令和元年度第4回柏市文化振興審議会会議録
開催日時
令和2年3月27日(金曜日)午後2時30分から午後4時30分
開催場所
沼南庁舎5階 501会議室
出席者
委員
飯森豊水委員(会長)、中村眞知子委員、亀岡浩美委員、林久美子委員、香島ひで子委員、 堀良慶委員、風澤俊一委員、出浦真緒梨委員
事務局
小貫省三生涯学習部長、吉田敬文化課長、野澤資子主幹、横山左千江副主幹、古瀬康平主事
内容
- 開会
- 部長挨拶
- 会長挨拶
- 報告事項
(1)令和元年度芸術文化事業について
事務局より資料(報告事項1)に沿って報告する。
(2)令和2年度芸術文化事業について
事務局より資料(報告事項2)に沿って報告する。
報告後、来年度開催予定の「生誕130年記念 髙島野十郎展」について、文化課で作成したPR動画を委
員に披露する。
(亀岡委員)令和2年度も音楽の街の創出事業として行う「LINE LIVE」の情報発信事業を行うとなっているが、初年
度からの経緯をみて、視聴数も増えていない。何が原因でそうなっているのか、今後どう考えていくのか。
(事務局)29年度から始めた事業で、当初は情報発信ツールの目玉として始めた経緯はあるが、配信数、フォロワー
数が伸びていないことも現状としてあり、市としてもこの形では情報発信事業として限界を感じているところであ
る。新しい情報発信の仕方を考えていく必要があると感じている。委員の皆様にもご意見をうかがいたい。
(亀岡委員)10月に開催予定の「柏de吹奏楽Party!♪」の時期に、他の音楽団体のイベントを絡め、10月4日から
1週間程度、音楽ウィークとして音楽イベントを発信していく計画があると聞いているが、このような企画に伝統文
化系の音楽団体の発表もできるようになればいいのではないかと思う。文化課がつなげていく役割を担うなど、この
機会を活かしていくのがいいのではないかと思う。
(事務局)事務局としても、検討していくことだと認識している。
5. 協議事項
(1)教育・生涯学習・芸術文化に関するアンケート報告内容からみられる傾向について
事務局より、アンケート調査概要に沿って結果、傾向について説明する。
(香島委員)音楽活動が圧倒的に浸透し、認知されていると感じた。ここまで音楽活動が認知されてきたのであれば、
これ以上力を入れなくてもいいのではないか。一方で、ここまで浸透してきたのだからさらに推進していくという考
え方もあると思うが、これだけ効果がでるなら他分野に焦点をあてて推進してもらえたらと個人的には思う。
(堀委員)香島委員の意見に賛成である。美術を次の重要テーマにいれてもらい、力を入れてもらうことを望む。
(林委員)音楽は一番やりやすいジャンルだと思う。美術については、友人に美術家もおり各々個展を開いたりしてい
るが、もっと誰でもどこでも、歩いていても身近に見れるようなやり方を考え、どういう形で美術ファンを広げてい
くのかを考えていけたらと思う。
(風澤委員)個人的には柏市の芸術文化の大きな特徴、というのはあまりないと思う。問29の質問は1つのみ選択、と
なっているので、音楽も消去法で選ばれているのではないかというのが前提にあり、他市や海外に打ち出していく場
合、分野は一つにフォーカスしていった方がパンチ力がある。データだけみると、もっと音楽を打ち出していく
べきではないかと考える。
(香島委員)柏市を対外的にアピールしていくものとしては、もっともだと思う。外向けには音楽がこれだけ認知さ
ているのだから、柏市の中では音楽以外の分野の振興も考えていくべきだと思う。今日観た髙島野十郎の動画であれ
ば、市民は必ず興味をもつ。そういうアピールの仕方をしていけたらと思う。
(飯森委員)「音楽の街かしわ」は対外的なイメージつくりという意味合いが強い。今はそれが吹奏楽、だと思うが、
それが10年後どうなっていくかどうかは不透明。そのイメージ作りの部分と、柏市の芸術文化をどう発展させてい
くのか、ということについては切り離して考えていくべきと考えるので、それを踏まえて発言をお願いしたい。
(中村委員)柏市には美術家の協会のような組織はあるのか
(香島委員)3年前に柏市美術会を私が立ち上げた。50年前にはそういう組織があったが、その後なくなり今に至って
いる経緯がある。その間作家同士の横のつながりがなかったので、ようやくここでつながりを持ち、市民に対しても
市内にこのような作家がいるんだということを観ていただくために年1回展覧会を開いている。
