平成19年度第3回柏市幼児教育振興審議会会議録

1 開催日時

平成19年11月22日(木曜日)  午後3時~午後5時

2 開催場所

柏市篠籠田119番地
柏市立教育研究所分室2階研修室

3 出席者

(委員)木村会長、渡辺副会長、水野委員、村川委員、宮尾委員、溜川委員、武田委員、ユーイング委員、植村委員、鈴木委員、津金委員、玉川委員、岡崎委員

(事務局)藤江児童育成課長、梅沢児童育成課主事、大木保育課副参事、川野市立あけぼの保育園長、矢上教育長、相楽市立かしわ幼稚園長、山田教育研究所長、城川教育研究所統括リーダー、石塚教育研究所指導主事、築地教育研究所主任

4 議題

  • (1)「幼児期の教育の在り方」について
  • (2)「幼児教育研究・研修の在り方」について

5 議事(要旨)

前回の審議会での諮問を踏まえ、「柏市の今後の幼児教育の在り方」の協議をすすめる。今回は「幼児期の教育の在り方」と「幼児教育研究・研修の在り方」の2つの観点から資料をもとに自由討議を行う。その際に出された主な意見は、次のとおりである。

(1)「幼児期の教育の在り方」について

○社会生活の中に信用できるものが減ってきて愛着が減っていくという事が社会全体に損失をもたらしている。地域の広がりの中で互いに結びつき、橋渡しし合い、ネットワークをリンクさせて、信頼できる社会を作り上げていく事が大切。

〇今の子どもは社会性が無いと言われているが、それは親の社会性がない事を映しているのであって、親に無いものを子どもに求める事はできない。

○子どもの仲間から親同士も仲間になって社会性がついてくるという事もある。

〇母親が孤立する事無くどこかに所属している。そして、その所属している団体がまたどこかに所属するというようにネットワーク作りをしながら社会を作り、総合的な結びつきによって子育てを支えていくという事が大切。

○仲間作りをし、仲間で支え合っていくシステムを作り上げる事が子育て支援になる。

〇講演会などの機会があっても積極的に参加する親は少ないので、意識を高めていく必要がある。親同士声を掛け合って参加するなどの仲間作りを進めている。

〇教えるという発想ではなく、また内容も教育的な活動ではなくて、サポート活動へと変わっていく事が必要なのではないか。

○生活リズムができている子は友達関係も良くて意欲的に充実した一日を過ごす。親の意識の在り方で、子どもの生活は随分変わってくる。

○母親同士の繋がりの少ない家庭の子どもは、自分の意見を一方的に伝える事はできるが伝え合う事が苦手でトラブルになる事がある。しかし、伝え合う事の楽しさが分かってくると落ち着いてくる。集中して聞く力がある子は基本的な生活習慣も身に付く。

○先生や大人など周りにいる大人がその子の良い所から見ていくようにすると、周りの子ども達の中にも励まし合うような体制ができていく。

○一クラスの人数が多いと先生とコミュニケーションをとる時間があまりないのではという心配がある。

○少ない事がいいというだけでなく、ある程度の人数の集団の中で揉まれながら友達同士学び合う事が必要。

○大学卒業後すぐに担任ができない人が増え、教師の資質不足という現状がある。幼稚園ではベテランの先生と組んで1~2年経験を積んでから担任を持つようにしている。

○我々を含めた社会全体のレベルが低下しておりそれが子どもの世界にも影響を与えている段階になってしまった。議論は言い尽くされているので、さらに手遅れにならないようにそれぞれの分野で出来る事をやる事が大事。

○「幼児期の教育の在り方について」の資料のまとめは良くできている。この内容で良いのではないか。

○母親も子育てに自信がない。つい目先の事にとらわれがちな時に「この年齢における子育てはこれでよいのか」等、父親のサポートや外からの助言があるとありがたい。

○子育て支援センターが有効に機能している。それぞれの親の実態に合った様々な方法で総合的に支援していくと、親はたくましくなる。また、一時預かり等で子どもが集団に入ってくるとその中で子どもも変わって来る。

○家にこもり、孤立している親が心配。1歳半や3歳児健診にも来ない親がいるが、子育てに関心がない親や不十分な親に対する対応が必要であり関係機関との連携が大切。

(2)「幼児教育研究・研修の在り方」について

○柏市では色々な事をやっているので大きな課題はないような気もする。

○少し多すぎるので統合して効率よくした方が、効果が上がるだろう。

○私立幼稚園協会では研修についてのアンケートをとった。その結果を踏まえて教育研究所と話し合い、一緒に実のある研修に取組んでいきたい。

○幼稚園でも子育て支援機関としての価値が高まっている。研修は先生の質の向上や教育のために必要ではあるが、保育を中断してまでは出来なくなっている。夕方遅くや夜、夏休み等に行う事もある。

○保育園でも色々な研修があり、やりくりして平均して一人年3~4回の研修に参加している。夜の自主研修もある。

○研修をしてきたら園内研修でさらに深める事が大切だが、なかなか時間が取れない。

○新しい課題があると研修も増えていく。研修の時間やテーマを絞りビルド&スクラップの考え方で、研修を整理していく必要がある。

○まず自分達で出来る所は自分達で見直していく。その上で、幼稚園や保育園、小学校など関係機関との連携や整理については教育研究所のリーダーシップに期待したい。

○親も勉強していく事は大切。自然な形で親子が集える場があるとよい。

○地域差が無いように、同じ市内であれば同じように受けられる働きかけも大事。

6 傍聴

(1)傍聴者  0人
(2)傍聴の状況

7 次回開催日時(予定)

平成20年1月17日(木曜日) 午後3時~午後5時