柏市幼児教育振興審議会会議録 平成22年7月22日

1 開催日時

平成22年7月22日(木曜日)  午後3時~午後4時50分

2 開催場所

  • 柏市篠籠田119番地
  • 柏市立教育研究所分室2階研修室

3 出席者

(委 員)

木村会長、渡辺副会長、水野委員、溜川委員、村川委員、宮尾委員、武田委員、秋谷委員、鈴木委員、津金委員、阿部委員、玉川委員、堀委員

(事務局)

成島児童家庭部次長兼保育課長、柴田児童育成課長、染谷保育課専門監、河合教育長、藤江学校教育部次長、相楽市立かしわ幼稚園長、佐藤教育研究所長、石塚教育研究所指導主事、藤井教育研究所保育士

4 議題

(1)今年度の事業概要

柏市立教育研究所、柏市立かしわ幼稚園、私立幼稚園協会、市内保育園、私立認可保育園の事業概要

(2)協議

「柏市の幼児教育の現状と課題について」
○幼児期から小学校における「いじめの芽」について

5 議事(要旨)

柏市立教育研究所・柏市立かしわ幼稚園・市内私立幼稚園・市内保育園・私立認可保育園について、各関係者から事業計画概要の説明及びそれについての質疑応答を行った。その後、「柏市の幼児教育の現状と課題」について自由討議を行う。その際に出された主な意見は、次のとおりである。

【事業計画概要の質疑から】

○年2回開催していた幼児教育振興審議会を今年度から1回にすることについて、審議会という性格上、諮問がない中での開催は難しいとは思うが、幼児期から学校教育までを市全体で話し合うことは必要である。協議会的なものでもよいので、幼児教育について建設的に話し合える場は大切にしていきたい。

○これからも、市として公と私が一緒になって幼児教育に取り組んでいくことは必要なことであり、このように協議する場は残していきたい。

○幼稚園教諭をめざす人材が少なくなっている。私立幼稚園協会では、今年初めて「就職合同説明会」を8月後半に開催する予定である。

○幼稚園教諭より保育士を希望する学生が多いと聞く。幼稚園のクラス担任として学級経営をしていくことを過剰に大変と考えているのではないか。

○保育園でも3歳以上の教育面は幼稚園と同じである。広告媒体を使って100人規模で採用する企業傘下の保育園もあるので、毎年保育園を増やしている柏市では、保育園の人材確保も厳しい面があると思う。

○保育園の待機児183名の内、一番多いのは1歳児。次に2歳児、0歳児が多い。国の補助金を利用して5園の新設保育所整備に取り組んでおり、来年度は360人の定員増となる予定であるが、潜在的な待機児は750名以上いると言われており、全ての解消は難しいと思われる。

○平成14年までは2園しかなかった私立認可保育園が年々増え、現在は11園ある。平成18年に当時の園長が集まって「柏市私立認可保育園協議会」を設立し、柏市にある認可保育園として社会的責任をどう果たしていくか等を一緒に考えたり、研修・研究に取り組んだりしている。

【幼児期から小学校における「いじめの芽」について】

○幼稚園や保育園における「いじめの芽」については、いじめをどう定義するかで違ってくるが、「いじめられたと感じた」ということであれば、あると言えだろう。

○本人はいじめたつもりはなくて遊びの延長であることが多い。その場で、担任が一緒に入って解決していくので、根が深いいじめはない。

○仲間に入れてくれない等のことはあるが、それは友達同士の関わりの中で社会性を育てていく芽でもあり、いじめとはとらえていない。実際、根の深い問題にはならない。

○子どもはいじめととらえてはいないが、子どもが家で話したことを聞いた親が「子どもがいじめられている」と言って来るなど、保護者との認識の違いがある場合もある。

○軽度発達障害等の気になるお子さんは周りの子と感覚に違いがあるので、誤解されていじめにならないように介助員をつけたりして配慮している。

○小学校では、低学年の頃はいじめが問題になることはほとんどないが、高学年になるにつれてクラスの中でいじめの問題が出てくるようである。

○小学校1・2年生では陰湿ないじめはないが、遊びの延長や体験不足のために自分では分からずに人の嫌がることをやってしまうということはある。よく話を聞いた上で互いの気持を考えさせていくと分かり合えることが多いので、気付いた時にすぐ対応すると、それで済んでしまうのが低学年である。「ちくちく言葉」「ふわふわ言葉」など、いじめ言葉についても道徳や学級活動の時間に指導している。

○いじめではないが、自分をうまく表現できない子が高学年になって登校を渋るということはあるようだ。「いや」と自分の気持を表現したり、自分から「遊ぼう」と言って友達を作ったりできる子は、不登校やいじめの心配は少ないと思う。

○いじめを考える時、それが組織的になっているかが一番の問題。低学年はなかなか組織的にならないが、高学年になると組織的ないじめも出てくる。

○「いじめの芽」というテーマから言うと、子どもにも相当なストレスがあり、そのストレスが原因でいじめに関わっていくことがある。

○「いじめの芽」がどこにあるのか見つけるのはとても難しいし、保護者も自分の子がいじめの核になっていることを知らないことが多い。家庭状況も考慮しながら、関係保護者全員を呼んで「皆で解決しましょう」と、話すこともある。

○学校では、どのような問題があるのか職員会議や生徒指導部会で共通理解し、担任だけでなく職員が連携して対応するようにしている。

6 傍聴

  • (1)傍聴者 0人
  • (2)傍聴の状況

7 次回開催日時(予定)

平成23年7月21日(木曜日) 午後3時~午後4時30分