(中村委員)流山市には美術家協会が以前からあり、活動が盛んで、展覧会には多くのお客様が来場している。私が所
属する柏市文化連盟には美術団体が1団体しかない。団体の横のつながりがもっと盛んになっていけば、もっと多く
の方に美術を広めていくことができるのではないかと思う。
(亀岡委員)市としてのアピールとしては風澤委員に賛成。推進には継続が必要であり、いったん気を抜くと崩れて
いってしまうもの。方針を決める必要があると思う。アンケートだけをみて、柏市の関心が音楽に偏っているかどう
かについては、これだけで判断するのは難しいと思う。美術系のアピールについては、皆それぞれ価値感がばらば
ら、個人の意志を大事にする時代なので、今ここで柏でこんな展覧会がみれるんだということが一目でわかるよう、
目につく場所にチラシを掲示する、動画を流すなどの情報発信が必要だと思う。
(飯森委員)情報発信については、今までの審議会でも度々大事だという意見が出ているが、具体的にどうやるかが固
まっていない状態。情報が伝わりにくい、届いていないという現状があるので、アピールしていく方法を考えていく
ことを何年かかけてでもやっていくべきではないか。
(出浦委員)アンケートでは「活動」という言い方をしており、音楽活動だと比較的身近に活動している人もいると思
うが、美術についてはあまり身近に感じられていないことがこのアンケート結果にでているのではないかと思う。美
術系ワークショップのような体験事業があると、美術への関心度が高まるのではないか。「芸術文化が盛んか」との
問いに、無回答が23.2パーセントという結果をみると、柏市民の中に芸術文化がないと思っている人も多いと感
じる。情報発信については、まとまった情報が一度に見れるサイトがあるのは賛成である。サイトにイベントのカレ
ンダーがあり、すべてのイベントの会期や、どこでやっているのが分かるようにすれば、アクセス数も増えるのでは
ないかと思う。
(事務局)全体がまとまっている情報は理想だと思う。ただし、まとまった情報発信をするためには、まず情報収集も
必要であり、情報収集を市がすべてできるのかというと難しい面がある。一つのイベントをいろいろな人が見られる
ように広げていくような発信ツールを考えていくことも情報発信の考え方としてある。市民が市域の文化事業全体を
みられる情報を求めているのか、ニーズも踏まえ検討したい。
(亀岡委員)やっているところの事例を見習い、研究を始めてほしい。柏駅南口にあるデジタルサイネージなども活用
してほしい。
(事務局)南口ではインフォメーションセンター、二番街商店会に依頼して髙島野十郎展の動画を流してく予定。今回
初めてツイッターをやってみて思ったこととして、情報を市や財団でまとめるという方法もあるが、実際に展覧会を
やっている団体が、インスタグラムや「ちらしミュージアム」のようなビジュアルとして発信できる無料サービスも
あるため、そういうコンテンツを団体自身が活用し発信していくことも有効ではないかと考える。
(飯森委員)情報発信には2種類あると思う。一つの事業を広く拡散していくという方法と市内イベントやっているも
のをまとめたものを発信するという方法があると思う。比較的簡単にできるのであればやりたいと1年程前に亀岡委
員に相談したことがあったが、できるかどうかは別として、この審議会で具体的なアイディア、提案としてしてい
ただくのはどうか。
(事務局)事務局としても「LINE LIVE」に息詰まりを感じている現状もあるため、具体的なご提案があれば、やれる
やれないの判断はあるかと思うが、教えていただきたい。
(亀岡委員)費用がかかることなので簡単には言えないと思うが、柏市内で活動している若いアーティスト関係の中に
は情報を伝えるアプリを作っている人たちもいるので、そういう人たちと連携して何かをやる等の方法もある。
(事務局)いろいろな発想を教えていただき、勉強していきたい。
(出浦委員)活動している人たちは各々自分たちのホームページを持っていることが多いので、リンクに飛べるような
カレンダーを作るだけでも情報がまとまる。また、そういうことが周知されれば、活動団体側から情報が集まってく
る可能性もある。
(飯森委員)常に新しい情報を載せていくためにはかなりの労力がいる。情報収集発信に重点を置き、事業を少なくし
てでも優先順位を高めていくという考え方もあるのではないか。愛好家からすれば、市内のイベントで、何をやって
