平成19年度第4回柏市幼児教育振興審議会会議録

1 開催日時

平成20年2月14日(木曜日)  午後3時~午後5時

2 開催場所

柏市篠籠田119番地
柏市立教育研究所分室2階研修室

3 出席者

委員木村会長、渡辺副会長、水野委員、村川委員、宮尾委員、溜川委員、植村委員、鈴木委員、津金委員、青柳委員、岡崎委員

事務局鍋島保育課長、川野市立あけぼの保育園長、藤江児童育成課長、梅沢児童育成課主事、矢上教育長、齊藤教育総務課主任、河原学校教育部長、玉村学校教育部次長、相楽市立かしわ幼稚園長、山田教育研究所長、城川教育研究所統括リーダー、石塚教育研究所指導主事、築地教育研究所主任

4 議題

「幼稚園・保育園から小学校への滑らかな接続の在り方」について

5 議事(要旨)

審議会での諮問を踏まえ、「柏市の今後の幼児教育の在り方」の協議をすすめる。今回は「幼稚園・保育園から小学校への滑らかな接続の在り方」について、資料をもとに自由討議を行う。その際に出された主な意見は、次のとおりである。

○「幼稚園教育要領」の改訂と同時に「保育所保育指針」の改訂も進められており、内容としては小学校との連携やつながりが強調されている。

○市内各地区では、当番校や当番園が中心になって幼保小連携の活動が進んでいる。

○校長や園長等トップとトップの関係が出来ていると様々な連携がスムーズになる。幼保小連絡協議会や地区別連絡会等で、担当者や校長、園長が何回も顔を合わせて、気軽に声を掛け合える関係を作っていく事が大切。

○幼保小の教職員同士や子ども達同士の交流は盛んになってきた。さらに、保護者との連携も進めていく必要がある。

○子どもの生活は家庭と園でつながっている。家庭環境を把握し、家庭との連携を考えていかなければならない。

○小学校入学に向けて保護者の不安は大きい。「小学校?はてなパンフレット」は保護者への不安解消のために役立つ。学習や友達関係、登下校の安全、PTA活動などよく網羅されている。もっとPRするとよい。

○「小学校?はてなパンフレット」は大変良く出来ている。幼稚園や保育園では年長児の保護者会で資料として活用している。また、入学説明会の時に活用している小学校もある。教育研究所のホームページからダウンロードして使えるようになっているが、毎年、市で印刷したものを入学前の家庭に配布して欲しい内容である。

○保護者の連携については、PTA活動の中でも取り組んでいくと良い。

○小学校の先生は、幼保での指導方法から学ぶ事も多い。特に低学年の場合、交流会や保育参観等で幼保の先生の援助の仕方や指導方法を学び、学校での指導に取り入れていくと良い。子ども達にとって先生の指示が分かり易くなり、スムーズに学校生活に慣れていく。

○幼稚園や保育園の先生は、園での活動が小学校の学習にどのようにつながっていくのかを学び、学校生活を意識しながら年齢に応じた体験をさせていく事が大切。小学校の学習を先取りするとか教科書の前段階をやるのではない。

○幼稚園・保育園と学校との連携だけでなく、子どもの発達や学びの連続性を踏まえた連携も重要である。

○特に、アメリカではソーシャルステータスによって入学時点で既に子どもの学力に大きな差がついてしまっている事を懸念し、ヘッドスタートプロジェクトに取り組んでいる。同一スタートが出来るように小学校入学2年前から援助して滑らかな連携を考えている。日本でも社会格差について認識していく事が必要。

○入学前の発達段階を細かく見て、それぞれの年齢で何が出来るかを考え十分に援助していくと、小学校へと滑らかな連携が出来る。

○子どもの発達は個人差がある。特に年齢が低いほど差が大きい。「発達の主な特徴」については、あまりとらわれ過ぎず一つの目安として見ていく。

○5歳児の義務教育化という話も出てきたが、3~5歳にやってきた事を3・4歳の2年間でやって小学校へ送り出すという形であるとしたら、子どもの発達を急がせる事にならないかという不安がある。

○今の子ども達を見ていると、発達そのものが以前に比べ1年位遅れている気がする。

○幼稚園や保育園では自立する力、興味・関心をもつ力、コミュニケーション力等の基本的な事を育てていく事が大切。

○園では興味・関心をもたせる環境づくりを大切にしており、園での様々な活動が小学校の学習につながっていく。

○小1プロブレムでも社会性の不足が1番の課題。学習においても、学力以前に学習習慣が重要であり、それが身に付いていないと中学校でも困る。

○学校や園だけでなく、保護者との対話を大切にして信頼関係を作り、互いにより良いパートナーシップをもって子ども達を見守り一緒に育てていく事が、子ども達のより良い成長につながっていく。

○就学時健診ではコミュニケーション能力まで把握する事は難しい。幼稚園や保育園からの引継ぎを大切にしたい。また、入学後の指導でも園と学校が連携していくと良い。

○幼保小連携が充実し、義務教育に入る際の配慮がとてもよくされている。就学時健診での学校の対応を見ても保護者や子どもが不安にならないように心掛けてくれている。

○幼保小連携に関する取り組みが全国で始まっている。それらの実践例から良いものを取り入れていく。議論よりも具体的な計画を示して実践していく事が大切。

6 傍聴

(1)傍聴者   2人

(2)傍聴の状況 傍聴要領に反する行為は、見受けられなかった。

7 次回開催日時(予定)

平成20年5月15日(木曜日) 午後3時~午後5時