平成30年度第2回柏市社会教育委員会議会議録

1 開催日時

平成30年11月6日(火曜日)午後1時30分から4時20分

2 開催場所

沼南庁舎5階 501会議室

3 出席者

(委員)
池沢議長、村田副議長、麻生委員、大谷委員、坂巻委員、吉田委員、根本委員、藤田委員、山本委員、小林委員、岩渕委員、牧野委員、清水委員

(事務局)

小貫生涯学習部長、髙村生涯学習課長、橋本同副参事、三田上同担当リーダー、鈴木同担当リーダー、髙丸同主任、石井生涯学習専門アドバイザー、馬場生涯学習専門アドバイザー

4 内容

  1. 開会
  2. 生涯学習部長あいさつ 
  3. 議長あいさつ 
  4. 協議事項
    地域と学校の連携(柏市内小学校の取り組み)
    「地域と学校の連携にむけた推進」について協議(グループワーク)
    答申(案)について

5 会議概要(要旨)

1.地域と学校の連携(柏市内小学校の取り組み)

前回会議で事例として紹介した、市内3校のうち2校で実際に活動に関わっている地域の方等に聞き取りした内容を事務局から説明。

2.協議(グループワーク)

協議事項「地域学校協働活動を導入しないとどうなるか。地域はどうなっていくのか。学校はどうなっていくのか。」について、2グループ分かれて意見交換を行った。内容は次のとおり。

  • 1班 麻生委員

1班では、「もし、協働がなかったら」と言う、その議題設定自体どうなんだろうか。というようなお話があった。実際に「それ、やるしかないんだ。」みたいな感じで進むのもどうなのか。学校現場にいるので、「負担がこれ以上増え るのはどうなのか。」今、教職員の多忙化ということで、いろいろ話題になっている。現場で見ていて、その大変さというのは、「もう、本当にこれ以上は。」というような状況もある。協働することによって、うちのグループでは、福祉関係の協働や、「子ども会が衰退してきてしまってどうしようか。」と、いうような話もあったし、外国人がたくさん来ているというようなことで、日本語教育の問題もあった。また、学校の職員というのは、ある程度、校長先生なら2年とか3年で変わってしまう、という現状もあるので、事務局を学校の方に、しっかり作って進めていく必要があるというお話もあった。学校と地域の協働を進めることについて、子どもたちを、やはりメインに据えて、今後のあり方というものを考えていく必要があるのではないか。主体は「子ども」でいいかと思う。

  • 2班 吉田委員

「協働がなかったら」について、意見を出し合いまとめた。協働がなかったら安全面では、子どもたちの防犯、交通 指導など保護者の方、地域の方に参加いただいているパトロールとか、そういう部分がなくなってしまう。協力が得られないことで、かなり防犯面、安全面が損なわれてしまうのではないかということが一つ。もう一つは、子ども達の体験活動。地域では、学校で中学生が職場体験に,小学生が見学に行っているが、地域の理解、協力がなければできないし、運動会などの行事も地域の人がかなり入っている。そういう部分ができなくなる。授業では、プログラミングなどのスペシャルな授業、専門性の高いものは先生だけでは限界がある。今も地域の人材を活用して、ゲストティチャーとして招いている場合がある。協働がなかったら子ども達に、いろんな先生と親以外のいろいろな大人と接する機会を減らすし、奪ってしまうようなことになる。もう一つは、地域愛。子ども達と地域の方の、関わりがないことで、当然、子ども達の地域に貢献する意識、地元への愛着も薄れるだろうと思うし、逆の言い方をすると、地域の方も学校への愛着が薄れていく。お互いに希薄化するリスクがある。生きがい、健康、福祉では、子どもと関わったり、地域住民の方々に役目があったりすることで、子どもだけでなく,とりわけ地域の高齢の方等には健康寿命とか、そういう部分にも、役立つのではないか。子どもと大人の関わりが絶たれることで、子どもだけでなく年配の方にとっては、いい面の楽しみや生きがい等が奪われてしまうのではないか、という考えもあった。いじめ、虐待とかは、地域と学校が連携すると、子どもたちには、いろいろな場所や逃げ場ができるし、様々な集団、グループもできて、いろいろな場面で救われる、という考え方もある。必ずしも協働がなくてもいいのではないか。協働がなくてもやれること、出来ることがある。初めから協働ありきで,地域に頼まなくてはならない場合は、学校現場には負担になるだろうし、親としても、やらなければいけないというのは共働きで忙しいし,大変なことでもあるから、「無いなら無い方が負担が少なくていい」という意見もあった。

