柏市幼児教育振興審議会会議録 平成20年7月3日

1 開催日時

平成20年7月3日(木曜日)  午後3時~午後5時

2 開催場所

柏市篠籠田119番地 柏市立教育研究所 分室2階研修室

3 出席者

(委 員)木村会長、渡辺副会長、水野委員、村川委員、溜川委員、武田委員、ユーイング委員、川野委員、鈴木委員、津金委員、阿部委員、玉川委員、岡崎委員

(事務局)藤江児童育成課長、大木保育課専門監、矢上教育長、齊藤教育総務課主査、河原学校教育部長、玉村学校教育部次長、相楽市立かしわ幼稚園長、山田教育研究所長、中村教育研究所統括リーダー、五味田教育研究所指導主事、石塚教育研究所指導主事

4 議題

(1)「教育研究所の事業の在り方」について

(2)「市立かしわ幼稚園の在り方」について

5 議事(要旨)

(1)「教育研究所の事業の在り方」について

前回時間の関係で審議できなかった「育児体験発表会」について自由討議を行う。その際に出された主な意見は、次のとおりである。

○市全体として、このように幼稚園・保育園の枠を超えての試みは大事。

○発表内容をまとめた冊子を読んだが、大変良い内容である。例え少数であってもニーズがあるならば、子育てに悩んでいる方にとって年1回位はこのような会に参加できる機会が必要。

○実際に、子育てに悩んでいる保護者は多い。家庭の教育力の低下が懸念される中、来年から施行される幼稚園教育要領には子育て支援に関する内容が新しく入っており、幼児教育としても大切。

○話を聞くだけでなく参加者がグループ討議を行うなど、内容の検討もするとよい。

○市民への周知についても、関係機関が連携を密にしていくことが大切。

○大事なことなので継続してほしいが、柏市では幼稚園や保育園を含め乳幼児の子育てに関して連携した市長部局もあるので、どのように行うか市の方で協議してほしい。

(2)「市立かしわ幼稚園の在り方」について、

資料をもとに自由討議を行う。その際に出された主な意見は、次のとおりである。

○設立時の目的等そのままで現在に至っている。今、社会の変化に対応して教育も大きく変わっていく時代であり、市立幼稚園についても新たな視点で方向を模索していく時期が来たのではないかと思う。

○35名の園児に対して4名の職員配置は贅沢。職員を減らしても十分運営できる。

○設立時、既存の幼稚園だけでは全ての就園希望児を受け入れられないという状況があったが、今は私立幼稚園5歳児の定員充足率は約80%で十分受け入れ可能である。

○市立幼稚園への就園理由は金銭的な面が1番大きいと思われるが、柏市はきめ細かな補助金制度や一時金立て替え制度を設けているので、所得によって私立に通えないということはないと思われる。

○研究園として幼児教育研究の実績を重ねてきていることは十分認めたい。しかし、研究成果を柏市の幼児教育の充実に役立てるということを考えると、3歳児入園が多くなっている私立幼稚園33園に対して、5歳児のみで35名位の研究データでは不十分。今まで蓄積してきたノウハウを生かし、私立幼稚園や保育園など幼児教育機関と連携した研究体制へ移行していくことが、柏市の幼児教育の充実のためには必要。

○私立幼稚園も高いレベルの研究をしている所がたくさんある。そのような所が使えるような予算を考える方が市全体としては良いのではないか。

○様々な研究機関や他市の公立幼稚園との連携した研究、幼稚園教育要領を尊重した実践、身分的保証があるため経験豊かな先生が多い等々、公立ならではの良さもある。市立幼稚園の在り方を見直すことに反対ではないが、教育委員会では私立幼稚園と率直に話し合ってより良いものを追求していく姿勢が大切。

○研究機能については、どのような形で残すかをきちんと協議しておく必要がある。

○市立幼稚園設立時の使命はすでに果たした。このままではもったいない。35名の子ども達のためだけでなく柏市全体の子ども達の最善の利益を考え、スクラップ&ビルドの考えで見直すべきではないか。

○教育研究所と市立幼稚園を分けて考えず、これだけの社会的資源をいかに生かしていくか、今必要なものに有効活用していくことを考えていくべきだと思う。

○モンスターペアレントという話題がよく出てくるが、保護者もそれだけ子育てに悩んでいるということ。相談機能をもった子育て支援センターが必要。

○園や学校で集団になじめない子が増えている。教育現場ではそのような子が通級して専門の先生から学んだり、保護者同士のネットワークを作ったりできるような特別支援機能が必要とされている。

○少子化対策に関する社会的なニーズに対応するため、保育者や先生はたくさんのことを学ばなければならないという現実に直面している。教職員のための研修施設が必要。

○幼保小連携については現在も協議会を中心に取り組んでいるが、より重要性が高まっており、もっと実のあるものに展開していかなければならない。幼保小の先生方が集って学び合える場があるとよい。

○今年から市内幼稚園は教育研究所と協力して幼児教育に関する調査研究を行っている。今後も、私立幼稚園は柏市の幼児教育の充実のために教育研究所と協力していきたい。

○小児科としてもお手伝いできるところがあれば、お手伝いしていきたい。

○現在、市立幼稚園がある場所は市の中央に位置しており駅からも近い。また、周辺から独立した環境にあり、相談に行きやすいという地の利がある。市の社会的財産を有効活用する上で、市内全幼児や幼児教育関係者を対象とした幼児教育センターに移行することが、市全体のためにもよいと考える。

○市民のニーズを捉え、保育園にするということも考えられる。形を変えていく場合、今の予算を減らさず、公共の福祉として子ども達のために使えるようにしてほしい。

6 傍聴

(1)傍聴者3人

(2)傍聴の状況 傍聴要領に反する行為は、見受けられなかった。

7 次回開催日時(予定)

平成20年7月24日(木曜日) 午後3時~午後5時