を育てる、という循環になるということを深く学ばせてもらった。子供達が、地域のかっこいい大人を身近に見ることによって、自分の人生の設計プランを描く良い機会になるということを聞き、すごく感銘を受けた。日々のこういう地道な公民館の活動が非常に大事だと思った。
  • 牧野先生は、学校と地域のつながりを研究している立派な先生だと非常に感銘を受けた。今後とも、先生が、いろいろな研究の成果を広めていただくように期待している。
  • 講演内容にとても感銘を受けた。少子化時代で、子供が少ないというのは、本当に日々感じている。発想の転換で、高齢者が子供達を支えて頑張っていけたら、すばらしいことだと思う。先生が、高柳でも活躍されていて、すばらしいと思った。私達の地域では、あまりそういうことがないので、同じように出来たら良いと思った。

報告2について、参加委員から報告を行った。

  • 鈴木先生(青山学院大学教授)の話は2点。一つは、公民館の目的と役割、もう一つは、来館する市民について。公民館に来館する市民には、目標達成型、活動志向型、学ぶことに生きがいを見つける型というタイプがある。市民が課題を解決するためには、市民自身が考えフォローして決めるというプロセスが非常に大事である。それに対し、公民館の役割は、市民が暮らしの中で困っていることの話し合いの場であり、趣味や学びを行う場である。それには、専門性のある職員が、公共的地域的課題に取り組んで事業を実施するべきで、いきいきと発想できるような支援をすべきである、と話されていた。
  • 講演は大変有意義な内容だった。分科会は、各市町の事例発表で、とても情熱を持って運営にあたっているということがひしひしと伝わってきた。

報告3及び議題1については関連があるので、一括して事務局から説明を行った。その際に表明された主な意見は、次のとおり。

  • 素晴らしい講座がたくさん開かれてうれしく思う。かがやきセミナーは、前期・後期それぞれ4回で前期24名後期16名とあるが、参加者の平均年齢は。また、実際にこの中から地域で、流山市の観光ボランティアのような団体を作ろうという動きが出ているのか。
    (事務局)平均年齢は66歳から67歳で、現役を退かれて入ってきている人がほとんどである。また、講座終了後の自主的活動については、もう始まっている。自主的活動をしていく時に大切なのは、着地点と活動拠点。今回については、メンバーの1人が大津ケ丘商店街の1室でカフェをしていて、そこを使ってくださいと言ってくれた。平成30年度に四季を通じて4回、手賀沼周辺の観光ガイドをしていこうとコースづくりをしている。
  • 新しい事業をいくつか出していただいて、活性化していると感じる。近隣センターとふるさと協議会と連携して事業を継続的に行うということで、来年度の計画の中で8ケ所とあるが、再来年度、中央公民館が閉館になるので、来年度、近隣センターを使用するのは、重要になってくると思う。8か所は、どんな所を考えているのか。交渉しているのか。8という数字があるので、ある程度決めているのか。
    (事務局)近隣センターや地域に関わる関連部署等とは具体的には交渉を始めていないが、8か所の案としては持っている。具体的にどこで何をやるというのは、新年度になってから決めていく。
  • スマートフォン活用講座は、旭町ふるさと協議会との連携となっているが、講師の手配と人集めは、どのように行ったのか。
    (事務局)講師については、第六小学校で通学路安全マップを作った時に関わってくれた東京大学研究員の三浦先生はどうでしょうかと、ふる協にご紹介した。広報と申込受付は、旭町近隣センターと中央公民館で連携して行い、ふるさと協議会のかたにも呼びかけ等協力を得た。講師依頼は、中央公民館が行った。
  • 来年度の計画の中にある現代課題講座は、再来年度からの中央公民館の改修の際に近隣センターでの事業が多くなると想定しているものと思われる。現代課題講座は、柏市の総合計画や生涯学習計画でうたわれているので、複数年度継続して実施されると思うが、地域課題をどういう方法で把握し、どういう手法で解決し、成果は、どの辺を求めているのか、具体的な案はあるのか。
    (事務局)今までは「出前講座」というパッケージ型講座として行っていたが、そうではなくて、地域の人達のニーズをまず拾い上げていくような講座を行っていく。講座を作る前の段階で地域の人達との打合せ会議を行う。地域の状況を踏まえていく中で、地域のどのようなニーズを拾い上げていくことが必要なのか、こういう地域課題に対して、このような講座を開くことによって解決していきたい、というような企画会議を行う。一言で言うとボトムアップ型で、地域の人達の意見を収集し積み上げていく手法でいく。講座の着地点は、遠大な目標を掲げるのではなく、具体的に今回はこの段階まで出来得るという部分を1つの目標点とする。それ以上のことをしていく時には、A地点が出来てからB地点C地点と上げていく、というような計画をし、可能な目標設定をする。
  • ニーズを拾い上げる対象の地域の人というのは、その事業に手を挙げた人か、それとも地域に住むほぼ全ての人か。
    (事務局)全ての人というわけにもいかないので、まずは、ふるさと協議会や町会、地域の団体やグループの人達、また、企業や地域で活躍している人達から意見を聞いたり参加してもらうことなどを考えている。
  • こうした事業で、課題を設定するということは、その後の事業の継続に関わることなので、地域課題を汲み上げるということについては、慎重に意見を聞いてその公共性を吟味して設定してもらいたい。 