2.答申(案)について

答申の素案について事務局から説明し意見交換を行った。

  • 吉田委員 答申を読んでの印象ですが、この答申が学校と地域に伝えられても、今とあまり変わらない。今も,ほぼこんな感じかなと思っている。あまり新しくなく、これからどうだと言う印象を受けない。現状としては、ここで事例として挙げられている学校だけでなく、ほとんどの学校でも、これに近いことができている。私の所属するPTA連合会の方に話をきくと、これくらいのハードルなら事足りているような印象がすごくある。それでも、さらにとなると、かなり弱い。もうちょっとあるのかなと思う。4の柏市らしい「地域と学校の連携・協働活動」の在り方(答申)の(1)のところ、地域と学校が、いろんなところと仲良くしていければいいということよりは、根本は学校の先生が忙しすぎて、先生方がいろんな地域行事活動になかなか出てこれない、という現実がいつもある。先生が出てこないことで地域の人と子どもだけで交わることはないので、先生も地域行事にたくさん参加してほしいといった要望が出ているようだが、実際には割り振られた担当の先生が出てきているだけ。このパターンでは担当者が何人か出てきて終わるだけで、根本的なところで一緒に協力して行くまでには至らない、というのが個人的な印象であるが、どうなんでしょうか。
  • 議長 吉田委員がおっしゃったように答申には新しい部分、これっといったような部分が必要かもしれない。事務局いかがですか。
  • 事務局 おっしゃるとおり、なかなか難しい。柏市で、比較的これが出来ているということは非常に良いこと。その上で次のステップということになるかと思う。答申の中で、この部分をどのように表現していくかは非常に難しいところであるので、これについては、伺った話も踏まえて、我々も考えさせていただきたい。柏市として、ファーストステップがある程度、出来ているようなら、次のステップに挑んでいくための答申となるのが好ましい。皆様にも、次のステップは、こうなんじゃないかというご意見がありましたら、事務局に教えていただけるとありがたい。
  • 根本委員 3の柏市の連携活動の事例の連携活動について、今のご意見と抵触すると思うが、柏市では地域を4分割と考えている。地域活動をしている、ふるさと協議会としては、北部、中央、南部、沼南。酒井根は南部、第六は中央、高柳地区は旧沼南となるが、北部がない。北部もどこか選んで、聞き取りしていただきたい。この3校が規模的に、どんな学校なのかは、わからないが、生徒数が少ないと模範にならない。生徒数の大きい学校で、しかも地域との連携が進んでいる学校を選んでいただきたい、という思いがある。生徒数が1学年2桁にも満たないような学校を選んでも、失礼な言い方になるが、参考にはならない。ある程度の規模の学校とエリアごとに選んでいただきたい。答申までに間に合うかわからないが、前回会議の7月にも事例をお聞きしたが、これが答申に載るとは思っていなかった。答申に載る以上は、各エリアの代表となる、かなり規模のある代表校の事例を挙げていただきたい。
  • 議長 これから2月までに、どうにかできますでしょうか。
  • 事務局 事例についてはなるべく多い方が、答申として挙がった時にも各学校の参考になると考えている。今、お聞きしたエリアや規模の点を考えて、早急に対応していきたい。
  • 議長 エリアは、たしかに幅広くから取り上げた方がいい。ただ、小規模の学校がモデルにならないかというと、場合によってはそうこともない。
  • 根本委員 失礼な言い方かもしれないが、やはり規模はあってほしい。
  • 議長 規模などを明記しておけば、それなりにモデルになる事例もあるかもしれない。
