平成27年度第3回柏市社会教育委員会議録

1 開催日時

平成28年2月22日(月曜日)午後1時30分~午後3時30分

2 開催場所

沼南保健センター 会議室3

3 出席者

(委員)
池沢議長、村田副議長、宇佐見委員、加藤委員、下田委員、川鍋委員、吉田委員、井上委員、淺岡委員、永井委員、神田委員、井上委員、神田委員、小林委員、岩渕委員、清水委員

(事務局)
藤江生涯学習部長、篠原生涯学習部次長兼生涯学習課長、生涯学習課橋本統括リーダー、生涯学習課飯田主査、生涯学習課渡辺主事、萠抜生涯学習専門アドバイザー、石井生涯学習専門アドバイザー

4 内容

  1. 開会
  2. 生涯学習部長 挨拶
  3. 柏市社会教育委員会議長 挨拶
  4. 議題
    平成28年度社会教育団体への補助金交付について
    第3次柏市生涯学習推進計画について
    その他
  5. 閉会

5 会議概要(要旨) 

協議事項

平成28年度社会教育団体への補助金交付について

平成28年度社会教育団体への補助金交付について、生涯学習課・文化課・スポーツ課・少年補導センターの順で説明。

  • (委員)家庭婦人スポーツとは、何か。
  • (スポーツ課)家庭婦人スポーツは、バレーボール・ソフトテニス・ソフトボール・卓球・バドミントン・美容体操・なぎなた・バスケットボールである。
  • (委員)スポーツ推進委員は何人いるのか。
  • (スポーツ課)約80人いる。
  • (委員)推進委員の人数が増えているので、補助金も増えているのか。
  • (スポーツ課)補助金は、任意団体の推進委員協議会に支給しているもので、団体の活動が活性化していくと補助金も増額されていく。
  • (委員)生涯学習課の少年野球連盟活動費とスポーツ課のスポーツ少年団補助金の違いは。少年野球だけ分ける理由は何か。

スポーツ少年団は、何団体あるのか

  • (事務局)一般的にスポーツに関係する団体には、スポーツ課で補助しているが、野球は子どもたちのスポーツに関する団体が以前から全市的に組織されているため、青少年健全育成の観点から生涯学習課で補助している。

最近は、サッカーなども全市的な組織ができてきているので、今後整理が必要だと考えている。

  • (スポーツ課)スポーツ少年団は43団体が加盟している。

文化課・スポーツ課・少年補導センター退席

第3次柏市生涯学習推進計画について

第3次柏市生涯学習推進計画(案)について事務局より説明

  • (委員)近隣センターにおける公民館事業について、「多額な事業費、公民館講座との重複」を理由に事業仕分けにより廃止されたとあるが、事業費は近隣センターの担当職員の人件費が含まれていたためであり、事業自体は少額で行っていた。また、公民館講座との重複も担当間で、連携していたため重複はしていなかったので、訂正をお願いしたい。
  • (生涯学習課)公民館事業についての事実は認識している。一方で、文言については、事業仕分けから引用した言葉であり、仕分けの結果として記載している事をご理解いただきたい。
  • (委員)中央公民館が主体となり、近隣センターでも講座を開催するということだが、中央公民館が地域と話し合いなどをして、地域の特性に合ったことを実施していくという理解でいいのか。
  • (生涯学習課長)具体的には、職員ではなく現在地域作りのコーディネーターとして人・課題・資源を知っている人員を、生涯学習専門アドバイザーとして配置し、講座の企画・立案・運営に関わってもらうよう考えている。特に企画の総合調整を担ってもらうことを考えている。
  • (委員)沼南公民館の公民館講座を中央公民館が継承し、講座を中央公民館のみで行うことになると、沼南地域の住民が距離的に参加しにくくなる。そのことについてフォローは考えているか
  • (生涯学習課長)表現がわかりにくいが、沼南公民館が近隣センターとなっても、中央公民館・生涯学習専門アドバイザーが一元管理してこれまでどおりの講座を沼南でも実施する。内容については、計画に沿った新しいもので進めていきたい。
  • (委員)手引書について、手に取ってもらうのは、難しい。地域コーディネーター等の経験値を積んだ方がいるということをPRすることで、地域活動をしたいがどうしたらいいかわからない人を、色々な活動や団体へつないでいったほうがよいのではないか。
  • (生涯学習課長)生涯学習アドバイザーとして考えている3人は、過去10年程、生涯学習に携わっており、現在地域の町会・自治会・ふるさと協議会・各種団体に最新のネットワークを築いている人たちである。その人たちと中央公民館の職員が連携することにより、これまでと違った新しい、具体的な内容の講座を開催できると期待している。

