平成30年度第3回柏市スポーツ推進審議会

1 開催日時

平成30年11月19日(月曜日)

午後7時から8時30分

2 開催場所

柏市柏下73
柏市中央体育館 管理棟2階会議室

3 出席者

(委員) 11名

林委員、長谷川委員、藤原委員、松本委員、野呂委員、吉川委員、

髙橋委員、露木委員、阿部委員、志賀委員、石塚委員

(教育委員会) 5名

小貫生涯学習部長、橋爪スポーツ課長、幕内副参事

鳥塚施設担当リーダー、大久保主事

4 次第 

  1. 開会
  2. 生涯学習部長あいさつ
  3. 会長あいさつ
  4. 議題
    「柏市における将来的なスポーツ施設のあり方について」答申(案)について
  5. その他
  • 「オリンピック・ボランティアのすすめ」川村学園女子大学 藤原昌樹委員講義
  • 「スポーツ実施率向上のための行動計画の策定について」

5 議事(要旨)

生涯学習部長及び会長あいさつの後、配布資料を基に、事務局から答申案を説明の後、各委員に意見を求めた。その際に出た主な意見は次のとおり。

(吉川委員)
答申案の内容は、非常によくまとめていただいてると思う。施設の修繕費、耐用年数等様々な問題がある中で、なるべく多くの市民のスポーツに親しんで貰えるよう、近場で楽しめるスポーツ施設の充実を実現して欲しいと考える。

(髙橋委員)
答申案7ページ目に、スポーツ施設の現況の中で、「成人以上の全ての年代でウォーキングや散歩など比較的簡単に取り組める軽いスポーツが上位を占める」との記載がある。先週とある雑誌にて、デンマークで実施された、スポーツ種目別健康寿命の30年間の研究結果が掲載されていた。その研究では、ウォーキング、ジムフィットネス、水泳、サイクリング、サッカー、バドミントン、テニスの8競技を比較してみたところ、一番健康寿命が長いスポーツはテニスであるとの研究結果であり、フィットネス関係はそれほど大きな成果が得られない結果となった。研究者の見解では、個人スポーツよりも複数人で実施するスポーツの方が、社会的幸福感、精神的安定感が、健康寿命の増加に大きく寄与していると考えられるとのこと。

30年間のデータであるため、一概に述べることは出来ないが、ウォーキングとテニスを比較すると、平均健康寿命が10年ほど増加していることが確認できた。また、整備費・維持費を考慮しても、スポーツ施設のみに多額な費用を投じることは困難であるため、誰もが気軽に楽しめるウォーキング等楽しめる場の整備も必要と思われる。

(露木委員)
答申案につき、特に異論はない。

(志賀委員)
今後の理想論を言えば、施設の規模を縮小する中で、市民の皆様にスポーツをする機会を提供し続けることができることである。施設の縮小については断腸の思いであるが、その中で最低限出来ることを残す意味では、今回の答申案は、次善の案と言えるのが正直な感想。現時点での答申案としては、異論はない。

(石塚委員)
ユニバーサルデザイン、PPP、PFI等これまでの審議会での内容を踏まえ答申案を修正いただき、より良いものとなったのではないか。

(野呂委員)
健康づくりに関し、当初よりも考慮した内容にしていただけたと考えている。競技スポーツだけでなく、健康づくりの観点から、健康寿命を延ばすため、みなさんで出来るスポーツの内容を、今後更に検討いただけるとより良いと思われます。

(松本委員)
現在では個々のスポーツの問題に対し、みんなのスポーツとの問題の比重が高い。答申案では、みんなのスポーツとの問題が、今までの検討内容を踏まえ非常によくまとめられている。

(藤原委員)
施設において、維持管理費用がかかることを考慮すれば、河川敷・近隣センター等考え方によっては運動ができるスペースと考えられる。これらのスペースの活用につき、いろいろな可能性を模索する必要がある。

(長谷川委員)
答申案に対する意見は、志賀委員と同感。現在のスポーツ施設を全て現存させることは不可能であるため、集約せざるを得ない状況との感想である。また、今後オリンピック・パラリンピックを控え、一過性のムーヴメントをもって終わらずに、人間にとってスポーツは有益であるとの認識を皆様に広く知らしめることが出来ることが必要。スポーツ施設は、大規模なものや、身近で気軽に利用可能なスポーツ施設を作ることも必要であり、双方を同時に実現することは難しいとは感じるが、その中での折衷案としての答申案をうまくまとめていただいたと感じている。

(林委員)
小中体連の立場であるため、施設の利用につき、子供たちと社会人の方々の共存はどうしたらいいかと考えながら施設を利用している。大会を開催する度に、市民の方々と子供たちが、お互いが分け合い、優先し合うのか等、施設を利用する方々、団体の方々と交渉をしているが、毎回スムーズに折衷案が出せているわけではない。また、施設利用につき子供たちが優先する訳ではないので、今後共存できるよう努力していきたいと考えている。

議長(阿部委員)
答申案につき特に異論が無ければ、これをもって、案は了承されたとものとし、次回の審議会にて教育長に答申する。以上をもって、議題については終了する。

続いて、次第5「その他」に移行する。「オリンピックボランティアのすすめ」について、藤原委員へ講義をお願いしたい。一旦司会にお返しする。

(事務局)
現在、東京オリンピック・パラリンピックの募集がされているところではあり、第二期柏市スポーツ推進計画の中でも「する・みる・ささえる」をスポーツ推進活動の柱としている。本日は、「ささえる」の視点として、東京202オリンピックボランティア情報につき、藤原委員よりご講義いただきたいと考えている。