  • 坂巻委員 4の柏市らしい「地域と学校の連携・協働活動の在り方(答申)の地域と学校の連携の中で、「ウ」のコーディネーターを養成するとあるが、抽象的に書かれていて何のコーディネーターなのか。コーディネーターは地域支援課にもいる。柏市では、いろんなコーディネーターがいる。何のコーディネーターなのか。指導課で学校支援コーディネーターがちゃんといて、年に1回講習もしていますよね。そういうのを入れないと。何のコーディネーターなのか。学校支援コーディネーターの位置付けを、きちんと答申に明記するべき。そうすれば各学校に答申書を配ったとしてもわかってもらえる。それから、地域をどうするかというところで、各小学校で学区が決まっていて、その学区は町会単位で区切りをつけていると思う。学校から学区内の町会に指示が出来るシステムにすればいい。大きくして全てが上手くいくかといえば、上手くいかない。富勢では、ふるさと協議会の下に20町会があって、その町会が3つの学校に割り振られている。その学校からの指示で、学校支援コーディネーターが入ってくれれば、たぶん、状況も把握できるし上手くいく。ふるさと協議会単位でやると、町会と学区が離れているところもあるので、上手くいかないかもしれない。学校単位の学区で範囲を決めてやってもらえれば、このコーディネーターがすごく活きてくる。年1回きちんと講習をしているわけであるが、今は活用していない。この答申書の中で学校支援コーディネーターの活用を明記をしたら、もっと上手くいくと思う。
  • 議長 学校支援コーディネーターの仕事の幅をきちんと明示するというのは、いかがでしょうか。
  • 事務局 今、話していただいたとおり、ここでいうコーディネーターとは、学校支援コーディネーターが移行していって、この方々に学校と地域をつないでいただくことを想定している。ただ、このあたりの表現が明確になっていないので、明確にしていくことで町会との関係、そのあたりもクリアできていくように思う。ここは表現をしっかり書かせていただく。
  • 清水委員 この4の柏市らしい「地域と学校の連携・協働活動」の在り方(答申)の(1)地域学校協働活動の推進とある「アイウエオ」の中で、例えば「こういうこと。」というのがあって、「そこに、こういうことがあるんだけど。」それを「どうしたらいいか。」といことが皆わからない。この答申の中で、「こういうことをする。」ということを特定することは難しいとは思うが、例えば「エ」だったら「高齢者と子どもとがみんなで一緒に食事を作って食べるなど気軽な交流ができるとよい」といった例がある。だけど「イ」では、「子どもたちが愛着を持つような魅力ある地域づくりをしていく」とあり、どうやって「魅力ある地域づくり」をしていくのかが、さっぱりわからない。こんな風にしていくと特定できなくても「エ」のように、読んだ人が具体的にイメージのできるような何かを加えたらいいのではないか。
  • 事務局 そこに書かれていることはわかるけれど、実際どう取り組めばいいのか、というところで実は各項目に全て事例を入れたかったが、これがなかなか難しい。全ての中に事例を入れ込めなかった。皆さまのお力を借りすることになるが、「こんな事例がある。こんなことを知っている。うちの学校は、こんなことをやってる。」というものがあれば、ぜひ教えていただきたい。教えていただければ、具体的に上手くいく事例として他の学校に紹介できるので、お力を貸していただければありがたい。
  • 議長 どのような連絡の取り方をしますか。早い方がいいですね。
  • 事務局 11月中に事務局に連絡をもらえたらありがたい。メールや文書でなくても、電話でもいい。
  • 藤田委員 柏らしいが、どうなのか。よく見えないと思っている。柏市の人口は42万人ぐらいで、これだけ東京に近いところに位置しており、いろんな人材が、だぶん、いっぱいいると思う。この答申は何年くらい先を目指して考えているのか、これから先10年なのか20年なのか、それとも永遠に考えていくものなのか。根本的には、ずっと続いていくものだとは思うが、それによって、つくばエクスプレス沿線の人の動きとかも違うし、人口の減少とかも違うし、いろんな面で、どのくらいのスパンを考えているのかという点も必要ではないか。その中で、柏らしい連携の協働活動をどうしていくのか。まだまだ元気な柏市をうまく協働に活かせないかなと感じた。
  • 事務局 今、いただいたスパンの話ですが、たしかにおっしゃるとおり非常に大事だと思う。スパンが短いか、長いかでターゲットが変わってくる。それによって、書きぶりも変わってくる。皆さん,どうでしょうか。短期的なスパンで、「まず導入するんだ」 という形の書きぶりにするのか、長期的に「この制度を安定させていく方がいい」という形の書きぶりにするのか。それでまた切り口が変わってくる。事務局だけで決めかねる部分もある。皆さんからいただく答申というところなので、その辺はいかがでしょうか。教えていただきたい。
