平成27年度第1回柏市社会教育委員会議録

1 開催日時

平成27年6月24日(水曜日)午後1時30分~午後3時30分

2 開催場所

柏市役所沼南庁舎 501会議室

3 出席者

(委員)
池沢委員、村田委員、宇佐見委員、加藤委員、塚田委員、下田委員、吉田委員、淺岡委員、永井委員、井上委員、小林委員、岩渕委員、清水委員

(事務局)
藤江生涯学習部長、小城生涯学習部次長兼教育総務課長、篠原生涯学習部次長兼生涯学習課長、生涯学習課橋本統括リーダー、教育総務課渡辺副主幹、生涯学習課飯田主査、萠抜生涯学習専門アドバイザー、石井生涯学習専門アドバイザー

4 内容

  1. 開会
  2. 委嘱状交付
  3. 生涯学習部長あいさつ
  4. 委員及び事務局職員紹介
  5. 社会教育委員会議議長・副議長の選出
  6. 報告事項
  7. 協議事項
  8. 閉会

5 会議概要(要旨) 

 (1) 議長・副議長の選出

議長に池沢委員、副議長に村田委員を選出

(2) 報告・協議事項

 報告事項

  • (議長)平成27年度生涯学習部各課・館・所主要事務事業概要についての質問等は、会議終了後事務局に伝えてほしい。後日個別に返答とのこと。次に、沼南公民館の近隣センター化について、事務局より説明を。
  • (事務局)資料5に基づき説明
  • (議長)柏市生涯学習推進計画策定について、事務局より説明を。
  • (事務局)資料6に基づき説明
  • (議長)社会教育では、子育てや学校支援を地域ぐるみでしていく、家庭教育を担っている保護者の教育支援等をしていくということになる。