(藤原委員)
(補足)藤原委員により、東京オリンピック・パラリンピックにつき講義を実施。以下講義概要。

ボランティアの定義は、文科省の答申では「個人の自由意志に基づき、その技能や時間等進んで提供し、社会に貢献すること。」と定義しており、また、ボランティアの特徴として、自主性、無償性、公共性、先駆性の4点が挙げられている。また、スポーツボランティアの定義として、1997年文部省では「地域におけるスポーツクラブやスポーツ団体において、報酬を目的とせず、クラブや団体の運営・指導活動を日常的に支え、また国際競技大会・スポーツ大会等において専門能力や時間等を進んで提供し、大会の運営を支える人のこと。」と定義しており、これが一番解説的な定義である。

また、現在「スポーツ基本法」が我が国唯一の法律であるが、「第2次スポーツ基本計画」第3章に、スポーツボランティアに関する記載があり、国策の一つとして、スポーツボランティアが位置付けられている。

スポーツボランティアは、クラブ団体ボランティア(スポーツ少年団の指導、それに付き添う保護者等)、イベントボランティア(地域でのスポーツ大会を支える人)、アスリートボランティア(プロスポーツ選手による、施設訪問、講演会等)に分けることができ、オリンピック・パラリンピックボランティアはイベントボランティアである。

イベントボランティアは、オリンピックなどの国際大会や、地域等のマラソン大会を支えるボランティアであり、専門ボランティア(審判員、医者、記録員、ドーピング検査員)、一般ボランティア(専門的は知識を必要としない、誰にでも容易に関わることができる人材のこと)の2つのボランティアが存在する。なお、東京オリンピックボランティアとして募集しているボランティアは「一般ボランティア」である。

東京オリンピックボランティアも2種類あり、大会ボランティアと都市ボランティアが存在する。大会ボランティアは、組織委員会が募集をし、活動期間は10日以上であり、活動時間は休憩待機等を含み、1日8時間程度である。一方、都市ボランティアは、開催されるそれぞれの自治体が募集をし、活動期間は5日以上、活動時間は1日5時間程度である。

ボランティアの活動内容は、10月17日時点で、大会ボランティアは約47、000人応募完了、85、000人が登録手続を完了した。一方、千葉県の都市ボランティアは定員の6割にしか達しておらず苦戦中である。

ボランティアの活動内容は、指定なし(特段活動内容の指定をしないもの)、案内(会場内での観客や大会関係者の案内、施設や荷物点検等セキュリティチェックのサポートを行う。また、大会関係者がスムーズに国内に入国・宿泊できるよう手配等)、競技(競技会場・練習会場内で運営サポート、選手のウェアの手配等)、移動サポート(会場間、会場内の移動をサポートするもの)、アテンド(選手への通訳等),運営サポート(スタッフ用ユニフォームの配布、IDカード発行・チェック業務等)、ヘルスケア(2人1組で会場を歩き、体調が悪そうな人を医務室へと運ぶ、ドーピング検査のサポート等)、テクノロジー(競技成績を入力、通信機器の貸出等)、メディア(メディアの取材を円滑に進められるようサポートするもの)、式典(表彰式等で、メダルを選手までに持っていくもの)の内容があり、上記内容から3つまで希望のもの選択することが出来る。ただし、希望したものがそのまま活動内容として採用される訳ではない。

なお、ボランティア配属に係り、オリエンテーション、共通・専門・会場別研修等があり、この研修をクリアしてようやくボランティアとなることが出来る。

議長(阿部委員)
次に「スポーツ実施率向上のための計画行動の策定について」事務局から説明願いたい。

(事務局)
(補足)別添配布資料、スポーツ庁「スポーツ実施率向上のための行動計画の策定について」を紹介。以下追加説明。

柏市のスポーツ実施率(週1回以上ウォーキング等軽運動をする者を含む)は40.1パーセントとなっており、今後、国の目標である65パーセントに近づけることが出来るよう取り組みを行っていくことが課題である。

また柏市では、生涯スポーツのきっかけづくりとして、「トップアスリート講習会、スポーツ推進委員活動、スポーツドリームかしわ」等のイベントを実施している。「スポーツドリームかしわ」は誰もが気軽スポーツを体験できる内容となっており、11月23日に開催する予定である。また、12月9日に、沼南体育館にて、車椅子バスケットボール体験会、ニュースポーツ体験会、車椅子バスケットボール試合観戦を予定おり、障がい者スポーツを知るきっかけづくりとしてのイベントを予定している。

(志賀委員)
スポーツ無関心層に対し、スポーツをさせるためには、スポーツとは別の目的を持たせ(ウォーキング等)、スポーツをさせるよう仕向けることが妥当。これだけの施設・自然が豊かにある柏市では、「施設探索ツアー」や「自然観察会」等開催出来れば、スポーツが好きではない人を巻き込むことが出来る。このような物の考え方が出来れば、スポーツ無関心層を巻き込むことができると考える。

6 次回開催

平成31年2月予定

7 配布資料

  1. 柏市における将来的なスポーツ施設のあり方について(答申)(案)
  2. スポーツ実施率向上のための行動計画の策定について(スポーツ庁)
  3.  東京2020オリンピックパラリンピック情報

関連ファイル