  • 議長 この件に関して、指名させていただきます。牧野委員いかがでしょうか。
  • 牧野委員 柏市民ではないので、柏のことがわからないところもあるが、諮問書の中に書かれていることが気になっていて、国の背景があり、次に国の動きという中教審の答申が出されていて、国が、いわゆる地域協働活動をやれと言うので柏市もやりますよ。という形になっている。ちょっとそこは、どうかなと思う。柏市として、どういう子供たちを育てたいのか。その背景に柏市は、どういう市を将来目指しているのかは、柏市の総合計画にあるのだと思う。柏市の総合計画を受けて、柏市としてどういう街づくりを進めていこうとしているのか、というところで、例えば、子供たちがここで育ってほしいのか、ということが出てくると思う。それとの関わりで、地域と学校との連携といったかたちの議論を進めていったらどうかと思う。その時に今回の答申案として、全国の状況、国の動向が書いてあって、柏市の学校支援の現状というのがあるが、返ってするべき課題、あり方、将来目指す方向に向けてみたときに、「こんな問題がありますよね。」と、どこかで指摘しておく必要があると思う。その上で、地域と学校の連携といったことで、捉え返していくと、こんなことが必要になるのではないかという具体的な事例になるのではないかと思う。このあたりは書きぶりになるかもしれませんが、ご検討いただければと思い話を伺っていた。それと、国の方で答申を作る側に関わったものとしては、ここにある現状認識に加えて、貧困問題、格差が拡大していくことと、AIの人工知能とか書かれているが、雇用構造が変わっていくことになっていく。今のような雇用という関係ではなく契約関係に全部組み替えられていく議論が出始めている。しか も、学習指導要領との関りがあって、実は今のままいくとホワイトカラー層の8割が失業する時代がやってくると言われている。現在、既に人工知能は大学入試でいくと偏差値60をクリアしている。今のホワイトカラー層の8割はAIがとって変わるかもしれないと言われている。その意味で子どもたちは、どんな力をつけるべきかというのが、学習指導要領の大きな背景にあって、そんな意味で探求的な力をつけていく、知識を蓄えて使うということはAIがやってしまうので、そうではなくて、探求をして新しい価値や知識を託しだす力をつけてもらいたい。そのために先生方もアクティブラーニング「子どもたちに寄り添って一緒になって知識を探求できる人」になってほしいと願いが込められている。その時に残念なのが子どもの学力がガタ落ちになってきていて、特に読解力が落ちてきていると指摘があちこちから出ている。AIにとって代わられてしまうということが言われている。その中でもう少し、体験活動等を含めて自分たちが競争して勝ち抜くのではなく仲間たちと一緒になって自分の人生を設計する力をつけてもらいたいということもある。その意味で過去の知識を蓄えるだけでなく、つくるだけでなく、むしろ新しい探求できる力をつけてほしいことがある。そのあたりで、柏市の子どもたちをどうするのかという議論が絡んでくると、柏市らしさが出てくるのではないかという印象がある。長くなって申し訳ありませんが、この間、市長が学力問題を言い始めていると聞いた。「なにを今ごろ」と思うときもあるが、こんなことが今、言われ始めている。貧困の家庭の子どもは学力が低いことが統計的にわかっている。しかも貧困は教育をとおして、世代間で連鎖する。簡単に言うと貧困の家庭の子どもは高い教育を受けることができない。お金がかかるから塾に行くことが出来ないので、いい学校に行くことができなくて、その子は貧困な職に就くしかない。底辺労働に就くしかない。孫も同じような状況になっていくと言われている。もう一つは非認知能力と言われている。ペーパーテストで測れない頑張ろうという気持ちや自制心、復元力、やり直そうとする力、我慢する力とか、そういったものと学力が関りがあるのではないか。例えば、一生懸命やろうとする気持ちになれるかということ。もう少し言うと自己肯定感と関わっていて、自分はこれでいいんだ。大丈夫だと思える力と関わっていると言われ始めている。それは、相互に承認関係。