協議事項

  • (議長)柏市教育振興計画について、事務局より説明を。
  • (事務局)資料7に基づき説明
  • (議長)事務局より提示された、「青少年の健全育成について」、「家庭教育支援について」、この2つを協議していきたい。青少年健全育成関係の団体より出席の委員に、簡単に活動内容と現在の問題点や課題等について、ご意見をいただきたい。
  • (委員)地域の子ども会の役員から、共通して出てくる問題点は、役員のなり手がいない、会員数が減り入会する子どもが少ないということだ。その中で特に問題なのは、母親が役員をやりたくない事を理由に子ども会に入れないことだが、母親が子ども会の役員をしている姿を子どもに見せることも大事なことであり、子どもだけでなく、母親の世界も広がり、地域と繋がりができる事を期待できると思う。
  • (議長)PTA連絡協議会に関わっている委員、ご意見をいただきたい。
  • (委員)PTAに携わって長く、現在青少年健全育成推進協議会(青少協)でPTAに関わっている。やはり、企画・運営する人が足りず、企画に参加する子どもも少ない。子どもと一緒に活動に携わる時期が大事だと考える。子ども時代が過ぎた後に、子どものみならず、親にも何が残るのか、非常に心配だ。
  • (委員)やはり同じような問題が青少協にもあり、青少協は基本的にPTAのOBが役員になるが、もともとのPTA役員のなり手がいない。また、地域では、青少協・相談員・補導員等のイベントがあり、日程が重なると子どもの取り合いになるので、調整をしたり、他がやらないようなイベントを考えたりなど、工夫に努めている。
  • (議長)地域と学校との関わり等お話いただいた。事務局から社会情勢の変化について話があったが、それについてはいかがか?
  • (委員)補導センターでは、柏駅周辺をパトロールしている。最近では、サイバーパトロールでサイトの危ない発言等の書き込みの確認をしている。最近の非行の傾向は、見た目も目立たず、言動も素直な子が、陰湿なことをする事例が多い。態度もふてぶてしいわけではないが、平気で嘘をつく。そういった青少年にできるだけ話しかける、対話をし、しっかり相手の表情を見て話しができる人間関係を構築していかないと、人間関係が希薄になっていくと感じる。
  • (議長)社会背景と絡めながら、問題点を挙げていただいた。それに対して、学校側の立場から、いかがか?
  • (委員)人との関係が希薄化していることが、現状だ。保護者も確たるものを持って子育てしていない様子が伝わってくる。親子関係でさえ、希薄な表面上の関係になってきており、非常に残念だ。保護者が変わってきていると感じており、親を変えるにはやはり地域であり、社会教育の役割が非常に大きい。地域とのつながりを持って、また保護者と手を取り合って、進めていかなければならないと思う。
  • (議長)学校側から「親を変える」という難しい課題を社会教育に与えられたようで、責任を大きく感じる。
  • (副議長)10年程柏市で、ふるさと協議会や地域のかたと一緒に地域づくりをしている中で、子どもを中心とした地域づくりが非常にまとまりやすいと感じている。長年地域と学校を繋げることに取り組んでいるが、教育委員会の壁や縦割りが多く、学校の人員が変わると途絶えてしまう。引継ぎ先としてふるさと協議会や青少年健全育成団体全てに声をかけるが、組織同士もなかなか一緒にはできない。一方で、風早南部地区の多世代交流のように、全国から視察が来るほど非常にうまく学校と地域が一緒に活動しているところもあり、そういったところを一つずつ繋いでいって、柏市全体で子どもをみんなで見守って育てていくといった気運を高めていくような取り組みができればいい。
  • (議長)この会では、いろいろな情報をお知らせいただきたい。
  • (委員)子ども会については役員のなり手の問題以外に、活動場所や金銭的な問題などはないのか?学校側は子ども会をつくる・活動することをどのように理解しているのかといったことを掘り下げてみるといいのではないか。青少協では、道路交通法の改正に伴う自転車の走行指導など、直ぐに必要なことを早めに取り組んでいくとよいのではないか。十数年交通安全推進や、地域で活動しているが、百人中1人か2人暗い顔をして目を合わさない子がいる。そういった子を早めに救ってもらいたい。そういう子達を救っていけたら、学校は全体的に良くなるのではと考えている。何にターゲットを絞って家庭の支援をするのか、そこを皆で考えていった方が良いのではと思う。また、学校単位で様々なポスター募集の取り組みををしているが、学校によって応募数に差がある。ポスターを描く際の、親子のコミュニケーションなど、表彰されることが目的ではなく、課題に取り組むという意識を大切にしていけばいい。
  • (議長)いろいろな問題が挙げられたが、これからの議題にしていけばよいと思う。
  • (委員)大事なことは情報の共有だと思う。例えば、同日に別の団体が子ども向け講座や行事を実施する場合、子どもが両方の情報を知っていれば選択ができるが、情報は地域によって差があり、選択するまでの段階まで情報が届かない状況だ。子ども達の地域における活動を活発にするためには、情報の共有や、情報を持つ大人が集まって会議を持ったり、文書なり発信して情報の共有に努めるとよい。地域によって異なるが、先ほどのポスターの話は学校の関心の有無の差に他ならない。しかし、最終的には子どもに還元されるということを忘れず、学校は都合のいいときだけ地域に頼るのではなく、学校も地域に出ていかなければ、地域の事業は動かない。相互の関係が上手くできるよう、教育委員会の方でイメージする今回の振興計画に反映したい「学校・家庭・地域の連携」の姿を提示すれば、それぞれの地域も学校も動きやすいのではないか。
  • (議長)子どもに還元されるというご意見をいただいた。情報の共有ということで、ご意見をお願いしたい。
  • (委員)図書館で言うと、あらかじめ学校と行事や課題の内容について情報を共有できていれば、大量の本を一度に貸し出してしまい、その他に必要な人に本を貸せないなどという事態を避けるべく、臨機応変な対応ができる。情報共有をシステム化していければ、日程をずらすこともできるし、地域の行事のばらつきも防げると思う。図書館や社会教育等の行事に参加する子どもはいつも同じで、参加しない子どもは全く参加しない、というケースが多いということを考えたとき、学校と地域と社会教育の施設で連携し、学校や施設に来る子達に、図書館の宣伝をするといった、働きかけができていけたらいいと思う。