いるのかを知りたいというのは自然なこと。
(風澤委員)第五次芸術文化振興計画を策定するにあたり、柏市の第五次総合計画の後期計画がどのようになるかが前
提にあるが、その案がでるのが10月くらいになると思うが。
(事務局)8月に骨格部分は示される予定だが、具体的になるのは秋以降になると思われる。前期計画で重点事業とし
て位置付けられている「音楽の街かしわ」については、重点事項に今後位置付けられるかどうかの可能性については
低いと考えている。但し、文化芸術分野については引き続き「地域のちから」の分野で、柏らしさの創出という
観点で位置付けられると考えている。
(風澤委員)柏市総合計画の中では芸術文化分野において、3つの事業で示されており、「音楽の街かしわの創出」
「柏市ゆかりの文化資源の維持・活用」「市民の文化活動の支援」となっている。これらは後期計画で大きく変わる
ものではないと考えられるので、それを頭に入れ、それを尊重しながらやるべきと考える。
(飯森委員)個人的には、鑑賞より参加の方向に行き過ぎているのではないかと感じる。もっと、触れる機会の提供を
増やし、刺激を受けてもらうためにどうしたらいいのかを考えていくのが芸術文化の活性化のために必要ではない
か。
(香島委員)市民が参加するのも大事だが、まず鑑賞できるものを柏にもってくるのがよいと思う。作家活動を中央画
壇でやっている柏市出身の画家もいるので、柏で展覧会をする機会等を増やしていくと良いと思う。文化課のやって
いる事業の中に非常に少ない人数を対象とした事業があるが、そこに力を入れる必要があるのかと疑問に思う。少人
数のためのワークショップは民間に任せ、市がやるものはもっと大勢の人を対象にした方が良いと思う。
(堀委員)名のある画家の展覧会は、多くの方たちに鑑賞する機会を増やすことができる。鑑賞の方へ力を入れること
はパフォーマンスという意味でもいいのではないか。
(飯森委員)芹沢作品のような質の高いものをやっていながら、美術に関する関心度が低いという現状がある。素晴ら
しいものであることをどうやって市民に伝えたらいいのだろうと思うのだが。
(堀委員)開催する場所の影響はあるかと思うが。
(事務局)場所による違いはある。郷土資料展示室でやっている展示内容を市民ギャラリーでやれば必ず来場者は増え
ると思う。但し、今のところ郷土資料展示室をやめて市民ギャラリーのみということは考えていない。また、先ほど
少人数のためのワークショップの必要性の意見をいただいたが、実際かかっている費用も、大きい規模の事業、小さ
い規模の事業とでは違ってくる。広く芸術活動を、という意味では、創作していく事業も併せて行っていきたいと考
えている。
(堀委員)令和2年度に開催予定の美術ワークはどのような内容にするか決まっているのか。
(事務局)まだ決まっておらず計画中の段階である。また、市民ギャラリーでの鑑賞を目的とした展覧会の件である
が、ギャラリーの目的としては、市民に鑑賞の場を設けるということと同時に各団体の発表の場としての目的もある
ため、そのバランスを考えつつ行っているところである。
(出浦委員)柏市民ギャラリーと郷土資料展示室が同時期に同じテーマで合わせて展示をするようにすれば、続けて観
に行こうという効果につながり、鑑賞する人も増えるのではないかと思う。
(事務局)委員の方々からの意見を踏まえ、次回8月の審議会までに案を作成する予定だが、本日第五次芸術文化振興
計画体系図検討シートを元にした意見を伺うことができなかったため、8月前に事務局で素案を作成し、事前に委員
の皆様に見ていただきご意見をいただく方法をとらせていただければ思う。
(飯森委員)次回の8月前にメール等で、素案を各委員にお送りいただき、事前 に確認した上で8月に議論を行うと
いう方法としていきたい。
(文化課長)今回いただいたご意見をこのシートに当て込んでみながら、素案を作り、事前に確認していただきたいと
考えている。また、本日の議論の中で、鑑賞に重点を置くという意見もあったが、鑑賞することに重きをおいている
市民もいれば、自ら文化活動している、またそれをつなげる役割として活動している市民もおり、様々な市民の意識
がある。どこに力をおいて市がバックアップし、また側面支援ができるのか、あらためて考えていく必要があると
思っている。そういうことも踏まえ今後もご意見をいただきたい。
8 傍聴人
2名