大人や友達から認められているかどうかに関わっている。では、なぜ、貧困家庭の子どもの学力が低いかと言われているかというと、シングルマザーの家庭が多いが、お母さん方が自分のことを肯定的に捉えていない。自分がこんな状況になったのは自分が悪いと思い込んでいるので、子どもに対してきつく当たり、子どもも肯定的な環境に入れない。子どもは家庭の中で、肯定感が持てなくなっている。そうすると学校に行くと、学校は厳しいところで、テストで序列化されてしまう。点数がでてしまう。「僕は頑張っても駄目だ。」と思ってしまう。「ほら、僕はこんな点数、でも駄目でしょう。」と思って崩れていってしまうと言われている。家庭が難しいのであれば地域社会で、その子たちを認めて相互承認関係を作って頑張れる関係を地域で作れないかという意見も出ている。それと、医学部では、自己肯定感が高い子は歯磨きをちゃんとするので虫歯が少ないと言われている。虫歯が少ないと体が健康なのでやる気がおこる。頑張ろうとする。言い方を変えると自己肯定感が低い子は、歯磨きが面倒くさいから歯磨きをしない。そうすると虫歯が増える。虫歯が増えると噛むと痛むから、ちゃんと噛まなくなり、ご飯がおいしいと思わなくなって結果的に生きる力が失われていってしまい健康が阻害されるので、やる気が起きなくなり頑張ろうと思わなくなる循環があると言われていて、実は研究があって論文がある。論文には虫歯が多い子は、頑張ろうとしない。利己的であるとか、人のことは考えない。生活習慣が乱れているなど、それは相関関係なので、逆だから虫歯が増えた。虫歯が多い子を調べていくとそういう傾向がある結果がでている。ちゃんと認められる関係に入れるかどうかが根本的に問題なこと。文科省の学力調査でわかっているのは生活習慣がきっちりしている子は学力が高い。生活習慣がきっちりするのは、承認関係がしっかりあって肯定感が高い子たちが生活習慣がちゃんと保てている。そういうことを考えていくと、単に学校で学力をつければいいかと言うと、そう言う問題ではなく、むしろ地域から大事にされていて、「僕は頑張れる。」と思える、思える子でいられる子の方が、家庭の貧困状況に関係なく、頑張ろうとするから学力が高くなる。市長が学力と言ってるのであれば、塾に行かせる議論  ではなく、「地域で子どもを大事にしましょう。」と、運動を起こした方が早いかもしれないと言えるのでは。政策的にも戦略的にも現実的に高まるのではと思ったので言わせていただいた。
  • 議長 考え方・書き方について,大変良いまとめ方をしていただいて、ありがとうございました。
  • 根本委員 この素案を拝見すると一番、近々な課題である防災・減災について、ほとんど触れられていない。私たちの地域では、防災・減災の運動を盛んにしている。各学校の事例をみると防災についての取り組みが全く書いていない。これは事務局にお願いだが防災・減災について力をいれていいただきたい。答申の中には防災は不可欠だと感じる。
  • 議長 抜け落ちているところがあったかと思いますので加えたいと思いますが事務局どうか。
  • 事務局 ご相談ですが、先程、4番の柏市らしい地域と学校の連携協働活動のあり方の答申という中の「アからカまで」掲げている中で、それぞれの中で具体的な事例を紹介できればいいということをお話させていただいたが、「エ」のところで、気軽に始められる活動でスタートするということで、1つ項目を立てていますが、例えば、この中に事例として防災・減災の事例を入れるのはいかがか。
  • 根本委員 学校の事例として記載しては。
  • 事務局 学校の事例として入れておいた方がいいということでしょうか。わかりました。確かに防災・減災というのは、学校としても、地域としてもやりやすいテーマであると思う。いいところをどこか見繕えて、それを事例として入れていければと思う。
  • 議長 まだ、他には、何かありますか。
  • 藤田委員 地域との連携の中で、学校運営協議会コミュニティスクールとの関係をどこかに。せめて検討くらいは書き込まれてもいいのかな、という気がする。
  • 議長 コミュニティスクールは、以前から言われていることですが、いかがか。
  • 事務局 学校運営協議会については、地域学校協働活動と両輪という部分もある。どこかで言及したいと思っていたので、検討させていただきたい。