  • (委員)民生委員は、町会から選出されており、地域に密着した活動をしている。町会がちゃんと機能していくと、行事も、年代を問わず浸透していくのではないかと考えている。町会によっては中・高生も巻き込んで、支援者にしていくという取り組みをしているところもある。柏市の社会福祉協議会で行っている「介護支援サポーター制度」では、元気な高齢者が、子ども達に対する支援等にも積極的に取り組み、活動の場にしている。子育てサロンへ参加し悩みを抱える母親の話を聞くなど、力のある元気な高齢者をどんどん活用していく、そういう視点があってもいいと思う。
  • (委員)子ども達が、きちんと働いて自分で生活できるところに到達するまでは、健全に育成されてきたということにならない。今は職場で人間関係が上手くいかなくて辞めてしまう人、病気になってしまう人が多いが、それに対してどう対応していけばよいのか、明確な手立てが掴めていない状態だと思う。職場でも人間関係が希薄であり、子どもの頃から話す・聞く、相手のことを思いやるということができるようにやっていくことが重要だ。今の社会に合わせた、コミュニケーションが取れるような子どもに育って欲しいと思う。
  • (議長)家の中でもメールで会話するような話を聞くが、面と向かって目を合わせてのコミュニケーションがないとういうのは、かなり問題がある。   
  • (委員)言葉でコミュニケーションしていくということは、学校教育の中でも重点的に取り組んでいる。子ども会の問題でも、地域での子ども達の関わりというのはかなり減っている気がする。学校では、子ども達には人と人との関わりが大事だと訴え、あいさつ等をして人と交流を深めるということをひたすら教える、といった指導に取り組んでいる。
  • (議長)それぞれの立場から、いろいろな問題点を挙げていただいたが、全体を通して何か?
  • (委員)柏市は小・中合わせて62校あるが、それぞれの学区内にある地区は、町会や地区が非常に混在していて区分けが難しい。そこで、ふるさと協議会のレベルで区分けをするのが、防犯も含め、ちょうど良いと思う。ふる協レベルで分けても、地域によって取り組み方や問題が違っているので、どこの地区にどのような問題があるのか、実態を調査して把握した上で、計画の策定、社会教育のあり方を考えていった方がいいと思う。
  • (議長)地域差があるということが出てきたが、社会教育委員の役割として、調査・研究というものもあるので、是非、調査していきたい。家庭教育支援で、柏市の特徴である「みんなの子育て広場」について、事務局より紹介を。
  • (事務局)資料8に基づき説明
  • (委員)「みんなの子育て広場」は、はじめは4校からスタートし、先生方や行政と手探りで取り組んできたが、現在準備校含め19校と増え、一定の成果は現れてきたと思う。一番支援を必要としている家庭・子どもまでどうやって支援を届けるかを模索しながら活動している。決まった形はなく、入学の際のちょっとした不安や、学校生活を送る中での疑問を周囲に聞くためのきっかけになればと思って活動している。主な実施内容は、最近では「命の授業」や、「スマホ」講座が、非常に人気になっている。家での会話のきっかけになれば何よりだと思う。
  • (議長)実際、必要とされるかたが来てくれない、というのが気になる。
  • (生涯学習専門アドバイザー)地域にも学校にも家庭教育の力がある。しかし親がそれを知らないという部分もあり、それらの情報を提供していくことが、「子育て広場」の役割だと考えている。先ほどから共有とあるが、学校・地域・家庭において、地域が頑張っているのに学校が協力してくれない、学校もやっているのに地域が理解してくれない、といったことが生じている。共有するには、ある程度、役割分担を明確にしていかないと、活動に歪みが生じてくるのではと思う。
  • (生涯学習専門アドバイザー)各学校を回ってみて、学校差があると感じている。やはり、PTAの仕事が増えるという意識が学校やPTA側にあるようで、現在実施しているものを更に充実していく、という形を理解していただくことに苦労している。成功している事例を紹介しながら進めている。
  • (議長)「みんなの子育て広場」という場合は、お子さんのいない一般のかたも参加できるのか?
  • (事務局)現在PTA、学校を中心に行っている事業になっており、参加の中心はほぼ学校の保護者になる。
  • (議長)できたら色々なかたが参加できるといいと思う。地域・学校差、いろいろと問題が挙げられた。
  • (委員)中学校でもスマホ・ケータイの講座を、子どもを対象に行った。今度は保護者を対象に実施しようと思う。規範意識をきちんと育てていくということは、家庭教育で困難な場合も考えられるので、この支援を受けて今後取り組むことにもなるのかと思っている。その際は協力する。
  • (議長)小学校ではいかがか?
  • (委員)小・中学校入学時の不安や子育て上の悩みを、共有して話す機会はとても大事だ。母親達は子育てに非常に悩んでいる人もいて、こういった活動・内容の広報が大事だと思う。学校を中心に広めていき参加してもらうと、子育て支援につながっていく。それに対して、学校では最大限に協力していきたい。
  • (議長)柏市は統計的にも虐待が多いようだが、それに対しての家庭支援もしていかなくてはと思う。虐待はやってはいけないことだが、一人ではどうにも解決できないところがある。
  • (委員)「みんなの子育て広場」のような語らいの場があるということだけでも、伝わるといい。地域から情報を発信していけたら、私学の子や特別支援学校の公立以外の子達も参加でき、輪が広がると思う。現在は学校単位の活動ではあるが、段階的に進めて、視野を広げられたらいい。
  • (委員)いじめや親の虐待は、学校内では気付きにくく、保護者からの声を聞きづらかったりする。学校の問題点を赤裸々に出してしまうと、もしかしたら直接親との関係性が問題になるかと敢えて幼稚園の先生に話しに行くというケースがあるようだ。もう少し小・中学校の縦の連携ができれば、いじめや虐待等の吸い取りができるようになるのではないか。第三者のほうが相談しやすい場合があるので、学校の外に相談場所を設けると、親は気軽に相談に行けるのではないか。地域のかたが入ってくれれば、子どもの状態をフォローしてもらえる可能性があり、相談に来た仲間同士であれば、その子の様子を見てあげるなど、地域・学校・保護者の関係をつくれる方法を模索していくといい。
  • (議長)近所のお兄さん・お姉さん・おじさん・おばさんとの斜めの関係性というのも、もう一度考え直さなければならないのでは。
  • (委員)虐待等に関して、近所の人が気がつくことが多く、民生委員に相談に来ることがある。民生委員は見守りができ、様子を窺ってやっぱりおかしいと思えば、家庭児童相談室等につなぐことができる。地域の力というものを、日々感じている。
  • (議長)協議事項は以上をもって終了とする。
  • (事務局)次回会議は、10月22日(木曜日)午後1時30分から。
  • (議長)それではこれをもって、本日の会議を終わりにします。

6 傍聴者

1人

関連ファイル