生涯学習課としても地域づくり推進部・保健所・保健福祉部・こども部などと横断的な組織を作りながら進めていくことを考えている。

その他

  • (事務局)今年度社会教育委員会議では、教育振興計画・生涯学習推進計画について協議してきたが、計画策定の目途がつき、来年度からはその計画に基き事業展開をしていくこととなる。

そこで来年度社会教育委員会議では、生涯学習課の主要事業の一つである青少年健全育成事業について、協議していきたい。

  • (議長)社会教育では、高齢者の問題や東京オリンピックを数年後に控えてボランティアの育成など、考えなければいけない問題は沢山あるが、とりあえず一つ提案をするので、協議していただきたい。今後の計画・立案の端緒になれば良いと思う。

様々な会議に出席すると、学校長などから、子ども達の自尊感情が非常に低い、自己肯定感が低い、自信がない、低学年では将来の目標を表明できないという話を良く聞く。

このことの解決についてヒントになるかと思われるものが、資料2の雑誌『社会教育』に掲載された記事「高校生の生活と意識に関する調査」だ。自然体験と自尊感情の関係性を考察しているものだが、「自然体験を多くした」という国の子ども達は、様々な設問に対して、「自己肯定感が高い」回答が多い。一方日本はというと、「将来への不安」や「自分がダメな人間と感じる」などの回答に高い値が出ている。ここから、自尊感情は体験から得たものが作り上げていくものなのではないかといった、体験活動との相関関係が読み取れる。

戦後の教育を振り返ってみると、「learning by doing(為すことによって学ぶ)」が重要なスローガンになった時期があり、時代や社会背景に応じて地域中心になったり、近いところでは、ゆとり教育になったり、知育中心になったり、また地域に重点が置かれたりと、まったく同じ円形ではないが、螺旋形を描くように、何回も教育の在り方は繰り返されている。さて、今現在は特に、自然体験による「learning by doing」についても、力を入れていって良いところではないかと考えるため、今後の協議事項として、提案したい。

  • (委員)2年ほど学校に勤務しているが、最近の子どもは何かを「してみようか?」と問いかけると「無理」と必ず返ってくる。自己肯定感を育むために、ほめて自信をつけさせて育てるということが20年ほど前から強く言われていて、今は「ほめて育てる」事が大流行している。

我々が子どもの頃は、叱られながら育った。何かやる場合も、とりあえずやってみてできなくなって初めて親に助けを求めたと思う。

ほめて育てることを推奨していると言われている教育評論家も、著書をよく読むと、決してほめて育てることが良いとは言っていない。ほめることも大切だということを言っているだけだが、そこだけクローズアップされてしまっていて、親も叱るよりもほめて育てたほうが楽なため、ほめすぎた結果が、自己を肯定できないという現在の状況を生み出している。

キャンプなどの体験は、国などが行うのではなく親が連れて行くべきである。誰かに頼っていたのでは、今までと同じ。ほめて育てられ、自己肯定感の低い親が今子育てをしていて、親自身がキャンプに行く事を「無理」と言ってしまう。

これからは、ほめて育てるというよりも、ダメなものはダメ、良い事は良い、という厳しい育て方をしていかないと、子ども達の自己肯定感は上がっていかないと考える。

  • (委員)場を作るのは大切だが、場にふさわしい条件が必要。火起こしができた場合に、身近な親からほめられることにより、自尊心や自己肯定感を育てていかないといけない。知らない大人からほめられるのとは、意味が違う。このままでは、外面は良いが、中身が成熟していない子ども達が増えていってしまうことを危惧している。

親育ちという言葉もあるが、若い親の世代を対象とした、親の体験講座があってもいいのではないか。そこで学んだことを子ども達に伝えていく活動があってもいいのではないか。

子どもを育てているのは、家庭であり、育てるという親の覚悟を育てていく必要がある。

  • (委員)今の子ども達は、山や畑・田んぼなど自然で遊ぶといったことが無い。

昔は、大人のいないグループで、遊びの中で色々な事を覚え、その中にルールもあった。けんかをしても自分達で仲裁をした。そのことについて、大人は介入しなかった。今は、スポーツ少年団・少年野球・サッカーチーム、すべてコーチがいて大人が教えてくれる。けんかも大人が仲裁する。危険なこともやらせてもらえず、子ども達が過保護に育っている。また、1番になることが最も良いことだという風潮があり、1番になれないと自信をなくす。