  • 議長 他に何かありませんか。
  • 村田委員 高田は防災を含めて取り組みをしているので、北部でもありますし、ぜひ高田がよろしいかなと思う。それから、牧野委員がおっしゃった大きなところ「柏市として、どういう子どもを育てたいか」というところも含めて、やはり大きなビジョンを出した上に「だから、こうだ」というのが、なかなかいつも出てこないような気がする。柏市が出している答申というのは。そこをきちんと出した上で、具体的に、「どこを,そして何をしていったら柏市としていいのだろう」というところが必要である。たぶん答申には今回、間に合わないにしても「それをきちんと話し合える場を作ります」と、いうところまで答申に入れたらいかがか。
  • 議長 ビジョンは、やはり必要なことですので考えていきたいと思う。他には何かあるか。
  • 吉田委員 答申の10頁、「カ」地域の人と学校の教員とが気軽に話ができる場を作るとあるが、これはかなり難しいと思う。地域の人と話す窓口が教頭先生が話す、だったらすぐに終わってしまう話で、でもここに書かれている教員というのは、一般の先生方。子供を実際に普段みている担任の先生や部活動の先生方、というようなニュアンスにみえる。現場にいらした、麻生先生、馬場先生、石井先生とか。できますか。
  • 麻生委員 高柳では、例えば、「環境整備をやりましょう。」といった時に、夜に集まって懇親を深める。その中には在校生の親もいますから先生方の話を聞いてWIN、また教員の方も親の考えを聞けてWIN、「強制ではないが来れる人は来て下さい」というところで、そんな場面が年に2、3回ある。WIN-WINの関係ならいいのではないか。それが負担であると続かない原因になってしまうので、そこがポイントとしてあるかなと思う。
  • 吉田委員 それは、今、麻生先生は高柳にいらっしゃるわけですが、例えば、違う学校に異動してもそれをやりますか。
  • 麻生委員 自分がそれを、今やっているわけではなくて、保護者の方から「こんなのありますけど、来ますか」と。学校側としては主動をとっている訳ではなくて、「環境整備も私達が学校のためにやりたい。先生方は、いずれいなくなるんでしょ。私達の学校なんだ。」というところがすごくある。
  • 岩渕委員 ある意味、目指すところですよね。
  • 吉田委員 それが答えなのかなと思っていた。敢えて振ったのは。高柳みたいに「地域が主動していくんだ。」というところまで、行くべき流れなのかと思っていて。地域ごとの事情もあるし、そうなると今とあまり変わらない、最初に言ったパターンになってしまう。学校が主動というのは、学校は場所、学校は地域のシンボル、そこに住んでいる人達が当事者意識が薄い地域が多くなってきたのが問題。高柳は柏の中で別格すぎる。先生を差し置いて「自分たちが」という学校は、まずあそこくらいしかない。そういう空気を作っていく、目指すところ。そういうところなのかなと。この「カ」のような事例はかなり特殊なので、こういう方向性でいくのならどうなのか。
  • 根本委員 スパンの話はどうなったのか。
  • 議長 先に,社会の動向を見据え「柏市がどんな子供を育てていきたいか」というビジョン等を考えて、その後に、かなり長いスパンでみていくという考え方でよろしいですか。
  • 根本委員 社会情勢というのはどんどん変わっていきますからね。はっきり明記するかどうか。
  • 議長 社会情勢はどんどん変わるので、それほど明確には書けないところではありますが、どうしましょうか。
  • 岩渕委員 5年後にこの状態を目指すというものが、なかなか明言しづらいものであると思う。例えば、5年後にコーディネーターを100人にするとかいう、そういう問題でもないと思うので、なかなか3年、あるいは5年、というのは難しい。
  • 議長 明確には、決めかねますね。
  • 根本委員 柏市の緑の計画は5カ年計画ですか。
  • 議長 5カ年です。生涯学習振興計画にしても、教育の全体に関してもそうなんです。しかしながら、この先5ヶ年を区切って考え、明示して行くのは、確かに難しいですね。