議題2について、事務局から説明を行った。その際に表明された主な意見は、次のとおり。

  • 公民館の事業年度は、4月から翌年3月だが、改修工事後オープンする1月~3月は、事前に計画を立てて利用も出来るのか。
    (事務局)事前に準備し、利用も出来る。
  • バリアフリー化で、5階の講堂は、車椅子も通れるような通路幅となるのか。車椅子でそのまま講演を聴けるようなフリー空間はあるのか。収容人数はどれくらいか。
    (事務局)車椅子も通れるようにし、フリー空間も設ける。収容人数は、ほぼ変わらない形で考えている。
  • 1、2階はどうなのか。
    (事務局)1、2階は福祉会館で、基本的には福祉部署で改修見直しを行っている。2階の中央老人福祉センターの風呂の廃止、また、交流を中心にということで考えていると聞いている。1、2階と3階以上の中央公民館との複合施設なので、施設一体として何か連携等考えてほしいとの指摘が監査からあり、福祉部署と共に考えている。
  • 閉館中の公民館事業の計画・方向性は、どうなのか。
    (事務局)(工事期間中は)拠点施設が使えないので、地域の施設を借りて行う。事業数は、減ってしまうとは思うが、出来る限り、青少年事業・高齢者事業・成人事業といった枠の中で、満遍なく事業が展開出来るよう考えていく。
  • 審議会はどうなるか。
    (事務局)事業を実施していくに当たり、別の場所に事務所を移転し執務を続けるため、審議会は、事業についてご審議頂くため継続する。

議題3について、事務局から説明を行った。その際に表明された主な意見は、次のとおり。 

  • 学校における子供達の教育は、地域の人にたくさん入って頂いて進められている。例えば、読み聞かせの読書ボランティアや花壇の手入れのグリーンボランティアなど。一番難しいのは、先生方としては入ってもらうのは良いが、それに関わる打合せの時間が多くなり大変になってしまうこと。入ってもらわない方が楽という場合もある。入って来る人は、ただポンと来てやってくれと言われても難しいので、打合せの時間を効率良くとっていくということが、一つの課題である。
  • 竜王町公民館の事例から、学習支援に関して地域の人の協力があれば、学校でも一人一人の子供への支援が充実すると感じた。地域連携の中で学校の役割は本当に大きいと思う。特に、15歳までに地域活動を体験すれば、その子供が大きくなっても、地域で活躍するということなので、学校が、近くの公民館と協力して何かすることが来れば、人材育成につながるのではないかと思う。
     学校で、能楽をふるさと協議会の人と協力して実施し、地域の人と児童と一緒に能楽を体験して頂いた。もう一つの事例として、中央学院大学駅伝部の人達に来てもらって、目の前で選手がたすきリレーをするところを見る機会をもった。子供達が人生の設計プランを立てることに役立つ、あこがれのものを見るなど、地域の人と少し一体感が持てたと思う。また、来月には、学校の行事予定表を持ち寄って、ふるさと協議会・近隣センター・学校の3者で来年の計画を立てることにしている。そういうことをしながら、地域の人に学校や教育目標を知って頂き、学校に協力してもらいたいと思っている。
  • 近年、「開かれた学校」という言葉が出ており、学校側も、昔は、学校の中の教育だけだったが、現在は、いかに地域社会が協力していけるかということがキーワードになっている。川村学園女子大学では、学校に協力出来る人材をいかに地域で育てていくかということを実践的に行っており、本年度から、大学と我孫子市が共催でスポーツボランティア養成講座を行っている。ここから輩出した人材が、例えば、東京オリンピックのボランティアに参加したり、我孫子市のスポーツイベントに参加したり、学校の部活動指導員になり教員の負担軽減に寄与するなどの人材の育成を進めている。「学校と地域が協働して子供を育てましょう」という理念は分かるが、仕組みがきちんと出来ていないと絵に描いた餅になってしまう。具体的には、人材をどう育成してどう活かすかというところに最終的に集約できると私は考えている。竜王町の事例は、地域の中でもきちんと学校の中で適応できる人材を育成し輩出している非常に良い注目すべき事業だと考えている。
  • 文化連盟でも、3、4年ぐらい前から文化祭のオープニングで、柏市内の小学生、中学生に吹奏楽を演奏してもらっている。文化連盟には色々な団体があり、元々、舞台発表は、文化連盟だけで間に合うが、子供達と一緒に何かできないかということで吹奏楽を演奏することになり、アミュゼ柏が超満員になり、素晴らしいことだと思う。
     鎌ヶ谷市では、文化団体協議会の文化祭のオープニングで、小学5、6年生が、伝説の歴史の物語を面白おかしく演じてくれ、文化会館が超満員になる。地域が溶け込み何とも言えない雰囲気となる。柏市にも、そういう伝統的なものがないのかと考えている。もし、公民館や生涯学習部でそういうものを行うならば、学校に声をかけて、会場や演出など、私達が舞台を設定して子供達に出演していただくというようなコミュニケーションが私達の宿命でもあり、今後の子供達の情操教育としても非常に良くなると考える。

6 傍聴

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