小さい時に、ほめられ過ぎ、守られて育てられているため、夢を持てと言われても、難しい。

また、家族が家族として機能していない。経済的にも2極化しているという現実をどうにかしなければいけないと考えている。

  • (委員)親が、良い・悪いの判断をする時の理由が無いことが多い。理由が理解できないで、子どもに良い・悪いだけ伝えるのはどうか。

小学校の児童との交流の機会があったが、祖父母と同居している児童は6家庭だった。同居をしている家庭が少ないため、祖父母が、例えば挨拶についてなど、教える機会が少なくなってきている。小学生と祖父母世代が交流し、身近なことを注意していく機会をたくさん作っていけば、良い子育てになるのではないか。

小学生も、高齢者には親切にしなければいけないことはわかっている。

  • (委員)学校でも、体験活動を重視し、様々なことを子ども達に体験させている。

あわせて、善悪の判断や思いやりの気持ちを醸成していくことを重視して行ってきたが、判断基準等について保護者との考え方の相違がある。保護者に理解してもらえない事がある。

親のあるべき姿を伝えていく機会を設ける必要があると考える。親育を学校現場で行っている状況である。先ほどの意見にもあったように、親自身が動かなければいけないと思う。

  • (委員)「生きる力の育成」ということが文部科学省から言われている中の一環として体験活動の充実がある。体験活動を通じて青少年の健全育成を図るということは、大きな意義がある。どのように青少年健全育成事業を充実していくかといったところを、共通理解をもって進めていかなければならない。

各委員が言ったとおり、家庭は大切なところである。様々な家庭があり、各家庭にどのようにアプローチしていくか、社会教育委員会議で議論して、方向性を見出していかなければならない。そのために、学校だけ家庭だけでは成り立たないので、そこに地域に関わってもらわなければ子どもは成長しない。地域と連携というよりは、交流していくことが大切だと思う。親同士の交流・地域と子ども達の交流、色々な交流を推し進めていく事にクローズアップしていくことが青少年健全育成には大切だと考える。

  • (委員)さわやかちば県民プラザでは、高校生を対象とした講座を開催している。講座に参加したいが自分からはなかなか飛び込めない子もいる。その背中を押すのは親であり、家庭のしつけの一義的責任は保護者にあるが、受け皿的な部分を作り、作ったことを情報発信していくことが我々の役割だと思う。来年度、高校生の講座を社会教育委員会議で見学することも可能である。

親は、子どものために「ノー」と言わなければいけない場面が必ずある。状況を見極めて、言わなければいけないところでは、「ノー」と言うべきだ。

  • (委員)子ども達に体験活動をさせて自信を持たせるには、まず親世代が体験していないため、親の教育が必要だ。
  • (委員)色々な状況で、母親が仕事をしたりしているが、それを理由に子どもから目を離して良いわけではない。子ども会の活動など、親の都合で入らない人も増えている。

地域と学校の連携と言われているが、お互いに遠慮がある。また、お互いにPR不足である。お互いがお互いのことを知らないということが多い。今後はPRの仕方も考えて連携していく必要がある。

  • (議長)今後自然体験についても検討してもらえるとありがたい。
  • (事務局)協議内容をまとめ、来年度第1回の社会教育委員会議で、テーマとして提示させていただく。

神田委員・井上委員より東葛飾地区合同研修会(1月22日開催)について報告

  • (議長)それでは、これをもって、閉会とする。

6 傍聴者

0人

7 資料

平成28年度社会教育団体補助金一覧(PDF形式 118キロバイト)

第3次柏市生涯学習推進計画(概要)(PDF形式 606キロバイト)

(仮称)柏市の地域・市民活動団体の紹介(事例集)について(PDF形式 628キロバイト)

(仮称)地域を担う市民活動団体の設立・運営手引書について(抜粋)(PDF形式 351キロバイト)

高校生の生活と意識に関する調査報告書ー日本・米国・韓国の比較ー(国立青少年教育振興機構ホームページへ)

今後の青少年の体験活動の推進について(答申)(文部科学省ホームページへ)