  • 事務局 計画については一般的に計画、策定から例えば5年なら5年というのがあって、そこまでに達成すべき目標量とかがある。そこまでに3年くらいで見直しがあって、計画としては位置づけられるものなのですが、今回、答申という形で「こういう風にしていきなさいな。」みたいな形ですが、もちろん、計画とかでも答申でも短期的な目標と長期的な目標の2段階を設定して作っていくことも可能かと思う。ただ、今回の地域学校協働活動に関しては、まず導入していくファーストステップだと思う。実際に導入しているものならば、もう少しいろんなステップがあると思うが、まず導入しましょう、という段階なので、導入にあたっての答申をいただいて、答申の中で、こんな風にしていったらいいんじゃないか、という形で出していただきたい。その中に先ほどお話をいただきました「子どもたちをどうしていくのか。」柏市の場合、教育振興計画の中にも「子どもたちをどうしていくのか。地域はどういう役割を果たすのか。」が、明記されているので、この辺を、この中に一緒に合わせながら書いていこうと思っている。実際にこれが軌道に乗り始めて2年、3年経った中で、社会教育委員会議等で、1回、導入したけど、この後どうしていくか。次のステップとしての議論として、またやっていければいいのかなと。そこでまた、必要であれば、答申を出すことも考えられる。今回は、ファーストステップとして導入しましょう、導入していく中で、こんな方法もありますよ、と事例等を交えながら柏市としてやっていかれればいいのかなと思う。
  • 議長 そろそろ事務局の連絡事項に移したいと思いますが,もう一つ、ご意見があるようです。
  • 牧野委員 質問ではなくて、先ほどの「カ」の部分の「気軽に話ができる場」の部分なんですが、愛知県豊田市浄水中学校区の事例で、コミュニティスクールなんですが、学校運営協議会を持たないコミュニティスクールで地域ルールが学校に置かれていて、そこに地域の住民の方々が気軽に毎日、遊びに行く。お茶でも飲んでいると、校長先生が来て、「こういうことを考えているんだけど、お願い。」と、言うと地域に全部その話がまわって、地域からやりたいとボランティアで皆さん関わってくれて、いろんなことを一緒にやる関係ができている地域がある。ここには、実はPTAがなくて、PTCAとなっていて、たぶんPもなくてCTAなんですね。CTAで学校がコミュニティの方に声をかけると、さあっと伝わって、やれる人が手伝ってくれる関係ができている。PTA総会もなくて、住民総会みたいになっていて、声をかけると、子どもがいないおじいちゃん、おばあちゃんも、卒業生の親達も来てくれて、一緒にやろうとなっている地域がある。そこは常に住民の方々がお茶を飲みながら常駐している関係が出来ている。そういうのをたぶんイメージされているのかなと思います。もっとすごい所は、島根県の益田市の豊川地区。ここでは小学校の中に地域ルームがあるのですが、地域の方々は、夜、ここでみんなでお酒を飲んでいます。そこへ、先生方も仕事を退けてから地域ルームに集まってきて、相談しながら、いろんなことをしている地域もある。柏市もお茶でも飲みながら、そんな話ができてもいいのではないか。今、岐阜県岐阜市で作っているのが、ある学校の中に地域ルームを作って、不登校の子どもたちや保健室登校の子ども達が、保健室に行くのではなくて、地域ルームに遊びに来て、一日地域の方々にイベントを見てもらいながら関われる環境をつくったらどうかとやっているところもある。いろんな活用の仕方がある。高柳は特殊なんでしょうが、もう少し地域の方が常駐できる環境を作っておけば、先生方が悩み事を相談したり、自分は地域の人間ではないので地域探検の授業をやりたいと相談に行くと、地域の方が紹介してくれたりする関係があったりするので、そのような活用の仕方があるかなと思います。
  • 議長 ありがとうございました。全国をまわられている牧野委員から,様々な事例のご紹介をしていただくことができました。その辺も考えに入れていきたいと思います。その他にも、委員の皆様方で、何か考えが思い浮かばれたり、事例がお分かりになったりしましたら、事務局の生涯学習課にご連絡いただけるとありがたいです。
  • 次回の会議は、平成31年2月5日(火曜日)の午後2時からの予定 

6 傍聴者

なし 

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